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OCTOBER 2011
米国 に おけ る祝日の歴 史と企業の対応状況
他の多くの先進国と異なり、米国内には、米国の民
もっとも一般的な祝日に続いて民間雇用主に使用さ
間雇用主が従業員に Holiday(祝日)を提供しなけ
れる 4 つの祝日がある。それらは、マーティンルー
ればならないと義務付ける連邦法も州法もない。政
サーキングジュニアデイ、プレジデントデイ、コロン
府や郵便局、銀行が閉まる連邦や州の祝日はいく
バスデイ、ヴェテランズデイである。
つかあるが、米国の雇用主がこれらに準じる義務
はない。しかしながら、毎年、米国の雇用主が従業
員のベネフィットとして提供する様々な有給祝日が
存在する。
〈 マー ティンルーサーキングジ ュニ アデイ 〉
MLK Day という略称でも知られるこの祝日は、マー
ティンルーサーキングジュニアの誕生日を祝うもの
米国の雇用主が有給祝日として活用できるであろう
である。1 月の第 3 月曜日に祝われ、もっとも新し
日は多くあるものの、ここ数十年に渡って示されてき
い National Holiday である。最初から祝日として連
た数々の有給祝日に関する調査によると、雇用主
邦政府によって提供された日ではあるが、個別の州
によって提供されてきた有給祝日の平均的な数は
によって受け入れられるまでには非常に時間がか
10 日という事で変わっていない。
かった。2000 年に至るまで、全米 50 州の祝日とし
ては認められなかった。更に、有給祝日に関する調
〈 もっと も一般 的 な 有 給祝 日〉
査によると、民間雇用主のわずか 27∼38%しか有
給祝日として認めていないという事である。
95%以上の米国の雇用主が有給祝日として認めて
適用する日は 6 つある。それらは、元日、メモリア
〈 プレジデントデイ〉
ルデイ、独立記念日、レイバーデイ、サンクスギビ
ングデイ(感謝祭)、そしてクリスマスデイである。こ
有給祝日に関する調査によると、米国の雇用主の
れらに続くもっとも一般的な日としては Day After
30∼34%がプレジデントデイを有給祝日として提供
Thanksgiving Day(サンクスギビングデイの翌日)
している。
があり、およそ 70%の雇用主が祝っている。
〈 コロンバスデイ 〉
〈 そ の他に 祝 われる 祝 日〉
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米国 に おけ る祝日の歴 史と企業の対応状況
10 月の第 2 月曜日に祝われるこの祝日は、1492
ン(キリスト教信仰)のため、クリスマスとイースター
年 10 月 12 日に米国に到着したクリストファー・コロ
は米国の企業にとっては 2 つのもっとも重要な祝日
ンブスを覚えておくために祝われる。
である。
コロンバスデイは米国の連邦祝日ではあるが、州レ
クリスマス以外では、イースター祝日の一部として、
ベルで認められるものとしては減少している。今日
グッドフライデーが米国での宗教上の唯一の祝日で
では、ニューヨーク、イリノイ、オハイオ、ペンシルバ
ある。(有給祝日に関する調査が、米国の雇用主の
ニア、ジョージア、ヴァージニア、そしてコロラドを含
25%までが有給祝日として祝うと示している。)
む複数の州が州の祝日としているが、カリフォルニ
ア、テキサス、フロリダ、ケンタッキー、ミシガン、そ
米国の職場において通常は有給祝日として祝われ
してワシントンを含む 20 以上の州が、コロンバス
ないその他の宗教上の祝日には、ロッシュ・ハシャ
デイを祝日としてはもう認めていない。
ナ(ユダヤ新年)、ヨム・キプール(ユダヤの贖罪の
日)、ラマダン(イスラムの断食の月)、ディワリ(イン
有給祝日に関する調査データによると、米国のビジ
ドの光の祭)が含まれる。これらの祝日は、ほとん
ネスのおよそ 16%がコロンバスデイを有給祝日とし
どの米国の雇用主には祝われないが、特定の従業
て認めているという事である。
員から休暇として要求されるかもしれない。これら
の類の要求は、より一般的になってきており、我々
〈ヴェテランズデイ〉
