米国 IT 業界動向 2010 年 3 月 JETRO, New York 1. 企業動向 (1

米国 IT 業界動向 2010 年 3 月
JETRO, New York
1. 企業動向
(1)アップル
・ 米国際貿易委員会(ITC)は、アップルが訴えていたノキアによるiフォン特許侵害を調査
する意向を明らかにした。同件に関しては、すでにノキアがITCに訴えており、ITCが調査
中。ノキアは2009年10月、GSM、UMTS、および無線LAN規格に関する特許侵害でアッ
プルをデラウェアの連邦地裁に訴えていた。この訴えに対してアップルは、同社の特許13
件を侵害していると主張してノキアを12月に逆提訴。両社はその後、ITCへ訴えていた。
【2月22日 News Factor】
・ アップルのタブレット型パソコン「iパッド(iPad)」の発売を受けて、メーカー各社がi
パッド周辺アクセサリの開発に注力している。例えば、グリフィン・テクノロジー
(Griffin Technology)やゲラスキンス(Gelaskins)、サンホー(Sanho)、SDIテクノロ
ジーズは、充電器や柄付きカバーといった周辺アクセサリのデザインおよび製造を急ピッ
チで進めている。グリフィンのマーク・ローワン社長は、「消費者がiパッドを傷つけない
ように何らかのカバーを欲しがるのは確実だ」と潜在市場に期待をかける。実際、iポッド
やiフォンが登場し、それにより周辺機器による特需景気が生まれている。投資銀行パイパ
ー・ジャフリー・アンド・カンパニー(Piper Jaffray & Co.)によると、iポッドとiフォン
のケースやヘッドフォン、充電器を含む周辺アクセサリの売上高は2009年、約37億ドルに
達している。一方、iポッド専用録音機器(79ドル)を製造するブルー・マイクロフォンズ
(Blue Microphones)のようにiパッドの売れ行きを静観する企業もある。【2月26日
WSJ】
・ アップルは、台湾の携帯電話機メーカー、宏達国際電子(HTC)がiフォンの特許を侵害し
ていると主張して、米国際貿易委員会(ITC)とデラウェア州連邦地裁に訴えた。アップ
ルは、対象となる携帯電話機の米国内での販売差し止めを求めている。訴えによると、
HTCが製造し、グーグルが自社ブランドとして販売するスマートフォン「ネクサス・ワン
(Nexus One)」が、同社の保有するタッチスクリーン技術を含む約20件の特許技術を無
断で利用しているという。一方、グーグルの広報部は、「アンドロイドOSと、同OSの開
発に協力した企業を支持する」と声明を出すなど、HTCを擁護する姿勢を示している。専
門家は、今回、アップルが訴えたのはHTCだが、この件でアップルとグーグルの冷戦がさ
らに激化する可能性を指摘している。【3月2日 WSJ、3月3日 San Jose Mercury】
・ アップルは、同社の携帯機器に内蔵できる超小型プロジェクタ(pico projector)の特許を
申請した。実現すれば、iフォンに保存された映画を、場所を選ばずに投影できようになる。
また、出先でiフォンのプロジェクタ機能を使ってプレゼンテーションにも活用できる。ま
た、今回の申請には、マックブックへの内蔵ほか、複数のプロジェクタおよびカメラ内蔵
機器をネットワーク化して画像の投影に利用する技術特許も盛り込まれている。それによ
り、iフォンで撮影した映像をワイヤレスで転送し、画質を最適化させながら壁やスクリー
ンに投影することも可能になる。【3月18日 Fast Company】
(2)シスコシステムズ
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・ シスコは、超高速の業務用ルータ「CRS-3(Carrier Routing System)」を発表した。ネ
ットを介したコンテンツの転送容量を従来の12倍に高めることができ、2時間の映画なら
4分以下で転送できる。シスコによると、データ転送速度は毎秒322テラビットに達し、
人口13億人の中国人全員が動画を一斉に再生しても対応できる容量を持つ。また、携帯通
信網や光ファイバー網のような次世代通信ネットワーク(NGN)にも対応する。価格は9
万ドル。一方、競合社のジュニパー・ネットワークスやアルカテル・ルーセントも、転送
速度を飛躍的に高めたルータを開発中だ。【3月9日IBD】
(3)デル
・ デルは、日本と台湾のメーカーが薄膜トランジスター液晶ディスプレイ(LCD)パネルの
価格を操作し、不当につり上げたとしてサンフラシスコ連邦地裁に訴えた。訴えられたの
は、シャープ、日立、東芝、セイコー・エプソン、そして台湾ハンスター・ディスプレイ
(瀚宇彩晶股彬)の5社。訴えによると、デルは、1996年以来、これらの企業から仕入れ
た製品について不当に高額の価格を請求されてきたと主張し、損害賠償補償を求めている。
同件に関しては、すでに米司法省が調査に着手している。このため、シャープは、2001年
4月から2006年12月の間に価格操作に関与したこと認め、1億2000万ドルの罰金を払う
ことに合意。日立も同件への関与を認め、3100万ドルの罰金支払いに応じている。【3月
