「すべての命は地球より重い」 今、一人の命が大切にされず、毎日地球上のいたるところで尊い命が消えています。 そこでは、何が起きているのでしょう? 命を奪うものと、奪われるものの双方に垣間見えるのは、深い悲しみと冷たい孤独、恨み、怒りと報復衝動。 あるいは、感じない心・・・。心の暗闇が広がっています。 それは、戦場から遠い豊かな資源に満たされている国や地方にもあります。 どこに? 私たちの家庭に、学校に、職場に、地域に心の暗闇が広がっています。 「命を大切にする」とはどういうことでしょう? それは、 「どう生きるか?」ということにつながると思います。 「一人で?」 いいえ、必ず人との繋がりがあるはずです。 「どんな繋がり?」 私たちは目の前にいる人に、何を感じるでしょうか?そして、その人にどう関わるでしょうか?どう、動くでしょ うか?どう、聴いて、伝えるでしょうか? 「感じること、関わること、動くこと、聴くこと、伝えること」を止めてしまっている人々がいます。それは、心 が生きていない人。命を大切にしたくても暗闇に押しつぶされ、生きられなくなっている人。命の泉が今にも枯れ てしまいそうな人々の心。 マザー・テレサは飢えている人を探し、触れ、食べ物を与え、治療を施しました。 マザー・テレサは言いました。 『おなかのすいた人にはパンを与えれば飢えは満たされますが、 都会にある「激しい飢え」 それは、愛への渇きです』と。 「自分なりに頑張っているのに、弱いわたし」 私たちは皆とても忙しくて、 「早くしなければ。 」と、仕事や勉強に追われて、自分や人の“見えない心”に気が付 かなくなります。心は、自分を守るために様々な防衛手段を持ち働かせ、攻撃したり、 “引きこもり”も時には必 要になります。また、本当は自分を誰かにわかって欲しくてした行動が逆に、社会に認められないで自滅に向かう 場合もあります。 頭で考えてよい母親、教師、上司、良い子供、友達、部下・・・になろうとしても、心と体がどうしてもそのよう にならない。その辛さに負けてしまうこともあります。 ギリシャ神話のパンデュラの箱を知っていますか? 決して開けてはいけないと言われていた箱を開けると、中から様々な悪魔が次々出てきました。あわてて閉めた時、 箱の中から「開けて下さい」と小さな声が聞こえます。恐る恐るふたを開けると、最後に飛び出してきたのは“希 望”でした。 「HEAR:聴くこと」が希望につながる・・・ 人は、自分の問題から抜け出せる力を持っています。 (オルポート) 心の中の怒り、恨み、悲しみ、妬み、痛みなど、ありのままを受け止められる時、初めて心の涙で流 し、風に巻き上げられ、川、空、大地の大いなる力(Higher Power)の中にあくたもくたが放たれ消え る時、希望の光がさしてきます。 そこから、人は、それまでの不自由な自分を脱ぎ捨て、新しく、自分らしく生まれ変わる事が出来ます。 育てられ(Education) 、癒され(Appease)、人の心が和(Round)に繋がります。 小瀬木 尚美
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