理工学部カリキュラムマップ 材料工学EP

理工学部カリキュラムマップ 材料工学EP
カリキュラム・マップ(カリキュラムとディプロマ・ポリシー(DP)との対応関係一覧表)
理工学部
学部等名
理工学部の
教育の目指すもの
機械工学・材料系学科
学科(課程)名
地球規模の環境問題など社会の要請を把握し、自然科学の真理を追究し、産業を発展さ
せ、輝ける未来を切り開くために研究者・技術者の果たすべき役割はより大きくなっていま
す。実践的学術の国際拠点を目指す本学・理工学部では、自らの専門分野における専門
能力と高い倫理性を持ち、広く科学技術に目を向ける進取の精神に富む人材育成を目的
とします。
理工学部のDP
機械工学・材料系学科の
教育目標
最先端の科学技術と私たちの快適で安全な生活を支える各種機械と材料にかかわる研
究・開発・設計・生産に携わる人材の養成
理工学部 機械工学・材料系学科のカリキュラム
機械工学・材料系学科のディプロマ・ポリシー(DP)
(◎=DP達成のために、特に重要な事項、○=DP達成のために、重要な事項、△=DP達成のために、望ましい事項)
知識・教養
授業の目的
授業の到達目標
(この授業科目の存在意義を記入)
(この授業科目の学習後に到達すべき
目標を、学生を主語にして、行為動詞を
使用して箇条書に記入)
熱力学
熱力学は、物質の状態変化や化学反応、
製造プロセスの原理を巨視的なエネルギー
収支から記述する学問であり、発電や熱機
関、製錬などを効率良く行う方法を示してく
れる。本講義では、物理化学的な系、エネ
ルギー論、エントロピーと自由エネルギーに
ついて学び、巨視的なものの見方と基本法
則を理解する。
1. 巨視的なものの見方と基本法則を理解
する。
2. 巨視的な状態量と微視的な集団の統計
的性質とのつながりを理解する。
3. 自由エネルギーの概念を理解し、相平
衡や状態図を読み下せるようになる。
物理化学
優れた材料特性を有する物質を開発するた
めには、物質がとりうる状態(相)とその物性
を理解することが必要とされる。本講義で
は、物質の示す「相」の物理化学的な性質を
理解するための基礎を学習する。物質を構
成する原子や分子の構造と運動から巨視的
な性質を導き出す統計的方法(統計力学)
の基礎を理解する。
熱力学の基本法則と巨視的な熱力学の基
本概念を復習し、材料の状態変化を伴う具
体的な系へ応用するための基礎を履修す
る。材料を構成する原子や分子の微視的な
構造と運動を記述する統計熱力学の基礎を
理解し、微視的な性質が巨視的な熱力学現
象と結びつくことを説明する能力を身につけ
る。
プログラミング
コンピュータは、実験や実測において観測さ
れたデータの解析や数値モデルに基づく予
測、即ち、シミュレーションによる物理現象の
再現などにおいて有効な道具である。特に、
コンピュータを利用する計算工学において
は、数値計算法と呼ばれる各種数値データ
や数値モデルを扱う為の数学的考え方とそ
れに基づく計算アルゴリズムが重要な役割
を果たしている。本講義は、データ解析や数
値シミュレーションなど、コンピュータの工学
的応用で用いられる基本的な数値計算法に
関する基礎理論とアルゴリズムを修得しプロ
グラミングの実際について学ぶことを目的と
する。
1. 数値計算における誤差
2. 非線形方程式の数値解法の理論とア
ルゴリズム
3. 数値積分法の基礎理論とアルゴリズ
ム
4. 常微分方程式の初期値問題に対す
る数値解法のアルゴリズムと誤差
授業科目名
(知識・教養)
1.科学技術の進歩に対応できる専門知識
2.人間・自然・社会・科学技術を関連づけうる幅広い教養
(思考力)
3.新しい問題を発見して知の地平を開拓し、社会での実践につなげる創造的能力
4.専門分野の学習、研究を通して身につける解析力
(コミュニケーション能力)
5.さまざまな知識や経験、価値観を持った人々と交流し、広い視野から問題をとらえ、
世界をリードし得る能力
(倫理観・責任感)
6.将来の社会を見据え、あるべき社会のために自らの能力を正しく持続的・効果的に発
揮できる判断力と自己学習能力
7.科学者・技術者としての高い倫理観
8.技術開発と科学の発展が人間や社会、環境に及ぼすことへの自覚と責任感
1.科学技術
の進歩に対応
できる専門知
識
2.人間・自
然・社会・科
学技術を関連
づけうる幅広
い教養
思考力
3.新しい問
題を発見して
知の地平を
開拓し、社会
での実践につ
