06J-arc-de-triomphe JAP:092006•PANTHEON_franc?ais 見学無名の兵士インフォメーション 17:28 歴史 Page 1 見学無名の兵士インフォメーション歴史 L L L 見学無名の兵士インフォメーション日本語無名の兵士用語集国のために散った兵士の名誉を称えてアウステルリッツの戦い：1805年にナポレオンの勝利をもたらした戦いエンタブレチュア：モニュメントの上部を飾るもので、アーキトレーブ、フリーズ、コーニスから成るコルベール(1619〜1683)：ルイ14世治下の財務総監シャルル・ド・ゴール(1890〜1970)：フランスの将軍、大統領ジョルジュ・オスマン男爵：1853年から1870年までセーヌ県知事を務め、パリの都市計画のための大工事を組織したせり台：アーチやヴォールトを設置するための垂直型の支柱フランソワ・リュード(1784〜1855)：フランスの彫刻家で、ロマン主義の巨匠フリーズ：コーニスの下部で装飾を施すための水平帯状部分レジオン・ドヌール：フランスでもっとも名誉のある勲章で、ナポレオン1世によって創始された 6月18日の呼びかけ：1940年ドイツ占領下において、ロンドンからドゴール将軍がフランス国民に連合を呼びかけたもの無名の一兵士の名誉を称えることによって、国のために前線で戦死したすべての兵士を象徴的に追悼するという考えは、1916年の第一次世界大戦時に生まれました。1918年11月11日の休戦を受けて、下院と元老院は満場一致で、ある身元の分からない兵士の遺骸をパンテオンに祀ることを決定します。しかし、パンテオンという場所の選択に対して、在郷軍人会の反対を受けたために、凱旋門にてこの象徴的な死が称えられることとなったのです。戦士帰還のセレモニー 1920年11月11日のセレモニーにおいて、第三共和国50周年を記念してレオン・ガンベッタの心臓がパンテオンに祀られるとともに、この無名の兵士は荘厳に凱旋門入りしました。1921年、英国首相、元帥、フランス政府代表者の参列のもとで、この無名の兵士はレジオン・ドヌールを叙勲されアーチ下に埋葬されました。 1923年11月11日、陸相アンドレ・マジノによって追悼の火が点火され、以来、この炎は絶えたことがありません。毎日18時30分に、900あるフランス在郷軍人会のうちのひとつによって点火され続けています。役に立つ情報見学に要する平均時間：1時間身体の不自由な方向けの特別見学あり国立モニュメントセンターは、フランスのモニュメントに関するガイドシリーズを翻訳版で出版しています。文化・歴史遺産バージョンは書店ブティックにて販売しています。 Centre des monuments nationaux Arc de triomphe Place Charles-de-Gaulle 75008 Paris tél. 01 55 37 73 77 www.monuments-nationaux.fr 凱旋門愛国心表明の場ナポレオン軍隊の栄光を称えて crédits photos repro P. Berthé, collection MAP, Archives photographiques © Centre des monuments nationaux, Paris. illustration Pol Eger. conception graphique Plein Sens, Anders. réalisation beau fixe. traduction Caractères et cætera. impression Néo-Typo, avril 2008. 歴史 12/02/08 1806年、アウステルリッツの戦い*の後、ナポレオン1世は「家路に着く際には必ず凱旋門を通るように」と兵士たちに言い渡します。パリにそびえるこの記念碑は、皇帝の古代ローマ趣味に適ったものでした。当初、ナポレオンは凱旋門の立地として、兵士の戦地からの帰還ルートであるバスティーユを希望しましたが、最終的には、より皇帝の願いに近いエトワール広場― 18世紀にコルベール*によって構案された目抜き通りシャンゼリゼにある―が選ばれました。建築家シャルグランとレーモンドが、ローマにあるティトゥス帝の凱旋門に着想を得て建築されました。