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 ローライブラリー
◆ 2013 年 8 月 30 日掲載 新・判例解説 Watch ◆ 民法(家族法)No.65
文献番号 z18817009-00-040650943
夫婦の一方が婚姻中に支出して不動産を取得したところ、財産分与を含む離婚判決が
確定した後、当該不動産が共有関係にあるとされた事例
【文 献 種 別】 判決/東京地方裁判所
【裁判年月日】 平成 24 年 12 月 27 日
【事 件 番 号】 平成 24 年(ワ)第 12019 号
【事 件 名】 建物明渡請求事件
【裁 判 結 果】 一部認容、一部棄却(控訴)
【参 照 法 令】 民法 762 条・768 条・771 条
【掲 載 誌】 判時 2179 号 78 頁
LEX/DB 文献番号 25498941
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ら支払われたものといえる、②Xは、自己の給与
を原資として本件不動産のローンの支払いをし
ており、XとYが婚姻関係にあった時期(別居時
を除く)のXの給与は夫婦共有財産に属するもの
であるから、2004 年 3 月から別居開始時である
2008 年 5 月までの間に支払われた住宅ローンの
返済総額の半分に相当する 290 万円余は、Yの
固有財産により支払われたものと評価できる、③
XYの別居当時、年収約 1,000 万円というXの収
入状況からすれば、Yに対する婚姻費用は本来月
額約 20 万円と定められるべきところ、Xが住宅
ローンを支払っておりその額が年間約 130 万円
程度に上ることやYが本件不動産に居住していた
こと等を踏まえ、Xの住宅ローン支払分のうち月
額約 10 万円分はYへ支払われるべき婚姻費用の
支払分とみなすことができるとして、Yに支払わ
れるべき婚姻費用が月額 10 万円と定められたと
推認でき、婚姻費用の支払開始から離婚成立まで
の間(22 か月)に返済された住宅ローンのうち合
計 220 万円は、Yに婚姻費用として支払われる
代わりに住宅ローンの支払いに充てられたものと
みることができるから、Yの固有財産から支払わ
れたものと評価できる。したがって、本件不動産
については、Yの固有財産 1,310 万円余りがその
支払いに充てられたと評価することができ、同不
動産の少なくとも持分 3 分の 1 はYに属する。
事実の概要
XY夫婦は、共同で本件土地を購入して本件建
物を新築し、いずれもX名義で登記をした。しか
し、その 5 年後XがYに無断で子らを連れて本件
建物を出たことから(子らは後にYに引渡し)、別
居中の婚姻費用として月額 10 万円とYの居住す
る本件建物の住宅ローンをXが負担する旨の調停
等が成立した。その後Yが離婚訴訟を提起し、第
一審判決がXの支払う財産分与額を 1,058 万円余
等としたのを、控訴審が 707 万円余に変更する
等して離婚判決が確定した(本件控訴審判決)。控
訴審判決後、Xが単独で本件建物に居住を始めた
ため、Yが占有権に基づき本件建物の返還等を求
める訴えを提起してこれが認容され、Xは本件建
物から退去した。その後、Xは、本件建物が自己
の単独所有に属するとして、所有権に基づく建物
明渡しと所有権侵害による不法行為を理由とする
使用料相当損害金の支払いを求める本件訴えを提
起した。
判決の要旨
(長文のため要約して記す。)
本件控訴審判決は、本件不動産の残余価値は 0
円と評価するのが相当であると判断し、財産分与
額の計算に際してこれを対象から外しX名義の預
金のみを対象としたため、本件不動産については
別個に権利関係を確定し、その清算に関する処理
がされるべきである。そして、①Yは、本件不動
産の取得にあたり自らの婚姻前の預金を解約して
800 万円を出捐しており、これはYの固有財産か
