ご参考資料 2015年6月19日 マニュライフ・インベストメンツ・ジャパン株式会社 カナダ株式市場 ~ 今後の見通し ~ 昨年後半の原油価格急落、およびその後の原油価格の反発により、原油産出国であ るカナダ(世界第5位/2013年)の株式市場は値動きの荒い展開となっていますが、 徐々に水準は切り上がってきています。カナダ株式市場の見通し等について、マニュラ イフ・アセット・マネジメントでカナダ株式運用チームを統括するシニア・マネージング・ ディレクター兼シニア・ポートフォリオ・マネージャーのショーナ・セクスミスの見解をお伝 えします。 ショーナ・セクスミス、CFA 出所:Bloomberg 出所:Bloomberg ■カナダ株式市場の見通し ●今後2年間のカナダのGDP成長率は、活発な消費支出や、輸出セクターにけん引される形で年率2%~2.4% 程度を予想しています。また。米国の経済回復がカナダ株式市場に好影響をもたらすと考えています。 ●エネルギーセクターについては、中期的には成長セクターであるとの確信を持っていますが、短期的には 在庫の積み上がりや過剰供給などにより不透明感が残ります。石油生産の会社は、設備投資を調整するこ とで、損益分岐点が下がってきています。世界経済の成長が加速するにつれ、原油需要が増え、原油価格 の上昇につながることから、長期的にはエネルギーセクターは、より利益が出やすくなると考えます。 ●主に米国の経済成長見込みと金利の上昇予想を背景に、他の通貨と同様に、対カナダドルについても米 ドル高の傾向が続いています。カナダのGDPの1/3は、輸出が占めていますので、米ドル高カナダドル安は、 カナダの輸出競争力の改善につながることからカナダ経済にとってもプラス材料となります。 ●カナダドル相場については、カナダ中央銀行は早期に利上げも利下げも行わないと考えており、向こう1年 半から2年間は、米ドルに対して80~85セントのレンジで推移すると考えています。 ●カナダドル安による輸出企業の利益増加は、予想される原油価格の反転と合わせて、カナダ株式市場全 体の利益を底上げすると思われます。現在の株価バリュエーションおよび配当利回り2.8%を考慮すると、カ ナダ株式市場のこの先2年間の年率トータルリターンは12~15%程度と予想します。 上記は過去の実績であり、将来の動向を示唆・保証するものではありません。 1 ご参考資料 ■原油価格の動向について まず、エネルギーセクターについては、生産業者と流通業者(パイプライン)に分ける必要があります。トロント 株価総合指数の6.5%はパイプラインですが、彼らは石油を生産していません。したがって、原油価格の影響を 受けるのは石油生産会社です。原油価格が1バレル100USドルに近づいている時には、石油生産者はそこまで 想定していませんでした。同様に、1バレル40USドル近くまで下落した際にもそこまでは想定していませんでした。 現在、石油生産者の想定価格は1バレル70USドル程度であり、これは長期的に合理的な水準と考えられます。 原油価格の上昇にはより強い経済成長が必要です。米国は強い成長を達成しています。一方、欧州は改善の きざしが出てきたところであり、中国は依然として改善が必要です。昨年は石油が供給過剰の状態だったため、 供給調整をする必要がありました。調整が終了し好転するまでには、あと半年程度かかるのではないかと考え ています。 ■原油価格の動向以外の懸念材料 よく、カナダのリスク要因としてあげられるのは、住宅市場がかなり強いため、不動産危機がきたときには銀行 に悪影響が及ぶといった点です。私の意見では、それらはカナダの金融システムに精通していない人の見解だ ということです。仮に住宅市場が崩れたとしても、動向についてモニタリングする必要はありますが、それを引き 金に金融危機がくることはないと考えています。 (ご参考) ◆外国為替(カナダドル)の推移(2014年1月~2015年5月末) (カナダドル/円) ◆外国為替(カナダドル)の推移(2014年1月~2015年5月末) (1カナダドル=米ドル) カナダドル高/円安 カナダドル高/米ドル安 カナダドル安/米ドル高 カナダドル安/円高 出所:Bloomberg 出所:Bloomberg 当資料に関する留意事項 ● 当資料は、マニュライフ・インベストメンツ・ジャパン株式会社(以下「当社」といいます)が、投資判断の参考となる情報提供を目的として作成した ものであり、特定の投資商品の推奨を目的としたものではありません。 ● 当資料記載のデータや見通し等は、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 ● 当資料は、信頼できると考えられる情報をもとに作成しておりますが、正確性、適時性を保証するものではありません。 ● 当資料の内容は、作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。 ● 各指数に関する著作権等の知的財産、その他一切の権利は、各々の開発元または公表元に帰属します。 ● 投資信託は、預金または保険契約でないため、預金保険機構および保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。 ● 証券会社以外でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の保護の対象になりません。 ● お申込みの際は、必ず最新の投資信託説明書(交付目論見書)で商品内容をご確認の上、ご自身で投資のご判断をお願いいたします。 ● 当資料に関する一切の権利は、引用部分を除き当社に属し、いかなる目的であれ当資料の一部または全部の無断での使用・ 複製はできません。 マニュライフ・インベストメンツ・ジャパン株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1985号 加入協会:一般社団法人投資信託協会 上記は過去の実績であり、将来の動向を示唆・保証するものではありません。 2
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