アリストテレス詩学の概要

2016 年度
科目区分
教養
A群
科 目 名
担 当 者 名
哲学
田辺 秋守
科目分類
授業形態
単位数
配当年次
学期
講義型
校舎
選択
講義
2
1・2・3・4
後期
A1(1×15)
白山
履修
条件
特に履修条件はない。理論系に進む学生にも、創作系に進む学生にも、「芸術の本質とは何か」を考えるいい機会となる。
授業
概要
哲学は「問い」を立て、議論し、反論を思い描き、その概念が有効なのかを考えてみるという仕方で行なわれる。哲学の主な営みは、
「観念」や「概念」を問い直し、理解することである。そのなかでも、この授業では特に「芸術」を対象にしてして哲学の営為を振り返る。
「ミメーシス」「美」「崇高」などについて有効な概念を吟味する。これらは伝統的に芸術哲学や美学の領域を扱うということである。
到達
目標
受講後には、芸術をより広い「人間」「世界」という観点から考えられるような地点に立っているようにしたい。
内 容
回数
授
業
計
画
1
哲学から芸術へ、芸術から哲学へ
2
ミメーシス:プラトンのイデア論と詩人批判 プラトン『国家』
3
アリストテレスと詩学の問題:悲劇とは何か:アリストテレス『詩学』
4
「美学」の誕生:バウムガルテン『美学』
5
美と崇高の問題:バーク、カント『判断力批判』
6
美の理念:ヘーゲル『美学』1
7
ロマン的芸術とは何か:ヘーゲル『美学』2
8
芸術と真理:ハイデガー『芸術作品の根源』
9
美的経験の問題:ジョン・デューイ『経験としての芸術』
10
象徴・隠喩・アレゴリーの解釈:リクール、ベンヤミン
11
美的仮象の構造:アドルノ『美学理論』
12
テクストの受容の問題(受容美学):イーザー『行為としての読書』
13
記号の森の探索:ウンベルト・エーコ『記号論』『開かれた作品』
14
「脱構築」の挑戦:デリダ『エクリチュールと差異』『エコノミメーシス』
15
ポップの美学、メディアの美学?:シュスターマン、フルッサー、ボルツ、キットラー
授業外
学習
授業では断片的にしか触れられない著作(オリジナルな著作)を、一編くらいは全部を読むこと。
教科書
特になし。毎回授業時にプリントを配布する。
主要
参考書
廣松渉他編『岩波哲学・思想事典』岩波書店、木田元編『コンサイス20世紀思想事典 』三省堂、アンドリュー・エドガー他『現代思想
芸術事典』青土社、佐々木健一『美学辞典』東京大学出版会、ジャン・ラコスト『芸術哲学入門』文庫クセジュ、ジャン・コーヌ『コミュニ
ケーションの美学』文庫クセジュ
評価
方法
レポート60% 出席20% リアクションペーパー20%