なげる創造的
能力
4.専門分野
の学習、研究
を通して身に
つける解析力
◎
○
◎
○
○
◎
コミュニケー
ション能力
5.さまざまな
知識や経験、
価値観を持っ
た人々と交流
し、広い視野
から問題をと
らえ、世界を
リードし得る
○
倫理観・責任感
6.将来の社
会を見据え、
あるべき社会
のために自ら
の能力を正し
く持続的・効
果的に発揮
できる判断力
7.科学者・
技術者として
の高い倫理
観
8.技術開発
と科学の発展
が人間や社
会、環境に及
ぼすことへの
自覚と責任感
理工学部 機械工学・材料系学科のカリキュラム
機械工学・材料系学科のディプロマ・ポリシー(DP)
(◎=DP達成のために、特に重要な事項、○=DP達成のために、重要な事項、△=DP達成のために、望ましい事項)
知識・教養
授業の目的
授業の到達目標
(この授業科目の存在意義を記入)
(この授業科目の学習後に到達すべき
目標を、学生を主語にして、行為動詞を
使用して箇条書に記入)
加工学
材料に所定の特性を与えて素材を得た後
に、目的の形状の部品を得るために塑性加
工や機械的な除去加工が施される。加工学
では除去加工に重点を置き、現在の生産現
場で多く利用されている、切削加工、研削加
工、放電加工、レーザー加工などの創形原
理、加工理論や加工面の特性に関する基本
事項、および材料の力学的特性と被削性の
関係について解説する。さらに、NCやMCな
どの自動加工機および無人化工場システム
の現状についても概説する。
物理学と化学の基礎、材料の基礎知識を有
していることを前提として、生産に関わる旋
盤、フライス盤、研削盤などのが行う除去加
工の原理を理解できる.本科目と加工実習を
組み合わせることにより除去加工にたいして
実際の現象に基ずいた深い理解を得ること
ができる。また、本科目は加工実習、設計製
図、機械設計につながる重要な科目であ
る.
基礎結晶学
物質の比熱、熱伝導、電気伝導といった基
本的な性質は、原子が周期的な配列を示す
結晶を対象として解明されてきた。これは、
結晶のもつ並進、回転対称性などを利用す
ることにより数学的取り扱いを単純化できた
ことに由来する。また、それぞれの結晶構造
は、その結晶を構成する要素である原子、
分子間の結合様式と密接に関係している。
講義では、結晶構造と結合様式を主題に、
結晶に関する基本的な知識を学習する。
1)格子と結晶、2)ミラー指数とミラー・ブラ
ベ指数、3)逆格子、4)金属の結晶構造、
5)化学結合と電子配置、の概念について理
解を図ることにより、学生が結晶構造を表現
する基礎知識を身につけ、これから学ぶ専
門科目において適用できるようにする。
機械設計
新しいアイデア・製品や従来品の変更要求
を満たすために、エンジニアは材料の特性、
強度解析結果および加工法を考慮して製品
を設計し、製図という手段を用いて設計した
内容を伝達する。本講義では、設計と材料
工学、材料力学、塑性加工学、加工学との
関係といった設計製図の背後にある基礎的
理解について概説する。そして、設計の意
義や工業規格、図法などの基本事項を理解
し、軸、ねじ、ばね、継ぎ手、軸受、歯車など
の機械要素およびそれらによって構成され
る簡単な機械の設計法を学ぶ。
静力学、動力学、材料力学、材料学の学習
内容の展開として、強度特性と材料選定の
面から、機械を構成する要素およびこれら
要素からなる簡単な機械の設計法を理解
し、機械設計製図に対応できる基礎力を身
につける.
授業科目名
1.科学技術
の進歩に対応
できる専門知
識
2.人間・自
然・社会・科
学技術を関連
づけうる幅広
い教養
思考力
3.新しい問
題を発見して
知の地平を
開拓し、社会
での実践につ
なげる創造的
能力
4.専門分野
の学習、研究
を通して身に
つける解析力
コミュニケー
ション能力
5.さまざまな
知識や経験、
価値観を持っ
た人々と交流
し、広い視野
から問題をと
らえ、世界を
リードし得る
6.将来の社
会を見据え、
あるべき社会
のために自ら
の能力を正し
く持続的・効
果的に発揮
できる判断力
倫理観・責任感
◎
○
◎
○
◎
○
機械要素設計製図A
製図とは,(1)情報の伝達,(2)情報の保存・ JIS機械製図を理解し,主要な機械要素およ
検索・利用,(3)情報作成時の施行の手段を びそれらで構成される機械の組立図の製図
目的として,工業の各分野で使用する図面 ができるようになる.
