第1学年3組 生活科学習指導案

第1学年3組 生活科学習指導案
1
単元名「あきのおもちゃ
平成24年11月27日(火)第5校時
授業者 教諭 根岸 寛江
場 所 生活科室
だいしゅうごう」
2 児童の実態と単元の構想
(1)児童の実態
本学級の児童は、自然と触れ合うことが大好きである。秋を探しに公園に行った時は、
落ち葉がたくさんあるのを見付けて、それをすくい上げてシャワーのように浴びて楽しん
でいた。また、通学路でおなもみを見付けて児童が、それを学校に持ってきて友達と一緒
に投げて遊んでいたこともあった。児童は、身近な自然と触れ合うと、それを工夫して楽
しんでいた。
しかし、じっくり自然とかかわり、そのよさを実感しながら、観察等の活動を通して気
付きを質的に高めていく様子はあまり見られない。
また、それぞれの活動を十分に楽しむことはできるが、それを表現することに難しさを
感じている児童も見られる。
(2)単元の構想
本単元は、学習指導要領内容(6)に基づいて設定した。ここでは、身近な自然を利用
したり、身近にある物を使ったりなどして、遊びや遊びに使う物を工夫してつくり、その
面白さや自然の不思議さに気付き、みんなで遊びを楽しむことができるようにすることを
ねらいとしている。
前単元「たのしさいっぱい あきいっぱい」では、秋の公園や校庭で季節を体感しなが
ら、木の実や落ち葉を拾うなどして、秋のよさを堪能した。こうした活動を通して、児童
は、拾った木の実や落ち葉でもっと遊びたいという意欲が高まっている。
そこで、第1小単元では、公園、校庭、家の近所などで集めた木の実や落ち葉などの秋
の自然を利用してじっくり遊ぶことができるようにするために、工夫しておもちゃをつく
り、自分がつくったおもちゃで遊んだり、友達に遊んでもらったりする。それらの活動か
ら、秋の自然を利用して遊ぶことのおもしろさに気付くことができるようにしたい。
第2小単元では、児童が交流する場を工夫して設定する。相手意識を高め、より一層遊
びや遊びに使うものを工夫することができるよう保護者を招き、一緒に遊ぶようにする。
こうした活動を通して、秋の自然のおもしろさに気付いたり、その自然を利用して遊び
を考えたり、
遊びに使う物を自分なりに工夫してつくったりできる児童を育てていきたい。
また、自分が楽しく遊ぶだけで終わるのではなく、交流する場を工夫することで、一人
ひとりがおもちゃを改良したり、みんなで楽しく遊べるように遊びや遊び方を考えたりで
きる児童を育てていきたい。
(3)研究テーマとのかかわり
研究テーマ「体験からの気付きを言語活動につなげる生活科指導の在り方」
具体的な活動や体験を通して児童は、多くのことを学んでいる。それを表現することで、
学びを共有したり、活動を振り返ったりして学びが一層深まる。しかし、表現することに
苦手意識をもつ児童も多い。
そこで本研究では、体験からの気付きを言語活動につなげる生活科指導の在り方につい
て研究を行った。
まず、対象に愛着をもつことができるような工夫を手だてとして考えた。対象への愛着
を深めることで、表現することへの意欲が高まり、絵では表現しきれない思いを言語活動
を通して相互に交流し、質的に高めていくことができるのではないかと考えた。
また、子どもの意欲を高める評価の在り方の工夫をすることで、表現することのよさを
児童自身が実感し、次の活動につながっていくと考えた。
〈手だて1〉対象に愛着をもてるようにする工夫
① 繰り返し対象とかかわることができる指導計画
秋の自然に触れ、秋のよさを十分に実感しながら、児童がその学習材のもつ可能性を
試行錯誤して、遊びや遊びに使うものを工夫することができるよう、活動時間を確保で
きる指導計画を作成した。
② 場の設定の工夫
秋の自然を使って、じっくりおもちゃや飾りづくりを楽しむことができるように、児
童がそれを試すことができる場づくりを工夫する。試してはつくり、つくっては試して
交流することができるような場を工夫することで、活動が充実する。また、繰り返しか
かわることで、つくっているおもちゃや飾りへの愛着も増し、そのことについて身近な人
に伝えたい思いが高まる。
