alignements de carnac JP.qxp_carnac 04/11/14 16:42 Page1 見学 役割 インフォメーション 歴史 見学 役割 ▲ インフォメーション 歴史 ▲ ▲ 見学 役割 インフォメーション 日本語 列石*の役割 用語集 神聖さと埋葬のための建築物 囲い部: 接触するように置かれた、あるいは近距離に配 カルナック列石 新石器時代の貴重な遺跡 置された複数の巨石によって区切られたスペース。 巨石建築は、大きく二つのグループに区分されます。 巨石(Mégalithe) : ギリシャ語で大きいという意味の - 個別または共同の墓所。単なる埋葬の場としての役割 « méga » と、石を意味する « lithos» を組み合わせた造 を超え、その記念碑的外観から領土を示すマーカー的機 語で、 巨大な石のこと。 能を帯び、建築に関わる共同体グループのアイデンティ ケルン : 墓所を覆う石の記念碑 。 ティを象徴しています。 ドルメン (ブルトン語で「石のテーブル」を意味する) : - そびえ立つ石々の真相はいまだ神秘に包まれており、 埋葬廊を伴うことのある墓室で、水平方向の石によって 多くの仮設はいずれも最終的な解明に達していません。 区切られているもの。 現在、専門家の間では特殊な土地や神聖な土地を示す 墓室 : 埋葬物を収めた墓所の空間。 「マーカー」であるという説が有力となっています。 メンヒル : ブルトン語で「長い石」を意味する言葉。 列石(巨石群): そびえ立つように配置され、列を構成する 「新石器時代の聖堂」という仮説について 石々。カルナックのように、これを巨石で形成された囲 み部と組み合わせたグループを並列したものがある。 カルナックの大規模な列石*は、いずれも共通して儀式 の場であった可能性が考えられています。 役に立つ情報 道筋を形成する石列の数々は、囲み部*に向かって集約 します。そしてこの囲み部は、高さにおいて特権的な 見学平均所要時間 : 1時間 ポジションを持つとともに、巨石群の終点として配置 障害者対応見学あり されています。 お問い合わせ 開放されたメンヒル*の行列配置と、閉鎖された囲み部 *の祭祀空間を組み合わせた構成は、人類史において保 存されている最古の「聖堂」の設計図として捉えること ができます。 書店-ブティック 「Itinéraires」シリーズの一冊として、当モニュメントのガイドが 書店-ブティックにてお求めになれます。5ヶ国語版を揃えています。 Centre des monuments nationaux Alignements de Carnac BP 152 56343 Carnac cedex tél. 02 97 52 29 81 fax 02 97 52 77 96 [email protected] www.monuments-nationaux.fr *裏面に解説あり crédits photos Ph. Berthé © Centre des monuments nationaux, Paris. conception graphique Plein Sens, Anders. réalisation beau fixe. traduction InPuzzle. impression Stipa, janvier 2015. 歴史 6千年の歴史を持つ巨石群 カルナックの列石*は、紀 元前5千〜3千年にあたる 新石器時代に、この地に定 着し牧畜農耕を行っていた 共同体の人々によってつく られました。 列石の眺め 数々の石を用いたメンヒル*の配列と囲い部*を組み合わ せ、単独に据えられたメンヒル*や個別の墓(塚)、共同墓 (ドルメン*)が巨石群の景観を構成しています。 信仰から科学的解釈へ 地方の伝説では、「聖コルネリがローマ兵士を石に変え た」といわれるこの神秘的なカルナックの巨石群は、19世 紀の博識者によってケルト族の聖堂とみなされました。 1830年以降、歴史遺産調査員を務めていたプロスペール・ メリメの科学的追究によって、巨石の保護が着手されま した。 20世紀を通じて数々の整備や修復作業が手がけられたこ とにより、今日、新石器時代の産物であるこの遺跡がよ り明確に把握できるようになりました。 *裏面に解説あり alignements de carnac JP.qxp_carnac 04/11/14 16:42 Page4 歴史 見学 役割 インフォメーション ▲ N オーレー方 面 メネク列 石 メネク 1 A 巨石群 受付 トゥル・シニャン 2 3 ケルレスカン列石 ケルマリオ列石 マニオ 5 8 7 南方には約6mの高さを誇るマニオの巨石があります。 8 ケルレスカン列石は、最も保存状態の優れた13のメンヒル* 列で構成されています。明瞭に配置された列石*は、西側の 四角形の囲み部*に向かって集約していきます。この囲み部 4 カルナック方面 (B 博物館) 6 カドリアテール 7 マニオの巨石 サン・ミシェ ッル古墳 の北サイドが、長い塚によって閉鎖され、塚の西端は高い D196 メンヒル*で区切られています。 ケルカドのケルン (積石塚) この埋葬塚の中心部は人工的に陥没されています。 プティ・メネク方面 9 こういった墓所より出土された考古学的遺物は、最も貴重 な価値を有しているため、18〜19世紀の骨董商人の物質欲 を大いにかき立てました。 西サイド 4 ドルメン*は共同墓地で、新石器時代に頻繁に用いられて いた墓所のひとつです。 ここに複数の遺骸が収容され、現 1 メネクは カルナックの西に位置し、950mに渡って総計 9 プティ・メネクは、トリニテ・シュール・メールのコミューン に位置し、ケルレスカンの延長線上に列石*を連ねます。 在は残されていないケルン*を擁していました。 カルナック先史博物館 1050の石が配置されています。 ケルンは、廊下と墓室*を構成する巨石にかぶせるように メネクのまちは、ほぼ隙間なく並べられた71の岩塊で構成 配置されていました。 された囲み部*内に設置されました。 プティット・メテリーの先では、メンヒル*の列がムーラン・ 卵型の囲み部は、11のメンヒル*列の先端に位置するよう ド・ケルモーの台地を上りながら連なった後に、19世紀に 万年)から中世期までの人類の進化をたどっています。 に南側へずらされています。 掘られたケルロケの池へと向かう緩やかな斜面を下るよう 展示品によって遺跡に対する理解を深め、旧石器時代の人 これらの石のなかには3,5メートルの高さに達するメネクの に続いています。 々の生活や石造りの建築、埋葬儀式などをより詳しく見る 巨石も含まれます。メネクの巨石は、列石*の配置以前に 5 マニオと呼ばれる土地では、メンヒル*の列が、それ以前 B 先史博物館は、ブルターニュにおける旧石器時代(紀元前45 ことが可能になりました。 に作られた埋葬塚をまたぐようにして連なっています。そ ジェイムス・ミルン‐ザカリー・ル・ルジック博物館では、世 の頂上には3,5mもの高さに達するメンヒル*が据えられて 界有数の先史時代コレクションを展示しています。博物館 置し、両サイドが囲み部*にぶつかるように構成されてい います。 の名前は、現代考古学の二大先駆者の名を擁しています‐ ます。 1922年の発掘調査時にこの塚から出土された遺物が、カル ジェイムス・ミルンは、19世紀末以降の発掘作業を指導し、 さらに西側には、複数の巨石が単独配置されています。 ナック先史博物館に展示されています。 ザカリー・ル・ルジックは、1939年まで発掘調査に携わりま さかのぼるものだと考えられています。 2 トゥル・シニャンは、メネク列石の延長上として西側に位 6 さらに西には、20世紀初頭に修復されたマニオのカドリア 東方面へ テールと呼ばれる空間があります。これは、1mの高さを した。彼らの貢献によって、火打石や片岩や水晶を用いた 道具、陶器などが出土されています。 持つ地方産の花崗岩塊で構成されています。 3 ケルマリオ列石では、驚くべき規模の巨石群が見られるこ とから、カルナックで最も頻繁に行き来があった場所だと かつての詳細図によれば、岩塊が埋葬塚に隣り合うように 並べられ、個別古墳の境界の役割を果たしています。 考えられます。この知名度が災いし、遺跡の閉鎖に先立っ て石の浸食が進行していました。 西サイドで道がカーブを描く地点は、境界を示す巨石の囲 み部*があった可能性を示唆しています。またこの地点で は、ケルン*が失われたドルメン*も見られます。 *裏面に解説あり
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