単元指導計画 「源頼朝と鎌倉幕府」(全7時間) 【単元のねらい】 武士が力をもった経過や武士による政治の様子、室町文化などに関心をもち、源頼朝を中心にした武士が貴族にかわって政治を始 めたことやその政治のしくみ、武士や民衆の中から新しい文化が生まれ広がっていったことを理解し、源頼朝の行動や願い、元寇な どから武士の社会のしくみや、この時代に生まれた新しい文化の特色について考えたりすることができる。 目標と評価規準 主な学習活動 主に活用する知識・技能 1.資料「貴族を守る武士」から、武士に興味をもち、 目 標 そのくらしぶりについて調べる。 資料「貴族を守る武士」を基 武士はどのようにしてあらわれたのだろう 1 に、武士のくらしの様子につい 2.予想を交流する。 て考え、武士が力をつけてきた 3.資料から調べる。 資 「貴族を守る武士」 「平治物語絵巻」 武 のはなぜかという学習課題をも ○ 士 つことができる。 4.調べたことを交流する。 が ・豪族たちが自分の領地をまもろうと武芸に励んで あ 評価規準 【技能・表現】 武士になったんだ。 ら 武士が生まれた理由について、 ・武士の中には、朝廷や貴族に仕え、大きな力をつ わ 資料を基に考え、武士の世の中 けていく者もいたんだ。 れ に興味をもって調べようとする ・特に勢いが強かったのが、源氏と平氏だ。 る ことができる。 ・力をつけた平氏が藤原氏に変わって政治を行うよ うになったんだ。 5.疑問、わかったことをまとめ自己評価する。 武士が地方で力をもってきているようだ。武士が力 ・平安時代の貴族のくらし(前単元) をつけてきたのはなぜだろう。 目 標 1.「武士の館」と「都の貴族の屋敷の様子」を見比 貴族のくらしと武士のくらし べて、気付いたことを交流する。 ・武士が力をつけてきたこと を比べて考えることで、当時武 華やかなくらしをしていた貴族と比べ、武士はどの (第 1 時) 士が質素で、戦いに備えたくら ようなくらしをしていたのろう 2 しをしていたことをとらえるこ 2.予想を交流する。 とができる。 3.資料から調べる。 資 「武士の館」「武士の服装」 「武士の一日」など 武 ○ 士 評価規準 【思考・判断】 4.調べたことを交流する。 の 貴族と、武士のくらしを比べ、 ・武士は、自分の領地を命がけで守るために、弓の く 武士は、農業をしたり、武具の 練習をしていたんだ。 ら 手入れをしたりするなどして、 ・自分の領地を広げようと開墾に努めていたんだ。 し 自分の領地を守ったり、武芸に ・馬の世話や武器の手入れをして、いざというとき 励んだりしていることを資料を に備えていたんだ。 基に考えている。 5.わかったことをまとめ、自己評価する。 武士は、戦いのために毎日訓練したり、農作業をし ・平安時代の貴族のくらし(前単元) て働いていることがわかった。 3 ・ 4 目 標 1.「源平合戦の様子」から、源氏がどのようにして 源平の戦いにおいて、源氏が 平氏を倒したのかをつかむ ・武士は普段から戦いに備えていた 平氏を倒したことや、武士の地 平氏を倒した頼朝は、どのように力を付けていった こと(第2時) 位が向上していったことについ のだろう て理解することができる。 2.予想を交流する。 ・武士は領地を守ったり、武芸に励 3.資料から調べる。 んだりしていること(第2時) 資 「源平合戦」 「清盛、頼朝年表」「頼朝の領地」 評価規準 【知識・理解】 ○ 頼朝が目指した政治について、4.調べたことを交流する。 実際に行ったことや考えたこと ・守護や地頭を置いて、地方までしっかり支配しよ を資料と関連付けてまとめ、武 うとした。 士の政治について理解すること ・征夷大将軍となり、地位も得た。 ができる。 ・勝てば領地がもらえるから、一生懸命戦った。 ・武士が力を強めていき、地位が高くなっていった。 5.わかったことをまとめ、自己評価する。 頼朝は、地方まで支配したり、ご恩と奉公という仕 組みを考えたりして、日本を支配しようとしたこと がわかった。 源 頼 朝 と 鎌 倉 目 標 幕 源頼朝が、京都から遠く離れ 府 た鎌倉に幕府を開いたという史 実から、その理由を資料を基に 考えることを通して、武士を中 心とした国づくりを行おうとし た頼朝の願いに気付くことがで きる。 1.京都から離れた鎌倉に幕府を開いたことをとらえる。 