を作成することである.図面とは,3次元の
対象物を2次元の製図用紙の上に図示した
もので,設計者・製作者の間,発注者・注文
者の間などで,必要とする技術的情報を伝
えるためのものである.図面作成者と図面
作成者の間に立って,その解釈を同義にす
るための仲介をするものが製図規格であ
り,機械工学分野で使用する図面はJIS
B0001 機械製図とその関連規格によって規
定された製図法に従っており,この授業で
は,機械設計,製図の基本となる各種機械
要素の製図実習を通じて,JIS機械製図法を
理解し修得することを目的とする.
○
○
△
◎
機械要素設計製図B
製図は設計者の意図を精確に伝達するた
めの重要な手段であるが,近年のものづくり
の分野においては3次元設計が一般的にな
りつつあり,3次元モデリングに関する知識
や技能が必要になってきている.この授業
では,機械ならびにその鋼製部品に関する
強度設計を行い,CADを利用した図面作成
実習を行うことによって設計製図能力を養
う.
○
○
△
◎
JIS機械製図を理解し,主要な機械要素の
基本的な設計と製図ができるようになる.
機械装置の設計の構想から図面完成まで
の計画が立てられるようになる.
7.科学者・
技術者として
の高い倫理
観
8.技術開発
と科学の発展
が人間や社
会、環境に及
ぼすことへの
自覚と責任感
理工学部 機械工学・材料系学科のカリキュラム
機械工学・材料系学科のディプロマ・ポリシー(DP)
(◎=DP達成のために、特に重要な事項、○=DP達成のために、重要な事項、△=DP達成のために、望ましい事項)
知識・教養
1.科学技術
の進歩に対応
できる専門知
識
2.人間・自
然・社会・科
学技術を関連
づけうる幅広
い教養
思考力
3.新しい問
題を発見して
知の地平を
開拓し、社会
での実践につ
なげる創造的
能力
4.専門分野
の学習、研究
を通して身に
つける解析力
授業の目的
授業の到達目標
(この授業科目の存在意義を記入)
(この授業科目の学習後に到達すべき
目標を、学生を主語にして、行為動詞を
使用して箇条書に記入)
金属材料の塑性変形挙動とその仕組みを
理解することは、金属材料を開発する上でも
工業的に利用する上でも重要である。この
講義では、金属結晶の塑性変形の特徴を紹
介すると共に、転位と呼ばれる塑性変形を
担う格子欠陥について概説する。
半導体材料は産業構造を大きく変え、電子
情報産業の隆盛ばかりでなく従来の中心産
業であった重化学工業にも質的変化をもた
らした。高機能性材料は電子レベルでの機
能が要求される物質を対象とすることが確
実に多く、技術関連分野に携わる技術者、
研究者は量子力学に立脚した固体中の電
子とそれに基づく材料の物性論を理解する
ことが要求される。本講義は、その入門過程
として、量子力学の初歩、シュレーディン
ガー方程式、金属の自由電子モデルを修得
することを目的とする。
1)金属結晶の変形挙動、2)転位の概念、
3)転位の特徴、4)転位の挙動と関連づけ
た金属の塑性変形挙動について、基礎知識
とその理解が得られる。
◎
○
1. 波と粒子の二重性が理解できる。
2. シュレーディンガー方程式が理解でき
る。
3. シュレーディンガー方程式を利用できる。
4. 自由電子モデルが理解できる。
以上を修得して、具体的な諸問題に応用で
きるようになる事を履修目標とする。
◎
○
材料熱力学
優れた構造と機能を有する材料を開発する
ためには、材料がとりうる状態とその熱力学
的な性質を理解することが必要とされる。本
講義では、固体の相転移(相変態)に伴う構
造形成に関わる問題を取り上げ、その基本
概念を理解し、熱力学的記述と相転移に
よって発現する材料の構造と機能の関連を
学習する。熱力学関数、正則溶体、化学ポ
テンシャルなどについて理解する。
熱力学の基本法則を学び巨視的な熱力学
の基本概念を理解し、材料の熱平衡状態と
その変化を理解する方法を履修する。相と
は何かを考え、熱力学的平衡状態を記述す
る状態図を理解するために必要な熱力学、
固体の相転移(相変態)の熱力学を理解す
る。
◎
○
材料力学A
構造物や機械を構成する部材や要素を設
計、解析するためには材料の弾性変形領域
における応力とひずみの関係を理解するこ
とが重要である。本講義では、引張り・圧
縮、ねじりおよび曲げを受ける場合の物体
の弾性変形挙動についての基礎的な理論
を学び、構造要素の合理的な形状と寸法を
選択するための方法を習得する。
外力を受ける構造物に発生する応力とひず
み、骨組構造の静定・不静定問題、ねじりを
