<セリング・ラボ 佐藤正明 発行>

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【今回のテーマ】 Vol.190
「オタクの目線」 ~軽量一眼レフに未来はあるか~
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おはようございます。
セリング・ラボの佐藤です。
どうやら、グーグルの中国市場からの撤退が決定的になったようです。
中国政府の検閲や、ハッカー攻撃が原因とのことですが、現地社員が中国当局からの報復や嫌がらせ
を受けないよう、撤退に向けた準備を進めている模様です。
あの国では、そんなことまで考えないといけないのですね。
さて、デジタル一眼レフカメラ市場において、「2強」と呼ばれるニコンとキャノンの地位が揺らぎ
出している、というニュースを目にしました。
パナソニックやオリンパスが、軽量な「ミラーレス一眼」で、女性などを中心に、シェアを伸ばして
いるからだそうです。
その記事によると、パナソニックもオリンパスも、デジタル一眼レフの市場で 20%のシェアを目指し
ており、またミノルタを買収したソニーも、この分野での躍進を目論んでいるそうです。
しかし、話はそう単純なものではありません。
そもそも、デジタルカメラ市場における一眼レフの割合は、1割以下に過ぎません。
シェアの9割がコンパクトカメラなわけで、普通の人は、コンパクト機に不満を感じることはないは
ずです。
また、ミラーレス化で軽量化されたとはいえ、シャツのポケットに入るコンパクト機に比べれば、や
はり一眼レフは大き過ぎます。
旅行のスナップ写真程度にしか使わない人にとって、そんなドデカイものを持ち歩く理由がありませ
ん。
一眼レフを検討する人は、フィルムカメラの時代に、一眼レフを使っていたような人が中心です。
「報道のニコン」と「コマーシャルフォトのキャノン」が、圧倒的な地位にあった時代に、それらを
使っていた人たちです。
昔のレンズが、資産として残っている人も少なくありません。
ニコンのデジカメなら、ニッコールレンズがそのまま使えます。
EOS レンズなら、キャノンのデジカメに装着可能です。
彼らも、あえて他社製品、それも失礼ながら、格下だったミノルタや、ましてや家電屋さんの製品を
選ぶ理由がないのです。
プロなら、なおさらです。
上記以外の“カメラ好き”は、さらに特殊です。
山岳写真なら6×7などの中判カメラ、レンジファインダーならライカ、“ツァイス教信者”がコン
タックス、と相場が決まっており、彼らは、
「写真を撮るなら銀塩写真」
「デジカメはスナップ」(つまり、コンパクト機で充分)
という人が多いと思います(私もその一人です)。
最近流行りの「女子カメラ」の層も、実は“ここ”なのです。
たとえば女優の大塚寧々さんは、古いライカのM3を使っています。
つまり、プロやカメラ好きからは、検討の対象にさえ加えてもらえない、かといって、一般の人にと
っては大き過ぎて使い勝手が悪い、というのが、この「軽量一眼レフ」だと思うのです。
おそらく、一眼レフを購入する人たちの間では、今後も2強が検討の中心となるはずです。
普通の人は、どこにでも持ち歩けて、簡単にキレイな写真が撮れるコンパクト機が、検討の中心であ
り続けると思います。
私が目にした記事は、そのような視点を欠いたまま、表面的な現象を見ただけで、“2強の危機”と
いう安易な結論に結び付けています。
マスコミの言うことを鵜呑みにしてはいけない、という典型的な事例ではないかと思います。
ただ、パナソニックとソニーには、1つだけ有効な戦略があります。
それは、自社ブランドを捨てる勇気を持つことです。
私がパナソニックの責任者なら、M型ライカのようなボディを作って、そこに(業務提携している)
ライカのレンズをラインナップすることを考えると思います。
これは、オリンパスペンデジタルの強力なキラー商品にもなります。
もし、ソニーの担当者なら、ビデオカメラでレンズの供給を受けたカールツァイスに協力を仰いで、
単焦点レンズを何本も揃えます。
さらに、コンタックスのレンズがそのまま装着できる、京セラヤシカマウント向けマウントアダプタ
ーの提供を検討すると思います。
京セラがコンタックスから撤退し、補修サービスの期限切れを迎えた機種も出始めている今、コンタ
ックスユーザを、ごっそり取り込める可能性があるからです。
ライカやコンタックスを選ぶような人は、熱狂的な“信者”ですから、一度つかまえてしまえば、こ
っちのものです。
そんな戦略を持たないまま、単に、利幅の薄いコンパクト機から儲けられる高額商品への進出を考え
ているのであれば、市場を甘く見過ぎています(そんなことはないとは思いますが)。
私は、「軽量一眼レフ」には、そんな中途半端さを感じています。
表面的な「SWOT 分析」では、本当のマーケットニーズを見極めることは困難です。
そして、メーカーの担当者には真面目なサラリーマンが多く、本質を見抜くオタク的視点が欠けてい
ると思います。
このニーズが多様化した難しい時代に求められているのは、そんな“オタクの目線”だと思うのです
が、あなたは、どのように思われたでしょうか。
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発行元:セリング・ラボ
編集人:佐藤正明
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