「炭酸ナトリウム過酸化水素付加物」が新たに 消防

「炭酸ナトリウム過酸化水素付加物」が新たに
消防法上の危険物に追加されました
危険物の規制に関する政令の一部改正により平成24年7月1日から、現在非危険物であ
る「炭酸ナトリウム過酸化水素付加物(一般名:過炭酸ナトリウム、過炭酸ソーダ)」
が消防法の第1類危険物に指定されることになりました。
過炭酸ナトリウムは、酸素系の漂白剤として広く一般に流通しており、貯蔵又は取り
扱う数量によっては、消防法に基づく管理者北上市長の許可又は北上地区消防組合火災
予防条例に基づく少量危険物貯蔵取扱いの届出が必要となります。
炭酸ナトリウム過酸化水素付加物とは?
どんなもの?
一般的には、「過炭酸ナトリウム」、「過炭酸ソーダ」、「酸素系漂白剤」と呼ばれて
います。これらを主成分とする商品は、スーパー、ホームセンターや薬局などで販売
されており、次のような商品が該当します。
漂白剤・除菌剤・消臭剤・食器洗い乾燥機用洗浄剤・
パイプクリーナー・洗濯槽クリーナー等
※ 過炭酸ナトリウムが主成分の製品であっても、他の成分との混合割合等により危険物
に該当しないものもあります。
危険性について
多くは、無色の結晶又は白色の粉末であり、この物質自体は不燃性のものですが、
著しい加熱、衝撃、摩擦等により分解して酸素ガスが発生し、火の勢いを助長させま
す。また可燃物、有機物その他酸化されやすい物質との混合物は、加熱、衝撃、摩擦
などにより爆発する危険性があります。
どのような規制を受けるのか?
危険物は、貯蔵又は取り扱う数量により、消防法又は北上地区消防組合火災予防条
例に定める基準に従わなければなりません。炭酸ナトリウム過酸化水素付加物は、危
険物の第1類に追加されましたが、性質の違いによって規制を受ける基準となる数量
(指定数量)が異なります。性質ごとの指定数量は次のとおりです。
規 制 概 要
性質(指定数量)
消防法に基づく許可申請 火災予防条例に基づく届出
第1種酸化性固体(50kg)
50㎏以上
10㎏以上50㎏未満
第2種酸化性固体(300kg)
300㎏以上
60㎏以上300㎏未満
第3種酸化性固体(1,000kg)
1,000㎏以上
200㎏以上1,000㎏未満
いつから?
平成24年7月1日から規制を受けることになりました。
ただし、経過措置があります。
1 当該改正によって、新たに消防法に基づく管理者北上市長の許可を受けなけ
ればならない施設(以下「新規施設」といいます。)は、平成24年12月31日ま
でに許可を受けなければなりません。また、平成24年7月1日現在、既に許可を
受けている危険物施設(以下「既存施設」といいます。)について過炭酸ナト
リウムが危険物に追加されることに伴い、位置、構造及び設備の変更に係る許
可を受ける必要がある危険物施設も、平成24年12月31日までに変更の許可を受
けなければなりません。
2 当該改正によって、消火設備及び警報設備の設置又は改修等が必要となる新
規施設及び既存施設については、平成25年12月31日までの間は現在のままで問
題ありません。
3 当該改正によって、掲示板の改修等が必要となる既存施設については、平成
24年9月30日までの間は現在のままで問題ありません。
4 当該改正によって、品名、数量及び倍数が変更となる既存施設は、平成24年
9月30日までに倍数等の変更届出をしなければなりません。
確認方法
危険物に該当するものか、該当する場合にどのような性質を有するものかなどの確
認方法は、容器に付いている表示から確認することができます。
消防法令により容器の外部に品名、危険物等級及び化学名、危険物の数量、注意事
項を表示することが義務付けられているからです。
しかし、当該改正の経過措置により平成25年12月31日までは容器に危険物である旨
の表示をしなくても良いこととされているため、表示を見てもわからない場合は製造
メーカーに確認してください。
容器への表示例
品
名
化 学 名
第1類第2種酸化性固体
(危険等級Ⅱ)
過炭酸ナトリウム
数
量
300グラム
用
途
衣類用漂白剤
注意事項
火気・衝撃注意
可燃物接触禁止
北上地区消防組合消防本部予防課保安係
岩手県北上市柳原町二丁目3番6号
TEL 0197-65-5174 FAX 0197-65-5170