源河川の魚たち-1

源河川の魚たち-1
①ハゼのなかま
沖縄の川でもっとも多くの種類が見られるのがハゼの仲間です。ほとんどのハゼは,
川で生まれた後,川を下って子供時代を海で過ごし,大きくなってから再び川に戻っ
てくる,という生活史を持ちます。
アヤヨシノボリ
ヒナハゼ
河川の下流から中流に分布します。あま
河川の流れのゆるやかな場所を好みま
り流れの速いところは好まないようで
す。丸っこい形をした小さなハゼです。
す。
ナガノゴリ
ナンヨウボウズハゼ
河口域の上流部に生息します。非常に気
河川の中流から上流に生息します。雄は
性の荒いハゼです。
写真のようにとてもきれいな婚姻色を
示しますが,雌は地味な色をしていま
す。
②海から川
から川に入ってくる魚
ってくる魚
沖縄の川には,よく海の魚が入ってきます。これらの魚は,河口の汽水域(川の水と
海の水が混じる場所)だけでなく,川の上流にも入ってきます。
ギンガメアジ
コトヒキ
大きなものでは 90 cm まで成長します
魚のウロコを食べるという変わった習
が,川に入ってくるのは 5~10 cm ほど
性を持っています。また,危険を感じる
の小型個体がほとんどです。
と,砂の中に隠れてしまいます。
コボラ
ゴマフエダイ
沖縄の河川では非常によく見られ,きれ
写真のような小型の個体は,淡水域で見
いな川にもきたない川にも生息します。
られます。もう少し大きくなると,もっ
写真のように大きなむれも見られます。
と地味な色になり,河口のマングローブ
コケや藻類を食べます。
域で見られるようになります。
③一生を
一生を川の中で過ごす魚
ごす魚
沖縄には一生を川の中でだけ過ごす魚はほとんどいません。それらのうち,ほとんどの魚が
外来種(外国や日本本土から人が持ち込んだ魚)です。外来種は,沖縄の在来の生き物に悪
い影響を与えるおそれがあります。飼っている魚を川や池に放すのはやめましょう。
フナ
ソードテール
沖縄には,沖縄にもともといたフナと,
2005 年に源河川で繁殖していました
日本本土,台湾や中国から持ち込まれた
が,2008 年までに駆除されました。ア
フナが両方生息しています。メスだけで
メリカ産の熱帯魚で,雄の尾びれが伸び
繁殖することが知られています。
るのが特徴です。
カワスズメ
グッピー
通称「テラピア」
。50 年以上前に台湾か
アメリカ産の熱帯魚です。雄はきれいな
ら食用目的で持ち込まれましたが,汚い
色をしていますが,雌は地味な色をして
川に多くいるため,今では食用とされて
います。沖縄のほとんどの川に生息して
いません。沖縄のほとんどの川に生息し
います。
ています。
源河川の魚たち-2
クロヨシノボリ
ゴクラクハゼ
タネカワハゼ
シマエソハゼ
ニセクロホシフエダイ
イッセンヨウジ
オニカマス
ミナミクロダイ
オキナワフグ
イトヒキヒイラギ
ミナミクロサギ
ハリセンボン