No. 48(2004.2.16)

48
Suzuka University
of Medical Science
鈴鹿医療科学大学
〒510-0293 鈴鹿市岸岡町1001番地1
TEL.0593-83-8991
http://www.suzuka-u.ac.jp/
2004.2.10
東日本学生軟式野球選抜大会出場について
放射線技術科学科3年 石原 隆博
鈴鹿医療科学大学軟式野球部は,中部予選を勝ち抜き東日本大会に出場し見事
準優勝という素晴らしい結果を得ることが出来ました。春の地区予選では最下位
という結果に終わり、秋の地区予選に向けて夏合宿を行いチームワークの向上に
努めました。その努力が実り、以下のような試合結果を収めることが出来ました。
11/24
11/26
11/27
11/28
一回戦 対 関東学院大学 1−0 勝ち
二回戦 対 芝浦工業大学 1−0 勝ち
準決勝 対 東洋大学工学部 1−0 勝ち
決勝戦 対 文教大学 0−2 負け
今大会は試合会場が東京都で行われるということもあり、金銭的に勝ち続ける
ことで個人の負担が大きくなることを、選手個人が認識していました。このことで私は試合前選手に、「早く負けて鈴鹿に帰ろ
う!勝ったら駄目だぞっ!!」と、何度も言うことで逆に選手はゆとりを持ち試合に臨んでいくことが出来たのかもしれません…
私も口ではこのようなことを言っても、選手と同じように絶対に勝って、一試合でも多くこのメンバーで野球がしたいと心の底
から思っていました。すべての試合が楽しく思い出深いものになりました。
三年生で野球部を引退する人間も多くいるなかで、四年の卒業まで野球部を支えてくれた樋熊選手に後輩一同感謝しています。
ご苦労様でした。
来期からは新チームとしてこの結果に満足することなく、日々努力していきたいと考えております。
東海医歯薬バスケットボール大会を終えて
去る11月15日、16日静岡県浜松市にて東海医歯薬バスケットボール大会が行わ
医用電子工学科
放射線技術科学科
れ、我が鈴鹿医療科学大学は男子優勝、女子準優勝の成績を残すことができました。
3年
3年
春の大会では、男女ともに3位という成績だったので、今大会ではその壁を越え
清水 麻起子
皆見 武
られるよう、日々の練習に励んできました。
大会初日。男女ともに静岡まで3時間の移動の疲れもあり、ベストとはいえない
コンディションの中、ついに試合開始!!
女子予選リーグは、引佐町総合体育館でありましたが、ウォーミングアップ不足もあり、
立ち上がりこそ悪かったものの、いざ自分たちのペースになると次々と得点を重ね、終
わってみれば2試合とも快勝し翌日の決勝トーナメントにコマを進めることができました。
男子は舞阪町総合体育館で予選リーグを行い、得意の速い展開に持ち込むと…
とりあえず快勝です。その日の夜は名物のうなぎを食べ、翌日に備え浜松市内の
旅館に泊まりました。
大会2日目。女子は舞阪町総合体育館に移動し、準決勝は春の大会の優勝チーム愛知医科大学との対戦でした。お互い一歩も譲ら
ない展開のまま前半終了。そして望んだ後半戦。医療栄養学科3年武田順子の3ポイントシュートをきっかけに流れを引き寄せ、チーム一
丸となり、苦しみながらもなんとか勝つことができました。決勝では藤田保健衛生大学と対戦、前半こそリードしたものの、後半では準
決勝の影響もあり、逆転を許し、結果、準優勝という成績に終わりました。
「準決勝で燃え尽きちゃいましたね…」
(佐々木美和 談)
男子は準決勝で愛知学院大学と、決勝戦では朝日大学と対戦し、エースの医用情報工学科3年中島卓を得点源に危なげながらも終始
リードを保ち、見事優勝を勝ち取りました。主管校浜松医科大学のキャプテンの方から表彰され、MVPには中島卓が選ばれました。
最後に、今回男女ともに好成績を残すことができたのは、コートでプレイしている5人、控え選手、そしてマネージャーと全
員が一丸となったからこその結果だと思います。私たち3年は、今年度の試合を持って引退となりましたが、1年間を通して楽し
いバスケができ本当にうれしく思っています。来年度は、男子は連覇、女子は初優勝を目指してがんばってほしいと思います。
1
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「誰にでも分かる心電図 初級編」に参加して
角田卓哉
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医用電子工学科3年
2003年9月28日(日)、第30回三重県臨床工学技士会教育セ
ミナー「誰にでも分かる心電図 初級編」というセミナーが開催
されました。今年は、参加希望者が280名と大変多く、初め
て本校の中村ホールに於いて開催されました。本学からも71
名の学生(2年生21名、3年生50名)が参加しました。また、
4年生の方も会場設営などの応援にいらして頂きました近隣
の病院にお勤めの看護師、臨床工学技士、医療機器メーカの
方など、ホールの約8割の座席を埋めるほどの方々が熱心に聴
講しておられました。
講師には、名古屋掖済会病院胸部血管外科部長の平手裕市
先生をお迎えし、今や医療現場には無くてはならない存在と
なった心電図モニタについて、心電図の判読に必要な知識や、
そこから読み取れる疾患についての知識を身につける講義で
した。午前と午後合わせて約6時間にわたって行われたこの
セミナーは、素人でも心電図を理解できるように配慮されて
いる内容になっており、この講義の特徴として、心電図モニ
タの判読に必要な用語・数値を受講者全員で声に出し覚える
ことや、体を使って各心電図(標準肢誘導や単極肢誘導)が心
臓をどの方向から見ているかを覚えるといったユニークな内
容で、受講者が退屈しないようにとても工夫されていました。
また、このセミナーの受講生全員に配布されるテキストは、
途中に未完成の図や、説明が抜けて空白になっている部分が
あり、講義を聴きながらこのテキストを完成させていくこと
で、このセミナーで学んだ事を形に残すことができるように
なっていました。具体的には心電図波形の基礎、心拍数の求
め方、心電図の誘導、調律の基本と人工ペー
スメーカ調律、房室ブロック、右脚ブロッ
ク・左脚ブロックなどの伝導異常、期外収縮・心室細動など
の異常興奮、補充収縮、虚血性心疾患・電解質異常などの波
形の異常、心停止、判読手順と心電図に関する基礎を全て網
羅して頂く内容で、大変密度の濃い講義でした。
このセミナーを受講したことで、私自身も心電図に対する
理解がより深まり、とても有意義な時間を過ごすことができ
ました。心電図モニタの判読は、医師を始め、看護師、臨床
工学技士、救命救急士などおの医療従事者にとって特殊な技
術ではなく、日常的で必須な知識となっています。この講義
で得た知識は、実際に学校の講義や実習で役立っており、将
来医療従事者として病院に就職する場合にも必ず役立つと思
います。
このセミナーのように、心電図の基礎から代表疾患の見分
け方まで丁寧に教えてくれる機会はなかなか無いかと思いま
す。もし、病院への就職を考えている学生の方がいるのなら、
是非とも参加することをお勧めします。少なくとも、このセ
ミナーに参加して損をすることは無いと思います。必ずみな
さんの知識にプラスになる内容であるはずです。今回は初級
編でしたが、中級編にも是非参加したいと思います。最後と
なりましたが、このようなセミナーを開催して頂きました三
重県臨床工学技士会、中村ホールでの開催を可能にして頂い
た鈴鹿医療科学大学にとても感謝しております。今後とも
様々なセミナーが開催されていくことを願っています。
島田裕規
医用電子工学科3年 2003年10月5日、松阪中央総合病院で行われた三重県臨床工
学技士会主催の呼吸器療法勉強会に本学学生35名とともに参加
いたしました。今回の勉強会では、呼吸器および血液ガス分析
に関して非常にわかりやすく、基礎から応用までご教授いただ
きました。
午前中はまず、鈴鹿医療科学大学卒業生の先輩である松阪中
央総合病院CE部の田中朗先生から「呼吸療法における換気モ
ードの基礎」と題して、自発呼吸と人工呼吸の違い、換気モー
ドについてのお話を伺いました。特に、自発呼吸と人工呼吸と
の違いに関しては、実際に肺の動きを模擬した模型を用いた説
明で大変わかりやすく、これまで以上に理解できました。
次に、松阪中央総合病院CE部向井慎治先生から、「人工呼吸
器を使用するには」という題で、技士としての業務、人工呼吸
器でのトラブルについてのお話を伺いました。人工呼吸器での
トラブルに関しては犯罪心理学を取り入れた話で、大変興味深