16日 WSJ】
(4)ヒューレット・パッカード(HP)
・ HPは、研究&開発(R & D)施設「HPラボズ・シンガポール(HP Labs Singapore)」を
開設した。同施設は、アジア太平洋では3カ所目、世界では7カ所目となる。同施設の面
積は7200平方フィートで、運営に対して、HPとシンガポールの科学・技術・研究局およ
び経済開発局が、今後5年間で総額5000万シンガポール・ドルを投じていく。同施設では、
将来のクラウド・コンピューティング需要に対応するためには現在のデータ・センターや
アプリケーションをどのように改良していくのかを研究していく。その一環として、パ
ロ・アルト(カリフォルニア州)および英ブリストルの研究所と連携しながら、企業向け
の新たしいクラウド・ソフトウェア・プラットフォーム「シリアス(Cirious)」の構築を
目指す。また、高温多湿でも支障なく稼働するデータ・センターの研究も実施する計画だ。
【2月25日 ZDNet】
・ HPは、2010年半ばに発売予定の同社製タブレットPC「スレート(Slate)」で、アドビの
フラッシュ(Adobe Flash)を搭載してアップル製iパッドとの差別化を図っていく。HPは
さらに、アドビ・インテグレイテッド・ランタイム(AIR)によって、スレート向けアプ
リケーションの開発を促すための枠組みも提供していく。スレートの価格は500ドル以下
になる見込み。【3月10日 PC World】
・ HPは、新たに一大企業広告キャンペーンを展開する。プリンタ・メーカーとしてのイメ
ージを刷新するのが目的で、こうしたキャンペーンの展開は5年以上ぶりとなる。キャン
ペーンでは有名アーチストや芸能人を起用し、広範囲のハイテク分野における革新的技術
企業であることをテレビと活字、ネット、ラジオを通じて宣伝していく。広告キャンペー
ンの費用は4000万ドル。HPのマーク・ハード最高経営責任者(CEO)はここ数年、エレ
クトリック・データ・システムズ(EDS)や3Com買収し、プリンタ事業への依存度を下
げる一方で、今では、IBMやシスコシステムズと競合する総合IT事業大手になっている。
【3月11日 WSJ】
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・ HPは、特許侵害で訴えていたプリンタ・インク・カートリッジ・メーカーのインクプラ
ス(Inkplus Toner.com)とコンプツリー・インク(CompTree Ink)と和解した。両社は
HPの技術特許を侵害したことを認め、関連カートリッジの販売を中止し、賠償金を支払
った。HPは、スマートワン・サービシズ(SmartOne Services)とも、同じ条件で和解す
る見通し。また、中国の上海グリー・マグネット・エレクトリックが関連商品の対米輸出
を中止することに合意したことから、国際貿易委員会(ITC)は同社の調査を打ち切る。
一方、中国、香港、フロリダをベースとする残り7社に対しては、ITCがHPの主張を認め
関連商品の販売を禁止すると見通しだ。【3月18日 WSJ】
(5)IBM
・ IBMは、建物の自動化技術を手掛けるジョンソン・コントロールズ(Johnson Controls)
と業務提携を結んだ。今後、IBMがグリーン建築に活用できるITをジョンソン社に提供し
ていく。両社は今後、蛍光灯や空調施設の効率化を含めた建物管理を、IBMのネットワー
クや探知システムに組み合わせ、建物のエネルギー効率化システムを拡充していく。例え
ば、屋内に人がいない場合の自動消灯に加えて、天候に応じて室温を自動的に微調整し、
電力浪費を避けるシステムの実用化などを想定している。両社の見積もりによると、すべ
てのシステムが実装された場合、エネルギー消費量を10〜20%節約できる。今回の提携の
狙いの一つは、エネルギー効率に関するデータの収集および分析。計画では、ITネットワ
ークによって建物から種々のデータを集め、それをもとにエネルギー消費量とその因果関
係を分析することで、今後のエネルギー効率化に役立てていく。主な販売先は、地方自治
体や教育機関の施設、工業用建造物となる。【2月23日 VentureBeat】
・ IBMは、独自のチップセット「eX5」とインテル製サーバ用プロセッサ「ネヘイレム
(Nehalem)」を搭載した新サーバを開発した。特定の業務を従来の半数のサーバで実現
するとともに、ストレージ費用を97%削減する。eX5は、メモリ使用効率を格段に向上さ
せることで、現行システムに比べデータベースの処理速度を30倍にまで引き上げた。企業
は仮想サーバを同額のライセンス費用で従来よりも78%多く稼動できる。IBMは、4基の
プロセッサを搭載した機種をはじめ、ブレード・システム、そしてエントリー・レベルの
3種類のサーバを年内に投入する予定。【3月3日 Information Week】
・ IBMは、パブリック・クラウド用ソフトのオンライン提供を開始する。これにより、顧客
がウェブサイト上で独自プログラムを試験して作成できるようになる。IBMはこれまで、
クラウド・コンピューティング事業の強化を目指し、すでに200億ドル以上を投資してい