vol.7(2010.10)
vol.14(2014.4)
判例の解説
一 本判決の意義
――財産分与とオーバーローンの不動産
1 民法 768 条は協議離婚に際して当事者の
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新・判例解説 Watch ◆ 民法(家族法)No.65
一方から他方への財産分与の請求を認め、これは
裁判上の離婚にも準用される(民 771 条)。具体
的な財産分与額や方法の決定は当事者の合意によ
ることができればそれによるが、協議がかなわな
い場合、当事者は家庭裁判所の調停・審判を求め
(家事 244 条、272 条 4 項、別表第二〈4 の項〉)
、あ
るいは離婚訴訟で附帯処分を申し立てることがで
きる(人訴 32 条)。そして、裁判所が財産分与の
処分をするにあたっては、「当事者双方がその協
力によって得た財産の額その他一切の事情」を
考慮して分与の有無及び額・方法を定めるが(民
768 条 3 項)、離婚時に夫婦の財産状態が債務超過
であった場合財産分与はどうなるのか、婚姻生活
の中で負担するに至った債務は「協力によって得
た財産」として分与の対象となるのか、条文から
は必ずしも明らかでない。特に、本年に入り大都
市圏では底入れの兆しがあるといわれるものの、
ここ 20 年続くわが国の地価の下落傾向の中で、
オーバーローン状態にある住宅の扱いは財産分与
の実務で大きな問題となっている。本判決はその
ような一事例に関する裁判例として目を引く。
二 検討
1 清算的財産分与と債務
民法の法定財産制のもとで婚姻中に各配偶者が
負担した債務は、日常家事債務(民 761 条)や婚
姻費用に含まれるもの(民 760 条)を除き原則と
して各自の固有債務となり、他方は当該債務につ
き債権者に責任を負わない。住居については、婚
姻住居の賃借は日常家事に含まれ、夫婦は賃料債
務につき連帯責任を負うと考えられるものの(札
幌地判昭 32・9・18 下民集 8 巻 9 号 1722 頁)、持家
は、通常、購入資金借入れ時に夫婦各自の収入を
勘案して金融機関による審査を経た上で夫を主債
務者、妻を連帯保証人とする、あるいは夫婦が連
帯債務者となるという扱いがされるため、夫を単
独債務者とする住宅ローンを連帯保証人・連帯債
務者でない妻が金融機関等に対して負担すること
はない。しかしながら、夫婦の内部関係において
婚姻共同生活のために購入した住宅のローンをど
のように負担すべきかについては別異の考慮が必
要である。
財産分与は婚姻中に形成された一方名義の積極
財産をいかに他方に分与するかが課題であり、債
務を分与対象とすることは予定していないとも
いわれるが1)、債務を対象としないと債務者たる
配偶者の責任財産を不当に減少させるとの指摘も
あり2)、学説はこれを清算の対象とすることに肯
定的である3)。裁判例も、婚姻中に形成された総
積極財産額から共同生活のために負担された債務
額を控除して分与額を決定するのを大勢とする
2 本判決は、まずオーバーローンやローン控
除後の残余価値のない不動産は積極財産として金
銭評価されることがないため、財産分与における
清算対象にならないとの立場をとり、当該不動産
に各配偶者がその特有財産から売買代金等を支出
した場合には、別途、通常の共有としてその権利
関係につき審理すべきであるとする。そして、本
件不動産に関するXYの具体的な共有持分につ
き、①Yの貯蓄 800 万円の支出とともに、②X
Yの同居中にXが給与から支払ったローン返済額
の 2 分の 1 及び③別居中にXが返済したローン
のうち月額 10 万円分(合計 220 万円) が、Yの
固有の財産から支払われたと評価できるとするY
の主張を全面的に容れ、本件不動産の評価額の約
3 分の 1 にあたる合計 1,310 万円余がYの特有財