〈手だて2〉子どもの意欲を高める評価の工夫
① 児童の表現に対する共感的受容
具体的な活動や体験を通して学んだことを児童は様々な方法で教師に伝えようとす
る。それを共感的に受容し、時には「どうしてそう思ったの。」
「これはどういうこと。」
等と切り返すことで、児童の無自覚な気付きが自覚されることもある。こうした経験を
繰り返すことで、児童は伝えることの楽しさを実感し、次の表現への意欲を高めること
ができる。
② 作品や活動のよさの共有化を図る場面での取り上げ
活動後、教師がよい作品や活動を取り上げ共有化を図ることは、その作品をつくった
り活動したりした児童に対する評価である。教師が、みんなの前で取り上げることで、
自分自身の作品や活動のよさを実感することができる。それが表現し、伝えることの自
信となり、その自信が次の表現する活動につながり、言語活動や絵、身体表現等を含む
表現活動の充実となる。
(4)児童の意識の流れ
「あきのおもちゃを つくろう。」
・自分たちで集めた木の実や落ち葉などで おもちゃや飾りをつくる。
・自分や友達がつくったおもちゃや飾りで遊び、よさに気付く。
かえでやもみじ、
木の実でぼくの顔を
つくってみたいな。
どんぐりで的当て
ゲームをつくって、
遊ぼう。
このどんぐりを
こまにしよう。
「あきのおもちゃで あそぼう。」
・家の人にもっと喜んでもらうために何を工夫したらいいのか考え、遊びや遊び方を
工夫する。
葉っぱで顔をつくった
よ。トンボや魚もできた
よ。
的に点数を書いて、
遊んだらもっと楽しい
かな。秋の実でつくった
ものをプレゼントした
ら喜んでくれるかな。
どんぐりに、ひら
ひらテープをつけた
ら、よく飛んだよ。
こっちの形のど
んぐりの方がよく
回るよ。
つくったものを壁に飾
どんぐりごまを
ったら、きれいだな。枝に
回す土俵があった
葉っぱをつけて飾りたい
ら、もっとよく回
な。マツボックリでみの虫
るかな。
をつくってつるしてみよ
う。
「いえのひとをしょうたいして いっしょにあそぼう。」
3 単元の目標と評価規準
(1)単元の目標
秋の校庭や公園で集めたものを使って、おもちゃや飾りを工夫してつくったり、遊び
方を工夫したりして、秋のものを使って遊んだり飾ったりするよさに気付き、安全に気
を付けてみんなで遊びを楽しむことができる。
(2)単元の評価規準
生活への関心・意欲・態度
単
秋の身近な自然を使
元 って、遊んだり、遊び
の に使うものをつくった
評 りすることに関心をも
価 ち、みんなで楽しく遊
規 ぼうとしている。
準
1 ①自分たちで集めた
葉や木の実に関心
小
をもち、それらを
単
使っておもちゃや
元
飾りをつくろうと
の
している。
評 2 ②自分や友達がつく
価
ったおもちゃや飾
規
りに関心をもち、
準
もっと楽しく遊ぼ
うとしている。
活動や体験についての思考・表現
みんなで楽しく遊べるよ
うに秋の自然を利用した遊
びを考えたり、遊びに使う
ものを自分なりに工夫して
つくったり、約束やルール
を考えたりしている。
身近な環境や自分についての気付き
秋の自然を利用して、遊ん
だり、遊びに使うものをつく
ったりするおもしろさや、自
然の不思議さ、秋の自然を使
ってみんなで遊ぶことの楽し
さに気付いている。
① 集めた秋の自然物の中 ① 集めた自然物の特徴を生かし
から使ってみたいもの
ておもちゃや飾りをつくり出
を選び、試したり、見立
すおもしろさや、秋の自然物の
てたりして、工夫しなが
色や形には種類によって違い
らおもちゃや飾りをつ
があることなどの自然の不思
くっている。
議さに気付いている。
② みんなが楽しく遊べる
③ 遊びや遊びに使うものを
ように、遊びや遊びに使
工夫すると、楽しく遊べ
う物を工夫している。
ることに気付いている。
4 指導と評価の計画(9時間扱い)
【観観察、行行動、発発言、作作品、つつぶやき、カ学習カードによる評価方法を表す。】
小単元(時数)
・目標
主な学習活動・内容(時数) ☆評価規準・具体的な子どもの姿
方法◎支援○指導上の留意点
1校庭や公園で集めた葉や ○「たのしさいっぱい あきい
