理を味わってもらおうというコンみながら、地元の材料で作った料に歯止めは掛かっていない。 8 年度からもあった。が、万人以上増え 13 2 水戸岡鋭治氏のデザインで、その名の通り、東シナ海を望む海岸線 12 44 Zaikai Kyushu / FEB.2015 定住人口減を〝観光客取り込み〟で補完年に億円を割り込み、減収傾向路線で列車を運行している。沿線輸送人員の内訳を見ると、通学および通勤定期が割近くをつ星」などJR九州の車両デザイ 3 人口減少地域を対象とした難しい 13 経営を余儀なくされている。セプトで開発された車両だ。九州には市町があるが、熊本、鹿では、JR九州以外の地方鉄道にはに敷かれた路線からの眺望を楽し「観光列車」や「ツアー開発」で利用者増に占めており、地域に欠かせない住民の交通手段となっている。ところが、輸送人員、運賃収入は共に減少の一途。八代 ― 鹿児島中央間）に「おれんじ食堂」効果で利用客年ぶりに増加 ―肥薩おれんじ鉄道第三セクターの肥薩おれんじ鉄道（熊本県八代市、渕脇哲朗社伴い、JR九州が並行在来同鉄道は、九州新幹線鹿長）は、２０１３年度決算で営業線を切り離す形で開業した経緯があるが、そ駅、116・㌔に及ぶ長距離 10 そんな中、年月に投入されたのが、観光列車「おれんじ食 4 ンを多数手掛けた工業デザイナー、これが当たった。投入から約１年を経過した年度の利用者数児島両県の県都とは結ばれてお 2 観光路線化旅行のトレンドにマッチする上、無駄な投資を避けられるメリットもある。適化が求められている。観光に特化した交通機関を整備するよりも、既存の生活路線をうまく活用した方が、児島ルートの部分開業（新収益が過去最高の億6600万円となる成果を上げた。原動力とった輸送人員は、年に 5 列車だ。割減の約137万人まで落 12 ち込んだ。年に億円を 04 駅（鹿児島県薩摩川内市）まで、超えていた運賃収入も、年以降同鉄道は、旧鹿児島本線の八代駅（熊本県八代市）からの川内 3 の初年度に約188万人だ 04 なったのは、年に投入した観光 14 9 よる最初の本格的な観光列車で 5 地域の行のトレンドは、団体ツアーから個人旅行へ移りつつあり、これに伴うモーダルシフト、つまり交通手段の最 6 13 らず、他の三セク鉄道などと同様、堂」だった。豪華寝台列車「なな 28 変わっていくバスや鉄道が走る生活路線を観光路線としても活用し、成果を出した例が九州でも見られる。近年、旅 BUS TAXI RAILWAY 2013年度、1万4000人の利用があった「おれんじ食堂」おれんじ食堂の車内。地元の木材をふんだんに使って製作された水戸岡デザインで生まれ変わった阿久根駅て139万人近くにまで回復、年度以来年ぶりに増加に転じた。うち、おれんじ食堂の利用者までを走る。号「スペシャル」は大１人21000円、小人１人万６０００円。同時分川内発で八代まで約時間掛けて走る 7 1800〜3800円のメニューが用意されている。明白だ。これを受け、同社の渕脇り、押し上げ効果となったことは大人１人万2500円、小人１ら出水までを約ランチトレインだ。号は八代かこれら観光列車の運行に連動した駅舎のリニューアルが進んでい地元で作られる焼酎の試飲会や婚活パーティーなど、思い思い社長から「おれんじ食堂効果で人9500円で走る「スウィーツ」の実感が示された。地域の資産と来の車両へも波及していることへ地域の足として運行されている従「MEGUMI」がある。円、小人１人万６０００円のけて楽しむ、大人１人21000 フォニア」、その両方を人１人万００円で走る「シンカフェ、地元の材料を使ったレスンした。駅舎には地元の木材がふ根駅」としてリニューアルオープデザインで「にぎわい交流館阿久今春をめどに、水俣駅（水俣市）時れている。一般車両タイプは生活路線に観光要素を取り込ん０００円となで客を呼び込もうという同社の取万っており、フリードリンク、持ち良い設定。食事を付けたい場合は、とは間違いない。り組みが、今後の方向性であるこ切り料金はイベント兼用車両は席で、貸し 46 込み料金無料という使い勝手の道経営は赤字体質に陥りがちだが、分川内発出水行きが運行さ人口減に加え、線路の改修など席、に費用がかさむことから、地方鉄ニューアル工事が進んでいる。分八代発出水行きがあり、鹿られている。一方の熊本県側でも、んだんに使われ、オープンテラス月、おんれじ食堂と同様、水戸岡鹿児島県側の阿久根駅は昨年して同鉄道を支援している自治体加えて、年月からは、同社の鉄道車両を両まるごと貸し切トラン、地元の特産品を扱う土産時八代行きと、その復路の午後時へは出水発午前時間掛や沿線の利用者にとって、久しぶりで提供する「おれんじカフェ」物屋「あくね市場」、図書室、多貸し切り「カフェ」も投入駅舎も〝水戸岡デザイン〟〝食堂〟としての魅力づくりも奏功したと見られる。