産によって支払われたと判示した点に特徴を有す
る。特に、②、③は法定夫婦財産制の別産制原則
のもとで(民 762 条)、夫の給与や婚姻費用に関
し妻の権利をその固有財産にまで高めてとらえる
ことができるか、興味深い議論を提供する。
2
(東京地判平 12・9・26 判タ 1053 号 215 頁、名古屋
家審平 10・6・26 判タ 1009 号 241 頁、東京高判平
10・2・26 家月 50 巻 7 号 84 頁等)。さらに、裁判
例には債務の負担割合は特段の事情のない限り夫
婦平等であると説示した上で、判決主文で財産分
与として夫に債務を負担させる旨を命じるものも
ある(東京地判平 11・9・3 判時 1700 号 78 頁)。た
だし、これは本来の債務名義人が夫の事案であり、
進んで、名義人でない配偶者に債務を負担させる
財産分与の裁判ができるかについては、そのよう
な形成的効果を裁判で強制的に発生させることが
妥当か4)、審判や判決の主文で債務の負担割合を
決したとしても債権者たる第三者に対して効力を
有さず(債権者の合意なしに免責的債務引受の効果
を生じさせるものではない)
、当事者間での将来的
な求償割合を定める意味を持つにすぎない5)、事
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後の求償手続が煩雑である6)、消極財産の有無と
債務形成過程にまで審理が及ぶことになると財産
分与審判がさらに複雑化する7) との疑問が示さ
れている。ただし、財産分与で離婚後の負担割合
を定めておくこと(履行引受)8)や負担相当額の
金銭給付を命じること9) が公平な解決につなが
る場合もあるとして、このような方法を支持する
見解も有力である。
である。そこには、ローンの残る不動産は「当該
不動産単独の価格評価の問題」として処理するの
が簡明である、また、住宅ローンは通常、高額で
長期分割払いによるが、ローンが完済されれば積
極財産が形成されるから、オーバーローン部分を
財産分与に際して他の積極財産から全額控除す
16)
るのは公平に反するという考慮がうかがえる 。
ただし、本判決も前提とするように、オーバーロー
ン住宅が分与の対象から常に排除されるわけでは
なく、ローン残額・期間や当事者の収入等を考慮
してこのような住宅の財産分与をなすことはあり
17)
うる 。本件でも当初の離婚訴訟において、Y
への利用権の設定や債務の負担方法を含め財産分
与として処理する余地はなかったか、関心の残る
ところである。
2 オーバーローンの住宅と財産分与
それでは、債務額が積極財産額を上回る場合は
どうであろうか。ここでは(ⅰ)婚姻中に形成
された総債務額が総積極財産額を上回る場合と、
(ⅱ)個々の取得財産(住宅が多いであろう)がオー
バーローン状態にある場合とが区別される。(ⅰ)
の場合、清算的財産分与において債務も原則とし
て寄与度を夫婦平等とみることを貫けば(前掲東
京地判平 11・9・3)
、各配偶者に債務の負担を命
じる財産分与がありうることになる。しかしこれ
には、前述二1の疑問とともに、夫婦の収入に差
がある中で清算として債務を負担させることはか
10)
えって不公平を生じるとの懸念が示され 、公
刊裁判例でそのような判示をしたものは見あたら
11)
ないようである 。債務超過の場合に負担割合
相当額の金銭給付を命じる財産分与については肯
12)
定的な見解が存するが 、本来の債務者たる配
偶者によるローンの支払いは通常分割払いである
から、家裁がこれを主文で命じる場合、分割払い
の利益を考慮した給付額の決定が必要となろう
13)
が、その算定には困難が伴うとの指摘もある 。
他方、(ⅱ)は、財産全体として積極財産額が
上回る場合もあり(本件も本件不動産以外にX名義
3 財産分与から除外された財産の処理
それでは、清算対象から外されたオーバーロー