る。調査会社ガートナーによると、世界におけるクラウド・コンピューティング市場の売
上高は、2009年の563億ドルから今年は21%増加し、2013年までに3倍の1500億ドル超
に達すると予想される。【3月3日 Bloomberg】
・ IBM参加のIBMラショナル(IBM Rational)は、2007年に買収したウォッチファイヤー
(Watchfire)と2009年に買収したアウンス・ラボズ(Ounce Labs)のセキュリティ検査
およびコード・スキャニングの各技術を取り入れた企業向けセキュリティ製品「ラショナ
ル・アップスキャン(Rational AppScan)」を2010年下半期に発表する。ウォッチファイ
ヤーのアップスキャン技術は、すでに構築されているアプリケーションの脆弱性を内部か
ら検査する。さらにアウンスの技術を使ってソース・コードを内外から調べてセキュリテ
ィ上の欠陥を検査する。アップスキャン技術は、ラショナルのソフト製品の一部ににすで
に組み込まれている。【3月8日 Infoworld】
・ IBMとスタンフォード大学の研究者らは、再生利用に適した新型プラスチックを開発した。
プラスチックを形成するポリマー(重合体)には、通常、酸化金属と水酸化金属の触媒が
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使われるが、研究チームは、代わりに有機触媒を使うことで新素材を開発した。金属触媒
はポリマーの品質を务化させるため、プラスチックを再生利用するごとに再使用の適性が
失われていく。しかし、有機触媒ではそれが起こらない上、有機触媒は安価という利点も
ある。同研究結果は、米国化学学会の専門誌「マクロモレキュールズ
(Macromolecules)」に掲載された。プラスチックのボトルは現在、世界で年間130億本
がゴミに出され、うち一部が再生利用に回されている。しかし、再生利用の結果として作
られる再生プラスチックは、材質の限界からその後再生利用できないのが現状だ。これに
対して、新しいプラスチックは、幾度にもわたる再生利用を可能にするもので、プラスチ
ック製ボトル・ゴミの削減に貢献できると期待される。【3月10日 Fast Company】
・ IBMは、企業や政府機関向けに、クラウド・コンピューティング環境をベースにしたソフ
ト開発支援サービス「スマート・ビジネス開発&試験(Smart Business Development &
Test)」を開始した。顧客は、自社のプライベート・クラウドや、IBMが管理する遠隔サ
ーバを通じて同サービスを利用できる。また、プライベート・クラウドを容易に構築でき
る「クラウドバースト(CloudBurst for Development & Test)」も使えるようになる。
IBMでは、ソフト開発をクラウドに移行することで、IT分野の人件費を50%、ソフトの不
具合を30%それぞれ削減できると説明している。同サービスをすでに利用している企業に
は、eベイ傘下のオンライン決済サービスのペイパル(PayPal)がある。ペイパルは、同
クラウド上でスマートフォン向けの決済アプリケーションを試験中。【3月17日
Information Week】
(6)インテル
・ インテルは、ラップトップに保存される画像コンテンツを、無線転送によって高精細テレ
ビ(HDTV)で再生できるようにする新技術「WiDi」の普及に注力している。WiDiを使用
するには、インテル製プロセッサのコアが搭載されるラップトップが必要になる。さらに、
ネットワーク機器メーカーのネットギアが開発したHDMIまたはAVケーブルからテレビに
信号を送るためのアダプタ「プッシュ2TV(Push2TV)」も必要になる。WiDi機能を搭
載したラップトップはベスト・バイですでに販売されている。価格は899ドルから。【2
月22日 eCommerce Journal】
・ インテルは、ベンチャー・キャピタル(VC)やハイテク大手ら41社が加盟する投資企業
連盟「インベスト・イン・アメリカ」を結成する。同連盟は、環境や医療を中心とした米
国内の新興企業を対象に、2011年までに総額35億ドルを投資し、尐なくとも1万500人の
大卒者を2010年中に雇用することを目指す。加盟VCには、クライナー・パーキンス・コ
ーフィールド&ベイヤーズやコースラ・ベンチャーズ(Khosla Ventures)、ドレイパ
ー・フィッシャー・ジャーベストン(Draper Fisher Jurvetson )が含まれている。インテ
ル・キャピタルは、すでに2億ドルの新規投資を確約している。投資する分野は、太陽発
電や風力発電に代表される代替エネルギー技術ほか、ITと密接なバイオテク、さらには、
全遺伝情報(ゲノム)の解析などが中心となる見込み。【2月24日 IBD】
・ インテルは、今年1月にグーグルとほぼ同じ時刻、「洗練された」ハッカー攻撃を受けた
ことを明らかにした。グーグルへの攻撃との関連性はないもよう。【2月24日 San
Francisco Gate】
(7) マイクロソフト
・ マイクロソフトとAmazon.comは、技術特許のライセンス供与で合意に達した。対象とな
