イラン日記 2号(バスとヨーグルト

イラン日記 2 日目 1 月 27 日(土曜日)
松尾 慎
バスとヨーグルト
今日は仕事の初日だった。イランは元々金曜日がお休みな
のだが週休二日になって木曜日と金曜日をお休みにしている
ので土曜日が週の仕事始めなのだ。研修会に参加の先生方は
みな積極的に発言されるし日本語力の高さに驚いた。
ところで、左の写真はどこでしょう。そう、もちろんバス
の中の写真です。何か気づきますか?そう、男性だけですよ
ね。イランでは、男性が前部座席、女性が後部座席に座ると
いうルールがあります。
「恋人や夫婦でもそうなんです。仕方
ないですね」とは私を案内してくれたテヘラン大学のホセイ
ニ先生。これは 1979 年のイスラム革命以降の習慣であろう
とのこと。しかし、見たところあまり違和感はない。
「女性がイスラム教
によって抑圧されている」というステレオタイプは少なくともテヘラン
ではあまり感じられないのである。このあたりに関しては、また後日書
きたいと思う。ホセイニ先生の案内は今日までで明日からは自力でバス
出勤です。距離はバスで 10 分ちょっと。左の写真が地図です。地図は、
今日、ホセイニ先生と街で探して買いました。両指の間が出勤経路。よ
く見ると地名がすべてアラビア文字で書かれていますよね。今日ほど大
学でウルドゥー語(アラビア文字使用)を勉強しておいて良かったと思
った日はありません。ちなみにバス代は、なんと片道で 2 円ちょっと。
200 円でも 20 円でもありません。2 円ちょっとです! ガソリンが 12
リットルで 1 ドル程度であるからこその低価格。お世話になっているテ
ヘラン大学のゲストハウスの方によると「ガソリンが安すぎるからテヘ
ランの空気が汚れてしまった」とのこと。
夕方、ゲストハウス近くの店へ買い物に行った。何がほしいというこ
ともなくスーパーに入った。困ったことがある。それは、値段がペルシ
ア語特有の数字で書かれていることだ。ホセイニ先生に数字を書いても
らったが、値段が手書きで書かれているので読みにくい。左の写真の文
字が書いてある部分の左下が数字です。まったく分かりませんよね?こ
れはけっこう大きな問題です。
そして、最後の写真を見てください。乳製品です。イランは乳製品が
かなり充実しているように思えます。上段はチーズでしょう。中段はヨ
ーグルトです。キロ単位で売っています。下段がヨーグルトとミルクか
な?と思われます。私は中段にある赤い帯がついたヨーグルトを値段がよ
く分からぬまま買いました。結果として 1 キロほどの内容で約 100 円です。
物価が違うので日本と単純に比べられないですが、ヨーグルト好きにもか
かわらず台湾ではものすごく高いため我慢している私としてはかなり幸せ
な気分です。スーパーのおじさんたちに「写真を撮るなら商品だけじゃな
くて俺たちを撮れよ」というようなことを言われたような気がしました。
言葉は分かりませんが間違いなくそうでしょう。次回はおじさんたちの写
真を是非、撮ってみたいと思います。少し休んでから晩御飯に行きます。