外国史Ⅰ 齋藤 八重子

外国史Ⅰ
History of Foreign Countries I
SAITO Yaeko
齋藤 八重子
■授業の目的
社会科・地理歴史科教員免許状取得希望者対象の必修科目。高校までに学んだ歴史(外国史=世界史)を、教える立場に
立って捉えなおすことが本授業の目的である。基本的な歴史事項の理解を深めるとともに、多様な歴史の見方(歴史観)を
踏まえて、過去の事実である歴史をどのように組み立てていくか、生徒の興味をひきだすためにどのような教材をどのよう
に活用したらよいか等を考えながら、以下のテーマについて学習する。
■授業の到達目標
社会科・地理歴史教員として必要な世界の歴史の流れを把握し、各時代、地域の歴史に関する基本的事項を理解する。ま
た、後期は、16世紀以降の世界の歴史に関して、世界の一体化がどのように進められたかその要因を理解するとともに、
多様な歴史の見方に関する理解を深める。
■授業計画
1 古代オリエント
ピラミッド・死者の書・ジッグラド・ハンムラビ法典等の史跡や史料を参考にして、古代オリエント文明の特徴を把
握して、自然環境と宗教・社会・政治形態の関連を考察する。
2 古代ギリシア
ポリス成立の経緯とその構造及び社会・経済の仕組みを概観し、古代ギリシアの民主主義の特徴を理解し、哲学・詩・
演劇などの作品を通してポリスの人々の精神世界を考察する。
3 ヘレニズム文化
アレクサンドロス大王の東方遠征とヘレニズム世界を概観し、ヘレニズム文化の特徴を理解する。特に、ヘレニズム
文化がヨーロッパ文明の 2 大潮流の一つとされる根拠について考察する。
4 共和制ローマ
都市国家ローマの成立過程と仕組みを概観し、ローマ市民権の変遷に焦点を当てて、共和制からローマ帝国成立の経
緯を考察する。
5 古代ローマ帝国
古代ローマ帝国の政治・経済の仕組みを概観し、キリスト教の迫害から国教化の過程をローマ帝国と関連付けて考察
する。
6 古代インド
インドの風土とインダス文明からグプタ朝の歴史を概観して、ヒンドゥー教・仏教の特徴にふれつつ、東南アジア世
界への拡大について考察する。
7 秦・漢と東西文化交流
東アジアの風土と黄河文明から漢帝国に至る歴史の流れを概観し、始皇帝の統一帝国の意義及び漢帝国の東西文化の
交流について考察する。特に、オアシス都市国家の東西文化の交流に果たした役割について考える。
8 隋・唐時代の東アジア世界
隋・唐・宋朝と遣隋使・遣唐使・日宋貿易を通しての日中関係を概観して、律令制・仏教等の日本への伝播をとりあ
げつつ、東アジア世界の形成と発展を考察する。
9 イスラーム教の成立とイスラーム世界
イスラーム教成立の経緯とイスラーム世界の拡大を概観し、イスラーム教とイスラーム文化の特徴を考察する。
10 ゲルマン民族の移動と中世西ヨーロッパ世界
ゲルマン民族の移動及び西ヨーロッパ諸国の形成と封建社会の特徴を概観し、キリスト教の役割と十字軍遠征につい
て考察する。
モンゴル帝国と元
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13世紀ユーラシア大陸の広大な領域を統一し、海域にも進出したモンゴル帝国の歴史を概観し、東西文化の交流に
焦点を当てて、その歴史的意義を考察する。
12 明朝期の東アジア
明朝の海禁政策と朝貢貿易下における、アジア海域を舞台とした琉球王国の活躍及び倭寇の動きを概観し、明朝を中
心としたアジア諸国との冊封体制を考察する。
13 イスラーム帝国
トルコ・イラン・インドに成立したイスラーム大帝国の政治・文化の特徴を概観し、その後の歴史に与えた影響を考
察する。
14 大航海時代
スペイン・ポルトガルのアメリカ大陸およびアジア諸国への進出の歴史的背景を概観し、両国の進出が両地域に与え
た影響とヨーロッパ社会への影響について考察する。
15 前期のまとめ
前半 60 分で試験実施、後半 30 分で今期講義のまとめを行う。
■授業の方法
前 期:古代から16世紀までの歴史を扱う。各テーマにそって解説しながら、世界史の大きな流れの理解を深め、授業
ごとに練習問題を行い、歴史の基本事項をまとめる。
後 期:テーマ学習を前提にして、前期に続く 16 世紀後半から第 2 次世界大戦後までの世界史を扱い、相互関係の中で影
響しあう歴史理解の方法を学ぶ。
■予習・復習
講義の中で紹介する書籍を読み、講義の中で配布するレジュメとワークシートの内容について復習し、基本的な事項の理解
を深める。
■成績評価の方法
定期試験の成績、授業中の練習問題の提出状況などをもとに総合的に評価する。
■教科書・参考書
講義の中で配布する資料、まとめのプリント、練習問題に沿って講義を進める。
■関連する科目
「地理歴史科教育法」
「社会科教育法Ⅰ」など