ショートサーキットによる空冷ヒートポンプ チラーの高圧カット 整理番号:02‐05 登録年月:年 月 時期:竣工後 2 年 分類 コード ①現象 130 ④設備部位 408 ②建物用途 208 ⑤発生時期 502 ③建築部位 318 ⑥原因 602 ● 不具合の内容 研究施設(1∼5 階研究施設)の空調新築工事から 2 年後、屋上に設置された空冷ヒートポンプチラー がたびたび高圧カットにより停止した。そのため、空調機から冷風が送風されず、研究室が所定の室温 に保てなくなり研究にも支障が出た。 ● 原因 空冷ヒートポンプチラーの周りに熱交換に必要な空間が当初は確保されていた。その後、屋上空間を 職員に解放し、空冷ヒートポンプチラーの音がうるさいとクレームが出たため、防音工事を行った。そ の際、本体上部より防音壁を1m高くしたため、ショートサーキットにより上部の排熱を取り込み、機 器側で高圧カットが働き停止してしまった。 吸い込み空気温度を測定したところ、45℃にも達しており、この機器の冷房仕様限界空気吸い込み温 度(43℃)を超えていた。 フードを設置 防音壁 下部を金網 に変更 ●対策 防音壁の下部を金網に替え、吐出側にフードを付け足した。 ● 再発防止策 空気熱交換器の周囲に防音壁を設ける場合は、次のような対策を検討する。 1)周囲には吸い込みスペースを確保する。 2)吐出部が防音壁より低い場合は、上部にショートサーキット防止用フードを設置する。 3)防音壁の下部に給気用開口を設ける。ただし、防音性能上は、開口部に消音トラップの設置を検 討する。 備考 ビルマルチエアコンの屋外機についても、同様にショートサーキット防止の検討が必要であ る。 46
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