皆さん、おはようございます。そしてお帰りなさい。 カレンダーや

皆さん、おはようございます。そしてお帰りなさい。
カレンダーやスケジュール帳は、私たちの生活に欠かせないものです。正確な日時、月
日を記し、そして大切な記念日を教えてくれるカレンダー。今日は、目にしない日は無いと
いっても過言ではないカレンダー、暦についてお話したいと思います。
人類は農耕を行うようになると、気候や季節、適切な農作業の時期を知るために暦を発明
しました。そして古代の王や指導者は、太陽のめぐりや月の満ち欠け、宇宙の星々を観測
し、より正確で農業に適した暦を完成させようとしました。正確な暦の完成こそ、国を繁栄さ
せる要だったのです。また王の在位が変わると年号も変わりました。人類の歴史は暦といっ
しょに歩んできたといっても言い過ぎではないでしょう。
四季がめぐり自然豊かな日本では、古来より太陰太陽暦が用いられていました。天文学
や陰陽五行説にもとづき、優れた賢人たちが作った太陰太陽暦は、日本の風土や自然の
動きに大変正確で、農業や生活に欠かせない存在でした。最近映画化された話題の小説
「天地明察」の渋川春海や、陰陽師・安倍晴明も暦づくりにたずさわった人々です。
現在、一般的に使われている暦は、「太陽暦(グレゴリオ暦)」と呼ばれ、明治政府が、旧
暦明治5年12月3日に採用を開始した「新しい暦」です。
西暦で1873年1月1日にあたるその日をもって、暦を突然「明治6年1月1日」と改めたの
が、日本での太陽暦、すなわち新暦の始まりです。
新暦導入が国民に知らされたのは、実施のたった1ヶ月前のことで、暦と同時に、それま
で使われていた時間の単位も一日十二刻から24時制へと切替えられたため、大変な社会
的混乱が起きました。
新暦の導入は、日本と西洋との暦のズレをなくす日本近代化の一環として行われました
が、これほど急な切替えは当時の政府の財政状況の逼迫が大きな理由でした。旧暦では
閏月が3年に一度めぐります。ちょうど明治6年は閏月があるため13ヶ月となり、月給制の
官吏への報酬を年13回支給しなければなりません。これに対し、新暦を導入すれば旧暦
特有の閏月はなくなり、12ヶ月分の支給で済みます。また、明治5年も12月が2日しかなか
ったため、給料の支給11ヶ月分で済ますことができたのです。また新暦は古代ローマ帝国
が周辺の異民族国家から、税金を徴収する都合を最優先して作られた暦であり、まさしくお
金で人を支配するために生まれたカレンダーなのです。
開始の経緯から、そのような搾取がからんでいた、まさに奪い取りの道具、新暦は、自然
に則した日本人の正しい生活を大きく狂わせることとなりました。
それまで月の満ち欠けを基準に暮らしていたのが、いきなり新暦となり、人々の生活には
大きな混乱が生じます。なにしろ十五夜に満月にならないし、新月のはずの三十日に月が
見えている。旧暦の時代は、あり得ないことをたとえる場合に「三十日に月がでるようなこと
があっても」という表現を使うことがありましたが、改暦によってまさに三十日に月が出ること
が起こり、「三十日に月もいづれば、玉子の四角もあるべし」(新月のはずの三十日に月が
出ているような暦では、四角い卵もありえる)などという文句が流行しました。ほかにも「春は
雪、夏のはじめに花ざかり、秋の納涼、冬のお月見」という狂歌もあり、季語や季節行事が
暦とずれてしまい、そのずれがやがて日本文化や美意識を失い、ひいては和の心、大和心
を失うことにつながっていく、一つのきっかけとなったのです。
日本精神を培ってきた自然と共に生きる、その大いなる指針となってきたのが旧暦です。
それが改暦により大きくずれたために、季節感どころか、農家では種まきや刈り入れの時季