る特許は広範囲にわたり、Amazon.com製電子書籍リーダー「キンドル(Kindle)」や、
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Linuxベースのサーバに関するものも含まれる。また、同合意のもと、Amazon.comはマ
イクロソフトに一定の金額を支払う予定。金額に関する詳細は非公開。【2月23日
Seattle Post-Intelligencer】
マイクロソフトは、司法当局のお墨付きを受けてサイバー攻撃の最新手口「ボットネッ
ト」の壊滅作戦を開始した。同社は、ウイルスに感染した米最大規模のコンピュータ群の
ドメイン名を突き止め、ネット接続の強制停止措置を講じていく。狙いは、ボットネット
の一種「ワレダック(Waledac)」を使った犯罪の摘発。犯罪集団は、このウイルスを電
子メールに紛れ込ませて1日当たり15億通の規模で発信。電子メールを受け取った利用
者を偽サイトに誘い込み、米国内外で数十万台に上るパソコンを遠隔操作していたという。
この犯罪集団は、銀行口座のパスワードやクレジット・カード番号の情報を盗用、企業や
政府機関のウェブサイトを閲覧不能にする「サービス拒否攻撃」を仕掛けていた。犯罪集
団の国籍は不明。マイクロソフトによると、悪用されていたドメインは計277に達してい
たという。【2月26日 CNET】
マイクロソフトは、2009年12月に欧州委員会との間で、OSとインターネット・エクスプ
ローラー(IE)の抱き合わせ販売をめぐる係争終結を受けた改善措置として、ウィンドウ
ズ7を搭載したパソコンの利用者が、ブラウザーを自由に選択できるサービスを開始した。
対象はEU加盟27ヵ国にアイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインを加えた計30ヵ
国。ウィンドウズで作動するパソコン画面で、IE以外にもグーグル製クロームやアップル
製サファリを含む計11種のブラウザーが3月1日から一覧表示されている。【3月2日
CNet】
マイクロソフトは、独自ブランドの携帯電話機2機種をベライゾン・ワイヤレスに提供す
る。発売は2010年春から夏の見込み。製品仕様の詳細は明らかになっていないが、ソー
シャル・ネットワーク・サービスを多用する消費者を対象として販促していく見込み。
【3月2日 Reuters】
(8) グーグル
・ グーグルは、2008年に買収したオンライン広告大手ダブルクリックの技術を融合した次
世代型ネット広告配信システム「ダブルクリック・フォー・パブリッシャーズ
(DoubleClick for Publishers=DFP)」を発表した。DFPでは、利用者のインターフェイ
スが改良され、各種データの視覚化により広告キャンペーン手法の選定や実施が簡素化さ
れた。また、標的広告のために分析できるデータの量も4000倍に増え、ネットのトラフ
ィック動向変化を予想しての広告配信できる。DFPは3月中にも中小の広告主に提供され、
今年終盤から来年にかけて大企業向けに提供される予定。【2月23日 Information Week】
・ 米事務機器大手ゼロックスは、ネット検索に関連する同社の特許が侵害されたと主張して、
グーグルとヤフーをデラウェア州連邦地裁に提訴した。訴えによると、ゼロックスは、グ
ーグル・マップやヤフー・ショッピングといったウェブ・サービスが、2001年に取得し
た同社の特許を侵害していると主張、特許技術の使用中止と損害賠償を求めている。この
特許技術には、文書の情報から質問を導き出すシステムやデータを統合する技術が含まれ
ているという。【2月24日 Reuters】
・ グーグルは、スペインのバルセロナで開催された携帯通信機器見本市「モービル・ワール
ド・コングレス」の会場で、スマートフォンに搭載する翻訳技術を披露した。例えば、利
用者がドイツ語の文章をスマートフォンのカメラで撮影すると、スマートフォンが英語に
翻訳するといった具合だ。グーグルのエリック・シュミット最高経営責任者(CEO)に
よると、同社は現在、双方向の音声を同時翻訳する技術も開発中で、音声翻訳の基盤が数
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年以内に完成する見通しだ。現在、グーグルが開発している翻訳機能は、膨大なデータを
コンピュータが記憶し、それらのパターンを分析して、実際の翻訳にあてる仕組み。この
方法はこれまで、膨大なデータとそれを瞬時に処理する演算能力が必要だったが、グーグ
ルは、自社の検索サービスで得た膨大なデータを活用するほか、データ・センターでの演
算処理によってこの問題を解決していく。【3月2日 San Francisco Chronicle】
グーグルは、家庭用電力管理ツール「パワーメーター(PowerMeter)」のAPI(アプリケ
ーション・プログラム・インターフェイス)を公開した。このAPIを使う事によって、家
庭向けネットワーク機器ベンダーが、自社製品をグーグルの電力管理システムに対応させ
ることが可能になる。グーグルと提携してパワーメーター関連製品を開発している企業に