く聞かせて頂き、小さな事故を抑えることで大きな事故を少な
く抑えることが可能であるということを伺い、今後自分が仕事
をする際の心がけとして覚えておきたいと思いました。午前中
の総合司会を務められた、松阪中央総合病院CE部野田英毅先
生も本学の先輩と伺い、心強く思いました。
お昼は、三重県臨床工学技士会のご好意で大変おいしい昼食
を用意して頂きました。
午後は松阪中央総合病院CE部主任で三重県臨床工学技士会
会長の稲葉 洋二先生が座長を務められ、ラジオメータートレー
ディング株式会社マーケティング部三沢 泰一様による血液ガス
分析についてのご講義を伺いました。呼吸ガス分析の基本であ
2
る、アシドーシス、アルカローシスに関する
説明を中心にお話して頂きました。アシドー
シスとアルカローシスの分類は少し複雑なの
ですが、ご講演は容易に理解できる内容で、
理解が深まりました。さらに、ラジオメータートレーディング
株式会社様のABL725/ABL77を使って実際の測定装置に関し
てご説明頂きました。
わたしの中で呼吸器は『難しい』というイメージがありまし
たが、今日1日のセミナーを通して呼吸器について興味がわい
てきました。わたしの中で苦手な分野であったのでこのような
セミナーに参加できよかったと思います。またこのセミナーで
学んだことは将来、臨床工学技士として働きたいと考えている
今後の自分自身にとって大きなプラスになったと思います。
今回学んだことを今後に生かし、スタッフや患者様に信頼され
るような臨床工学技士を目指していきたいと思います。そして、
今後もこのような機会があれば、積極的に参加したいと考えて
います。
最後になりまし
たがこのようなセ
ミナーを主催して
くださった三重県
臨床工学技士会の
方々、松阪中央病
院の方々にこの場
を借りまして厚く
御礼申し上げます。
----------------------------------心臓カテーテル検査勉強会に参加して
佐藤有希子
----------------------------------医用電子工学科3年
2003年11月9日、三重県臨床工学技士会主催による「心臓カテーテ
ル検査・治療の基礎とそれに従事するスタッフの現況」と題した勉強
会が松阪中央総合病院を会場として開催され、本学学生30名とともに
参加させていただきました。会場には臨床工学技士の先輩方や看護師
の方々、関連業者に就職された先輩の方もおられました。
心臓カテーテルとは、経皮的に心機能評価を行い、またカテーテル
を使った治療を行う方法で、大きな侵襲を与えることなく、心筋梗塞、
狭心症などの致命的な疾患に極めて効果のある方法です。カテーテル
を挿入し、心臓ならびに血管の形態、機能を調べる場合、所要時間は
約1時間半とされています。
午前中は、「各施設のスタッフ別業務紹介」として、平田循環器病
院古川先生、山田赤十字病院別当先生、四日市社会保険病院安江先生、
伊勢市民病院白前先生の4名の臨床工学技士の先生が、それぞれ心臓
カテーテル検査業務と臨床工学技士の関わりについてお話頂きまし
た。心臓カテーテルによる検査治療は、医師・看護師・診療放射線技
師と多種の医療スタッフが関わる仕事ですが、近年臨床工学技士も大
きな役割を果たす病医院が増えているとのことです。具体的には、ポ
リグラフによる記録、ドクターのセカンドスタッフとしての仕事、血
管造影装置(アンギオ)のフレーミング、カテーテル出し、電気生理
検査/カテーテルアブレーション補助、カテーテルルートプライミン
グ、大動脈バルーンポンピング(IABP)、経皮的心肺補助装置
(PCPS)の操作、除細動装置の準備、ペースメーカの準備・設定、
造影剤インジェクタの準備、血管内超音波診断装置(IVUS)、血
液凝固時間測定(ACT)など多岐にわたり、またどの業務を臨床工
学技士が行うかは、県内の病院でもそれぞれ異なるとのことでした。
お昼は昼食を頂きながら、四日市社会保険病院安江先生に実際の心
臓カテーテル検査の様子をビデオで紹介して頂きま
した。大学の講義でも心臓カテーテル検査のことは
少し習っていましたが、病院で実際の検査を見るの
は初めてだったので大変印象的でした。
午後はまず、日本光電中部株式会社の佐々木登喜夫様に「心電図と
心臓カテーテルの概要」を、わかりやすい資料を頂いて教えて頂きま
した。「心不全とは」「臨床用ポリグラフとは」「心電図のST部異常」
「心臓カテーテル検査の内容」「心内圧と心機能の関係」「カテーテル
検査による圧波形」「心拍出量の測定」と心臓カテーテル検査に関連
する重要事項をご説明頂きました。
次にボストンサイエンティフィックジャパン株式会社の方に「心臓血管造
影の基礎」と題して、をお話ししていただきました。「AHAによる心
臓の冠動脈の分類」「冠動脈造影CAGの流れ」「撮影方向とフレーミ
ング」「左室造影LVGの流れ」「左心室機能の評価」について大変わ
かりやすく説明頂きました。特に撮影方向で冠動脈の映り方が全く変
わるのですが、現場の技士の方が的確に行えることに感心しました。
講演が終わった後は、松阪中央総合病院カテーテル検査室を実際に見
学させて頂きました。先輩の野田英毅先生から検査室の各備品、ステ
ッフの位置取りなどについて丁寧に説明していただきました。
心臓カテーテル業務は、臨床工学技士の業務の一環として確立され
つつあるとのことです。これからもこのような機会を作って頂いたな
らば、積極的に参加して他のスタッフと協調して業務を行えるよう研
鑽を積みたいと思いました。
最後になりましたが、このような勉強の機会を与えて頂いた、三重
県臨床工学技士会の方々、ご講演頂いた先生方、日本光電中部株式会
社様、ボストンサイエンティフィックジャパン株式会社様に感謝いたします。
第19回循環器情報処理研究会に参加して
11月15日(土曜日)に、東京品川のホテルパシフィック東京で行われ
た第19回循環器情報処理研究会に、医用電子工学科4年生4名、3年生8名、
伊原学科長とともに参加いたしました。
午前中は、2題の講演を拝聴しました。はじめは、「睡眠時無呼吸症
候群の診断と治療」と題して千葉大学大学院医学研究院 巽浩一郎先生
にお話頂きました。睡眠時無呼吸症候群(以下SAS)の主な分類と診断
基準、SASと循環器疾患との合併症、治療方法について包括的にお話し
ていただきました。特に、SASの方の交通事故のリスクは7倍、心不全に
なるリスクは2.2倍というお話が印象的でした。
次は、
「閉塞性睡眠時無呼吸−低呼吸症候群が循環器疾患に与える影
響」と題する京都大学医学部附属病院 陳和夫先生のご講演でした。閉
塞性睡眠時無呼吸症候群(以下OSAS)は、夜間の短期覚醒に伴った血
圧上昇によって、日中の血圧上昇を招き、心血管・脳血管障害の発症に
関与する、原因のはっきりした高血圧の要因のトップにOSASが上げら
れているなどのお話をしていただきました。また、OSASを有する慢性
心不全患者に対しての経鼻持続気道陽圧療法(nCPAP)が呼吸不全を改善
するだけでなく、心不全の指標の1つである心室駆出率(Ejection
Fraction)の改善も得られることを教えていただきました。
ホテルのおいしい昼食を提供していただいた後、特別講演で、名古屋
市立大学大学院芸術工学研究科教授でデザインディレクターの川崎和夫
先生から「医学にとってのデザインの重要性」と題するお話を伺いまし
た。川崎先生は、通産省グッドデザイン賞総合審査委員長も務めておら
れる日本のトップデザイナーの1人ですが、ロシアの2人組の歌手「タト
ゥー」の音楽がCG(コンピュータグラフィック)の映像とともに流れ
る中始まったご講演は、新鮮なものでした。デザインディレクターとい
う視点からの医療機器のデザインの重要性、デザインは付加価値という
従来の固定観念を捨てるべきというご意見、ご自身が携わられた光造形
法で作られた人工心臓のデザインなど新しい治療機器のご提案、ロボッ
トの発展など多岐にわたるお話を伺いました。特に、国際的な視点から
見た日本の立場のご提唱や、今の病院経営の問題など、幅広い視野から
の考え方がとても示唆に富み、興味深いものでした。
午後は、今回の研究会の主催者である、フクダ電子株式会社様の展示
会で、大学の講義や実習で習った医療機器や習ったことのない最新の機
竹内千晴
医用電子工学科4年 器を実際に目の当たりにして説明していただきました。具体的には、人
工呼吸器、持続気道陽圧療法装置(CPAP)、在宅酸素療法装置、患者モ
ニタ、心電計、超音波診断装置、血管内超音波診断装置(IVUS)、電気