どうして源頼朝は、都の近くではなく、遠く離れた ・鎌倉時代人物年表(第3時) 鎌倉に幕府を開いたのだろう 2.予想を交流する。 ・御恩と奉公の関係(第3時) 3.資料から調べる。 資 「鎌倉の図」 ○ 「朝廷との距離」 「日本の勢力図」 ・頼朝の全国支配について(第3時) 4.調べたことを交流する。 ・自分が支配しているところで政治をしたかったんだ。 ・鎌倉は敵に攻められにくい地形で安全だ。 評価規準 【思考・判断】 ・朝廷のある都から鎌倉まですごく遠くて、朝廷の 源頼朝が鎌倉に幕府を開いた 力が及びにくいんだ。 理由を、武士を中心とした国づ ・朝廷とつながった弟の義経を殺害するくらい、朝 くりを行おうとした頼朝の願い 廷のなくしたかったんだ。 という面から考えている。 5.わかったことをまとめ、自己評価する。 東国の大部分が頼朝の領地であったことや、力のあ る朝廷から離れていたこと、地形的に安全で攻めら れにくいなどの理由で、鎌倉に幕府を開き、武士中 心の国づくりを行いたかった。 源頼朝と鎌倉幕府 ① 目 標 元寇の戦いの様子を知り、こ 5 の戦いで鎌倉幕府の力が弱まっ ていったことをとらえることが 元 できる。 の 大 評価規準 【思考・判断】 軍 元が攻めてきたわけや幕府の が 対応について、資料を基に、元 攻 寇後、幕府と武士たちの結びつ め きが崩れていったことをとらえ て ることができる。 く る 1.鎌倉幕府が滅んだ理由を元寇から考える。 どうして、鎌倉幕府の力が弱まってしまったのだろう ・御恩と奉公の関係(第3時) 2.予想を交流する。 3.資料から調べる。 ・武士中心の政治を目指した鎌倉幕 資 「元の進路と台風」 「元寇の絵」「元の領土」 府 (第 4 時) ○ 4.調べたことを交流する。 ・戦い方が元と日本では違うなあ。 ・ほうびの領地が与えられないから、不満が出るの だろう。 ・負けてはいないけど、勝ったともいえないなあ。 ・ご恩と奉公の関係が成り立っていない。 5.分かったことをまとめ、自己評価する。 元寇で戦った武士はほうびがもらえず、ご恩と奉公 の関係がくずれたから幕府は弱まっていったことが わかった。 1.幕府が倒れた後の世の中の動きを示す。 目 標 室町文化について調べてみよう 金閣や銀閣、書院造りを中心 2.金閣や銀閣、書院造、雪舟の水墨画から選び、図 6 に調べて、京都に住んだ武士の 書館やインターネットなどの資料を基に調べる。 中から新しい文化が生まれたこ 3.調べたことを学習プリントにまとめる。 7 とや、今の生活とのつながりに ・今の日本の家に似たつくりで、畳、ふすま、障子 気付くことができる。 などがある。 ・金閣と銀閣は、色などは違うけど、建物のつくり 室 評価規準【関心・意欲・態度】 や庭のつくりが似ているなあ。 町 【技能・表現】 ・同じ武士でも鎌倉時代とは違う部屋のつくりだ。 文 ・雪舟は、墨の濃さで表す水墨画をつくったのだな 化 あ。 武士の中から新しい文化がうまれたんだなあ。 6・7時について (新学習指導要領により、今後よ り重視していく時間ととらえて いる) 他の教育活動との関わりをもた せる指導の充実を図る ・修学旅行での京都見学 ・総合的な学習「高山再発見」 における探求的活動との関 わりを目指す。 具体的な評価規準 関心・意欲・態度 思考・判断 技能・表現 知識・理解 ①武士による政治の始まりやくら ①将軍と家来の武士たちの関係 ①各種の資料を効果的に活用し ①武士による政治が始まったこ しに関心をもち、課題を意欲的 や、武士の生活の様子につい て、源平の戦いや武士のくら とが分かる。 に追究しようとしている。 て考えることができる。 し、鎌倉幕府の始まり、元と ②幕府が全国的に力をもってき ②室町文化に興味をもち、進ん ②頼朝が鎌倉に幕府を開いた理 の戦いについて調べ、調べた たことが分かる。 で調べようとしている。 由を、武士を中心とした国づ ことをノートにまとめること ③武士や民衆の中から室町文化 行おうとした頼朝の願いとい ができる。 が生まれ、今日の生活文化に う面から考えている。 ②室町文化について調べたこと 直結していることが分かる。 ③鎌倉幕府が弱体化した理由 を、レポートに工夫しながら を、元寇と関わらせて考える まとめることができる。 ことができる。 源頼朝と鎌倉幕府 ②
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