は、英国のアラートミー(AlertMe)とエネルギー・ディテクティブ(The Energy
Detective)などがある。グーグルはAPIの提供によって、提携企業の数を増やしていきた
い考えだ。【3月4日 Greentech Media】
グーグルは、ソフト会社ドックバース(DocVerse)を買収する。関係筋によると、買収
額は2500万ドルになる見込み。ドッグバースは、マイクロソフト・オフィスで作成され
た各種ファイルをオンライン上で協業できるようにするソフトを開発している。グーグル
はドックバースの技術を利用して、グーグル・ドックスの機能向上を狙う。グーグルはす
でに、オンライン協業ソフト開発会社アップジェット(Appjet)もすでに買収している。
【3月5日 WSJ】
グーグルは、衛星放送サービス事業者のディッシュ・ネットワークと提携し、テレビ番組
とオンライン動画の検索サービスの試験を開始した。試験は、ごく尐数の同社従業員とそ
の家族を対象に昨年から開始。最終的に同サービスとテレビ広告仲介サービス「グーグル
TV」を連動させていく考えだ。新サービスでは、グーグルのソフトを搭載したテレビ用
セットトップ・ボックス(STB)を利用する。利用者はキーボードを使ってキーワードを
入力し、ウェブサイト上の動画をはじめ、衛星放送サービスの番組を検索できる。【3月
10日 WSJ】
グーグルは、クラウド・コンピューティングの普及を図るために、他社のオンライン・ビ
ジネス・ソフト・サービスを販売するオンライン・ストアを開設する。すでに、50社以
上のビジネス・ソフト会社が、ネット・ベースの各種アプリケーションを販売し、売り上
げの20%をグーグルに支払うことに合意している。これらの企業には、ビジネス会計ソ
フト大手インテュイットや経費管理ソフト大手コンカー・テクノロジーズ(Concur
Technologies)が含まれている。製品価格は年間50ドル程度~数百ドル。販売されるそ
れらのオンライン・アプリケーションは全て、グーグルのクラウド・サービスと統合でき
る。【3月11日 AP】
グーグルは、インテルおよびソニーと協力し、ウェブ接続型テレビ(ウェブ接続テレビ)
向けにオープンソース型のテレビ用プラットフォーム「グーグルTV」の開発に着手した。
関係筋によると、プラットフォームは、グーグルのスマートフォン向けOS「アンドロイ
ド」を基盤にしたもので、トゥイター(Twitter)や写真共有サイトのピカサ(Picasa)と
いったウェブ・ベースのアプリケーションを、テレビのチャンネル操作と同じように簡単
にテレビで再生できるようにしていく。グーグルTVは、インテル製省電力型プロセッサ
「アトム(Atom)」で稼動し、グーグル製ブラウザー「クローム」に対応する模様。ま
た、アプリケーション開発を促進するために、グーグルTVプラットフォームをソフト開
発会社に公開する方針だ。グーグルは、今後数ヵ月以内に外部プログラマー向けに開発ツ
ール・キットの提供を開始する計画。新ソフトを搭載したセットトップ・ボックス
(STB)は早ければ今夏にも登場する。グーグルはSTB試作品をすでに完成させており、
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搭載されているソフトはテレビやそのほかの電子機器にも直接実装できる。3社はまた、
小型キーボード搭載リモコンといった周辺機器の開発を目的に、ロジテック(Logitech)
とも提携したもよう。【3月18日 NYT】
2.パーソナル・コンピュータ、携帯機器とソフトウェア(OS)
(1)米携帯電話業界では、バーコードをマーケティングに積極的に使うようになっている。
例えば、天気情報テレビ局ウェザー・チャンネル(The Weather Channel)では、テレビ
画面に表示するバーコードを視聴者が携帯電話機のカメラで読み取ると、天気予報や悪天
候の警報に関する詳細情報を携帯電話で取得できる。また、映画製作大手ユニバーサル・
ピクチャーズは、ニューヨークやロサンゼルスで掲示中の新作スリラー映画「リポ・メン
(Repo Men)」のポスター3万枚にバーコードを印刷し、アップルのiフォンでそれをス
キャンすると映画の宣伝用映像を視聴できるようにした。日本では何年も前から、携帯電
話にコード・スキャン機能を実装しているが、米国ではこれら技術の導入が遅れているの
が現状だ。【2月23日 BusinessWeek】
(2)2010年1月にテレビを購入した米国消費者のうち27.5%がテレビをネットに接続して
いることが米調査会社iサプライの調べで明らかになった。この割合は、2009年12月の
24.3%から3%超の増加となった。また、接続方式でみると、41.9%が「ネット接続可能
なテレビ(IETV)」と回答している。そのほか、「ゲーム機」(20.3%)、「ブルーレ
イDVDプレーヤ」(13.2%)、「パソコン」(12.3%)、「セットトップ・ボックス」
(12.3%)となっている。iサプライは、IETVの世界販売台数が、2009年の1470万台から
2013年までに8760万台に増えると予測している。また、北米市場で2013年に販売される