あきのおもちゃを
木の実などの、自然の材料
っぱい」の単元と関連させ、
つくろう(4)
から、自分がつくりたいも
楽しいおもちゃや飾りをつく
のを想像し、イメージを膨
ろうとしていた児童の様子を
・自分たちで集めた葉や
らませ、どんなおもちゃや
紹介し、自分で集めた葉や木
木 の実 など の秋 の 自
飾りをつくりたいか決める。
の実を使って、つくったり、
然を利用して、工夫し
(1)
遊んだりする活動への意欲を高
て おも ちゃ や飾 り を
・拾った秋の自然物の中から
める。
つくることができる。
お気に入りを見付け、それ ○「たのしさいっぱい あきい
を使ったおもちゃや飾りを
っぱい」で拾った葉や木の実を
考える。
教室の後方に集める。
・自分自身が実感した秋のよ ☆関①
さを自分なりの方法で表 ・「たのしさいっぱい あきいっ
現できるように考える。
ぱい」で集めた秋の自然物を
使って遊ぼうとしている。
観 行 発
2おもちゃや飾りをつくり、 ・集めた秋の自然物でつくりたい
自分でつくったおもちゃ
ものを考えようとしている。
で試し遊びをする。 (2)
観 行
・集めた秋の自然物でおもち
ゃや飾りをつくる。
・おもちゃや飾りをつくりな
がら試して、よりよく動い
たり、きれいになったりす
るよう工夫する。
3自分や友達がつくったお
もちゃで遊びながら交流
し、もっと楽しく遊べるよ
うに工夫したり、もっとき
れいになるように改良し
たりする。
(1)
・いろいろな友達のおもちゃ
で遊ぶ。
・遊びながら自分のおもちゃ
と比べ、よりよくする視点
をもつ。
・友達と一緒に遊ぶ。
・おもちゃや飾りで遊んだ
り、試行錯誤しながらつく
りかえたりして、それぞれ
のおもちゃや飾りのよさ
を伝え合う。
4遊びや遊び方の工夫を考
あきのおもちゃで
える。
(2)
【本時】
あそぼう(5)
・遊びや遊びに使うもの ・もっと楽しく遊ぶことがで
きるように試行錯誤して
を工夫すると、もっと
おもちゃをつくる。
楽しくなることに気付
・保護者と一緒に楽しく遊ぶこと
くことができる。
ができるように遊び方を工夫
する。
5保護者と一緒に遊ぶ会の
準備をする。
(2)
・遊び方のルールを工夫する。
・看板、招待状、スタンプカ
ードなどを準備する。
◎つくりたいものが思い付かな
い児童には、教科書の「おも
ちゃずかん」や友達の考えを
参考にイメージをもたせるよ
うにする。
○もっとおもちゃや飾りがよく
なるように、あったらよいと
思う材料を休み時間等を活用
し、適宜集めるようにする。
○道具を使う時は、安全に留意
するよう活動が始まる前に十
分に安全指導を行う。
☆思①
・つくりたいものに合わせて材
料を選んでいる。
・おもちゃや飾りをつくりなが
ら試したり、見立てたりして、
工夫している。
観 行 発 つ 作
◎活動場所を十分に確保し、試
しながら改良することができ
るようにする。
◎同じ物をつくる児童でグルー
プを編成し、つくりながら情報
交換できるようにする。
☆気①
・集めた自然物の特徴を生かし
ておもちゃや飾りをつくり出
すおもしろさを実感している。
観 行
・秋の自然物の色や形には種類
によって違いがあることに気
付いている。
観 行
◎友達のおもちゃや飾りについ
ての感想を交流し合い、よさ
やさらに工夫したいところを
伝え合うようにする。
○遊びや遊びに使うものを工夫
している児童やグループを称
賛する。
☆関②
・自分や友達がつくったおもち
ゃや飾りに関心をもち、もっ
と楽しく遊ぼうとしている。
観 行 発 つ
◎もっとおもちゃや飾りづくり
を工夫することができるよう
に「保護者と一緒に遊ぶ」時
間を設定し、相手意識を明確
にすることで工夫することへ
の意欲が高まるようにする。
○相手を保護者とすることで、
6保護者を招待して、一緒に
遊ぶ。
・保護者に遊びの説明をす
る。
・保護者と一緒に遊ぶ。
7活動を振り返り、気付いた
ことを表現し、伝え合う。
(1)
・みつけたよカードに絵や文
で活動の様子を表現する。
・保護者と一緒に遊んだ時の
思いを表現する。
改めてルールの工夫等ができ
るよう言葉掛けを行う。
☆思②
