不知火 美術館

不知火
美術館
郷土ゆかりの作家の作品を主に収集してきました。特に、1930年代のアメリカ画壇で活躍し、30
歳の若さで一生を終えながら、日本の近代絵画史に大きな足跡を残した野田英夫、鮮烈な色彩とみ
ずみずしい感性溢れる抽象画で、
南米のピカソと讃えられたマナブ間部、
従来の版画の概念から脱却
し、独創的な発想で世界的な脚光を浴びた東京芸術大学名誉教授の野田哲也、それに、大正〜昭和
初期に、
アメリカを拠点に活躍した世界的な写真家、河野浅八など、国際的な芸術家の作品収集は、
一地方美術館として全国的に誇れるものです。
また、例年、新年には収蔵品展、夏には絵本原画展、春と秋には宇城ゆかりの作家や県下で活躍し
ている人、若い人などの作品を紹介する企画展を開催し、好評を博しています。
A
野田 哲也
「Diary:Aug.19th'76」A
1940年(昭和15)年、不知火町に生まれ、東京芸術大学大学院修了。1968年、
家族をモチーフに、独自の版画技法で制作した作品が、東京国際版画ビエンナー
レで国際大賞、
ノルウェー国際版画ビエンナーレ大賞など多くの国際コンクール
で受賞を重ね、国際的な評価を不動のものにしました。作品も大英博物館、ニュー
B
ヨーク近代美術館、ボストン美術館などに収蔵されています。現在も、千葉県に住
み、展覧会出品や作品の審査などで世界を飛び回り、活躍中です。
マナブ 間部
D
「新年の夢」B
G
E F
1924(大正13)年に宇土郡不知火村で生まれ、10歳の時、家族とブラジルに
移民します。絵を描くのが好きで、最初はコーヒー園で働きながら作業のあい間
に描いていました。21歳で本格的に油絵を始めると、各公募展で受賞するように
H
なり、やがて、画家として立ちます。1959年には、サンパウロビエンナーレ国内大
賞、パリ青年ビエンナーレ最高賞などを受賞し、一躍、世界的に脚光を浴びまし
I
J
西村義人「廃屋」D
稲田勇「十五の子守唄」E
矢田道也「春の歌」 F
河野浅八「ひととき」G
村崎政昶「美人画」H
働正「星摘み」I
栗崎英男「スペインの街角」J
た。以後、ニューヨーク、
ワシントン、パリなどで旺盛な活動を続け、活動の場を世界
不知火美術館
に広げます。一方、故郷への想いも強く、日本とブラジルの文化の懸け橋になろう
と、日伯現代美術展を創立し、日本で、幾度と大個展をするなどして、幅広く文化の
〒869-0552
宇城市不知火町高良2352番地
TEL 0964-32-6222
FAX 0964-32-6223
駐車場 約30台
開 館平日
午前10時〜午後6時
土・日・祝日午前10時〜午後5時
休館日月曜(月曜が祝日の場合はその翌日)
年末年始(12月28日〜1月4日)
入館料大人300円(240円)
高校・大学生200円(160円)
小・中学生 無料
交流に貢献しました。
1997年、サンパウロ市で死去(73歳)。
野田 英夫
「風景(仮面)」C
1908(明治41)年、日系アメリカ移民の子としてアメリカで生まれました。3歳
から18歳まで日本の教育を受けるため、熊本市の叔父のもとに預けられ、熊本中
学校(現:熊本高校)を卒業すると、再びアメリカへ。そこで美術を学び、周りの人々
をヒューマンなまなざしで描いた作品が、
ウッドストック美術協会展、
サンフランシ
スコ美術協会展などで受賞。
また、
リベラがロックフェラーセンターに制作した大
壁画の助手を務めたり、作品がホイットニー美術館買い上げとなるなどして、早く
から日米でその才能を認められます。
しかし、惜しくも30歳の若さで病のため他
※( )内は20名以上の団体料金
界しました。遺骨は、帰国した両親が住み、本人も幼少期よりたびたび訪れた八代
海を望む不知火村(現:宇城市不知火町)の二本松に埋葬されています。
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宇城市 市勢要覧
Uki City
宇城市にゆかりのある芸術家
No.
作者名
形 式
1
細川月翁
書蹟
経 歴
1725~1785
2
河野浅八
写真
1876~1943
3
村崎政昶
日本画
1876~1962
4
野田英夫
油彩・水彩・版画
1908~1939
5
西村義人
油彩
1910~1982
6
高野真光
油彩
1916~1986
7
松井翠嵐
書蹟
1920~2009
8
西村正次
油彩・水彩・デッサン 1922~
9
稲田勇
彫塑
1922~
10
マナブ間部 油彩・デッサン・版画 1924~1997
11
栗崎英男
油彩・水彩
1928~
12
矢田道也
油彩・水彩
1930~
13
坂本寧
版画
1930~
14
夏目信弘
油彩
1932~
15
働正
水彩
1934~1996
16
野田哲也
版画
1940~
17
中村冴子
水彩
1940〜
18
士野精二
油彩
1940〜
19
横山博之
油彩・テンペラ
1968〜
C
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