なぜ原資がなくても退職金を支給できるのか?

カメハメハ倶楽部生命保険コラム
生命保険コラム vol.014
なぜ原資がなくても退職金を支給できるのか?
●退職金の原資づくりに使われる私募債の力
最近、とあるニュースで、某地方自治体が、公務員の退職金支払のため、
700 億円以上の地方債を発行するというニュースをみました。
つまり、お金を借りて、公務員の退職金を支払うということです。
この、お金を借りて退職金を支払うという仕組みは、
一般の企業様でも実は頻繁に行われています。
とはいっても、銀行に行って、
「退職金の支払いのために融資してください」
といっても、通常は融資はしてもらえないでしょう。。。
そこで活用される1つのパターンが「私募債」を発行する仕組み。
私募債は、知人・縁故者等からのみ資金を集める手段で、
その原資で退職金を支払っていこうという仕組み。
1 億円の退職金を支払う流れとしては、
現金・預金 1 億円/社債 1 億円
と、社債を発行して資金を借り入れ、
退職金 1 億円/現金・預金 1 億円
*源泉税除く
として、退職金を支払います。
ここまでで、退職金の支払関係は終了しますが、
私募債(社債)には、支払利息というものがあり、
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調達してくれた、知人・縁故者等に利息を支払っていかないといけません。
その利息は、一般的に年5%にしている企業様が多いですが、
仮に、年5%の支払利息だった場合、毎年
支払利息 500 万円/現金・預金 500 万円
というキャッシュアウトが存在します。
この仕組みを利用して、実務上は、次のような例も多く存在します。
退職金を受給される社長が、自ら、私募債の購入者(債権者)となり、
その原資で「社長自身に退職金を支払う」仕組みです。
・私募債を発行して、社長から法人へ資金を貸し付け
・退職金を支給して、社長へ退職金を支給する(この時点で社長は所得税分だけマイナス)
・社長は、毎年利息を受け取っていく(これが実質の退職金の手取りのような形)
という流れになります。
そうなると、会社に資金がなくても、退職金を支払うことができ、
さらに、退職金を支払うことで、自社株の評価も大幅に下げることもでき、
事業承継対策にも有効です。
もちろんですが、私募債はいつか「満期」「償還期」を迎えます。
そのときに、社長へ私募債投資額の全額が戻ってくる形になります。
社長様は
・支払利息
・私募債の償還金
の2つで、キャッシュインの仕組みをつくることとなります。
退職金を計画的に準備できることに越したことはありませんが、
そう計画的にいかないのが会社経営でもあります。
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・退職金を支払いたい
・自社株の評価を一気に下げたい
などの想いがある社長様、財務担当者の方はぜひご検討ください。
生命保険コラム vol.014 執筆:GTAC(2014 年 8 月 1 日付)
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