薄型テレビのうち、IETVが60%を占めるとみている。【2月23日 iSupply】
(3)小切手の写真を撮影するだけで銀行口座に入金できるカメラ付き携帯電話機用アプリケ
ーション「リモート・デポジット・キャプチャ」の利用が進んでいる。受取人は、携帯電
話のカメラで撮影した小切手の画像(表と裏)を銀行に転送すると、銀行のコンピュータ
が金額、小切手番号、口座番号、銀行支店コードおよび受取人の裏書きを確認。その後、
手形交換所が振出人の口座から受取人の口座に振替手続きを行う仕組みだ。チェース、バ
ンク・オブ・アメリカ、シティバンクの米各大手行も、年内に同種のアプリケーションを
導入する計画だ。【3月3日 USA Today】
(4)米家電小売チェーン最大手のベスト・バイ(Best Buy)は、パナソニックとの業務提携
によって、米市場で初めての3Dプラズマ高精細テレビ(HDTV)「ビエラ(Viera)
VT20」を発売した。価格は、50インチ型が2500ドルで、専用メガネが150ドル。また、
3Dブルーレイ・ディスク・プレーヤとの抱き合わせ販売では総額2900ドルで売られてい
る。製品の売れ行きについて、専門家らは、需要がそれほどあるとは考えていないようだ。
その理由として、価格とコンテンツ不足が挙げられている。また、米世帯の30%以上が
フラットパネル・テレビをすでに所有しており、これらの世帯がテレビを買い替えるのが
数年先になると同時に、購入していない世帯で高額の3Dテレビを購入できる割合が限ら
れていることも普及を阻む要因となりそうだ。【3月11日 Reuters】
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3.インターネットとメディア・ビジネス
(1)DVD販売では米最大手のウォルマート・ストア(Wal-Mart Stores)が、オンライン映
画配信サービス大手のブードゥー(Vudu)を買収する。買収金額などの詳細は明らかに
されていない。【2月22日NYT】
(2)ケーブル・テレビ(CATV)大手ケーブルビジョン・システムズ(Cablevision
Systems)は、テレビの画面を使ったオンライン動画の視聴や電子メールの閲覧を可能に
するサービス「PC to TV Media Relay」を試験的に開始する。新サービスでは、同社の専
用ソフトをパソコンにダウンロードして起動させると、パソコン画面をテレビ画面に表示
できる。試験サービスは、同社のネット接続およびデジタル・ケーブルの両サービスに加
入している会員のみを対象に6月までに開始する予定。【2月25日 AP】
(3)デジタル・ビデオ録画(DVR)サービス大手ティーボ(TiVo)は、従来のセットトッ
プ・ボックス(STB)にウェブ接続機能を統合した最新機種「ティーボ・プレミア(Tivo
Premier)」を発表した。新製品は、通常のケーブル・テレビ(CATV)放送や衛星放送
に加えて、番組の関連情報をウェブサイトから集めて同一画面に表示できる。例えば、利
用者が人気ドラマ「ザ・オフィス(The Office)」を画面上で検索すると、放映予定が表
示されるほか、過去放映分の動画がネットフリックスやブロックバスターといったレンタ
ル・サービスにあるかどうかを表示する。さらに、ユーチューブやAmazon.comでのビデ
オ販売情報も提供する。STBの最新機種には、最長45時間の高精細テレビ(HDTV)番組
を録画できる「プレミア・ベーシック」と、録画時間150時間の「プレミアXL」の2種類
があり、価格は、ベーシックが300ドル、XLが500ドル。月額サービス料は12.95ドル。発
売開始は4月から。【3月3日 NYT】
(4)書籍販売大手バーンズ&ノーブル(B&N)は、iパッド向けに電子書籍リーダー・アプ
リケーションを投入する。同アプリケーションは、B&Nの電子書籍リーダー「ヌック
(Nook)」用に購入したコンテンツのほか、100万冊以上の電子書籍や定期刊行物へのア
クセス機能も提供する。【3月15日 PC World】
(5)ヤフーは、サンフランシスコを拠点するスポーツ専門サイト、シチズン・スポーツ
(Citizen Sports)を買収した。買収金額は明らかにされていないが、買収手続きは2010
年6月末までに完了する見込み。シチズンは2004年に設立され、スポーツ情報とソーシ
ャル・ネットワーキング・サービス(SNS)機能を融合したウェブサイトとして運営され
ていた。シチズンは、iフォンやアンドロイド向けのアプリケーションのほか、スポーツ
のビデオゲームも出している。また、フェイスブックやマイスペースとの提携によって、
利用者は、好みの球団に関するSNSの書き込みページに直接移動できる。ヤフーは今後、
シチズン・スポーツのSNS機能を自社サイトに組み込み、世界市場での利用者基盤の拡充
に役立てていく考えだ。【3月18日 Digital Trend】
4.電子商取引と IT サービス
(1)尐ないIT資源でサービスを立ち上げ、利用者の増加とともに柔軟に規模を拡張できるこ
とから、ソーシャル・ゲームを開発するスタートアップの間でクラウド・サービスの利用