生理検査用カテーテル、PTCA、造影用カテーテル、除細動装置、血管
年齢を診断する動脈硬化診断装置、感染症診断に役立つCRP測定機能を
備えた血液検査装置などです。私が特に興味深く説明を伺ったのは、半
自動除細動器のブースでした。これは、本学実習でも使用しているZOLL
の最新機種で、階段や2階から落としてもそのまま機能するという落下
実験のビデオ、2相性除細動波形により従来より低いエネルギー(120200 J)で99%近い高い成功率を有する点など、個々の医療機器の進歩につ
いても学ぶことができました。また、半自動除細動器は病院に搬送する
間に命を落とされてしまう方のために、航空機や空港への整備が進めら
れていますが、日本でも公共施設や交番などにも設置して、心室細動患
者さんの救命率を高めるべきであるというお話にとても共感を覚えまし
た。展示会では、鈴鹿医療科学大学の先輩の方もお見えになっておられ
ました。私は、フクダ電子京滋販売に内定を頂き、来年からは社員とし
て仕事をする予定です。川崎和夫先生のご講演にも、Divination(的確
な本能的な直感に基づく予知)が重要である、医療の思いやりは、いの
ち、きもち、かたちというすべて「ち(血)」のかよったサービスが基
本であるというお話がありました。私も医療、医療機器に感性を磨いて
社会人として仕事を始めたいと思います。
最後に、この
ような機会を与
えていただい
た、循環器情報
処理研究会関係
者の皆様、ご講
演演者の先生
方、フクダ電子
株式会社様に感
謝いたします。
3
アイ・エ ム・アイ工 場 見 学 に 参 加 して
医用電子工学科3年 梅
田真吾
平成15年度 大学
(碧鈴)
祭 における
「
(放)
学科父母懇談会」報告
学科長 幾
瀬純一
11月2日(日曜日)は穏やかな秋晴れに恵まれ、当学科父母懇談会に各地より、保護者の皆様計54名の御出席を頂きました。
昨年12月20日(土曜日)、人工呼吸器・麻酔器のリーディン
(学年別の内訳 1年次;16名、 2年次;8名、3年次;18名、4年次;12名)
グカンパニーの1つである、アイ・エム・アイ株式会社様に工
個別懇談に入る前に全員の方々に 3
1
1
2教室 に御参集願い、当学科の現況につき説明致しました。その概要は下記のとおりです。
場見学の機会を設けて頂き、医用電子工学科3年生10名が参加
いたしました。私は医用治療機器学の講義・実習を通して人工
① 学年別在籍者;(1年次)120名、
(2年次)123名、
(3年次)145名、
(4年次)109名
呼吸器に大変興味を持ちました。そのため、今回の見学会は私
② 学年別修学重点目標;
にとって重要かつ最も期待していたものでした。
(1∼2年次)・共通教養科目、特に「英語」の学習が重要(英語検定、TOEIC受験)
内容は人工呼吸器の保守点検体制及びその重要性と現状につ
・学外活動とし、病院見学、ボランティア活動の奨励
いての解説、人工呼吸器の内部構造解説、メンテナンスの作業
(3 年 次)・国家試験準備「第1回科目限定模擬試験」9月17日に実施しました。
現場見学、救急蘇生シミュレータデモンストレーション質疑応
次回は「学年末模擬試験」H.16年3月末を予定。
答等となっていました。私は、当日教えて頂く事を少しでも多
・ 病院見学、医療系施設でのボランティア活動(自己折衝経験)が有益。
く理解し自分のものにできるよう、事前にアイ・エム・アイ様
メンテナンス作業をしておられることに感銘を受けました。説
で取り扱われている人工呼吸器の作動原理や機構、他社器との
明について理解が難しいところもありましたが、現場の実際を
違い、そして企業概要についても調べて当日に臨みました。
見学し、また本校の先輩で仕事をされておられる方からもお話
当日は、まず保守点検の概要及び重要性について教えて頂き
を伺うことができました。仕事の上で困難であったこと、ア
ました。人工呼吸器は医療事故の起こりやすい機器の1つです
イ・エム・アイ社員を代表してお客様と接していることなど伺
が、アイ・エム・アイ様が業務の一部とする取り扱い機器の定
い、作業の現場の雰囲気以上のものを学ぶことができました。
期的な点検及び部品交換やオーバーホール、24時間体制での修
救急蘇生シミュレータデモンストレーションでは、最新のシ
理サービス、そして医療機関に対する医療機器の安全管理のセ
ミュレータの実物を使って見せていただきました。心臓マッサ
ミナーについての分かりやすくご説明頂きました。医療機器は
ージ、気管挿管、採血、心電図、除細動を行う単なる救急蘇生
耐用年数を超えて使用されているものがまだまだ多く、保守契
シミュレータではなく、麻酔のトレーニング用に麻酔ガスを使
約も100%に程遠い現状であることを知りました。これに対し、
って循環動態の変化をモニタできるものであるとのことでし
保守点検や部品交換を定期的に行うだけでなくセミナーを開講
た。実習でも大学の救急蘇生シミュレータを使いましたが、最
・ 資格試験(英語検定、情報技術等)への挑戦。
(4 年 次)・「卒業研究」の纏めと“卒業研究報告会”12月2,3日に各自発表。
・新「診療放射線技師試験基準」と就職活動への最適対応。
・「題56回診療放射線技師(国家)試験」平成16年3月4日へ万全を期す。
③ 就職戦線は厳しい状況、昨年より求人件数落ち込み、競争率激化、女子の内定が先行。
地元での求人情報収集に御親類、知人方々の御支援を広く求めて頂きたい。
午後1時45分∼5時まで、大学図書館を個別懇談会場とし、各学生諸君の担任教員が平均15分ほどずつ保護者の方々との面談
に移りました。
やはり就職関連についての御関心が高く、最近の求人先試験の事例を極力お伝えしました。
大学への(公募)求人案件には、受験者数の増加で、一般教養テストと面接が重視される傾向、
「公務員試験問題」にも日頃眼を
通しておく、積極性をいかにアッピールできるか?が 1次、2次試験を乗り越えるポイントとなっています。
することで、機器による医療事故を少しでも多く防ぐことがで
新機種の進歩に眼を見張りました。実際に聴診器で心音を聞か
きることも知りました。また、患者様の生命や生体に深く関係
せて頂き、またペンライトを使った瞳孔散大のシミュレーショ
公募求人に比べ、地元限定の求人情報に素早い対応が有効です。
する医療機器の性能は毎年進歩していること、優れた性能をも
ンでは、瞳孔が散大・収縮するのに驚きました。さらに、気管
ともかく、早くから「国試」に備えた勉強に精を出しておくことが、自信ある姿勢で、チャンスを引き寄せるベースとなる、と学
った機器を患者様に提供するだけでなく、定期的保守管理や安
切開による挿管、気胸の穿刺シミュレーションまでできること
生諸君を鼓舞しています。
全管理を怠らないことで安全かつ最良な治療を提供することが
に感銘しました。シミュレータの概説、利用実績と並んで鈴鹿
等々、率直なお話合いをさせて頂きました。
できることを学びました。
医療科学大学の写真を使ってプレゼンテーションをして頂いた
次に、T−バードと呼ばれる実際の人工呼吸器について、呼
以上
お気使いにも嬉しい気持ちがしました。
吸器内部の回路、各部品についてご説明頂き、その後、内部の
最後に質疑応答の時間を設けて頂き、サービスエンジニアの
開けられた実機を前に具体的な構造について教えて頂きまし
業務、同業他社とどう差別化を図るか、女性の就職についてな
た。この機種は、コンプレッサと呼ばれる空気圧縮機を別に必
ど、これから就職活動を控えた私たちの関心事についても1つ
要としないコンパクトで使いやすいタイプの呼吸器で、内部の
1つ丁寧にお答え頂きました。
空気取り込み口から酸素ブレンダ、圧縮器、制御回路、送気回
この見学会を通して、業務内容について具体的に詳しく教え
路まで具体的な構造につい
て頂き、会社内の雰囲気だけでなく業務内容の重要さ、その業
て学ぶことができました。
務から見つけ出すことのできる感動や、やりがいを学ぶことが
呼吸器の感染症対策、SA
できました。アイ・エム・アイ株式会社様は、これから就職活
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
父母懇談会に想う
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
神 尾 繁
保健衛生学部 医療栄養学科 平成15年度の父母懇談会は昨年11月2日に行われた。
このように生徒との距離感がある程度存在する情況下での
医療栄養学科には生徒の御父母が24名ほど出席され、例年通