ンの住宅はいかに処理されるか。本件でYは婚姻
前の預金から 800 万円を本件不動産取得のため
に出捐しており、ローンを組んだXとともに登記
名義にかかわりなく本件不動産の共有者となるこ
とはここからすでに導き出される。したがって、
この点からだけでも、Xが明渡しを求める理由を
主張し立証しなければ、Yへの建物明渡請求は
認められないことになる(最判昭 41・5・19 民集
20 巻 5 号 947 頁)
。むしろ本件で問題となるのは、
判決の要旨の②と③であろう。
②につき、本判決は婚姻共同生活中におけるX
の給与は夫婦の共有財産であることを理由とす
る。しかし、この理解は民法 762 条の解釈と齟
齬をきたす。同条については従来より種類別帰属
説や民法 768 条と関連づける潜在的共有制説等
があるが、純然たる(所得)共有制とする見解は
現在ではみられない。判例も民法 762 条は別産
主義に拠り、配偶者の協力・寄与は財産分与請求
権や相続権により考慮するとの立場を明示してお
り(最大判昭 36・9・6 民集 15 巻 8 号 2047 頁)、X
の給与をそのままXYの共有財産ととらえること
は難しい。また婚姻費用との関係でも、「夫の給
料は全部妻に手渡され、家計に充当されている」
場合の剰余は共同生活のための特別の財産として
18)
夫婦の共有となる 、給与から明確に婚姻費用
のために振り分けられた金銭は夫婦の共有財産と
19)
とされるものの、本件ではこ
みる余地がある
の預金が清算対象となり、通算すれば積極財産が債
務を超える)、財産分与の清算対象となる財産の
価値をどのように評価するかが要点となる。学説
は、
ⓐ個別財産ごとに価額を評価し、オーバーロー
ン住宅のように積極的価値が残らないものは財産
14)
価値ゼロとして処理する説 と、ⓑオーバーロー
ン住宅の時価とローン残債務の差額を預貯金等他
の積極財産と差し引きし、通算結果の総額を清算
15)
に分かれる。裁判
的財産分与の対象とする説
例も分かれるが(ⓐ東京高決平 10・3・13 家月 50
巻 11 号 81 頁、名古屋高決平 18・5・31 家月 59 巻
2 号 134 頁等。ⓑ名古屋高判平 21・5・28 判時 2069
号 50 頁)、本判決はⓐに与し、実務もⓐに肯定的
vol.7(2010.10)
vol.14(2014.4)
3
3
新・判例解説 Watch ◆ 民法(家族法)No.65
の理解につき無理のある印象が残る。控訴審の判
断が注目されよう。
のような事情は認められない。住居については、
「夫婦共同生活のための住宅建設の請負代金」は
20)
婚姻費用となるとする説 もある一方で、「別産
制のもとで、住居の権原自体を入手する費用まで
それ(婚姻費用)に含めるのは、疑問とせざるを
21)
えない」との指摘もあり 、夫名義の不動産に
つき妻が婚姻費用として分担義務を負っていると
考えることも困難であろう。共稼ぎ夫婦について
婚姻期間中の住宅ローンの既払い分は、夫婦が平
等の割合で返済に貢献したと推定する裁判例があ
るものの(前掲東京高判平 10・2・26)、本件Yの
ように定まった収入のない配偶者につき、ローン
の既払い分への寄与度を直接の割合で認めるのは
難しい。
他方、③について、本判決がいう本来の婚姻費
用約 20 万円という点は算定表から認められる(月
額 18 万円から 20 万円)。そして、本件のように、
Yが婚姻住居に居住する一方でXが住宅ローンを
支払っている場合、Xは自己の住居費と二重払い
をしていることになるため、算定表による額を減
じる措置が必要となる。ただし、この場合Xにとっ
て住宅ローンの支払いは住居の確保費用ではなく
自己の資産のための費用とみられるから、Xの資
産形成をYや子らへの生活保持義務に優先させる
ことのないよう、個別事情を勘案した控除額の決
22)
定が求められる 。特にローン支払額全額を控