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が増えている。例えば、フロントエンド・クラウド管理システムを提供するライトスケー
ル(RightScale)は、人気で上位12以内のうち8つのゲームにサービスを提供する。また、
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手フェイスブック向けゲームのファ
ームビル(FarmVille)を開発したジンガ(Zynga)も、同社のサービスを利用している。
ライトスケールが管理するゲームのほとんどは、Amazon.comのクラウド・サービスであ
るエラスティック・コンピュート・クラウド(Elastic Compute Cloud)を利用している。
【2月24日 Information Week】
(2)米コンピュータ関連大手やネット関連大手は、政府および民間のウェブサイト向けに利
用者ID認証制度の基本体制を整備する非営利団体「オープン・アイデンティティ・エクス
チェンジ(OIX=Open Identity Exchange)」を設立する。今のところ同団体には、グー
グルほか、セキュリティ技術開発のRSA、ペイパル、クレジット査定会社エクイファクス
(Equifax)、ベリサイン、ベライゾン、CA、ブーズ・アレン・ハミルトンの計7社が参
加を表明している。OIXは、一般利用者のIDを管理する業者を査定するほか、ID管理プロ
バイダーが連邦政府の基準を満たすかどうかも審査する。現在、OIXの認定を受けたID管
理プロバイダーは、グーグル、エクイファクス、ペイパルの3社。そのほか、ベライゾン
が近く認定される見通し。OIXはまた、セキュリティ認証を行うオープンID基金およびカ
ード基金の協力を得て、連邦政府のウェブサイトに対する認証制度を整備していく。連邦
政府機関の中で、OIXの認証保証を最初に利用するのは、米国立衛生研究所(NIH)。今
後、NIHのウェブサイトにアクセスした利用者は、文書庫の検索や医学研究ウィキス
(Wikis)へのアクセス、各種会議への参加登録を個人情報の入力なしに行える。【3月3
日 Information Week】
(3)オンライン競売最大手eベイは、環境問題に対応した中古品を売買するGreen.ebay.com
を新設した。環境対応事業を強調した広報戦略で業績の回復を狙う。同サイトでは、カー
ボン・フットプリントを算出するクーラー(Cooler)と契約して、中古品購入の新品購入
と比べて二酸化炭素をいかに節減できるかという情報も提供している。【3月9日 NYT】
5.半導体とハードウェア技術
(1)2010年の世界半導体売上高は、前年の2310億ドルから19.5%増の2760億ドルに増加す
る見通しだ。米調査会社ガートナーが予測した。ガートナーによると、売上高の大幅増加
が今年見込まれるのはパソコン用とメモリチップで、中でもDRAMの売り上げは前年比
55%増になる見込み。一方、2010年1月における世界半導体売上高は、前年同月に比べ
47.2%増の224億9000万ドルとなり、3ヵ月連続で増加となった。米半導体工業会
(SIA)が発表した地域別にみると、全売上高の過半を占めるアジア太平洋が69.2%増の
122億8000万ドル。以下、米州が48.2%増(37億6000万ドル)、欧州が29.5%増(29億
3000万ドル)、日本が9.1%増(35億2000万ドル)となった。 【2月26日 Gartner、3月
2日 SIA】
(2)フリースケール・セミコンダクター(Freescale Semiconductor)は、アプリケーショ
ン処理とディスプレイ制御という2つの機能を統合した新型チップを発表した。電子書籍
リーダーの価格抑制と普及に大きく貢献すると期待されている。フリースケールのチップ
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は現在、米電子書籍リーダー向けアプリケーション・プロセッサ市場シェアの約90%を
占めている。【3月1日 Reuters】
(3)USAソーラー・アンド・デジタル・コミュニケーションズ・テクノロジーズは、アップ
ルの携帯機器向けに、世界最小(277.82グラム)の太陽電池「MZH-SP-1200」を開発し
た。価格は49.59ドルで、自社サイト(muzatch.com)で販売している。製品は、2000回
以上の充電が可能で、毎日使っても4年以上使える計算になる。同社は現在、ブラックベ
リーほか、他のスマートフォンで使える太陽電池も開発中だ。【3月15日 PR Newswire】
(4)アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は、サーバ用12コアのチップ「マニク
ール(Magny-Cours)」(開発コード名)を発表する。アナリストによると、マニクール
は、x86サーバ系プロセッサ製品の中で最大数のコアを持つことになる。AMDは、正式発
表後に同プロセッサを「オプテロン(Opteron)6100」に改名し、小売流通網でも販売し