父母と教員の両者の生徒を巡る話し合いは、ついつい中身が
り私共教員は自己紹介と生徒への教育・研究方針等について
かみ合わない空疎な内容になりがちである。教員は「大学の
理念」のような一般論を述べ、御父母はそれに賛同とそして
時には批判的感情や物足りなさを示しているようである。
RS患者やヤコブ病患者の
動をする私にとって第1志望の企業ですが、私にとって今まで
の各自の方針を説明し、その後、御父母は1∼4年生の各担当
方が使用された呼吸器の対
より一層入社したいという願望も強くなりました。このように、
教員との個別懇談を行うというスケジュールで行われた。
処方法などについて学んだ
ひとつひとつのことを積極的に取り組んで準備をすることによ
個別懇談会では保護者としての御父母と教員とが共通媒介
医療栄養学科の場合「管理栄養士」の国家試験合格という
り、知識を得るだけでなく自分自身の気持ちにも変化を与えて
たる生徒の家庭と大学での暮らしや勉学振りを巡って話し合
大きな目標があり、その目標を達成するには今生徒がどのよ
くれます。これからは、就職活動だけでなく、何事にも積極的
う様は、小学校から高等学校までの父兄会と変わらないよう
うに対応すべきか、といったことで両者の話し合いが融合す
な姿勢で取り組んでいこうと思います。
に思うのだが、大学生たる生徒に対して我々教員が小・中学
ることは可能であるが、このような議論のみで父母会が終始
ことも大きな収穫でした。
メンテナンスの作業現場
では、技術士の方々の作業
4
放射線技術科学科
を実際に見学することがで
年末の多忙な時期にこのような機会を設けて頂いた、アイ・
生等へのようなきめ細かい指導は行うことは出来ず(従って
することに一抹の不安を覚えるのは私のみではないと思う。
きました。土曜日にも関わ
エム・アイ株式会社篠崎統夫様、小島耕二様、武田清治様、柳
生徒の性格・適正・能力等を把握しきれず)、また家庭でも
何かもっと生徒に対する我々教員の意識を掘り下げ、その基
らず、多くの方が人工呼吸
澤省様、アイ・エム・アイ愛知販売株式会社宮内敏幸様はじめお世
御父母の対応もかなりの程度本人(生徒)の自主性を重んじ
での発想を御父母と共有しつつ父母懇談会が挙行されるよう
器と麻酔器について整然と
話になりました多くの方々にあらためて感謝の意を表します。
るものであると思う。
努力すべき時期に差し掛かっているのかも知れない。
5
保健衛生学部理学療法学科
ssssssssssssssssssssssssssss
「理学療法学科における展望と父母懇談会」
武 田 功、谷 中 誠、松 永 秀 俊
ssssssssssssssssssssssssssss
鈴鹿医療科学大学保健衛生学部理学療法学科は日本の国際
化、情報化社会に対応するため「科学技術の進歩を真に人類の
福祉と健康の向上に役立せる」ことを建学の精神として平成14年
4月開設した。特に近年の医学・医療の進歩と医療技術の高度
化・複雑化そして障害者の増加と超高齢化社会に伴う疾病の重
度化・重複化を招き「病と共に生きる」施策が必要となった。一
方では、少子化による高学歴社会の到来に対応すべく新世紀を
見据えた学科である。
本学科の教育目標は,新世紀における医療・保健・福祉に関す
る総合的な解明と知見を学際的な立場から教育・研究を行い、4
年制大学として学問的にも人間的にもより質の高いレベルを志向
し,豊かな人間性を養うことによって,地域社会はもちろんのこと国
際的な視野で創造的,協調的,博愛的に医療・保健・福祉・教育・
研究分野に従事する人材を育成することにある。
理学療法学科1年生のご父母との面談では、臨床実習関係の話
題が多かった。実習施設の所在地としては、2年(臨床指導1週
間×1施設)、3年(臨床評価実習3週間×1施設)では、三重県内
が大半であるが、4年生(総合臨床実習7週間×2施設)になると、
範囲が広くなること。実習施設は、学生が探してくるのではなく、
大学が確保すること。実習施設への自動車通勤は許可しないこと
などが話題となった。その他、一般的な就職状況、具体的な科目
の成績についての相談などであった。
2年生では、1年次と比べ専門教科が増え、成績について多く
の時間話し合った。特に成績が低迷する学生については更なる
努力を期待することを伝え、家庭、大学の両面からのバックアッ
プの重要性について話し合った。
また、1期生ということで、来年に控えた実習について先輩か
らの情報がないため不安は大きいようで、その点について話題
となった。更に、
2年後の就職活動については学生の希望を含め、
需給のバランスを考慮しつつ進めなければならないということが
話題となった。
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医用電子工学科・臨床工学科の平成16年
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医用電子工学科・臨床工学科 学科長 伊
平成16年最初のSUMS Newsの場をお借りして、学科の現状
と課題についてお伝えしようと思います。
現在、医用電子工学科は4年生に80名、3年生に118名、2年生
に6名在籍しております。これは過年度生を含めた数字でありま
す。また、臨床工学科には、2年生43名、1年生49名が在籍してお
ります。
4年生の就職状況は、おかげさまで大変良好であり、企業就職
希望者46名全員が内定を頂いており、内定率は100%であります。
臨床工学技士国家試験受験希望者は14名おり、うち13名が内定を
頂いております。進学希望者は19名おり、うち17名が大学院その
他に進路が決まっております。一方、進学については、4年次進
級については、進級者80名、原級留年者0名、3年次進級につい
ては、進級者109名、原級留年者9名、2年次進級については、進
級者43名、原級留年者3名となっております。
就職と進級の結果に反映されておりますが、本学科では、日常
の講義・実習を真剣に受講し、4年次まで頑張った学生には、進
路を全面的に応援する方針でおります。逆に、中途半端な状態
で試験を受けている学生の成績は厳しく判断し、原級にとどまっ
て、再度頑張ってもらうよう指導しております。しかし、これは「だ
めな学生は見捨てる」という意味ではありません。学生の相談に
は、できる限り時間を割いて対応しております。また様々な動機
づけのための課外活動も行っております。原級に留年する学生
あるいは中途退学する学生のほとんどは講義に出てきていない
学生です。大学に出てきて相談に来て頂ければ個別の対応がで
きますが、出席不良の場合、手遅れになってしまう場合がほとん
どです。本学科ではできるだけ出席状況を把握できるように努力
しており、
また学生の携帯電話・メールアドレスを登録して頂いて、
直接連絡がとれるよう努力しております。一方、大学生は社会人
になるための直前準備の期間でもあります。学生本人の自覚と自
助努力が第一であることは言うまでもありません。
特に、臨床工学技士を目指す学生の方には、自分がなぜ大学
に来るのか、何のために勉強をするのかという
「自覚」が最も重
要です。これは、臨床工学技士が、人工透析装置、人工心肺装置、
人工呼吸器、高気圧酸素療法装置などの操作、管理を通して患
者様の生命維持と、その故障が大きな事故につながる医療機器
の保守・管理を業務とするためです。これらの機器の操作はテレ
ビやスーパーマーケットのレジのように1日で操作が習得できるも
のではありません。また、単に機械を操作するだけでなく、患者
6
原 正
様や医療スタッフとのコミュニケーションが極めて重要な職種で
す。医療の知識と工学の知識が充分に無いと務まらない仕事で
す。生命維持装置の操作・管理という責任の重い職務につくため
の勉強をしておることを「自覚」することが第一です。この「自覚」
があり、真面目に勉強していれば「進級」についても「就職」につ
いても大きな問題はありません。
医用電子工学科の場合、この臨床工学技士の国家試験受験資
格は、教職資格と同様な科目認定資格となっており、必要な科目
を全て履修すれば国家試験受験資格が得られるが、国家試験受
験資格を得なくても卒業できるものになっております。先に述べ
た理由で、単なる1つの「資格」でなく、業務内容を充分理解した
上で資格取得を目指すよう指導しております。就職、国家試験、
臨床実習のスケジュールから、4年次進級までに進路を決定して
頂いております。言い換えれば、医用電子工学科の場合、臨床工
学技士以外の進路の選択が可能で、企業就職を選択した学生に
