恐竜-本当に恐ろしい動物? 15 さあ、河馬を見よ。これはあなたと並べてわたしが造ったもの、牛のように草を食 らう。 16 見よ。その力は腰にあり、その強さは腹の筋にある。 17 尾は杉の木のように垂れ、ももの筋はからみ合っている。 18 骨は青銅の管、肋骨は鉄の棒のようだ。 19 これは神が造られた第一の獣、これを造られた方が、ご自分の剣でこれに近づく。 (ヨブ記40:15-19) 巨大な動物の話の代表格は、昔はガリバー旅行記でしたが、今は SF 小説や漫画など に様々な巨大生物が登場します。例を挙げると、畳一畳もの大きさをした肉食植物、人 間より大きいトンボ、ジェット機大の恐ろしい毒蜘蛛などだけでなく、巨大動物の代表 として恐竜が登場します。これら巨大生物はすべて架空の存在でしょうか?それとも実 在したのでしょうか?実は全部ではないにしても、又誇張された作り話ほどでなくても、 それら多くの巨大な生物の化石が発見されており、かつて実在したことが証明されてい ます。哺乳類にもクマ、ラクダ、ヒョウ、ブタ、サイ、ゾウ、トラ、オオカミなど、現 在の二倍もある巨大な類似型が発見されています。巨大な鳥の化石と巨大な昆虫(羽を 広げると 50-80 センチメートルにもなるトンボ)の化石が共に発見されています。そし て、爬虫類の中では、巨大なカメと共に巨大な恐竜の化石が発見されています。 1820 年代、珍しい形をしたいくつかの歯と骨が岩石層から発見され、1841 年までに 約 9 種類の変わった爬虫類の化石が発掘されました。巨大な骨から連想されて「恐ろし いトカゲ」と命名された化石の一つはイグアノドンで、その骨格を復元すると、体長9 メートル、体重 4.5 トンにもなりました。その後、様々な大きさの恐竜の化石が世界各 地で発見されました。 恐竜は昔々、実際に生 存していたのです。 恐竜はその名前の通 りに、恐ろしい動物だ ったのでしょうか?発 見された化石から類推 される恐竜の特徴を少 し述べましょう。広く 流布されている恐竜の 想像上の姿に反して、 1 実に様々な大きさのものがいました。ニワトリ位の小さいものから、体重 80 トン、体 高 12 メートル以上の、大きさだけを言うなら恐竜の名に恥じないものもいました。形 態はほとんどの爬虫類と足の付き 方が大きく違っています。ワニな どの足は身体から横に出ていて腹 這いをして歩くのに対し、恐竜は 身体から足がまっすぐ下に伸びて おり、ウシのように身体を下から 支えて歩く体型をしていました。 恐竜は何を食べていたのでしょ うか?肉食だったでしょうか?映 画や漫画で残忍に描かれているよ うに、恐竜は鋭い歯を持っているので、人間や動物を食いちぎって、口から血を滴らせ て食べていたのでしょうか?一般には、肉食恐竜は、哺乳類、草食恐竜、トカゲ、屍肉、 昆虫などを食べていたのに対し、果実、針葉樹、広葉樹、ソテツ、シダなどを食べてい た草食恐竜が、雑食恐竜と共に多く生存していたとされます。また、肉食であるか草食 であるかということと、身体の大きさとは全く関係がなかったようです。 それでは、今日生存している鋭い歯をもつ動物を考えてみましょう。ある種のクマや パンダなどは鋭い歯を持っていますが草食であり、果物や植物に穴をあけたりすすった りするのにその歯を使います。 ちなみに、すべての動物(恐竜や現在肉食であるライオンやトラなども含め)は、草 食動物として創造されたことが創世記に書かれています。創世記に海の巨獣と書かれて いる海竜は創造の第5日(創世記 1:21)に、陸の恐竜は第6日(創世記 1:24)に創造され たと考えられます。それは約 6,000 年前のことでした。ヨブ記(40:15-19)に「河馬」と 翻訳されている動物は、腰と腹の筋肉は強く、杉の木のような尾が垂れており、骨は青 銅の管、肋骨は鉄の棒 のようだと描写され ており、まさに現在恐 竜と呼ばれている巨 大な動物、例えばブラ キオサウルス(体長 21 メートル、全高 12.6 メートル、体重 80 トン)そのもので あることが分かりま す。 2 次回以降に、恐竜はいつ、どのようにして出現したのか、いつまで生存していたのか、 どのようにして化石が出来たのか、何故絶滅したのかという点について、お話します。 3
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