を宗教上の便宜という主題に導く。
ヴェテランズデイは 11 月 11 日に祝われてきてい
1964 公民権法タイトル VII の下での連邦法は、雇
る。調査データによると、民間雇用主のおよそ 21%
用主に対して、従業員の宗教上の儀式・実践・信念
がヴェテランズデイを有給祝日として祝っていると
に “合理的な便宜を図る”ことを、雇用主の事業に
いう事である。
“不当な困難”を引き起こすと示せる場合を除いて求
〈 宗 教上 の 祝 日および便宜〉
上記の祝日に加え、いくつかの雇用主に祝われる、
そして/あるいは雇用主が祝わない場合には特定
の従業員から休暇として申請されるかもしれない宗
教上の祝日がある。米国人の約 76%がクリスチャ
めている。
“合理的な便宜”と“不当な困難”が何を意味するか
は、特有の状況による。基本的には、雇用主は、従
業員が仕事を維持しながら宗教上の信仰の実践を
許す仕組みをつくろうとする試みをしなければなら
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ない。場合によっては、便宜は可能ではないかもし
ほとんどの企業は、連邦祝日と州祝日、およびもっ
れない。しかしながら、雇用主は、従業員が便宜を
とも一般的な祝日である元日、メモリアルデー、独
図られるような真剣な試みがされたことを証明する
立記念日、レイバーデイ、サンクスギビングデイとク
責任を負う。
リスマスに準じる。加えて、雇用主はしばしば、伝統
的な 6 日を補うために、次に続くいくつかの日を選
“不当な困難”を引き起こさない宗教上の祝日に対す
択する。それらは、大晦日、マーティンルーサーキ
る可能な便宜のいくかの例としては、祝日を祝うた
ングデイ、プレジデントデイ、グッドフライデイ、ヴェ
めに有給休暇を替わりに使うことを従業員に許す、
テランズデイ、サンクスギビングデイの翌日とクリス
もしくは、無給のパーソナル・リーブを祝日のために
マスの前日を含む。
使うことを許すことである。
さらに、指定された祝日の代替もしくは補足として、
〈 サマリー〉
たとえ連邦法でも州法でも有給祝日のようなベネフ
ィットを提供することが義務付けられていないとして
も、ほとんどの雇用主は、従業員のために少なくと
もいくつかの有給祝日を提供する。調査データは、
有給祝日の平均的な日数として、引き続き 10 日と
示し続けている。
いくつかの雇用主はパート・タイム従業員にも日割り
いくつかの雇用主は従業員に特定の個人または浮
動祝日を付与する。一般的には、これらの適用には
何の制限もない。雇用主は。多様な労働力とともに、
宗教上の需要に便宜を図るために、この戦略を採
用する。
注記: -調査データは以下から取得。(1) SHRM
2011 Holiday Schedules (Nov. 4, 2010), (2)
BLR/HR Daily Advisory – Survey taken during
2011.
計算で祝日を与えるが、ほとんどの雇用主はフル・
タイム従業員だけに有給祝日を与える。しかしなが
ら、特定の仕事(例えば、小売販売、レストラン、ニ
ュース・メディア、もしくは建設工事)は、スタッフに
年間 365 日を要求する。これらのケースでは、雇
用主は、特に労働者が組合化されているところでは、
祝日労働の引き換えとして、インセンティブやエクス
トラの休日を与えることもある。
HRM’s newsletter is published monthly in both
English and Japanese. The information contained in this
newsletter is published with the understanding that the
information is provided in a summary fashion. For
additional information and inquiries on any of the subject
material provided, please contact Mr. Munero Ueda at
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