はきめ細かな個人指導を行っております。
一方、臨床工学科の場合、卒業要件と臨床工学技士国家試験
受験資格要件が同一であり、国家試験受験資格が得られるだけ
の単位が習得されなければ、卒業もできません。そのため、80%
以上が必修科目、選択必修科目で、開講されている多数の講義・
実験・実習科目を1つも不合格にしないという覚悟がないと、資
格はおろか、卒業もできなくなってしまう可能性があります。
具体的に本年度の課題としてお伝えしたいことを学年別に記し
ます。
4年生の学生、ご父兄の方:臨床工学技士を目指す方は、臨床
工学技士の国家試験まで残り少ない日々を全力で勉強に集中して
ください。学科でもほぼ毎日模擬試験を実施し、特別講座も設け
ております。企業に就職が内定した方は、社会人になる前に今一
度、必要な資格や知識を見直し、最後の学生時代を有効に使って
ください。特にコミュニケーション能力の向上は社会人となる上で
最大の課題です。はきはきした挨拶、きびきびした動作、清潔なみ
だしなみは当然です。よく
「ほうれんそう」
と言われますが、報告、
連絡、相談をきちんと行えるよう、また、自分の立場をはっきりし、
相手の立場でも物事を考えられるよう心がけてください。
3年生の学生、ご父兄の方:この数ヶ月が人生の方向を決める
最も重要な数ヶ月であると言っても過言ではありません。進路を
明確にして必要な準備を行うよう最大限の努力をしてください。
臨床工学技士を目指す方は、臨床実習がじきに始まります。
「実習
で見てから、国家試験に必要な勉強をしよう」でなく、
「実習前に
国家試験レベルの知識は身につけて、実習に生かそう」という気
持ちで臨んでください。企業就職を目指す方は、真剣勝負の時で
す。就職活動はアルバイトとは全く異なるものです。誰もが初め
てのことに戸惑うことが多くあると思います。また、講義や実習と
は異なり、他大学の学生と比較されて合否が決まるものです。
「自
己紹介」
「志望の動機」
「大学時代に打ち込んだこと」を明確に伝
えられるよう準備し、また企業情報の収集、先輩とのコンタクト、
資格の取得、専門科目・一般常識の勉強など何が自分に必要かを
よく考えて、会社説明会など実際の就職活動が始まる前に必要な
ことを全て準備しておいてください。
2年生の学生、ご父兄の方:先に数字で示したとおり、2年次か
ら3年次への進級がもっとも大きなハードルになっています。1年
半大学に在籍して周囲の環境にもなれ、友人も多くでき、自動車
免許をとって外出もしたくなる時期とは思いますが、ここで気を
引き締めて勉学に取り組まないと、1年あるいはそれ以上遅れて
の卒業になってしまいます。また、昨年9月に行われた、第2種
ME技術実力検定試験(ME検定)には、10名の方が合格しました
が、他の養成施設に比べるとかなりのんびりしたペースです。3年
次の9月には必ず合格するよう、定期試験終了後から1つずつの課
題(心電計、人工透析装置、医用機械工学など)に取り組んで、
過去出題問題に挑戦してみてください。また、後述する学外で行
われる様々な勉強会などの活動にも積極的に参加してください。
1年生の学生、ご父兄の方:まず、後期の定期試験に合格し、2
年次に進級することが最優先の課題です。また、9月に行われる
第2種ME技術実力検定試験(ME検定)は、臨床工学技士国家試
験の簡易版になっていますので、参考書を見直し、定期試験終
了後から1つずつの課題(心電計、人工透析装置、医用機械工学
など)に取り組んで、過去出題問題に挑戦してみてください。大
学で未だ勉強していないことも多くありますが、そのような課題に
取り組むことも本学学生の重要な勉強の1つです。これは、実際
に臨床工学技士として仕事を始めるとすぐわかりますが、大学で
教わったこと以外に自分で勉強しなければならないことが山のよ
うにあるからです。今はそのトレーニングの期間と思って取り組
んでください。
学科でも、通常の講義・実習とは別に、夏期休暇中に第2種ME
技術実力検定試験対策講座を、4年次の12月から3月の国家試験
直前まで臨床工学技士国家試験対策講座・模擬試験を実施して
おります。これ以外にも学内で行うTOEIC試験(TOEIC IP)
も実
施しております。資格としては、この他、X線作業主任、初級シス
テムアドミニストレータ、医療情報技師の取得を必要に応じて推奨
しています。
また、三重県臨床工学技士会や日本画像医療システム工業会、
また各種医療機器企業のご協力により、様々な課外学習活動を
行っております。昨年度は、4月に国際医用画像総合展、9月に心
電図セミナー、10月に呼吸療法勉強会、体外循環勉強会、11月に
心臓カテーテル検査勉強会、循環器情報処理研究会、12月に呼吸
器・麻酔器のリーディングカンパニーの1つであるアイ・エム・アイ
株式会社工場見学が開催され、多くの学生が参加しました。また、
休学して1年間ニューヨークで語学研修を行っている者、ボランテ
ィア体験留学としてイギリスで1ヶ月過ごした卒業生もおります。
費用の面や参加人数の制限がある場合もあり、全学年が参加する
ことが難しいものもありますが、このような機会をできるだけ生か
して頂きたいと思います。
皆様方にとって、実り多い一年になるよう努力を期待し、よい
年になることを祈念しています。
........................................
H15年度 父母懇談会を振り返って
河村徹郎
........................................
医用情報工学科 学科長 碧鈴祭に併せて11月2日に実施された父母懇談会に、本学科
15名の学生の父母の方々が参加された。以下にこの懇談会の状
況をまとめる。
1.参加者層
1年生3名、2年生3名、3年生7名、4年生2名であった。
そろそろ4年への進級さらに卒業と、先が気になる3年生関係
の出席者が多いことはこれまでと同様である。また本学科の学
生は三重県を中心に愛知、岐阜県が多いが、茨城、長野、静岡
の各県からの参加者もあった。
2.父母懇談会の実施
次のような内容の懇談会を企画し実施した。
1)医用情報工学科の解説パンフレットを作成配布し説明し
た(学科長)
①本学科の育成目標:医療の解る情報処理技術者
②カリキュラムの専門性:情報工学の基礎、医学・医療の
基礎を学び、これを土台に医療情報工学、診療情報学、
応用情報学系へと発展させる専門カリキュラムであること
③取得目標資格:医療情報技師、診療情報管理士、情報処
理技術者試験
④卒後の進路:医療機関、医療関連ソフト会社、一般ソフ
ト会社、大学や研究施設など
2)資格に関する報告
初めての診療情報管理課程受講生20名が診療情報管理
士資格を取得したことを報告した(橋本教授)。このよう
に今年度から本学科の診療情報管理課程でその資格取得が
可能になった。さらに医療情報技師資格制度が発足し取得
可能になったこと、など本学科の卒業生の卒後の進路選択
に関して、大きな支えが出来てきたことを説明した。また
それだけに学生たちにはがんばってこれらの資格取得に取
り組んでほしい旨をお願いした
3)4年生の卒後進路指導報告
確定状況と問題点などを示した(奥山教授)
4)個別懇談会
その後、各学年担任教員を中心に個別懇談を行った
3.個別懇談の主な質問など
・1年生は、大学に入学できたがちゃんと学んでいるか、
友人は、などに関すること
・2年生は、主として履修状況、などに関すること
・3年生は、成績や履修状況の他、将来の進路に関すること
・4年生は、卒業できるだけの成績がとれているか、就職
は、などに関すること
4.まとめ
15名であり本学科の学生の約10%の父母が参加された。
ほとんど出席しない1年生の父母が参加予定であり良いチャン
スと待っていたが、残念ながら欠席された。この学生を除いて、
特に問題がある学生はなく、個別懇談を通じて安心して帰って
頂いたと思う。また今回の参加した父母の方々は教育に熱心な
方々であり、ご子息とコミュニケーションがとれているようで
ある。
しかし修学上問題のある学生の父母の方々の積極的参加があ
れば、改善に向けて父母の方とじっくり話し合うことが出来た
のではないかと思う。
なお実態として、欠席が多い、単位取得が少ない、就職活動
をしない、などの問題のある学生は増えつつある。このような
学生の父母の方々と教員と間で話し合う場の確立が必要な時期
ではないかとも考えられる。
7
医療福祉系総合大学をめざして
∼医療福祉学科(保健衛生学部)、
鍼灸学科(鍼灸学部)新設の意義
∼
常任理事・法人事務局長
第53回理事会開催
1.
2.
3.
4.