受ける棒、曲げを受けるはり等の具体的な
問題の応力解析が可能となることを履修目
標とする。
◎
○
材料力学B
機械や構造物を使用する際には,全使用期
間にわたって安全に機能を発揮し得ること
が保証されていなければならないが,その
ためには使用中に作用する種々の外力に
対して機械や構造物の構成要素,すなわち
部材や部品が十分な強度と剛性を保ち、ま
た安定でなければならない.材料力学Aの
続きとして,外力を取り除いた際に材料が元
の形に戻る弾性と呼ばれる性質を利用し
て,棒状の構造要素が曲げおよび圧縮を受
ける場合の応力と変形,ならびに変形の安
定性を調べるための基礎的な理論を学び,
構造要素の最も経済的で安全な寸法と最も
合理的な形状を選択するための方法を学
ぶ.さらに,外力を受ける際に物体に蓄えら
れるひずみエネルギー,2種類以上の組合
せ応力を受ける場合の応力とひずみについ
ても学ぶ.
1. 不静定はりの未知支点反力と曲げモーメ
ントを求める方法
2. 連続はりに対するClapeyronの3モーメント
の式
3. 長柱の座屈に対するEulerの座屈理論
4. 2次元組合せ応力状態におけるMohrの応
力円
5. 組合せ応力状態におけるHookeの法則
6. 種々の外力によって物体に蓄えられる弾
性ひずみエネルギー
7. Castiglianoの定理
を理解して,具体的な諸問題に適用できる
ようになることを履修目標とする.
◎
○
授業科目名
結晶塑性学
固体電子論
コミュニケー
ション能力
5.さまざまな
知識や経験、
価値観を持っ
た人々と交流
し、広い視野
から問題をと
らえ、世界を
リードし得る
倫理観・責任感
6.将来の社
会を見据え、
あるべき社会
のために自ら
の能力を正し
く持続的・効
果的に発揮
できる判断力
7.科学者・
技術者として
の高い倫理
観
8.技術開発
と科学の発展
が人間や社
会、環境に及
ぼすことへの
自覚と責任感
理工学部 機械工学・材料系学科のカリキュラム
機械工学・材料系学科のディプロマ・ポリシー(DP)
(◎=DP達成のために、特に重要な事項、○=DP達成のために、重要な事項、△=DP達成のために、望ましい事項)
知識・教養
授業科目名
統計物理学
金属組織学・演習Ⅰ
X線結晶構造解析
塑性力学
環境調和材料
授業の目的
授業の到達目標
(この授業科目の存在意義を記入)
(この授業科目の学習後に到達すべき
目標を、学生を主語にして、行為動詞を
使用して箇条書に記入)
固体材料を理解し開発・改良することは、非
常に幅広い工学分野で求められる重要な事
項である。しかし材料の挙動は非常に複雑
であり、体系的な理解・把握が容易ではな
い。本講義では、総ての固体材料に共通す
る基礎的な事項を、物理学的な立場から理
解できるようになることを目的とする。そのた
めに、材料物性を理解するための汎用的な
道具である統計力学の原理を学習し、更に
古典統計力学、量子統計力学、及びそれら
の応用による発展的な諸事項を学ぶ。
位相空間の定義、等重率およびエルゴード
の仮定、各統計力学の方法の使い分け、各
種分布関数の理解、統計力学的手法の理
想系への応用、格子振動の取り扱い、結晶
の電気伝導、輸送現象の物理:以上を理解
して、具体的な諸問題に適用できるようにな
る事を履修目標とする。
金属材料の持つ様々な性質を理解し、材料
開発のための基礎知識である平衡状態図
について、その成り立ち、読解方法を理解す
ることを目的としている。
結晶性材料が示す種々の材料学的特性
は、その材料を構成する原子配列の様式に
大きく影響される事が知られており、材料科
学において物質の構造を原子レベルで調べ
る事が重要である。結晶構造の規則性及び
その不整を調べる上で最も有効な手法とし
てX線、電子線、中性子線回折がある。本講
義ではこれらの回折手法の原理と解析に関
して必要となる基礎知識について学ぶことを
目的とする。
状態図から合金の組織、組織の形成過程
が読みとれるようになる。
固体材料に加えていた外力を取除いた際
に,材料が元の形に戻る性質を弾性と呼ぶ
のに対して,元の形に戻らない性質を塑性
と呼んでいる.この材料の塑性という性質を
利用すれば材料を種々の形状に加工するこ
とができ,塑性加工技術として広く応用され
ている.材料が塑性変形を開始するための
条件,塑性変形を継続する際の応力とひず
みの関係式,さらに塑性変形を生じている
際の材料内部の応力状態とひずみ状態を
調べるための基礎的な理論を学び,基本的
な変形様式に対する例題を通してその理解
を深める.