・実際に遊ぶ中で、みんなが楽
しく遊べるように考え、遊び
や遊び方を工夫している。
観 行 発 つ
☆気②
・遊びのルールを工夫すると、
もっと楽しく遊ぶことができ
ることに気付いている。
観 行 発 つ 作
◎児童の発表から、遊びや遊び
に使うものを工夫するよさを
価値付けることができるよう
にする。
○「遊びや遊びに使うもの」を工
夫して実感した思いを引き出す
ことができるようにする。
5 本時学習指導(5/9時)
(1)目標
・もっと楽しく遊べるように、おもちゃや飾りのつくり方や遊び方を工夫することができる。
(2)評価規準
生活への関心・意欲・態度
活動や体験についての
身近な環境や自分についての
思考・表現
気付き
自分や友達がつくった 実際に遊びながら、みんなが 遊びや遊びに使うものを工夫す
おもちゃや飾りに関心 楽しく遊べるように、遊びや ると、もっと楽しく遊べることに
をもち、もっと楽しく遊 遊びに使う物を工夫してい 気付いている。
ぼうとしている。
る。
(3)展開
児童の活動・意識
☆評価規準 ○留意点 ◎支援
準備
時間
1本時の学習内容を確認
○秋の自然物で教室を飾り、児童の意 教 室 内 の
2分
する。
欲を高める。
飾り
○保護者を招待して一緒に遊ぶこと
を伝え、見通しをもたせ、楽しく遊
ぶには何を工夫すればよいかより
具体的に考えるようにする。
もっとたのしい
2会場や約束を確かめる。
3おもちゃをつくる。
<どんぐりごま>
・とがっているのと丸いのと
どっちがよく回るかな。
・もっと長く回るほうがいい
な。どうすればいいかな。
<どんぐり迷路>
・はこのなかの区切りを増
やすともっと楽しいかな。
おもちゃをつくろう。
○おなじ種類のおもちゃを作る児童
が、同じグループになるようにする。
【遊びに使うもの別のグループ】
・飾り・絵・ペンダント・たいこ
・どんぐりごま・どんぐり迷路
・どんぐりロケット・マラカス
○道具を使う時は、安全に留意する。
○グループで、遊びながら交流して、
どんなふうに遊びや遊び方を工夫
したらいいのか気付くようにする。
3分
秋の自然物
段ボール
カッター
きり
楊枝
たこ糸
はさみ
接着剤
セロハン
35分
・はこの外にも飾りをつけ
るとかわいいな。
<どんぐりロケット>
・家の人は、遠くから飛ば
してもらおうかな。
・100点にあたった家の
人には、景品をあげたら
喜んでくれるかな。
<マラカス>
・もっときれいな音にした
いな。中のどんぐりを増
やすと、音は変わるかな。
<たいこ>
・丸いのととがっているの
と、どっちがよい音がす
るかな。
<ペンダント>
・家の人のリボンは、何色
にしたら、喜んでくれる
かな。
<飾り>
・家の人に飾りをプレゼン
トしたいから、たくさん
つくろう。
4遊びや遊び方を工夫し
て、よかったところを話
し合い、保護者を招いた
遊びの会への意欲を高める。
☆自分や友達がつくったおもちゃや
テープ
飾りに関心をもち、もっと楽しく遊 クレヨン
ぼうとしている。(関・意・態)
◎グループを回り、工夫が見付からな
い児童には、声を掛けて支援する。
◎工夫をしている児童には、なぜそれ
をしているのか問い掛け、無自覚な
気付きを自覚できるようにする。
○よい活動を称賛して、児童が工夫し
ていることを価値付けして自信につ
なげるようにする。
○おもちゃづくりコーナーで気付き
を生かしておもちゃを改良したり、
新たにつくったりできるようにする。
☆実際に遊びながらつくる中で、みん
なが楽しく遊べるように、遊びや遊
びに使う物を工夫している。
(思・表)
◎こだわりをもっておもちゃづくり
に取り組んでいる児童に声を掛け、
その意図を聞き、価値付けるように
する。
☆遊びや遊びに使うものを工夫する
と、もっと楽しく遊べることに気付
いている。
(気)
◎遊びや遊びに使うものを工夫して
いる児童やグループを称賛し、工夫
することの楽しさを実感させる声
掛けを行う。
5分
6備考
環境構成図
試し遊びの場
飾り
マラカス
絵
たいこ
どんぐりこま
黒
おもちゃつくり
コーナー
きりを使う
作業台
板
どんぐり
迷路
どんぐり
ロケット