後期計画の具体的な取り組み 1 地域における子育ての支援 1-1 子どもの権利擁護の推進 1-1-1 たかはま子ども市民憲章の普及啓発 本市の子育ち・子育て支援施策には、平成 15 年 11 月に策定した「たかはま 子ども市民憲章」の理念を取り入れ、憲章を常に意識した子育ち・子育て支援 施策を展開するとともに、その理念を広く市内に周知するため、広報に4コマ 漫画「おとなも 子どもも」を掲載するなど、各種啓発の取り組みも実施して います。 平成 20 年度より毎年 11 月1日からの1週間を「子ども市民憲章を知る週間」 と定め、幼稚園・保育園や小・中学校などで、啓発書の配布をはじめ、子ども や保護者に向けた各種啓発を行うとともに、平成 21 年度からは、家族のコミュ ニケーションを深めるための取り組みとして、 「笑顔の写真」を募集し、その展 覧会を開催しました。 今後も、子ども市民憲章の理念が市内の子どもや子どもに関わる大人に理解 されていくよう、各種施策の基本的な考え方として位置づけるとともに、継続 した啓発活動を進めていきます。 1-1-2 高浜市乳児保育憲章の普及啓発 乳児保育に関わる大人が共通して心がけたい視点を明文化し、共通認識とし て常に意識できるようにするため、平成 21 年3月に「高浜市乳児保育憲章」を 制定しました。この乳児保育憲章は、乳児保育に関わる支援者の養成講座であ る「子育て・家族支援者養成講座」の受講者及び講師、市内の保育関係者の合 意を得て制定されました。 今後は、常に乳児保育憲章の理念を念頭に置いた保育・子育て支援が展開さ れるよう、市内の保育や子育て支援関係者へ更なる周知徹底を図るとともに、 地域の大人が同じ視点で子どもに関わることができるよう、地域の大人へ向け た啓発も進めていきます。 32 1-1-3 CAPプログラムの推進 日本の子どもたちの自己肯定感の低下が心配されており、地域で子どもの「安 心」・「自信」・「自由」の3つの権利を守っていける環境づくりが求められてい ます。 この取り組みの一環として、市内の幼稚園・保育園、小・中学校でCAPプ ログラムを導入し、ワークショップを実施しています。 CAPプログラムのワークショップを実施することは、子どもの権利を守る だけでなく、いじめや虐待、痴漢や誘拐、性的な嫌がらせといった様々な暴力 を受けた時の具体的なスキルとして、実際に応用できるものです。子ども向け ワークショップは、子どもが受講するものですが、受講した子どもの保護者や 先生、地域の大人もこのプログラムの主旨を理解することで、その効果が高ま るといわれています。 このため、今後も子ども向けのワークショップを継続するとともに、広く市 民に向けたワークショップも展開できるよう推進していきます。 ※ CAPプログラムとは、Child Assault Prevention(子どもへの暴力 防止)の頭文字をとったもので、子どもの権利としての「安心」「自 信」「自由」の意識を子どもたちに伝えていくとともに、ひとりひと りが大切にされるべき存在であることを知らせ、その上で、いじめ・ 虐待など子どもの周囲に存在する各種の暴力から、子どもが自分自身 の身を守るためには、どのように対処・行動したらよいかを実践的に 学ぶプログラムです。 CAP子どもワークショップの様子 CAP大人ワークショップの様子 33 1-1-4 ノーバディーズ・パーフェクトの推進 子育て中の保護者の子育てに対する不安が高まっており、保護者が安心して、 自信を持って、子育てができるよう、仲間作りなどの支援が必要になっていま す。本市では、平成 19 年度より、この取り組みの一つとして、カナダで発祥し た子育て中の保護者向けプログラム「ノーバディーズ・パーフェクト」を実施 しています。託児付のこの講座は、保護者が子どもと少しの時間だけでも離れ た場所で同じような子育て中の仲間同士で、ファシリテーターが寄り添い役と なり、参加者同士でお互いをエンパワメントすることで、参加者の子育て力を 高めていくものです。研修を受けたファシリテーターが、プログラムを準備・ 企画・実施し、参加メンバーの話し合いと交流を円滑にすすめていく役割を担 います。 今後も、このプログラムを継続していくことにより、在宅で子育てをする保 護者の子育て支援を進めていきます。 ※ ノーバディーズ・パーフェクト(Nobody's Perfect プログラム)は、 親が自分の長所に気づき、健康で幸福な子どもを育てるための前向き な方法を見出せるよう手助けすることを目的に、0歳から5歳までの 子どもをもつ親を対象に、参加者がそれぞれに抱えている悩みや関心 のあることをグループで出し合って話し合いながら、自分にあった子 育ての仕方を学ぶものです。10 人前後のグループで、1回2時間、 週1回で6~10 回連続で行うことを基本に、同年齢の子どもを持ち、 共通の興味や関心をもつ人々と出会うことができる安心できる場を 親に提供するプログラムです。 ノーバディーズ・パーフェクトの様子 34
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