塑性変形を生じている材料内部の応力分布
とひずみ分布を調べるには,応力の釣合
式,材料の降伏条件式,塑性域における非
圧縮性条件式,応力-ひずみ関係式を与え
られた境界条件式に対して連立させて解く
必要があり,このために必要な基礎式と理
論を理解する.個別目標としては,
1. 組合せ応力状態における主応力と偏差
応力を理解する.
2. 組合せ応力状態における降伏条件式を
理解する.
3. 組合せ応力状態における応力の釣合式
を理解する.
4. 組合せ応力状態におけるReussの式を理
解する.
人類はこれまで物質やエネルギーを多消費
し、より快適で多様な生活を望むべく様々な
材料を開発してきた。しかし、急速に悪化し
ている地球規模の環境問題を解決し、かつ
快適性の追求を可能にするためには、新し
い原理に基づく材料開発が必要となる。特
に我が国では、産業の活性化と地球環境問
題を両立させるための革新的な材料技術の
創出が期待されている。ここでは、気候リス
クと資源リスクに関して現在何が問題になっ
ているかを概説し、持続可能な低炭素社会
の実現に向けて、材料科学者・技術者の果
たす役割について述べ、その基礎科学を分
野横断的に講義する。
(1) 「材料のエコマテリアル化」の必要性とそ
のコンセプトを理解する。
(2) 環境問題を解決して持続可能な循環型
社会を構築するための“もの作り”を理解す
る。
(3) 未来技術を支える機能性材料と先端材
料研究について理解する。
1.回折実験に用いる波動の基本性質の理
解
2.散乱波、回折波発生機構の理解
3.結晶の対称性に関する基本的知識の習
得
4.結晶に関わる計量性に関する理解
5.回折強度における結晶外形効果の理解
6.結晶構造因子と結晶構造の対応性に関
する理解
1.科学技術
の進歩に対応
できる専門知
識
2.人間・自
然・社会・科
学技術を関連
づけうる幅広
い教養
思考力
3.新しい問
題を発見して
知の地平を
開拓し、社会
での実践につ
なげる創造的
能力
4.専門分野
の学習、研究
を通して身に
つける解析力
◎
○
○
◎
◎
○
◎
○
◎
○
コミュニケー
ション能力
5.さまざまな
知識や経験、
価値観を持っ
た人々と交流
し、広い視野
から問題をと
らえ、世界を
リードし得る
○
倫理観・責任感
6.将来の社
会を見据え、
あるべき社会
のために自ら
の能力を正し
く持続的・効
果的に発揮
できる判断力
7.科学者・
技術者として
の高い倫理
観
8.技術開発
と科学の発展
が人間や社
会、環境に及
ぼすことへの
自覚と責任感
理工学部 機械工学・材料系学科のカリキュラム
機械工学・材料系学科のディプロマ・ポリシー(DP)
(◎=DP達成のために、特に重要な事項、○=DP達成のために、重要な事項、△=DP達成のために、望ましい事項)
知識・教養
授業科目名
凝固論
計算材料学
材料強度学Ⅰ
材料強度学Ⅱ
材料設計ゼミナール
授業の目的
授業の到達目標
(この授業科目の存在意義を記入)
(この授業科目の学習後に到達すべき
目標を、学生を主語にして、行為動詞を
使用して箇条書に記入)
金属材料を製造する場合には、鋳物やダ
イカスト製品だけでなく圧延材や押出材など
の加工品であっても、必ずまず初めに鋳造・
凝固の過程を経る。そのため、凝固過程で
形成される組織や鋳造欠陥が、その後の製
品にまで履歴として残ることがあり、製品の
品質向上のためにも凝固の機構や実際を
理解することは不可欠である。本講義では、
工業的に多く製造されている鉄鋼材料やア
ルミニウム合金の例を挙げながら、金属材
料の凝固組織の形成過程や特徴、熱力学
的な解釈などを詳説する。さらに、半溶融凝
固法や急冷凝固法などを用いた新しい金属
材料製造プロセスについても紹介する。
1. 金属材料の製造と鋳造・凝固プロセスの
関連性、重要性を理解する。
2. 液相中からの固相の生成に関する核生
成の理論を理解する。
3. 凝固組織の形成過程や鋳造欠陥の生じ
る原因について理解する。
これらの学習を通して、具体的な諸問題に
対応できるようになることを履修目標とす
る。
