換気用ベンドキャップからの雨水の漏水 整理番号:02−10 登録年月: 分類 コード 時期:試運転時 ①現象 ④設備部位 ②建物用途 ⑤時系列 ③建築部位 ⑥原因 ●不具合の内容 集合住宅(鉄筋コンクリート構造 3 階建て賃貸住宅)の外壁に取付けた換気用ベンドキャップ(アル ミ製ガラリつき丸型セルフード)から、大雨のたびに室内に漏水した。 ●原因 直接風雨に曝される外壁部分に、アルミ製丸型の セルフードを使用したため、風圧で、雨水がダクト 内に侵入し、ダクト接合部より天井内に浸水した。 また、ダクトの勾配が取れていなかった。 ● 対策 丸型セルフードを深形のフード(アルミ製ガラリつき 深形セルフード)に交換した。 ● 再発防止策 施工要領書では、図-1に示すように接続ダクトに勾配 を設ける事になっているケースが見られるが、セルフ ードは本体に取付けてあるスプリングによりダクトと 平行に取り付ける構造となっている。従って、ダクト に勾配を設けると、外壁とセルフードに隙間を生じる 事になる。そのため、次のような措置が望ましい。 ① 換気用ベンドキャップは原則としてベランダやひ さしの下部に取付ける。 ② 止むを得ず直接風雨に曝される外壁部分に換気用 ベンドキャップを取り付ける場合は、深形のフード とし、室内側でダクト勾配をつける。(図−2) 備考 フードは雨水浸入防止と清掃の容易さをあわせて考えると原則としてベランダやひさしの下部に取付け るのが望ましい。直接風雨に曝される外壁部分に取付けた場合は、深形のフードを使用しても、強風時に は雨水の浸入を完全に防ぐことはできない。また、フード取付け下部の外壁は雨水のしみが出来て汚くな る。高層マンションでは、直接風雨に曝される外壁部分で清掃が不可能な場所にフードを取付けるのは避 けなければならない。図−2に示すような構造のフードは、雨の進入も少なくガラリ部分が取外せるので 清掃も比較的容易である。また、フードの下部は外壁汚染防止用のつばを設けてある。 51
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