動物園飼育スタッフ G462-04 ど んな職業か 動物園で動物の飼育のために様々な作業を行う。 一日の仕事は、朝8時頃出勤して作業衣に着替えると、まず、担当する動物の毛のつや、動き、におい、前日の餌の 食べ残しや糞の状態を観察し、健康状態をチェックする。動物によっては運動場に出し、動物舎を掃除する。 次に、動物の生育段階や健康状態に合わせて、飼料の配合・調理を行い、餌をつくる。最近ではあらかじめ栄養を考 えて調合された固形飼料(ペレット)が普及し、餌づくりの作業が簡単になっている。餌は夕方に与えることが多いが 、朝夕2回与える動物もいる。 午後になると、動物舎の修理をしたり、病気の治療や予防接種を獣医と一緒に行ったりする。また、来園者に動物の 説明をしたり、動物園によっては、来園者にショーを見せるため、動物を訓練するところもある。 午後3時過ぎには、餌を動物舎に置いて動物を入れ、運動場を掃除する。1日の終わりに飼育日誌を書き、特に体調 の異常などは細かく記録する。 最近では、絶滅の危機に直面している「希少(きしょう)動物」を上手に繁殖させて、種の保存に努めるという役割 も大きくなっている。また、動物が時間をもてあまさないように行動を誘発する環境エンリッチメントの工夫も、飼育 スタッフの大切な仕事になっている。 就 くには 入職にあたって特に資格は必要とされないが、高校の畜産学科、 動物専門学校、大学の農学部の畜産系学科、理学部の動物学系学科 などの卒業者が多い。 公営の動物園の場合は、その地方自治体の人事部局が採用試験を 行っている。地方公務員採用試験で採用する場合と、動物園飼育職 員募集として別に試験を行う場合がある。民営や自治体から委託を 受けた法人の場合は、独自に採用試験を行っている。いずれの場合 も定期採用を行うことは少なく、欠員が生じた場合に募集を行うこ とが多い。 動物に対する深い愛情や、注意力、観察力が必要である。また、 地球環境の破壊が進み、多くの動物種が絶滅の危機にある現在では 、それら「絶滅危惧種」の保存について動物園が果たさねばならな い役割について使命感を持つことも求められる。 労 働条件の特徴 動物園には公営と民営があり、通常の動物園以外に、サルやワニといった特定の動物だけの動物園、放し飼いのサフ ァリパーク、公園の中の小動物園などがある。 以前は重労働で、夜間の作業や宿直も多かったが、現在では、作業の機械化や装置の自動化が進んで夜間の作業も減 っており、女性の就業者も増えている。担当している動物の病気や、繁殖した動物の人工哺乳(ほにゅう)のため、夜 間や早朝の勤務が必要となることもある。 動物の飼育は毎日欠かすことができないので、交替で休みを取る。動物園は一般的に月曜日を休園日にしているが、 園内ではこの日に大がかりな作業を行うため、かえって忙しいことが多い。 給与については、動物園によっては人間と共通の病気を持った動物や、猛獣など危険を伴ったものを扱っているため 、飼育手当などの特殊勤務手当がつく場合もある。 自然への関心の高まりに伴って飼育係の希望者は増える傾向にあるが、動物園の数はほぼ一定しているため、就業は 難しくなってきている。 参 考情報 関連団体 関連資格 社団法人 日本動物園水族館協会 http://www.jazga.or.jp/ 飼育技師
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