近年の計算機技術の発達により、コン
ピュータを用いたモデル計算が盛んに行わ
れるようになっている。計算材料学とは、材
料内部の微視的組織の発展や力学特性の
発現、平衡状態の予測などをアトミック、メゾ
スコピックならびにマクロスコピックレベルで
モデル化・シミュレーションし、新たな機能を
もつ材料の創製を目指す学問である。本講
義では、モンテカルロ法を用いた微視的組
織シミュレーションや第一原理計算を用いた
原子間相互作用の算出、熱力学的解析に
よる計算状態図の構築などの例を学習し、
材料開発を行なう際の原理原則を理解する
ことを目的とする。
1.モンテカルロ法を用いた微視的組織発展
シミュレーションと実験結果との類似性、相
違性について理解する。
2.金属電子論の基礎を理解し、第一原理
計算を用いた原子間相互作用の算出法を
修得する。
3.熱力学モデルを理解し、状態図計算法を
修得する。
これらの学習を通して、実際の材料開発の
諸問題に対応できるようになることを目標と
する。
金属材料の持つ様々な性質の理解と、材料
開発のための基礎知識である平衡状態図
について、その成り立ち、読解方法を理解す
ることを目的としている。
機械・構造物の設計にあたっては、強度、靭
性、延性、疲労強度(寿命)、クリープ強度
(寿命)、脆性破壊(高速変形)、遅れ破壊
(水素脆性)等のうち必要特性のすべてを考
慮して設計基準を与える。そのためには、金
属、セラミックス、アモルファス、ガラス、ポリ
マーなどの材料やそれらの複合材における
微細構造と強度特性との関係を知ることが
重要である。本講義では、材料強度と破壊
(実用あるいは設計)強度の違いを理解する
とともに、材料のミクロな機構と結びつけた
理解がどのような場合に必要かを学ぶ。
材料の組織が変形応力に及ぼす影響につ
いての基本的な説明ができるようになる。
1.応力―ひずみ関係
2.き裂先端での応力分布と塑性域
3.材料の破壊および強化(高靭化)機構
4.異なる環境下(疲労、高温、腐食環境
等)での破壊挙動
を理解して、材料強度設計の諸問題に対
応できるようになることを履修目的とする。
材料設計に関して修得した様々な基礎的知 実用材料の設計とはどのようなものである
識を、使途が内包する課題を考慮に入れて かを体得する。
活用する手法を取得する。
1.科学技術
の進歩に対応
できる専門知
識
2.人間・自
然・社会・科
学技術を関連
づけうる幅広
い教養
思考力
3.新しい問
題を発見して
知の地平を
開拓し、社会
での実践につ
なげる創造的
能力
4.専門分野
の学習、研究
を通して身に
つける解析力
◎
○
◎
○
◎
○
◎
○
○
◎
コミュニケー
ション能力
5.さまざまな
知識や経験、
価値観を持っ
た人々と交流
し、広い視野
から問題をと
らえ、世界を
リードし得る
○
倫理観・責任感
6.将来の社
会を見据え、
あるべき社会
のために自ら
の能力を正し
く持続的・効
果的に発揮
できる判断力
7.科学者・
技術者として
の高い倫理
観
○
8.技術開発
と科学の発展
が人間や社
会、環境に及
ぼすことへの
自覚と責任感
理工学部 機械工学・材料系学科のカリキュラム
機械工学・材料系学科のディプロマ・ポリシー(DP)
(◎=DP達成のために、特に重要な事項、○=DP達成のために、重要な事項、△=DP達成のために、望ましい事項)
知識・教養
授業の目的
授業の到達目標
(この授業科目の存在意義を記入)
(この授業科目の学習後に到達すべき
目標を、学生を主語にして、行為動詞を
使用して箇条書に記入)
固体材料に加えていた外力を取除いた際
に,材料が元の形に戻る性質を弾性と呼ぶ
のに対して,元の形に戻らない性質を塑性
と呼んでいる.この材料の塑性という性質を
利用すれば材料を種々の形状に加工するこ
とができ,塑性加工技術として広く応用され
ている.各種塑性加工の実際問題を塑性力
学の立場から理解する.各種塑性加工にお
ける加工技術を学ぶのではなく,塑性力学
的手法によって塑性加工における変形機構
などを調べ,各加工法における塑性変形を
本質的に理解することを目的とする.