国の重要行事の場 1806年から1836年の建設工事中、凱旋門は不測の政治的変動を何度も経ることになります。しかしながら1836年の序幕式の際には、当初の建設目的―フランス共和国および帝国の軍隊の栄光を称える―に立ち戻りました。この記念碑は、重要な国家行事の場となり、1840年にはナポレオンの遺骸を迎え入れ、1944年にはパリ解放の行進が行われるなどしています。 *裏面に解説あり 06J-arc-de-triomphe JAP:092006•PANTHEON_franc?ais 歴史見学無名の兵士 12/02/08 17:28 Page 4 インフォメーション L シャルル・ド・ゴール*広場と呼ばれています。凱旋門はパリを東西に横切る主軸上に位置し、ルーヴル宮脇のカルーゼル凱旋門、チュイルリー公園、コンコルド広場のオベリスク、シャンゼリゼ通り、グランド・アルメ通り、デファンスのグランド・アルシュ（1989年完成）を結び付けています。中2階エンタブレチュア*の高さに位置する中2階へは、 284段の階段を上っていきます。 4 1 凱旋門古代ローマのティトゥス(81)、セプティミウス・セウェルス(203)、コンスタンティヌス(315) の3つの凱旋門は、モデルとして世界中に広まりました。古代ローマ時代では、この凱旋門によって将軍や皇帝の勝利を記念していました。エトワール凱旋門は、3つの開口部型―中央にある最も高いものが戦利者の通るものであった―ではなく、ティトゥス帝の凱旋門をモデルにした単一アーチ型になっています。さらに柱を削除するなどして、過剰装飾であったローマのオリジナルから遠ざかっています。遠くからでもよく見えるようにと、支柱は、装飾を取り去った簡素で滑らかな表面に仕上げられました。このパリの凱旋門は、その圧倒的な大きさによってもオリジナルから一線を画しています。 2 内広場 3 2 A 1 5 6 7 アッティカの間 1834年以来、この部屋では建築と彫刻の模型が展示されています。壁に見られるブロンズ製の棕櫚の葉装飾は、無名の兵士へのオマージュになっています。 2007年に設置された遠近感表現装置により、凱旋門がオリジナルな視線で見られるようになりました。 2 凱旋門の歴史さまざまな設計図や、凱旋門で行われた国の記念行事がセンターで紹介されています。 3 彫刻は元のままの配置になっています。これらは 1833年から1836年にかけて、約20人のアーティストによって製作されました。中でも、フランソワ・リュード*作の｢マルセイエーズ｣と呼ばれる「義勇兵の出陣」が最も有名です。せり台*の上方には、6つの浅浮き彫りで、革命戦争やナポレオン戦争に関する著名なエピソードが綴られています。 A トイレエンタブレチュア*のフリーズ*部には、軍隊の出陣およびエジプトとイタリアからの帰還が刻まれています。 5 内壁には1895年に至るまで、フランス革命および帝政下における戦争と将軍の名が刻まれていました。軍人の名はレジオン・ドヌール*勲章と棕櫚の葉とともに彫板に記されています。 6 床にはその他の重要な出来事を記念した碑文― 1870年の共和国宣言、1918年のアルザス・ロレーヌ地方のフランス返還、第二次世界大戦での戦死者追悼、1940年6月18日のドゴール将軍*による呼びかけ、インドシナ半島およびアルジェリアでの戦死者追悼―が見られます。 7 彫刻は柱上に高浮き彫りされています。シャンゼリゼの正面には、フランソワ・リュード*作の｢マルセイエーズ｣と呼ばれる「義勇兵の出陣」があり、1792年にフランスを守るために召集された 20万人の兵士が描かれています。翼を持った女性は自由の神で、民衆に戦闘を呼びかけています。テラス 4 テラスからは、18世紀末以降に整備されたエトワール広場の中央に位置する、凱旋門の高さを実感することができます。エトワール(星)という名は、この広場を中心として12の大通りが放射状に広がっていることに由来します。大通りには、戦闘名(イエナ、ヴァグラムなど)、あるいはフランス革命期とナポレオン帝政期におけるフランスの軍事史上の人物(オッシュ、クレベールなど)の名前が付けられています。1853年、オスマン男爵*が、建築家イットルフに広場の整備を依頼します。こうしてエトワール広場は1869年に完成し、今日では *裏面に解説あり