冷水一次配管系でウォターハンマが発生 整理番号:03-11 登録年月:2006 年 10 月 分類 コード 時期:施工中 ①現象 104 ④設備部位 403 ②建物用途 201 ⑤発生時期 501 ③建築部位 312 ⑥原因 603 ●不具合の概要 水蓄熱方式の熱源システムの試運転時、冷水一次ポンプが停止するとウォターハンマが発生した。 下図の通路部の配管が大きく揺れて、支持架台が変形し危険な状態となった。 ●原因 冷水槽と冷凍機の設置場所が約200m離れていたが、冷水ポンプ、起動・停止時のウォターハンマ防止 弁が設置されていなかった。 新設機械室 既設機械室 約200m 1000RT ターボ冷凍機 R 300A 一次ポンプ 通路 冷水蓄熱槽 : 後から付けたウオ-タハンマ防止弁 ●対策 図で示す位置にウォターハンマ防止と落水防止を兼ねて電動バタフライ弁を設置した。 冷水ポンプ停止時は先に電動バタフライ弁を閉めて冷水ポンプを停止し、起動時は先にポンプを起動し、 その後電動バタフライ弁を開ける制御回路とした。 電動バタフライ弁は急激な開閉とならないように、開閉時間を約30秒とした。 ●再発防止策 ポンプ吐出側の直近に電動バタフライ弁を設置し、全閉して起動、停止を行う。 開放式配管系で、横引き配管が長い場合は、水の慣性力のためポンプ起動・停止時にウォターハンマ が発生しやすい。特に配管径が大きい場合は、衝撃力も大きくなるので、ウォターハンマ防止策を検討 する。 ウォターハンマ防止用のバタフライ弁は、ポンプ吐出直近に設置するのが一般的であるが、落 水防止を兼ねる場合は上図の位置に設ける。 この事例のように静水頭が少ない場合は、ウォターハンマ防止用に、急閉形逆止弁を使用しても 役立たない。 備考 また、ウォターハンマ防止弁を設けても、停電時は瞬時にポンプは停止し、ウォターハンマが発 生するので、配管支持は充分に強固なものとする。 43
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