【審議事項】
平成16年度 推薦入試結果について
大学祭・父母会の実施結果について
平成15年度卒業予定者の就職内定状況について
その他
われる点です。骨密度測定による骨老化の把握、在宅酸素療
法による呼吸機能支援、在宅リハビリテーションなど、21世
ードするほど非常に人気が高く、今回の2学科新設は、「柳の
紀の新しい福祉を担う人材に必要なユニークな視点での教育
ど じょう
12月16日
(火)午後3時から第53回理事会が開催されました。
主な議題は次のとおりです。
【報告事項】
何故、今、医療福祉学科や鍼灸学科を新設するのでしょう
か。2年前に理学療法学科を増設し、これが既存の学科をリ
1. 教員人事について
2. その他
下で2匹目、3匹目の泥鰌を捕まえようとするものではないか」
を行うことが出来ます。また、既設の他学科にとっても、福
という意見があるようです。しかし、それはまったくの誤り
祉の立場で臨床現場だけでなく、長期的予後管理、健康維
です。理学療法は、高度医療時代の申し子として志願者が殺
持・増進の視点で医療を捉える利点が生まれます。本学より
到している状態ですが、医療福祉や鍼灸は、現時点では、そ
後発の「医療系」と言われている他大学でも、ほとんどが福
れ程人気が高いというわけではありません。ですから、同じ
祉関係学科を持っています。むしろ、本学では遅すぎたのか
ど じょう
柳の下に2匹目、3匹目の泥鰌を捕まえようとしたのではない
樹する道を選択したのです。
次の文章は、1年半前に理事会承認された将来計画の書き
なって、WHOも世界各国の伝統医療に力を入れ始めました。
り存立の危ぶまれる大学も出始めた。本学は医療系という特
これは、代替医療、相補医療とも呼ばれ、膨大化した医療費
殊性があるため、今年も過去最多の志願者を集めるなど、少
の軽減を図るばかりか、西洋医学の限界を補う重要な役割を
子化の影響はまだ現れていない。しかし、医療系大学が続々
持つものとして認識されています。特に、鍼灸は、伝統医
と新設され、今まで医療系学科のなかった大学でも医療系の
療・代替医療のなかでも、最も重要視され、すでに世界中に
学部・学科を増設しており、これからは、医療系をもって特
認知されています。日本では、養成学校のほとんどが専門学
殊性があるとは言えない時代になり、少子化の影響が医療系
校であったため、学問としての体系化がそれほど進みません
にも及ぶものと予測される。18歳人口が益々減少して行く中、
でした。今回の本学での試みは、日本ではじめて、四年制の
生き残りのためには、本学も現状のままと言うわけには行か
鍼灸学部を、単科ではなく医療福祉系の大学に設置するもの
ない。今後、医療系という現在の特殊性に甘んじることなく、
です。本学には理学療法学科があり、学科間の教育、研究の
他の大学との差別化に向け、魅力と特色のある大学を目指し
連携と補完が図ることができますし、共同研究を通じて新た
て行くと同時に、財政基盤を整えて行く必要があると考えら
な学際的領域の学問が開拓できる可能性も広がるなど、大き
す。昭和58年3月に日本医科大学を卒業し、同大学放射線医学教室に入り、放射線科医として勤
れる。
・・(省略)・・ 上記の点を踏まえ、本学の将来を
な期待をすることができます。その他の既存学部の学生にと
務してまいりました。画像診断、特に循環器系およびMRI診断を専門としております。臨床の場
考えるならば、医療福祉系総合大学を目指すのが最適と考え
っても、東洋医学の基礎知識を兼ね備えることができ、まさ
では診療放射線技師の方とともに業務を行っており、放射線技師を目指す方々の教育を担当でき
られる。
に、統合医療時代の人材養成ができるのです。
ることは私にとって大きな喜びです。
の新学科・新学部も視野に入れ、医療福祉系総合大学として
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1. 教員の採用
<平成15年12月1日付>
那 須 史 男 (東洋医学研究所 教授)
<平成16年1月1日付>
伊藤 公一郎 (保健衛生学部 放射線技術科学科 助教授)
平成16年1月1日付けで放射線技術科学科に勤務させていただくことになりました伊藤公一郎で
近年画像診断機器はディジタル化が進み、技術理論と実際の業務とは異なる知識が要求されつ
つあります。機器の操作にはむしろコンピュータ、ITの知識が重要です。また機器操作で画像が
得られるようになった結果、今後は単に画像を撮るだけではなく、どのような画像を撮るべきか
の判断が要求されるようになると思います。IT化、ディジタル化により放射線技師にはより臨床
医学に近づくことが求められます。また逆に放射線科医も工学的発想を身につけて行けばお互い
に協力して、さらに医学の発展に寄与することができると考えます。どうぞよろしくお願いいた
します。
今回新設した医療福祉学科と鍼灸学科は、何としても成功
させなければならないのです。失敗すれば大学の将来は危う
この文章は、1年少し前にSUMSニュースにも掲載されまし
いと言っても過言ではありません。じっとしているのは楽な
た。この計画に沿って、平成16年度から、現・保健衛生学部
ことですが、それでは、大学は衰退していくばかりです。本
に医療福祉学科と新・鍼灸学部に鍼灸学科とを増設すること
学では、将来をしっかりと見据え、敢えて、新学科を作ると
あ
いばら
になったのです。この計画は2002年9月に理事会承認されまし
たが、この年の4月からは、すでに理学療法学科が増設されて
おり、これが、医療福祉系総合大学化への第一段階でした。
医療福祉学科、鍼灸学科の開設は、その第二段階になりま
言う茨の道を選択したのです。
医療福祉、鍼灸のあとには、現在、医療福祉系総合大学化
の第3段階として、すでに、薬学部の設置が本学と鈴鹿市及
び三重県等との間で検討されています。薬学部ができれば、
漢方薬と鍼灸が揃った、日本ではじめての大学となり、研究
にもいっそうの弾みがつき、大学の特色と魅力をつくる大き
平成15年12月1日付けで東洋医学研究所に勤務させていただくことになりました。出身は島根
のニーズにあった学科を作り、それによって、大学に特色と
な力となると同時に、産学官協同による地域の活性化に一層
県です。岡山理科大学理学部を卒業後,島根医科大学医学部,東邦大学医学部,徳島大学歯学部
魅力を持たせたいというのが主眼です。医学部を持たない本
寄与することができるようになると思われます。そのほかに
を経て鈴鹿にやって来ました。専門は,顕微解剖学(細胞学・組織学)です。痛みの形態学的証
学にとっては、設立当初の4学科のみで特色や魅力を作り出す
は、医用工学部に本来のBio-medical Engineeringを立ち上げ
ことは至難の業です。しかも、これからの時代は、今以上に特
たり、福祉と関連した工学系学科を作ったりと、夢はまだま
色や魅力を作り出せなければ、大学の存続・発展は望めません。
だ広がっていきます。
COの研究にも関心をもっています。趣味は,近場で山登り(大山,剣山,石鎚山),自転車(ハ
「健康、医療、福祉」は、21世紀のキーワードのひとつで
少し話が先に飛びましたが、とにかく、今回新設した2学
すが、健康、医療、福祉は、それぞれ切り離せない関係にな
科は、何としても成功させなければならないのです。全国的
ーフセンチュリーラン),私流トライアスロン(スポーツクラブで,泳いで,自転車を漕で,そ
ってきました。医療従事者は福祉の知識も併せ持たなければ
に見て、両学科ともそれほど志願倍率が高い学科ではありま
してベルトコンベアー?の上を走る),ネオン求漫歩(ネオンきらきら大好き),そして美味しい
ならないし、福祉関係者は医療と無関係ではいられない時代
せん。開設2、3年はかなり厳しい展開になることも予想され
ものを食べる(味に満足出来れば値段にはあまり拘らない)です。最近は,年齢の所為か飲み気
となりました。これが、医療福祉学科を新設した理由で、本
ます。確かに、大学にとっては楽なことではないでしょう。
と食い気の方にやや傾いています。
学にとってはじめて文系の扉を開きました。医療について知
しかし、特色と魅力を兼ね備えた大学となるためには、避け
さて,来年4月に開設される鍼灸学部で鍼灸形態学(解剖学)を担当させていただくことにな
識のある社会福祉士の養成、また、逆に、福祉について知識
て通ることの出来ない道なのです。カリキュラムや教育シス
っています。今後は,“知性と人間性を兼ね備えた専門技術者・研究者の育成”のために教育と
のある医療技術者、管理栄養士の養成が、それこそが時代の
テムの充実と同様、教職員一丸となって、医療福祉系総合大
研究に努力して参る所存でいますので,皆様方のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ
ニーズとなりつつあるからです。本学における医療福祉学科
学化に取り組んで欲しいと願っています。決して大きくはな
