第38号(卒業式1)

拓
中
第38号
■
第65回
だ
よ
平成24年3月21日
り
松山市立拓南中学校
発行責任者
(1)
~卒業証書授与式
栗林
安廣
℡931-8518
~■
3月16日、春の日差しのもとで第65回卒業証書授与式を行いました。今年も、卒業生と在
校生の思いが響き合ったすばらしい式になりました。
【栗林校長先生の式辞】
春 の 息吹 が感 じ られ る今日 、 松山 市教 育 委員 会 学校 教 育課 教職 員 担当 室長
岡本
淳様
を はじ め、 多数の ご来 賓の 皆様 のご 臨席を 賜り 、平 成2 3年 度松山 市立 拓南 中学 校卒業証
書授与式が挙行できますこと、謹んでお礼申し上げます。
保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。限りない愛情をもって育ててこ
ら れた ご家 族の方 々の 思い は、 ひと しおの こと とお 察し いた します 。心 から お喜 び申し上
げます。
159名の3年生の皆さん、ただ今の卒業証書授与をもって、義務教育の課程を修了し、
栄 えあ る拓 南中学 校の 第6 5期 卒業 生とな りま した 。お めで とうご ざい ます 。君 たち一人
一 人の 胸 の 中には 、す ばら しい 夢と 希望が 描か れて いる こと と思い ます 。そ んな 君たちの
旅立ちにあたり2つのことをお話しいたします。
1つ目は、校訓「自主・協力・勤労」の精神もと、「やればできる
誇れる拓南」を合い
言葉に築きあげた伝統を決して忘れてはならないということです。先生や級友と学び合い、
高 め合 いな がら学 習し た教 室で の授 業。心 の交 流を 深め 、最 高の思 い出 とな った 少年の日
記 念3 0キ ロウォ ーク や修 学旅 行。 苦しい 練習 に励 み、 自分 のため 、拓 南中 学校 の名誉の
た めに 戦っ た部活 動。 そし て何 より 全員で 取り 組ん だ生 徒会 活動は 内外 で高 い 評 価を受け
ま した 。二 大行事 であ る体 育大 会と 文化祭 では 、6 5期 生が 各運営 委員 に自 ら立 候補し、
自分たちで企画・運営し、見事に成功させました。体育大会最終種目のフォークダンス、文
化 祭で 披露 したパ ネル やス テー ジ発 表は、 私の 心に 強く 焼き 付いて いま す。 また 、高齢者
と の文 通や 地区別 奉仕 活動 など の地 域貢献 は、 全国 レベ ルの 「小さ な親 切」 運動 本部より
実 行章 が贈 られま した 。君 たち が築 き上げ た実 績は 新た な伝 統とな り、 後輩 に引 き継がれ
るものと確信しています。
2つ目は、苦しいことや辛いことで心が弱っても、決して諦めず前向きに生きる努力を
し てく ださ い。愛 媛県 の偉 人で 探検 家、ア ラス カ開 拓の 先駆 者とい われ た和 田重 次郎は、
明 治1 2年 、4歳 の時 に父 親を 亡く し、母 親の 実家 があ るこ こ拓南 校区 の日 の出 町で少年
時 代を 過ご しまし た。 その 生活 ぶり は決し て容 易で はな く、 苦しか った こと が想 像できま
す が、 彼は 17歳 で大 志を 抱き 、一 人でア メリ カに 渡り 、働 きなが ら英 語や 地理 の知識を
習 得し てい きまし た。 明治 30 年、 22歳 でア ラス カに 渡っ た彼は 、当 時は 未開 の地であ
っ た北 極圏 の奥地 を探 検し 、犬 ぞり と 狩猟 の名 手と なり まし た。2 8歳 の時 には 開拓期の
ア ラス カや カナダ で犬 ぞり を使 って 大雪の 中を 駆け 巡り 、金 鉱を発 掘す ると 一躍 有名にな
りました。アラスカでの80キロ屋内マラソンや犬ぞりレースでも連続優勝を果たすなど、
「オーロラに駆けるサムライ」、「犬ぞり使いの神様」「グレイト・ワダ」と後々まで称え
ら れる よう になり まし た。 苦難 の道 に挑戦 する 開拓 者し て名 をはせ る一 方、 遠い 故郷に残
し てき た母 親に、 生涯 にわ たっ てい たわり の手 紙や 送金 を絶 やさな かっ た親 孝行 は、永く
語り継がれ、彼が育った日の出町の緑地公園には顕彰碑が建立されて います。
拓南の空
光にあふれ
石手の森に
緑ぞもゆる
流れにおどる 若鮎われら
ここに集い ここに学ぶ
君たちが学んだ学び舎は、君たちが築いた伝統と共に永く残ります。友達や先生と学ん
だ 中学 校時 代を決 して 忘れ ない でく ださい 。そ して 将来 大き く成長 した 姿で 、母 校となっ
た拓南中学校に集い、中学校時代を共に語り合うことを願っています。
以上、意は尽くせませんが、第65期卒業生の限りなくすばらしい将来を祝福して私の
式辞といたします。