ていく。同社によると、マニクールは、インテルが発表予定のプロセッサ「ウェストミア
(Westmere)EP」に比べてより多くのメモリ・チャンネルを提供できるという。また、
調査会社インサイトのネイサン・ブルックウッド氏によると、性能ではマニクールがウェ
ストミアEPを上回り、マニクールの競合製品はネハイレムEXになる見込みだ。【3月8日
Computer World】
(5)ローチェスター大学の研究者二人は、コンピュータ・チップの冷却効果を飛躍的に高め
る技術を開発した。チュンレイ・グゥオ博士とアナトリー・ヴォルビエブ氏は、短パルス
高密度レーザーを使ってシリコンウェア上に微小の溝を作り、そこに冷却用液体を流すと
いう手法を開発した。ナノメートル・レベルの微細孔や突起を作ることで、冷却用液体が
毛細管現象によって移動できるようにすることで、その結果、液体が効率よくチップ上を
循環し、チップの温度上昇を抑制できる仕組だ。プロセッサの高速化で最大の課題となっ
ているのは発熱量の増加。チップの処理能力が高まれば発熱量は増え、それを放置すれば
チップの性能は低下する。これまでは一般に、送風機や通気口をコンピュータに取り付け
ることでその課題に取り組んできたが、高速化にともない新たな方法が模索されている。
【3月16日 NYT】
(6)ティア・ロジック(Tier Logic)とタブラ(Tabula)の2社は、FPGA(Fieldprogrammable gatearray=プログラム可能のチップ)を三次元構造にする新技術をそれぞ
れ開発した。ティア・ロジックは、薄膜トランジスター技術を使ったメモリ回路(メモ
リ・セル)を開発。通常の回路の層の上に、同メモリ・セルの層を重ね、顧客のアプリケ
ーションに対応した命令をその部分に保存する仕組み。ティア・ロジックは2010年第3
四半期にも三次元構造FPGAのサンプルを出荷する予定。価格は今のところ未定。一方の
タブラの技術は、FPGAの設計構造を8つの部位(フォールド)に分け、それぞれのフォ
ールドに特定の機能を持たせることで、必要に応じて各フォールドのプログラムを変更で
きる仕組みだ。その結果、同一面積で多様なアプリケーションに対応できる。これにより、
通常、1000ドル以上かかるFPGAの価格を150ドル程度に抑える考えだ。同社では、最初
の製品「エイバックス(Abax)」を今年第3四半期に増産を開始する計画。【3月16日
WSJ】
6.その他(通信、政府・議会動向など)
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(1)膨大な電力を消費するデータ・センターの立地として、米北西部への関心が強まってい
る。その結果、同地域ではデータ・センターで財政を立て直す地域が出始めた。たとえば、
オレゴン州中部のプラインビル(Prineville)には、フェイスブックが同社初の14万5000
平方フィートのデータ・センターを建設する。フェイスブックは、向こう3年間に1億
7500万ドルを投じる。プラインヴィルが最終的に選ばれた理由としては、税制優遇措置
のほか、スキー場やリゾート施設で知られるオレゴン州ベンド(Bend)に程近い立地条
件が挙げられている。そのほか、人口5000人のワシントン州クインシー(Quincy)は、
会計ソフト大手イントゥイットによる24万平方フィートのデータ・センター誘致に成功
した。また、オレゴンとワシントン両州の州境にあるボードマン(Boardman)は
Amazon.comのデータ・センターを誘致し、さらにザ・ダレス(The Dalles)がグーグル
のデータ・センターの誘致に成功している。北西部は、水力発電の多い地域で、人口密度
が低いことから電力不足の懸念もない。さらに、夏が涼しいためサーバ過熱の度合いが低
い。土地代や電気代も安いことから、データ・センターの立地条件候補となっている。
【3月9日 WSJ】
(2)連邦政府による後押しを受け、医療記録を電子的に管理する電子カルテ(EMR)シス
テム業界が、中小業者を中心に急拡大している。現在、米国には、病院や診療所、医院に
EMRシステムを提供する企業が300~400社あると見積もられている。その中には、GEヘ
ルスケアやネクストジェン・ヘルスケアといった大手も含まれるが、大部分は小さな企業
だ。小企業にとって有利な点は、EMR導入を考える診療所自体も小企業であることが多
い点だ。ニューイングランド医療ジャーナルの調査によると、50人以上の医師を雇用す
る医療機関の半分以上は、EMRシステムをすでに使っているが、3人以下の診療所での
導入率は10%以下に留まっている。【3月12日 CNN】
(3)第4世代(4G)無線通信技術「ロング・ターム・エボリューション(LTE)」を使っ
た携帯電話サービスが本格化する中で、データ転送量に応じて課金する従量制が導入され
る可能性が指摘されている。通信事業者は、一部利用者による過度のデータ通信がネット
ワーク全体の性能が下がることを懸念しており、その対応策として従量制の導入が検討さ
れている。【3月15日 WSJ】
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