がまったく分からなくなってしまいました。かつての日本では、学校でも田植え休暇や刈り
入れ休暇がありました。家族総出の共同作業で、手植えや手刈りを行います。季節にあわ
せた農作業は、日本を支える重要な行事です。誰もが種まきや収穫期を一目で知ることの
できた旧暦の廃止は、やがて始まる農業の衰退のきっかけでした。欧米に追従し、自国の
基盤すら弱めてしまった日本が、自立を果たすためには、農業立国が大きなカギとなります。
またそのためにも、長年封じられてきた旧暦の復活はとても重要です。
星の神、田の神、山の神、龍神、稲荷。旧暦は日本の国土を守る神々の運行が精密に記
され、その大自然の攝理、計らいに合わせ共存することで私たちは多くの恵みを得てきまし
た。しかし、日本の風土、四季の変化に当てはまらない新暦は、日本古来の農業、産業、
文化を破壊していきました。日本の風土に合った本来のリズムを失った日本人の生活は狂
い、心は荒み、欲望によって時間そのものをコントロールされてきたのです。
天道のカレンダー『泉珠暦』は旧暦にもとづいて作られた農暦です。新暦があたりまえの
今、なぜ天道はあえて旧暦を使っているのでしょうか。天道で行われる護摩や重要なお祭
り・大典はすべて旧暦を基準にしています。
泉珠暦とは日本本来の暦である旧暦(太陰太陽暦)にもとづき、五行や天体の運行に沿
って正しく作られた「天命の農暦」です。泉珠暦は大自然の妙理そのものであり、この正統
な暦のもとに万物はめぐり、精霊は復活し、人も霊も円満な本来の生活を取り戻すことがで
きるのです。
そして泉珠暦は、当然農暦であります。農業を主体とした地産地消を取り戻し、本来の自
然に則した生活へと戻していくとともに、失われた道徳を取り戻し、王道の世を復興させる
根幹を支えるものです。
毎日一枚、泉珠暦をめくるごとに本来の時間・空間を取り戻し、物質社会の中で失われた
宇宙や自然に対する感覚、道徳心を復活させることができるのです。この日本本来の暦の
復活こそ、農業立国・地産地消、誰もが安心に健やかに暮らせる国造りの実現であり、四季
を愛で、万物万霊を慈しむ美しい心、大和心の復活になるのです。
また、この番組のタイトルである「今日の助言」は泉珠暦にも掲載されている徐錦泉明師
のお言葉を皆さんにお伝えしています。明師のお言葉が泉珠暦に一日一日に刻まれ、
日々を重ねるほどに、めくるほどに感性が研ぎ澄まされ、失われた道徳心が復興します。
カレンダーの語源はサンスクリット語の「カーラネミ(時の輪の外側)」を起源とします。これ
は繰り返される輪廻の呪縛からの解放と、魂の解脱を意味します。本来のカレンダーとは
日々の生活を通して因縁を解消し、正しい道を示す道具であるべきなのです。
ご神仏は泉珠暦に対し「正しい暦・泉珠暦が定まり、同胞は続々と天に還っている」とおっ
しゃいました。私達が泉珠暦を掲げ、日々活用することで、終末論も人類滅亡説も救いへと
塗り変えることができるのです。
明師は泉珠暦を発布されるにあたり、その表紙に『農暦天地(農暦は天地にのっとる)』と
筆をしたためられました。この天命の農暦である泉珠暦は大自然の妙理そのものです。五
行はめぐり、精霊は復活し、失われた道徳心がよみがえります。
泉珠暦はどなたでもお求めいただくことができますので、ご希望の方は玉皇山みろく寺ま
でお問い合わせくださいね。
平成25年1月18日 旧暦壬辰歳12月7日 今日の徐言
『利益の利を求めてはいけない』
「利益の利を求めず真理の理を求める」。これは、どのような場合にも適用される。物事が
うまくいかないときは、得てして「利」の部分ばかりを求めてしまっているものである。「利」を
求めるのなら、他人の利益を優先する。それが利益の利をも真理の理に変えることとなり、
最も近道となるのである。