整体療術師コース カイロプラクティック2 【腰椎の矯正テクニック】 講師の指導の下に研修して下さい。 変位している椎骨を正確に矯正するには、「関節固定」というアジャストメント以前の 準備ができているかどうかで、全てが決まると言っても過言ではありません。 初めてカイロプラクティクを学ぶ受講生は、第 4 節のランバーロールから学んで下さい。 第1節 LPI の矯正テクニック(プッシュテクニック)… P 側をベッドに付けて横臥位 ①骨盤の関節固定(股関節・仙腸関節の固定) 天井側の膝はベッドに付けておき、操者は受者の膝を 持ち動かしたい椎骨に向かってテンションをかけます。 テンションが来たかどうかを、目的椎骨に示指と中指で 触診します。 ②目的椎骨を後方に出しましたが、アジャストは 後方 から前方に行います。 ①では後方に限度まで出しましたが、前方に動き出し やすいよう膝を動かし腰椎椎間関節の動きを付けます。 戻しすぎると関節固定が外れてしまいます。 ③ベッド側の上半身を関節固定します。 受者の腕を、目的椎骨に向かって引いて、目的椎骨に テンションをかけます。 指で目的椎骨をモニターしてテンションを確認しなが ら行います。 引いた腕は、受者の肩に置きます。 注意:プッシュテクニックの場合、腰椎5番の P 変位 は、骨盤を使って矯正します。 P 側をベッドに付けて、PSIS 部分に手掌を当てて、自 分側にアジャストします。 -1- ④体幹部分(脊柱全体)の関節固定です。 今までの、下半身と上半身の固定を無駄にすること なく、アジャストする関節以外の脊柱の固定を更に固 めます。アジャストしやすい体勢を作る目的もありま す。 操者は、腕を L字にして、受者の脊柱から仙骨に当て、 自分自身の方に引き寄せます。 ⑤天井側の上半身の関節固定です。 操者は、受者の肩にコンタクトして、ベッド側に押し つけ、更に、目的椎骨に向かって後下方に押しつけて、 固定します。 身体を捻るのではなく、結果として少し捻れますが、 目的椎骨にテンションをかけることが重要です。 ⑥目的椎骨の棘突起にコンタクトしてアジャストします。 受者の臀部から大腿後部にかけて操者の大腿前部から股関節に密着させます。 両手を離しても固定が掛かっていることが大切です。 身体全体でアジャストします。 無駄な力をかけて受者を痛めないようにします。 柱に向かって立ち、倒れながら柱に手をつく要領です。講師に指導を受けて下さい。 -2- 第2節 LP の矯正テクニック(プルテクニック)… P 側をベッドに付けて横臥位 プルテクニックは基本的には回旋変位の矯正に適しております。 目的椎骨の一つ下の椎骨を使って矯正します。 例えば、L 2に問題がある場合は、 下から上にという原則(回旋筋・多裂筋は L4・L5 等の下方の椎骨の横突起から L2 の棘 突起に付いています)で、L 2と L 3の間の関節を調整します。 ①骨盤(股関節・仙腸関節)の固定 天井側の膝はベッドに付けておき、操者は受者の膝を 持ち、動かしたい椎骨の一つ下の 椎骨に向かってテン ションをかけます。 テンションが来たかどうかを指でモニターします。 ②目的椎骨の一つ下の椎骨を後方に出しましたが、アジ ャストは後方から前方に行います。 ①では後方に出しましたが、前方に動き出しやすいよ うに動きを付けます。 戻しすぎると関節固定が外れてしまいます。 ③ベッド側の上半身の関節固定です。 受者の腕を、目的椎骨に向かって引いて、目的椎骨にテ ンションをかけます。 指で目的椎骨をモニターしてテンションを確認しながら 行います。 ④天井側の上半身の関節固定です。 操者は、受者の肩にコンタクトして、ベッド側に押し つけながら、目的腰椎に向かって、後下方に押しつけて 固定します。 -3- ⑤目的椎骨の一つ下方の椎骨棘突起に指を引っかけて、 肘を骨盤にかけテコの力点として、手前に引くようにプ ルのアジャストをします。 第3節 RPS の矯正テクニック(プッシュテクニック)… P 側を天井側にして横臥位 乳頭突起へコンタクトします。 ①骨盤(股関節・仙腸関節)の関節固定 天井側の膝はベッドに付けておき、操者は受者の膝を 持ち、目的椎骨に向かってテンションをかけます。 テンションが来たかどうかを指でモニターします。 ②目的椎骨を後方に出しましたが、アジャストは 後方 から前方に行います。 ①では後方に限度まで出しましたが、前方に動き出し やすいように前後に動かして動きを付けます。 戻しすぎると関節固定が外れてしまいます。 ③ベッド側の上半身を関節固定します。 受者の腕を、目的椎骨に向かって引いて、目的椎骨にテ ンションをかけます。 指でモニターしてテンションを確認しながら行いますが、 あまりテンションをかけないのがコツです。 S 変位の状態が維持されて、S 変位の矯正ができなくな ります。 -4- ④体幹部分(脊柱全体)の関節固定です。 今までの、下半身と上半身の固定を無駄にすること なく、アジャストする関節以外の 脊柱の固定を更に 固めます。アジャストしやすい体勢を作る目的もあり ます。 操者は、腕を L字にして、受者の脊柱から仙骨に当て、 自分自身の方に引き寄せます。 ⑤天井側の上半身の関節固定です。 操者は、受者の肩にコンタクトして、ベッド側に押し つけ、更に、目的椎骨に向かって後下方に押して固定し ます。身体を捻るのではなく、結果として少し捻れます が、目的椎骨にテンションをかけることが重要です。 ⑥目的椎骨の乳頭突起にコンタクトして前方にアジャストします。 受者の臀部から大腿後部にかけて操者の大腿前部から股関節に密着させます。 両手を離しても関節固定が掛かっていることが大切です。 身体全体でアジャストします。 無駄な力をかけて受者を痛めないようにします。 -5- 第4節 LP の矯正テクニック(ランバーロール … 腰椎全体的矯正法) この手技療法は、側湾症の矯正など、腰椎全体の矯正に使用されます。 熟練度によっては、ある程度、矯正したい椎骨を選べます。 股関節と膝関節を深く屈するほど下部腰椎の矯正となり、浅く屈すると上部腰椎を矯正可 能です。 ①ベッド側の上半身を関節固定します。 受者の腕を、目的椎骨に向かって引いて、目的椎骨にテ ンションをかけます。 指で目的椎骨をモニターしてテンションを確認しながら 行います。 ②天井側の膝はベッドに付けておき、操者は受者の膝を持 ち動かしたい椎骨に向かってテンションをかけます。 テンションが来たかどうかを目的椎骨の棘突起に示指と中 指でモニターします。 ③②で目的椎骨にテンションをかけて後方に出しました が、アジャストを行いやすくする工夫をします。限度ま で後方に出した椎骨を、前方に動き出しやすいように前 後に動かして動きを付けます。 戻しすぎるとロックが外れてしまいます。目的椎骨に合 わせた屈曲体勢を取ります。 ④天井側の上半身の関節固定です。 操者は、受者の肩にコンタクトして、ベッド側に押し つけ、更に、目的椎骨に向かって後下方に押して関節固 定します。 -6- ⑤受者の膝をベッドから落とし、ベッドから垂れた受 者の右足の膝窩と肩にコンタクトし、操者は受者の顔 を上に向かせます。 膝窩に当てた手で下方に極限まで押てアジャストし ます。 -7-
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