は、他大学にない大きな特徴があります。それは、医療現場
いが、キラッと輝く大学をめざして。
ます。
8
の一層の充実を目指して行く。
』
増やし学生数を増やすことのみが目的ではありません。時代
微鏡を用いて研究してきました。近年は,アポトーシスに関与する細胞内情報伝達分子とNO・
那 須 史 男
・・(省略)・・ 中長期的には、上記のほか、他
す。少子化が進み、大学が淘汰される時代ですから、学科を
明をテーマに,三叉神経系と脊髄後角における酵素や神経伝達物質の局在・動態について電子顕
東洋医学研究所 教授
しい進歩により、医療はすばらしい成果を達成した反面、医
『大学を取り巻く環境は一段と厳しくなり、定員割れによ
NEW
NEW
NEW
NEW
伊藤 公一郎
また、鍼灸はと言えば、それは、将来の時代の申し子とな
る可能性が大きいからです。20世紀後半、科学技術のめざま
療費の増大や近代西洋医学の限界も見えてきました。最近に
出しです。
放射線技術科学科
助教授
も知れません。
あ
のです。大学の将来を考え、敢えて、2本目、3本目の柳を植
の第一線に立つコメディカル業務の教育と平行した教育が行
9
医療機関におけるマナー講座を受講して
血液透析の現状と展望
臨床工学科客員教授 内
藤秀宗
都会では駅前に○○透析クリニックなどのような看板が出て
血液透析は1回の治療が4時間程度、週3回行う
いるのにお気付きでしょうか。透析クリニックとは、腎臓の機
ことが多いので、患者さんは頻繁に透析施設
能が低下した患者さんの生命を維持するために必要な血液透析
へ通うことになります。日本では患者さんが23万人ほどで、糖
(人工透析)治療を行う医療施設です。駅前に多いのは、患者
尿病などと比較してとりわけ多いというわけではありません
さんが通院するのに便利だからですね。いまや、血液透析もご
が、世界的に見ると人口あたりの患者数は多いほうです。
現状の問題点は、患者さんの高齢化と治療の長期化です。血
く普通の治療となりました。
血液透析では腎臓の代わりに人工腎臓を用いて血液から代謝
液透析は腎臓の機能をごく一部だけ代行しているにすぎませ
物や尿毒素、過剰水分を取り除くと同時に、血液のpHを調節し
ん。したがって、治療が長期化するといろいろな合併症が出て
ています。人工腎臓とは水や代謝物を通し、タンパク質などの
きます。さらに、高齢者では通院が困難となります。家庭で血
大きな物質は通さない半透膜と呼ばれる髪の毛のような細いチ
液透析を行う方法もありますが、装置が複雑で普及していませ
ューブを束ねた筒です。水道の浄化器で蛇口に取り付ける装置
ん。近い将来、技術の向上によって患者さんの自宅や近隣で簡
をご存じですか?その中にも同じような膜が使われています。
単に治療が受けられるようになる時がおとずれるかもしれません。
「 禁煙宣言!」のポスターがデスクの正面の壁に貼られて
レストランにも入れない。ある国では、国内全面禁煙を検討
いる。このポスターは、日本循環器学会が作成したもので、
中とか。北欧諸国では、ついに、レストランの全面禁煙を打
「あなたには周りの人を病気にする権利はないはずです」「タ
ち出したそうだ。タバコの値段も、北欧では千円を超え、お
バコは、吸う人はもちろん、周りの吸わない人の、心臓、脳、
隣の韓国でも五百円を超えるなど、ある種の罰金を思わせる
肺、血管に有害です」などと書かれ、医療関連施設の全面禁
ように、非常に(異常に?)高額になってきている。外国つい
煙を推進するために作られたそうだ。このポスターは、大学
でに言わせて貰えば、航空機の中は全面禁煙なので、禁煙し
に送られて来た時、タバコを吸わない(以後、禁煙人)おじさ
なければ海外にも行けないのである。いやぁ、外国まで行く
んの同僚が、タバコを吸う(以後、喫煙人)おじさんの目に付
ことは無い。鈴鹿市でも、新年から、市立の学校は構内全面
くところに、思わせぶりに貼ったものだ。その後、喫煙人に
禁煙に踏み切ったそうだ。
遠慮してか、いつしか、ポスターは他の場所に移動されたよ
喫煙人にとっては、まさにこの世は灰色(煙色)となりつ
うであったが、おじさんが「禁煙しよう」と宣言した途端、
つある。喫煙人は禁煙人に敗北したのである。フセイン(元・
何処からとなく、このポスターはおじさんのデスクの正面に
イラク大統領)が葉巻を燻らせている画などは、悪の象徴その
復活したのである。
ものである。いつのまにか、喫煙人=悪人、禁煙人=善人が
くゆ
あら
ところで、何故、おじさんは禁煙することにしたのだろう
社会通念になりつつあるのだ。まるで、「喫煙人は人に非ず」
か。タバコを吸い始めてこの方、一度も止めようと思ったこ
の様相である。本学の卒業生は、医療関連に就職する人が多
とはなかったのだ。むしろ、
「一旦始めたことは、最後までや
いという。最近では、医療関連施設の就職試験で、
「喫煙しま
り続けなければいけない。途中で止めるのは、意志の弱い証
すか」と聞かれることが多いのだそうだ。喫煙人は、あらゆ
げき
なおさら
拠だ。」などと、むしろ喫煙人に檄を飛ばしていたのだ。20
年くらい前、4か月だけ禁煙したことはあったが、それは、
る職場で嫌われだした。医療従事者は尚更だ。
おじさんが頭に来るのは、喫煙人をこれだけ悪者扱いして
手術のため入院した時のことで、体が復調すると同時にタバ
おきながら、何故、日本国はタバコの販売を許可し続けるの
コも復活した。今回の禁煙は、ドクターストップがかかった
かと言う事だ。タバコの税金は勿体無くって無くせない。「健
もったい な
あ
訳ではなく、特に健康上の理由がある訳でもない。敢えて言
康に害がある」と表示さえしておけば、病気になろうが嫌わ
えば、
「世の中が変わり、タバコの吸える環境ではなくなった」
れようが、あとは、吸う人の勝手です、と言うことか。タバ
と言うことに尽きるのである。何処もかしこも、禁煙、禁煙。
コの販売を許可するのであれば、吸う人の権利も考えて当然
喫煙所はあたかも隔離病棟のような有様。隔離病棟でも吸え
ではないか。文句を言えば限がないが、人間、時には諦めが
ればまだしも、灰皿があったはずの場所にいつしか灰皿がな
肝心、と言う。おじさんは諦めることにした。喫煙人の皆さ
くなっている、なんて言うのは日常茶飯事。おじさんの通院
ん、あなたも潔く敗北宣言してみませんか?
きり
あきら
いさぎよ
している病院では、喫煙室だったところが、いつしか、お薬
の相談室に換わっていた。タバコと縁を切らない限り、有名
10
(この記事がSUMSニュースに出る頃には、おじさんの禁煙は
2か月を超えていることだろう。きっと。
)
昨年11月29日(土曜日)に、さくらクリニック柴田守臨床工学技士
長先生による「医療機関の新人医療スタッフの心がけ」についてのご講
演が行われました。
ご講演では、医療機関の新人が心がけるべきこととして下記の14条を挙
げられ、様々な事例を含めたお話がありました。
11.姿勢に気をつけること
12.動作を機敏にすること
13.情熱の感じられる性格
14.基礎能力、応用力を身につけること
15.自己管理のできること
16.身だしなみに気をつける
17.挨拶、返事、言葉づかいを正しく、はっきりと
18.行事参加に関して新人にはYes, Noの選択権はない
19.損得を考えて行動しないこと
10.技術や知識がなくてもできることを率先して行うこと
11.マニアと言われるくらい勉強すること
12.全ての方を尊敬すること
13.打たれ強い意思を持つこと
14.先を読んで行動すること
これまでの就職対策講座でも、挨拶のことはたびたび厳しく指導して
頂いておりましたが、医療機関では、言葉を話す前に姿勢、特に歩行時
の姿勢のところから注意しなければならないことに驚くとともに気を引
き締めねばという気持ちになりました。自己管理の点でも、睡眠を充分
とるだけでなく、朝食は砂糖をなめてでも何か口にして出勤すること、
朝食が摂れなくても取れなかったというと、だらしない印象を受けるこ
となど注意され、学生とは違った覚悟が必要なことがわかりました。み
だしなみについても、医療機関では単に医療の仕事だけでなく、髪型・
髪の色・爪きり・化粧にも気をつけて、患者さんや他のスタッフから清
潔、清楚な印象を持たれるよう心がけねばならないことを教えていただ
きました。掃除・ごみ拾い・早い出勤など、技術や知識がなくてもでき
ることを率先して行うことという注意は、とかく国家試験のことや透
析・呼吸器などの技術の吸収に精一杯になりがちな私たちに有意義な注
意事項であると思いました。また、医師・看護師など自分と同じ立場で
患者の方と接する医療スタッフだけでなく、事務方のスタッフ、受付の
就職マナー講座に出席して
昨年11月29日土曜日に、就職対策講座の一環として、JALアカデミ
ー株式会社接遇インストラクターの辻 俊子先生を講師に就職マナー講
座を開催して頂きました。今回の講座は、「短時間で面接官に好印象を
与える面接方法」という内容で、自己紹介、挨拶、服装・身だしなみを
中心に実践的指導をして頂きました。
