B 型肝炎について ◆◆事前にお読みください◆◆ 1.B 型肝炎の説明 B 型肝炎は、B 型肝炎ウイルス(HBV)の感染によっておこる肝臓の病気で、主として血液を介して感染 します。感染には一過性の感染で終わる場合(一過性感染)と感染している状態が長く続く場合(持続感 染)があります。宿主の免疫状態が十分であれば一過性感染で、ウイルスは排除されて治癒し、終生免疫 を獲得できると考えられてきましたが、近年、感染した B 型肝炎ウイルスが肝臓に潜伏し、免疫抑制療法 や化学療法で再活性化して肝炎を発症することが報告されています。急性肝炎の症状は、黄疸、全身倦怠 感、食思不振、悪心、嘔吐などで、多くは 3 カ月以内に治癒します。しかし、0.4~1.0%は劇症肝炎を発 症し、予後が悪いと言われています。 一方、母子感染で新生児期に感染を受けると、ウイルスは長期にわたって肝細胞内に生存する持続感染 (キャリア)となり、肝硬変から肝がんに進展する恐れがあると言われています。 2.B 型肝炎ワクチンとは B 型肝炎ワクチンは、B 型肝炎を予防する効果がある、不活化ワクチンです。ワクチンを接種すること で、身体の中に B 型肝炎ウイルスへの抵抗力(免疫)ができ、一過性の肝炎を予防できるだけでなく、持 続感染(キャリア)になることを予防でき周りの人への感染も防ぐことができます。 現在、国内では 2 種類(化血研製、MSD 社製)の B 型肝炎ワクチンが供給されています。MSD 社製 B 型肝 炎ワクチンのバイアル(瓶)のゴム栓には乾燥天然ゴム(ラテックス)が含まれていますので、ラテック ス過敏症の人は十分注意してください。また、ラテックスと交叉反応のある果物等(バナナ、栗、キウイフ ルーツ、アボカド、メロン等)にアレルギーがある場合には、医師にご相談ください。 【B 型肝炎ワクチンの主な副反応】 主な副反応は、発熱・発疹・ほてり及び局所の発赤・腫脹です。また、注射部位の疼痛・硬結・掻痒感・ 熱感や嘔気、下痢、食欲不振、倦怠感があらわれることがあります。極めて稀に生じる思い副反応として は、アナフィラキシー様症状(ショック症状、じんましん、呼吸困難等)、急性散在性脳脊髄炎(感冒様症 状、筋肉痛、運動障害等)があります。 3.予防接種による健康被害救済制度 定期の予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支 障がでるような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく補償を受けることが できます。 給付申請が必要となった場合には、予防接種を受けた医療機関、妙高市役所健康保険課へご相談くだ さい。 給付の内容等については、出生届出時に配布してあります「予防接種と子どもの健康」をご覧くださ い。 4.接種に当たっての注意事項 予防接種を受ける場合、体調の良い日に行うことが原則です。健康状態が良好でない場合には、 かかりつけ医等に相談の上、接種するか否かを決めてください。以下の状態の場合には予防接種を 受けることができません。 ① 明らかに発熱(通常 37.5℃以上をいいます。)がある場合 ② 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな場合 ③ 受けるべき予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある場合 ④ その他、医師が不適当な状態と判断した場合 出典:「2016 年度版予防接種ガイドライン」、厚生労働省作成リーフレットほか
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