平成18年1月23日 DIニュース Drug Information News 薬剤部DI室(2274) No.126 1. 取り扱い中止薬品 該当薬品なし 2. 今月のトピックス Ⅰ.医薬品に関する事項について ・ タミフル(リン酸オセルタミビル)のインフルエンザウイルス感染症及びその予防投与について 「タミフルカプセル」には、A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の「治療」ならびに「予防」としての 効能が認められています。 なお、「タミフルドライシロップ」には「予防」としての効能は認められていません。 【用法・用量】 治 成 対 象 療 人 幼 ・小児 体重37.5kg以上の小児 投与法 1回75mg 投与期間 1日2回 1回2mg/kg 5日間 予 防 成 人 13歳以上の小児 1日2回 1回75mg 5日間 1日1回 7∼10日間 ◎インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始すること。 <参考> 成人の腎機能障害患者に対する投与法(目安) クレアチニンクリアランス (mL/分) 治 療 予 防 Ccr>30 1回75mg 1日2回 1回75mg 1日1回 10<Ccr≦30 1回75mg 1日1回 1回75mg 隔 日 Ccr≦10 推奨用量は確立していない 1 ◎予防投与 (保険給付対象外:自由診療) この場合の予防とは、あくまでもインフルエンザに罹患した方との接触後予防です。 本剤を予防に用いる際の要点は以下のとおりです。 【対象者】 原則、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者のうち ① 高齢者(65歳以上) ② 慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者 ③ 代謝性疾患患者(糖尿病等) ④ 腎機能障害患者 これらのハイリスク疾患患者や高齢の同居者に対し、インフルエンザに罹患するリスクの高い期間(通常、 初発患者がウイルスを放出している7∼10日間)投与が認められます。 【注 意】 1.予防投与は保険給付の対象外(自由診療)です。 2.インフルエンザウイルス感染症患者に接触後2日以内に投与を開始すること 3.本剤の予防効果は、連続して服用している期間のみ持続(ワクチン療法の代替にはならない) 4.本剤はA型又はB型インフルエンザウイルス感染症以外の感染症には効果がない ・販売元変更 エフピー錠2.5 藤本 → エフピー(株) 平成17年8月より承継済み ・使用期限変更 バップフォー錠10 4年 → 3年 Ⅱ.最近のお知らせについて ・ 「医薬品・医療用具等安全性情報No.220」発行のお知らせ 2 平成17年12月26日 3. 添付文書改訂情報 Ⅰ.下記の薬品の「効能・効果」・「用法・用量」が追加されました 薬品名 改訂箇所 改訂内容 改訂・ ボルタレン錠 効能 下線部 関節リウマチ,歯痛の消炎・鎮痛 追加 改訂・ 効能 下線部 関節リウマチ,歯痛の消炎・鎮痛 追加 ロキソニン錠 用法・ 用量 追加 空腹時の投与は避けさせることが望ましい。 インターフェロンアルファ-2b(遺伝子組換え)又はペグインターフェロンアルファ-2b(遺伝 子組換え)との併用による次のいずれかの C 型慢性肝炎におけるウイル ス血症の改善 効能 下線部 追加 (1)血中 HCV RNA 量が高値の患者 (2)インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法 後再燃した患者 レベトール ※「ジェノタイプ 1 かつ高ウィルス量」以外の患者に対してもペグインターフェロンアル カプセル ファ-2b(遺伝子組換え)との併用投与追加 用法・ 用量 80kg を超える場合:1 日投与量 1,000mg(朝食後 400mg,夕食後 600mg) 追加 ※「ジェノタイプ 1 かつ高ウィルス量」以外の患者への投与についての追加 リバビリンとの併用による次のいずれかの C 型慢性肝炎におけるウイルス 血症の改善 (1)血中 HCV RNA 量が高値の患者 ペグイントロン 皮下注用 効能 下線部 (2)インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法 追加 後再燃した患者 ※「ジェノタイプ 1 かつ高ウィルス量」以外の患者に対してもリバビリンとの併用 投与追加 3 デュロテップ パッチ 効能 下線部 改訂 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛 Ⅱ.