塑性変形している材料内部の応力分布とひ
ずみ分布を調べるには,応力の釣合い式,
材料の降伏条件式,塑性域における非圧縮
性条件式,応力-ひずみ関係式を与えられ
た境界条件式に対して連立させて解く必要
があり,これらを解く手法としてスラブ法に代
表される初等解法,すべり線場法や上界接
近法などがある.各種塑性加工における変
形機構や加工力を評価するために,これら
の手法が有効に利用されていることを理解
する.個別目標としては,
1. 組合せ応力状態における降伏条件式を
理解する.
2. 組合せ応力状態における応力の釣合式
を理解する.
3. 組合せ応力状態におけるReussの式を理
解する.
4. すべり線場におけるHenckyの式と
Geiringerの式を理解する.
5. 上界定理と上界法(上界接近法)を理解
する.
鉄鋼材料
鉄鋼は工業材料としても最も重要であり、か
つ様々な金属組織を作り込むことによって
製品要求に応じた諸特性を具備する典型的
材料である。本講義では、金属組織学など
において履修した知識をもとに、合金元素添
加と熱処理によってどのように鋼の組織と力
学的性質が変化し、特性の発現につながる
のか、状態図、恒温変態、連続冷却変態、
マルテンサイト変態とベイナイト変態、軟鋼
の降伏現象、低温脆性などから説明し、工
業材料として鉄鋼材料の理解を深めること
を目的とする。
1. 鉄―炭素系の状態図を読める
2. 鋼の熱処理による力学特性の変化と組織
の関係が理解でき、CCT曲線やTTT曲線を
読める。
3. 合金元素による状態図、TTT曲線および
CCT曲線の変化を理解できる。
4. 軟鋼の降伏現象を理解し、鉄鋼中でのC
やNの働きを理解できる。
5. 鋼の低温脆性について理解できる。
電磁物性
材料工学において高機能性材料の占める
割合は近年益々増大している。これらの機
能の発現には固体の電気的、磁気的性質
を利用したものが非常に多く、技術関連分
野で活動する技術者、研究者はこれらの性
質を微視的な観点から理解することが要求
される。本講義では、まず物質中の巨視的
な電場と磁場の記述方法を学習した後、主
に電子が関与する材料物性について、バン
ド理論に基づく物理学の基礎的な立場か
ら、それらの性質の起源について学ぶ。
結晶中の電場の取扱い、分極率、電気伝導
に寄与する電子の運動、磁性の起源、常磁
性、反磁性、強磁性、原子および分子の軌
道の取り扱い、エネルギーバンドの基礎理
論、半導体の基礎物性、半導体の電気特
性、半導体の接合:以上を理解して、具体的
な諸問題に適用できるようになる事を履修
目標とする。
大学では体験できない現場のものづくりに
触れ、責任をもって社会に製品を提供する
過程の修得と、独創的な製品開発を行 える
創造力を磨く。
材料工学インターンシップ
企業等の現場において就業体験を積み、専
門分野における高度な知識や技術に触れな
がら実務能力を高めることにより、自主的に
考え行動できる人材、未知の分野に挑戦す
る勇気を持った人材を育成する。また、自己
の職業適性や将来設計について考える機
会を与えることにより高い職業意識や適応
能力の向上を図る。更に、卒業研究と実地
体験を融合することにより教育内容や方法
の改善・充実を目指し、新たな学習意欲を
喚起する契機を与えることを目的とする。具
体的には、インターンシップ実施前にオリエ
ンテーションを行い、実施後にインターンシッ
プ成果発表会を行って報告書の提出を義務
付ける。
授業科目名
塑性加工学
1.科学技術
の進歩に対応
できる専門知
識
思考力
2.人間・自
然・社会・科
学技術を関連
づけうる幅広
い教養
3.新しい問
題を発見して
知の地平を
開拓し、社会
での実践につ
なげる創造的
能力
4.専門分野
の学習、研究
を通して身に
つける解析力
◎
○
◎
○
◎
○
△
コミュニケー
ション能力
5.さまざまな
知識や経験、
価値観を持っ
た人々と交流
し、広い視野
から問題をと
らえ、世界を
リードし得る
6.将来の社
会を見据え、
あるべき社会
のために自ら
の能力を正し
く持続的・効
果的に発揮
できる判断力
◎
○
倫理観・責任感
7.科学者・