おれんじ 5 で同じく水戸岡デザインによるリ 1 分出水児島方面へは午後 5 発川内行きと、その復路の午後１ 12 の食事時、そして昼下がりのお便で、朝、昼、晩 1 時食堂は日 4 40 5 13 1 8 11 37 ている。始発の午前時分出水（鹿児島県出水市）発の万円（税込み、以下分掛けて終着駅の川内同）、小人１人7000円。約人１人号「ブレックファスト」は、大 1 1 2 52 25 6 9 やつの時間をにらんで運行され 3 10 りの明るい話題となった。も登場。出水を起点に、熊本方面体がこれを担っているが、中でも、分掛け、も好調に推移しているという。分掛け、大人14000円、小時間 3 1 の企画で利用されており、こちら普通列車も増えているようだ。今ることも見逃せない。沿線の自治 40 3 1 目的イベントスペースなどが設け 20 分出水発コメント。観光列車の投入効果が、と、出水から川内までを約時間万4000人に上ってお 11 後も観光事業に力を入れたい」と数は約 2 4 07 1 時間 Zaikai Kyushu / FEB.2015 45 1 6 1 1 1 40 産交バス（熊本市）は 2010年10月から、路線バスを観光に利用する「日帰りバス旅」を運行している当初9コースだった「日帰りバス旅」は現在、90コースにまで増えている既存路線バスを乗り継ぐ気軽な着地型観光を提案 ―九州産交バス既存の定期観光バス、高速バスに加えて、路線バスを使ったバスツアー「日帰りバス旅」を年らさを解消するのが狙いだった。設定していないため突発的な中止半日コースと日コースがあり、がない③個人が自由に行動できる前者は、剣豪宮本武蔵に縁のある ─という特徴を持つためだ。井小楠の記念館や水前寺公園をも、人気が衰えない要因になって利用者のリクエストに応えて臨機応変にコースを設定している点観光地巡りと、幕末の思想家、横回るコース、後者は「たっぷり満喫コース」として人吉温泉や雲運行していない山都町の通潤橋やいる。例えば、同社が路線バスを年年月から運行し月からは「お泊はコース数を増やし、利用者数は現在は長崎中華街や雲仙温泉「青まりバス旅」の取り扱いを開始し、ている。に依頼して五老ヶ滝散策コースは、熊本バス仙温泉、天草地方のコース、「たっぷりコース」としてコースを地を巡るコースにしたのは、県外グループの九州産交バス（熊本市、用意した。県内の代表的な観光森敬輔社長）だ。利用者は、バスからの旅行者を主なターゲットに年度に券を購入し、使用する際に提示す約１６２０人に達した。していたためだった。翌る仕組みだ。セット券は3000 などプランを設定している。「日雲荘」、山鹿温泉「富士ホテル」〜5900円で、手ごろな価格の同社が九州では初めて、全国でも珍しい（ほかでは北海道帯広市利用者が前年比214・％増の開始したところヒット商品となり、しめる」（同本部）と好評だ。帰りバス旅プレミアム」も「通常の十勝バスが実施）事業に取り組 5090人に達した原動力になっ年度の利用者も倍増して利用者は女性割に対して男性が割で、居住地は県内がんだきっかけは「翌年月に九州着地型旅行商品だと言える。 7 割、県外が割だ。県外の内訳は、関東が％、関西が％、その他 6 4 万人を突破した。また、既存路 6 拡大も視野に入れ、路線バスを含客の増加に伴い、個人旅行市場の行本部）からだった。外国人観光段の提供が必要と判断した」（運現在、コース数はにまで増えており、「全体の割がリピータ収益の拡大にも貢献している。る商品であるため、路線事業への線で余った座席の利用を基本とす商品の拡充に努めたい」としている。部は「より多くの方にバスの旅をが全体の割を占めている。同本 90 40 設定した。接続や乗り換えなどとは異なり、① 出発直前まで予見られる。観光客の取り組みは今後、公共交通機関共通のテーマになると楽しんでいただけるよう、一層の 7 25 約受付が可能②最小催行人数を 7 ％だという。年齢層は代以上む公共交通機関を組み合わせた 10 新幹線が全線開業を控えており、た。九州内での簡単な次アクセス手 4 12 ー」（同本部）。一般的な旅行商品 1 4 25 13 3 全コースをモデルコースとして 2 46 Zaikai Kyushu / FEB.2015 1 乗車券と温泉や食事、各種体験枚つづりのセット 3 月から実施しているのが九州産交 2 の日帰りバス旅では味わえない少ができる〜 11 7 10 さらに、年度からは県内旅行者の利用を図ろうと「雲仙み 11 13 3 4 10 しリッチな日帰り旅行を手軽に楽 8 かどホテル本館コース」の販売を 3 路線バスを利用する際の分かりづ 9