除するのは妥当でなく、実際にもローン月額の 5
割を超えて控除した裁判例はほとんどないとさ
23)
れる 。本件では、Xの支払うローン額(年間約
130 万円)のほぼ全額が算定表による婚姻費用額
から控除されており、従来の例からすれば過当な
控除であるといえよう。ただし、Yに支払われる
べき婚姻費用部分が支払われず、Xの資産形成(住
宅ローン)に費やされたとしても、それは過去の
婚姻費用として財産分与の際に考慮されるべきで
あった問題であり(最判昭 53・11・14 民集 32 巻 8
号 1529 頁)
、未払相当額分につきXの資産たる住
宅にYが物権的持分を取得するものではない。ま
た、婚姻費用には子の養育費も含まれ、すべてが
Yの固有財産として費消されるものでもない。
本件でXはYに対し使用料相当損害金の支払い
も求めており(最判平 12・4・7 判時 1713 号 50 頁)、
②③のように解することで本件不動産に対するY
の持分割合を増加させ、損害金額を低減させる意
図があったとも考えられようが、夫婦の財産関係
4
●――注
1)惣脇美奈子「離婚と債務の清算」判タ 1100 号(2002 年)
55 頁。
2)島津一郎=阿部徹編『新版注釈民法 (22)』(有斐閣、
2008 年)220 頁[犬伏由子]。
3)二宮周平=榊原富士子『離婚判例ガイド〔第 2 版〕』
(有
斐閣、2005 年)115 頁、山本拓「清算的財産分与に関
する実務上の諸問題」家月 62 巻 3 号(2010 年)14 頁等。
4)山田徹「東京地判平 11・9・3 解説」判タ 1065 号(2001
年)154 頁。
5)渡邊雅道「財産分与の対象財産の範囲と判断の基準時」
判タ 1100 号(2002 年)51 頁。
6)松谷佳樹「財産分与と債務」判タ 1269 号(2008 年)14 頁。
7)惣脇・前掲注1)54 頁。
8)二宮=榊原・前掲注3)117 頁、沼田幸雄「財産分与
の対象と基準」野田愛子=梶村太市編『新家族法実務大
系 1』(新日本法規、2008 年)491 頁(大阪家審平 17・6・
28(未公刊)を挙げる)。
9)棚村政行「離婚の際の財産分与と債務の取り扱い」判
タ 1269 号(2008 年)28 頁、松谷・前掲注6)14 頁。
10)松谷・前掲注6)14 頁。財産分与実務では扶養的・慰
謝料的要素の考慮により妻に債務を負担させない方法も
ありうる。
11)山本・前掲注3)16 頁。本沢巳代子『離婚給付の研究』
(一粒社、1998 年)241 頁では、端的に清算対象となる
のは婚姻共同生活の「成果」であり、債務は「成果」に
含まれないとする。
12)犬伏・前掲注2)221 頁は過去の婚姻費用の扱いに類
するとする。
13)惣脇・前掲注1)54 頁。
14)本沢・前掲注 11)241 頁、245 頁。
15)大津千明『離婚給付に関する実証的研究』
(日本評論社、
1990 年)120 頁。
16)山本・前掲注3)18 頁、37 頁。
17)東京地判平 17・12・20LLI/DB06034849。近藤幸康「財
産分与を巡る裁判例と問題点」判タ 1352 号(2011 年)
92 頁。
18)青山道夫=有地亨編『新版注釈民法 (21)』(有斐閣、
1989 年)466 頁[有地亨]。
19)大村敦志『家族法〔第 3 版〕』
2010 年)73 頁。
(有斐閣、
20)我妻栄『親族法』(有斐閣、1961 年)86 頁。
21)青山=有地・前掲注 18)433 頁[伊藤昌司]。
22)松本哲泓「婚姻費用分担事件の審理――手続と裁判例
の検討」家月 62 巻 11 号(2010 年)61 頁以下。
23)岡健太郎「養育費・婚姻費用算定表の運用上の諸問題」
判タ 1209 号(2006 年)10 頁。
横浜国立大学教授 常岡史子
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