技術者として
の高い倫理
観
8.技術開発
と科学の発展
が人間や社
会、環境に及
ぼすことへの
自覚と責任感
○
理工学部 機械工学・材料系学科のカリキュラム
機械工学・材料系学科のディプロマ・ポリシー(DP)
(◎=DP達成のために、特に重要な事項、○=DP達成のために、重要な事項、△=DP達成のために、望ましい事項)
知識・教養
授業科目名
授業の目的
授業の到達目標
(この授業科目の存在意義を記入)
(この授業科目の学習後に到達すべき
目標を、学生を主語にして、行為動詞を
使用して箇条書に記入)
1.科学技術
の進歩に対応
できる専門知
識
2.人間・自
然・社会・科
学技術を関連
づけうる幅広
い教養
思考力
3.新しい問
題を発見して
知の地平を
開拓し、社会
での実践につ
なげる創造的
能力
4.専門分野
の学習、研究
を通して身に
つける解析力
コミュニケー
ション能力
5.さまざまな
知識や経験、
価値観を持っ
た人々と交流
し、広い視野
から問題をと
らえ、世界を
リードし得る
金属組織学・演習Ⅱ
多くの材料は精製された素材の状態で利用 1.金属・合金に見られる変態現象の理解
されるのではなく、合金化や種々の固相相 2.従来説の到達点と課題の把握
変態、回復・再結晶などによって物性や材質 3.化学結合の観点からの理解
を調整した上で用いられている。固体内で
起きる自然事象を積極的に活用して、より良
い特性、高い信頼性を得るためにはそれら
の基本的理解が欠かせない。本講義では金
属合金を通して、材料特性に影響を及ぼす
特に変態現象の基本機構、それがもたらす
種々の性質変化について学び、更に特性改
善への指針となる考え方を得る事を目標と
する。講義終了後、課題を提示して演習を
行い、授業で取り上げた内容の理解と応用
力を養成する。
○
◎
○
1. 鋳造に関する基本的事項を理解する.
2. 金属材料の機械的性質(力学的特性)に
関する基本的事項を理解する.
3. 鋼の熱処理に関する基本的事項を理解
する.
4. 金属材料の相変態に関する基本的事項
を理解する.
材料工学実験Ⅰ
材料科学実験は,材料設計工学コースの
講義や演習課目によって学んだ事柄を,実
験・実習を通して自らの目で確認し,機器を
操作して体験・検証するために設けられた
科目である。このことによって生きた知識と
して定着させ,技術者としての基盤を形成す
ることを目指す。本実験では,主として材料
の機械的性質(力学的特性)、またそれに大
きな影響を与えるマクロ組織に関する材料
工学の基本的な4種類の項目に対して,自
ら取り組む。体験した実験について,結果の
取得、整理、解析、考察をとりまとめ、課題
の達成を図る。所定の期間内にレポートを
完成させることも、本実験で鍛錬すべき重要
な能力である。
○
◎
○
材料工学実験Ⅱ
我々が日常的に利用する材料は多種に
亘っており、要求される機能、性能、環境に
応じて適切な材料を選択しなければならな
い。材料をいろいろな視野や視点から考え、
また研究対象として取り扱える応用能力が
ますます重要になってきている。前期開講
の材料工学実験Iと合わせて、実際の実験
材料に触れながら個々の階層での理解を総
合的に組み合わせて考えられる能力を養成
することを目的とする。具体的には、X線お
よび電子線回折、蛍光X線分析、電気抵抗・
比熱測定、熱膨張測定、塑性加工等を取り
扱う。なお材料工学実験IIは、微視的な視点
からのアプローチに重きを置いた項目構成
になっている。
1.X線,電子線の回折現象を利用した結晶
構造決定法,組成分析法の原理と基本操作
を学び,逆空間情報の読み方、取り扱い方
を理解する.
2.金属材料の塑性加工に関する基本的事
項を理解する.
3.金属材料の熱膨張,比熱に関する基本
的事項を理解する.
4.金属材料,半導体材料の電気抵抗と超
伝導現象に関する基本的事項を理解する.
○
◎
○
倫理観・責任感
6.将来の社
会を見据え、
あるべき社会
のために自ら
の能力を正し
く持続的・効
果的に発揮
できる判断力
7.科学者・
技術者として
の高い倫理
観
8.技術開発
と科学の発展
が人間や社
会、環境に及
ぼすことへの
自覚と責任感