木内重四郎の卒業証書と 写真にみる明治時代

❖木内重四郎の卒業証書と
淳
学芸員 奥住
写真にみる明治時代
このように�明治とな�て新しい
教育制度の草創期に�木内は新設の
学校に通いながら秀才ぶりを発揮し
上 級 の 学 校 へ と 進 学 し て い き ま す�
士農工商の身分社会が終わり�学問
により立身出世を目指す社会が到来
していたのです�
欧米視察中の写真
けんたろう
起草に加わ�ていた金子堅太郎を欧
米に派遣し�欧米の議会制度の視察
を命じます�大学時代に金子に教え
を受けていた木内も随行することに
なり�法制局参事官補に任じられ官
僚としての道を歩むことになりま
す�当時�政治家や官僚を目指す者
の多くは�欧米留学を希望していま
したが�その念願が叶うこととな�
千葉中学校卒業証書(木内昭博氏所蔵)
左から2番目が木内、4番目が金子
(87)
明 治 年� 木 内 は 歳 で 帝 国 大
学︵現東京大学︶法学部政治学科を
首席で卒業しました�自由民権運動
の高まりによ
り�憲法を作り
国会を開設する
ことを決めた政
府は�明治 年
24
千葉中学校 卒 業 証 書
貴族院議員や京都府知事を務めた
白桝出身の木内重四郎は�明治5年
︵ 一 八 七 二 ︶ に 学 制 が 発 布 さ れ� 明
治 年に加茂の普賢院に新設された
小学校に通いました�続いて明治
年に故郷を離れ�やはり新設された
県立千葉中学校︵現県立千葉高等学
校︶に入学します�中学校の修業年
限 は 3 年 で� 6 � 月 を 一 学 期 と し�
6級から1級まで試験により進級し
ていきました�授業では英語や漢文
の原書が使われました�試験は�学
期末に大試験があり�その優秀者に
は�級ごとの卒業証書とともに賞品
として書籍が与えられました�木内
はそのすべてを首席で通し�第一号
と記された各級の卒業証書と賞品名
を 記 し た 優 等 証 書 を 獲 得 し ま し た�
21
に大日本帝国憲
法を発布し�そ
の翌年に国会開
設することを決
めました�そこ
で�政府は憲法
金子堅太郎欧米視察一行(木内昭博氏所蔵)
11
明治 年�木内は千葉中学校を首席
で卒業し�第一期生として第一号の
卒業証書を手にしたのです�
22
6
14
たのです�
町立芝山古墳・はにわ博物館
︵☎77│1828︶
ています�企画展は�2月5日
︵日︶まで開催�
【会場】
企画展
「芝山の人物展
桜井静と木内重四郎」
ここで紹介した千葉中学校卒
業証書や欧米視察写真も展示し
国会開設を求めて自由民権家とし
て活躍した小池出身の桜井静に対し
て�その国会の制度や規則づくりに
関わ�たのが木内になります�芝山
出身の二人が�明治という法律や社
会の諸制度が整備されていく時代
に�それぞれの立場から力を尽くし
たのです�
桜井静と木内重四郎
金子堅太郎一行の欧米視察は カ
月にも及びました�視察中にパリで
撮影された金子と木内を含め5名の
写真が残されています�帰国後�木
内は�貴族院書記官に任じられ�議
会開設に伴う規則の整備に取り組
み�初代内閣総理大臣を務めた伊藤
博文のもとでその草案づくりを行い
ました�
10
16
83
東小学校<校長>
しとう
つとむ
市東 努先生
Q▶子どもの頃の思い出
A▶小5のとき、毎日そうじをさぼっていた自分のために、
先生
が学級会を開いてくれました。友達や先生の言葉に自分
が情けなくなり泣きました。それから掃除は好きです。
Q▶教諭を目指したきっかけ
A▶自 分のために本気で泣いてくれる先生や心から尊敬で
きる先生に出会えたからです。また、中学校で柔道を教
えたかったからです。
Q▶児童たちの魅力
A▶明るい笑顔で、元気にあいさつをしてくれるところが好
きです。勉強や運動にひたむきにがんばっている姿に感
動します。
Q▶挑戦してみたいこと
A▶読書、一週間で必ず1冊読む。人は学べば学ぶほど優し
くなれるから
好きな言葉
「感謝」
「おかげさまで」
人間、一人では生きられない。必ず支えてくれ
ている人がいる。今、教員として仕事ができるの
も、たくさんの人のおかげだから。
☆
☆最初はちょっと怖そうだと思ったけど、いつもニコニコして優しかっ
た。
☆柔道がすごいらしい。大会の審査員もやってるんだって。
☆ちゃんとみんなの名前を覚えてくれてるんだ。
☆話すのがゆっくりで、分かりやすいよ。
☆たまにギャグをいうよ。でも、すべっちゃうことも…。
教頭先生EYE
本年度、東上総教育事務所から異動しました。
毎朝通学路に立ち、子どもたちを笑顔で迎えてい
ます。学校給食畑では、毎日のように作物の生育
に気を遣い、たくさんのさつま芋や落花生を収穫
できました。また、柔道で鍛えたたくましい心と
体で、我々職員を指導してくださり、たいへん安
心して教育指導にあたることができます。
*次回は、菱田小学校「ジョセフ・バンディ先生」が登場
☆期待してはいけない
~失望する前に、頭と体を動かせ~
人間、生きてれば他人に対して納得のい
か な い こ と、 理 不 尽 な こ と、 虚 し い こ と、
多々経験したことありますよね。僕が頼ん
だことを理由をつけて何もしてくれなかっ
たり、僕が先に頼んだはずなのに別の人が
優先されたり、ある程度話が纏まっていた
の に 鶴 の 一 声 で ま た フ リ ダ シ に 戻 っ た り、
この世は不条理なことばかりです。
そんな不条理なことをされたら怒ったり、
文句を言ったり、時には損害賠償だなんて
ことになるかもしれません。
でも、それであなたの希望が実現します
か?
人は所詮、自分勝手、組織勝手な生き物
です。自分の意見が正しいと思いがちです
が、相手もきっとそう思っています。それ
を踏まえなければ、他人に何かを期待して
も自分が失望するだけです。
あなたの思った通りになったらラッキー、
ならなかったら感情的になる前に、何が原
因で出来なかったのかを検証し、望んだ結
果が得られるように最善を尽くすべきでは
ないでしょうか。
こ れ は 行 政 に 対 し て も 言 え る こ と で す。
今まではあれしろこれしろと要求し期待す
るばかりでしたが、これからはあなたが出
来ることを出来る範囲でやってみることが
大事なのです。
それでは皆様、よいお年を。
17 2011.12 December
相続
~
~
Q&A
21
行政書士
文・伊藤 純一