まず、A4の紙を用意し、9つの区画に分かれるように折り、自己紹介
項目を記入しました。真中の区画に、自分の名前と日付を書き、左上に
「好きな科目」、中上に「私がしたい仕事」、右上に「アルバイト・課外
活動」、左中に「自分の得意なこと・資格」、右中に「ほっとする場所」、
左下に「今一番関心のあること」、中下に「私のエネルギーは何か」、右
下に「私の夢」を書きました。この紙を使って皆の前で自己紹介を発表、
2人が面接官となって、1人が質問、もう1人が評価を担当しました。自
分は評価を担当しましたが、自己紹介を行った友達がはきはきした答え
方をしていたため、欠点を指摘することが難しく感じました。
また、先生から「無言の紹介状」という身だしなみについての言葉に
ついて教えていただきました。平素お世話になっている榊原正一就職指
導チーフアドバイザーからも伺っていることですが、身だしなみの重要
性について改めて認識いたしました。具体的には、髪の毛は耳にかから
ないようにすること、眉毛は見えるようにすること、靴下は靴と同系色
のものを選ぶこと、ワイシャツは白、スーツは黒でなく紺かグレーが望
ましいなどの注意を頂きました。普段の生活に慣れている私にとっては、
ギャップが感じられ、これから本格的に始まる就職活動の厳しさを改め
て実感しました。
その後、10人ほどの男女のグループに別れ、自分ではわからない「人
が見る自分」を知るために、グループの人たちにお辞儀や身だしなみを
実際にチェックしてもらいました。男性の場合は、髭の剃り残しや鼻の
毛が見えたりしてはいないか、ネクタイは曲がっていないか、結び目は
緩んでいないかについて、女性の場合は、髪の毛は派手なおしゃれ染め
や飾りはしていないか、手のマニキュアが濃すぎたり剥げたりしてはい
ないかなど配布された資料に細かく書かれた内容をグループの仲間で入
医用電子工学科3年 佐
々木美和
スタッフ、診療助手のスタッフの方など、全ての方
に敬意を払って接することが重要であるということも
心に留めておかねばならないことであると思いました。
柴田先生の講演はただ一方的に話すのではなく、時々私たちに質問を
投げかけながらの講演だったのでとても楽しく、時間が過ぎるのが早く
感じられました。
また、さくらクリニックで実際に病院実習を経験した川崎崇先輩、黒
田剛志先輩、近藤圭祐先輩のお話も聞かせていただきました。先輩方か
ら聞く実際の臨床の場は私が思っていたものとは全然違いました。特に、
患者さんと接する時に言葉遣いにかなり気を使わなければならないこ
と、中途半端な知識では患者さんを逆に不安にさせてしまうため、毎日
勉強する必要があること、逆に患者さんに教えてもらう事も多かったこ
と、一番大事なのは患者さんと接する時にきちんと目を見てしゃべれる
かであることなど、なによりも患者さんを一番に考える事が大事である
と実感する事が出来たことは、大きな意義がありました。技術に関連す
ることでも、プライミングの方法1つ取っても施設によってやり方が異
なり、学校で教わったことだけでよいと思ってはいけないこと、透析針
の抜去や透析回路回収時に、たとえ失敗しても平常心を保って瞬時に対
処しないとならない、そうでないと患者さんを不安にさせてしまうこと、
透析に関して学んだ知識や技士さんに教えてもらった知識の復習が大切
であることなど、現場の経験からの視点でお話いただいたことがために
なったと思います。
今回の医療機関マナー講座に参加することで普段では知ることのでき
ない貴重なお話を聞くことができました。私達はこれから臨床実習をむ
かえることになりますが、今回教えていただいたことを参考にして頑張
りたいと思います。
最後になりましたが、
さくらクリニック柴田守
先生、先輩方、このよう
な貴重な講演をしていた
だき有難うございました。
また、このような機会を
与えていただいた先生方に
感謝いたします。
医用電子工学科3年 丸
尾恭弘
念に調べていくというものでした。
マナーの基本であるお辞儀については、詳しく教
えて頂きました。お辞儀の時は、約30度の角度でお
辞儀をし、相手の目を見て礼をすること、この時に、
背筋も伸ばなさなければ、背筋が丸くなりとても格好の悪い礼になるこ
とを学びました。その後、皆の前でお辞儀を練習させて頂きました。さ
すがに知らない同級生も多くいる皆の前では緊張し、少しあがってしま
いましたが、本番の面接試験ではこの十倍の緊張がのしかかるだろうと
思うと、なんとかこの講習でマスターしたいと思いました。その他、辻
先生には、言葉遣い、特に謙譲語の使い方について、具体的に誤った表
現を書いた資料を配布して頂き、自分たちでまず直し方を考えてみてか
ら正しい表現について教えて頂きました。ノックの仕方についても具体
的に教えて頂きました。
辻先生の講習では、普段あまり見えていない他人から見た自分が見れ
た気がしました。また、講習会を受ける前は、自分はこのままでも良い
と考えていた身だしなみなどが、先生
のようなプロの指導者の目から見ると
改善箇所が多いことがわかりました。
私も自分のお辞儀が格好の悪い形にな
っていると感じていたので、講習終了
後、辻先生に直接ご指導頂き、的確な
ご指導により、違和感無くきれいなお
辞儀ができるようになりました。
今後の就職活動では今回のマナー講
座で得た知識を生かし、また自分のマ
ナーの改善すべき点に注意して望める
よう努力していきたいと思います。
最後にこのような講習を行って頂い
た辻 俊子先生、学生課の方々に感謝
いたします。
11
私が就職活動を始めるにあたってまず最初に始めたことは自
何十年も身を置く環境を自分の考えだけでなく客
観的な意見も取り入れられる良い機会だ」と考え
己分析でした。
自分は何が好きで、何が得意なのか?強みは?苦手な事は?
残念な結果にも挫けることなく活動することがで
等々を書き出してみました。わからないことは家族や友人に聞
きました。今、振り返るとこのようなポジティブな考えを持て
いてみたり、適性検査の結果を参考にしたりしました。次に自
るようになったことが私にとって最大の成長だったと思います。
分は何がやりたいのか何ができるかを考えた結果、仕事内容と
私の就職活動は自分を見つめ、分析し、明日につなげること
所在地にポイントを絞り、資料室にある卒業生の資料を中心に
の繰り返しでした。就職活動を経て私が強く思うことは「日頃
情報を集めました。就職活動とは人生で初めて勉強以外で人間
から周囲に流されず、自分をしっかり見つめていれば就職活動
的な評価を受けた経験でした。活動当初は自分をよく見せよう
に限らず自分を成長させることができる。」ということです。今
と背伸びし、無理をしていました。ですから良い結果が出ない
後の社会人としての生活の中で今回の経験は明日の自分を大き
時は今までの自分が全て否定されたように思われ落ち込むこと
く変えていく自信につながると確信しています。
以上
もありました。しかし、そんな時「これから先、社会人として
鈴鹿商工会議所の産学官連携による地域作りのひとつとして (鈴鹿市は将来の観光資源に考
「芍薬を活用した地域づくり」があって、今回、本学に50本の植
えているようで、鈴鹿高等専
栽(寄付)がありました。駐車場植木エリアに花壇を作り、苗
門学校、鈴鹿国際大学にも同
を植え付けました。開花は5月で「芍薬の園」になります。
様の寄付がなされました。
)
平成15年12月12日金曜日
に見学会、交流会推進実行
をもらっている人もいました。とても楽しかったので今後もそ
りとんのイベントに参加していきたいと思いました。
委員会であるそりとん主催
のクリスマスパーティーがあり
ました。約100人近くの人が
集まり、各々食事や談笑を
しながら楽しみました。食
事はお寿司やハンバーガー
など数多く出されて、食べ
きれないほどあり、その他
にもビンゴ等によってDVD
プレイヤーなど高価な商品
行
事
予
平成16年1月∼4月
1月7日
(水) 冬季休業終了
3月8日
(月) 進級判定会議
1月8日
(木) 後期授業再開【8日
(木)
は月曜日の振替授業】
3月19日
(金) 学位授与式
1月14日
(水) 後期授業終了
4月1日
(木)
∼2日
(金)2∼4年生前期履修ガイダンス
1月17日
(土)
、18日
(日)大学入試センター試験
4月1日
(木)∼8日
(木)2∼4年生履修登録期間
1月26日
(月)
∼2月6日
(金)後期定期試験
4月5日
(月) 入学式
1月29日
(木) 学部A日程入学試験
4月6日
(火)
∼8日
(木)新入生オリエンテーション・
2月9日
(月) 編入学2期入学試験
12
定
新入生履修登録期間
2月10日
(火) 大学院Ⅱ期入学試験
4月9日
(金)
、10日
(土)健康診断
2月16日
(月)
∼20日
(金)後期追・再試験
4月12日
(月) 前期授業開始
2月27日
(金) 卒業判定会議
4月19日
(月)
∼23日
(金)履修登録変更期間
3月5日
(金) 学部B日程入学試験
4月30日
(金) 創立記念日振替休日