使用上の注意の改訂について 薬品名 改訂箇所 改訂内容 [併用注意] 相互作用 追加 ・ホスアンプレナビルとリトナビルの併用時:本剤の作用が減弱するおそれがあ る。 その他の 副作用 追加 [精神神経系]激越,アカシジア [その他]尿失禁 [妊婦,産婦,授乳婦等への投与] (1)妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益 性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤の投与を開始するこ と。また,本剤投与中に妊娠が判明した場合には,投与継続が治療上妥当 パキシル錠 と判断される場合以外は,投与を中止するか,代替治療を実施すること。 [外国における疫学調査において,妊娠第 1 三半期に本剤を投与された 妊・授・ 下線部 小児等へ 追加・ の投与 改訂 婦人が出産した新生児では先天異常,特に心血管系異常(心室又は心房 中隔欠損等)のリスクが増加した。このうち 1 つの調査では一般集団にお ける新生児の心血管系異常の発生率は約 1%であるのに対し,パロキセチン 曝露時の発生率は約 2%と報告されている。また,妊娠末期に本剤を投与 された婦人が出産した新生児において,呼吸抑制,無呼吸,チアノーゼ,多呼 吸,てんかん様発作,振戦,筋緊張低下又は亢進,反射亢進,ぴくつき,易刺 激性,持続的な泣き,嗜眠,傾眠,発熱,低体温,哺乳障害,嘔吐,低血糖等の症 状があらわれたとの報告があり,これらの多くは出産直後又は出産後24 時間までに発現していた。なお,これらの症状は新生児仮死あるいは薬 物離脱症状として報告された場合もある。] 4 [小児等への投与](1)小児等に対する安全性は確立していない。また,長 期投与による成長への影響については検討されていない。(2)海外で実 施された 18 歳未満の大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対 象とした,本剤を含む複数の抗うつ剤の短期(4∼16 週)プラセボ対照臨床 試験の検討結果より,抗うつ剤を投与された患者で自殺念慮や自殺企図 の発現のリスクが高くなることが報告され,そのリスクは抗うつ剤群で約 4% であり,プラセボ群で約 2%であった。いずれの試験においても自殺既遂例 パキシル錠 妊・授・ 下線部 小児等へ 追加・ の投与 改訂 はなかった。(3)海外で実施した 7∼18 歳の大うつ病性障害患者 (DSM-IV*における分類)を対象としたプラセボ対照の臨床試験において 本剤の有効性が確認できなかったとの報告がある。また,7∼18 歳の大 うつ病性障害,強迫性障害,社会不安障害患者を対象とした臨床試験を 集計した結果,2%以上かつプラセボ群の 2 倍以上の頻度で報告された有 害事象は以下の通りであった。本剤投与中:食欲減退、振戦、発汗,運動過 多,敵意,激越,情動不安定(泣き、気分変動,自傷,自殺念慮,自殺企図等)な お,自殺念慮,自殺企図は主に 12∼18 歳の大うつ病性障害患者で,また, 敵意(攻撃性,敵対的行為,怒り等)は主に強迫性障害又は 12 歳未満の患 者で観察された。本剤減量中又は中止後:神経過敏,めまい,嘔気,情動不 安定(涙ぐむ,気分変動,自殺念慮,自殺企図等),腹痛 禁忌 アミサリン錠 追加 塩酸モキシフロキサシンを投与中の患者 [併用禁忌] 相互作用 追加 塩酸モキシフロキサシン(アベロックス):心室性頻拍(Torsades de pointes を含 む),QT 延長がみられるおそれがある。 [併用禁忌] アデノシン(アデノスキャン):完全房室ブロック,心停止等が発現することがある。本 剤の投与を受けた患者にアデノシン(アデノスキャン)を投与する場合には少なく ペルサンチン Lカプセル/錠/注 とも 12 時間の間隔をおく。もし、完全房室ブロック、心停止等の症状があら 相互作用 追加 われた場合はアデノシン(アデノスキャン)の投与を中止する。 [併用注意] アデノシン三リン酸二ナトリウム:本剤はアデノシンの血漿中濃度を上昇させ,心臓 血管に対する作用を増強するので,併用にあたっては,患者の状態を十 分観察するなど注意すること。 5 Infusion-associated reaction(IAR;本剤投与当日に発現する反応): 悪寒,発熱,体温変動感,悪心,高血圧,嘔吐,潮紅,錯感覚(ファブリー痛),疲労,疼 重大な 副作用 下線部 痛(四肢痛),頭痛,そう痒症,胸痛(胸部不快感),低血圧,頻脈,動悸,徐脈,呼吸 追加・ 困難,喘鳴(咽喉絞扼感),咳嗽,鼻炎,発疹,蕁麻疹,流涙増加,腹痛,筋痛が報 改訂 告されている。投与中あるいは投与終了後は,観察を十分に行い,これら の症状が発現した場合は,点滴速度を下げ,あるいは投与を一時中止し, 抗ヒスタミン剤,解熱鎮痛剤,副腎皮質ホルモン剤等の投与を考慮すること。 ファブラザイム 点滴静注用 [心臓]頻脈,徐脈,動悸 [胃腸]悪心,嘔吐,腹痛 [全身及び投与局所様態]悪寒,体温変動感,発熱 その他の 副作用 追加 [筋骨格系及び結合組織]筋痛 [神経系]頭痛,錯感覚(ファブリー痛) [呼吸器,胸郭及び縦郭]喘鳴(咽喉絞扼感),呼吸困難,呼吸窮迫,鼻炎,咳嗽 [皮膚及び皮下組織]そう痒症,蕁麻疹,発疹 [血管]高血圧,潮紅,低血圧 禁忌 追加 ボセンタンを投与中の患者 オイグルコン錠 [併用禁忌] 相互作用 追加 ボセンタン(トラクリア):本剤との併用により,肝酵素値上昇の発現率が増加した との報告がある。 禁忌 追加 ロスバスタチンを投与中の患者 [併用禁忌] ネオーラル ・ロスバスタチン(クレストール):ロスバスタチンの血中濃度が上昇し,副作用の発現頻 カプセル/内用液 度が増加するおそれがある。また,横紋筋融解症等の重篤な副作用が 発現するおそれがある。 サンディミュン注/ カプセル/内用液 《院外専用》 相互作用 下線部 追加 [併用注意] ・フィブラート系薬剤(ベザフィブラート,フェノフィブラート等),メルファラン注射剤:腎障害が あらわれやすくなるので,頻回に腎機能検査(クレアチニン,BUN 等)を行うな ど患者の状態を十分に観察すること。 ・テルビナフィン:本剤の血中濃度が下降することがあるので,併用する場合 には血中濃度を参考に投与量を調節すること。特に,移植患者では拒絶 反応の発現に注意すること。 6 ネオーラル カプセル/内用液 重大な 副作用 下線部 悪性リンパ腫:他の免疫抑制剤(副腎皮質ホルモン剤を除く)と併用する場合 改訂 に,過度の免疫抑制により発現の可能性が高まることがある。 サンディミュン注/ カプセル/内用液 《院外専用》 メトレート錠 《院外専用》 イレッサ錠 レベトール カプセル その他の 副作用 禁忌 その他の 副作用 その他の 副作用 ペグイントロン 皮下注用 その他の 副作用 追加 [その他]良性頭蓋内圧亢進症 下線部 改訂 授乳婦[母乳中への移行が報告されている] [眼]眼乾燥 追加 [消化器]口内乾燥 [その他]クレアチニン上昇 [消化器]排便障害,肛門周囲炎 追加 [神経・筋]四肢不快感 [眼]麦粒腫 追加 [消化器]肛門周囲炎 [神経・筋]四肢不快感 4.薬剤情報提供 Ⅰ.添付文書が改訂された薬品の薬剤情報を下記の内容に変更します。 薬品名 改訂箇所 変更内容 冷や汗がでる、ふらつく、発疹、皮膚や白目が黄色くなる、貧血症 オイグルコン 注意事項 下線部 状、発熱、のどの痛み等がみられたらご連絡下さい。 追加 妊婦や妊娠の可能性のある方、ボセンタン服用中の方は通常服用でき ません。 7 発疹、めまい、手足のしびれ、喉が痛む、急な腹痛、吐き気、発熱、 下線部 下痢、腹部・頸部・あごの下などのしこり等がみられたらご連絡下さ ネオーラルカプセル (10mg/25mg/50mg) 注意事項 内用液 追加・ い。 改訂 妊婦や妊娠の可能性のある方、生ワクチン、タクロリムス、ピタバスタチン、ボセン タン服用中の方は通常服用できません。 動悸がする、胸が痛む、めまい、すぐに息切れがする、のどの痛み アミサリン錠 注意事項 下線部 等がみられたらご連絡下さい。 追加 重症筋無力症の方、塩酸バルデナフィル、塩酸モキシフロキサシン服用中の方 は通常服用できません。 8
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