倉敷市立児島市民病院 病院広報誌 「赤レンガ」 【平成24年度 秋号】 発行:倉敷市立児島市民病院広報委員会・地域医療連携室 発行日:平成24年10・11月 「秋空とススキ」 (写真コメント) ススキ(芒、薄)とは、イネ科ススキ属の植物で萱(かや)や尾花ともよばれる、多年生草本 です。夏から秋にかけて茎の先端に長さ 20 から 30cm 程度の十数本に分かれた花穂(種子 に白い毛が生えて、穂全体が白っぽくなったもの)をつけます。風にたなびくススキの姿は日 本の秋を象徴する風景のひとつです。 (写真出典: 「使える写真ギャラリーSothei」) <目次> P.1 表紙・目次 P.2 診療科だより 泌尿器科 P.3 部門紹介:4階東病棟 P.4 スタッフコラム・当院案内 等 折込資料( 「外来診療予定表」 ・新入職員の案内・「糖尿病教室」のご案内 等 等) 院長挨拶 院長 江田良輔 厳しかった残暑も終わり、めっきり秋らしくなってきました。寝冷えをしたりなど皆様 のご体調が懸念される季節です。緑黄色野菜、ビタミンC、蛋白質(豆・魚・トリ肉など) をしっかり補給し、睡眠時間を確保し、手洗いとうがいを励行して、ストレス社会を乗り 切りましょう。 さて、早いもので24年度も上半期(4-9月)が経過しました。相変わらぬ多大な温 かいご支援を賜わり、ボランティア活動もますます盛んで、職員一同、身の引き締まる思 いです。今年4月から新しく泌尿器科医師(入江診療部長)と形成外科医師(小山医長) が常勤医で赴任され、診療機能も右肩上がりで充実してきています。ご期待にそえる、恥 ずかしくない医療サービスを提供できるよう、今後ともみなで知恵をしぼって尽力いたし ます。何卒よろしくお願い申し上げます。 「組織は何よりもひと(人財)が大切」ではありますが「お金の使い方」も重要だと考 えています。児島市民病院は、自治体病院の使命としての医療サービスは確保(不採算部 門でも切り捨てしません)しながら、優良な民間医療機関のノウハウを出来うる限り活用 して、これからも運営したいと思います。いまだ医師確保が困難な時代ですが、倉敷児島 を盛り上げて、地域の皆様はもとより、優秀な医療従事者にも選んでもらえる病院になり たいです。今後とも何卒お力添えの程、お願い申し上げます。 診療科だより:泌尿器科 テーマ: 結石の話 診療部長・泌尿器科医長 入江伸 「その痛みは結石かもしれません」 お腹や腰、背中などの急な激しい痛み、経験ありませんか? もちろんいろいろと原因が 考えられますが、尿路結石による痛みもかなりきつい痛みです。 「結石はなぜできるのか?」 おしっこに含まれる成分が固まって結石になります。食生活の欧米化(動物性の脂肪やた んぱく質の摂取など)もあり、日本でも患者数は増加しています。肥満、糖尿病、メタボ リック症候群などでも結石はできやすく、尿路結石自体がひとつの生活習慣病といえます。 「何で痛むの?」 ほとんどの結石は腎臓でできています。その結石が流れて尿管を通る際に引っかかって詰 まることがあります。すると尿の流れをせき止めてしまい、腎臓に尿がたまって腫れてき ます。この腎臓の急な腫れが痛みの一番の原因です。 「治療方法はありますか? 治療は児島でできますか?」 小さな結石であれば自然に流れるのを待ちます。しかし大きさによっては早くから何らか の治療を要することもあります。結石のサイズや硬さにもよりますが、有用なのは「体外 衝撃波による破砕治療(ESWL)です。だいたい90%の患者さんはESWLでの治療 が可能です。当院も平成24年5月より当該治療方法を再度導入し、9月末までに9人の 患者さまの治療を行いましたが、全員がESWL単独治療で結石を粉砕、破石できました。 「結石をつくらないためには?」 ポイントだけになりますが、①水分をしっかり取ること(1日2L以上)、②食事のバラン スに気をつけること(偏らないこと) 、③寝る前に食べないことです。結石を繰り返してい る方は血液検査をしてからお話させていただきますので、当院泌尿器科をご受診ください。 部門紹介:4階東病棟 4階東病棟は、病床数38床の外科、形成外科、内科の混合病棟です。 昨年度は外科医師の増員に伴い手術件数も倍増しました。その上、今年度は形成外科 医師が常勤となり、入院も受けられるようになりました。皮膚潰瘍、褥瘡、熱傷、眼瞼 下垂などの患者さんが入院されています。また岡山大学病院呼吸器外科の三好教授によ る手術も当院で行われています。 私たちは、患者さんや家族とのコミュニケーションを大切に、他職種と協力し合いな がら、安心して手術や治療を受けられるように援助させていただいています。 WOC看護(皮膚・排泄ケア)認定看護 師です。ストーマケアやスキンケアにお いて専門的なケアを提供します。 (上)週に1回外科医師、看護師、MSWでカン ファレンスを行い、患者さんの情報を共有し、 治療や看護に活かしています。 (左上)看護助手も活躍しています。 (左下)看護学生の指導も重要な業務です。 外科では、腹腔鏡下手術の中で近年注目されている臍部ジグザグ切開による単孔式 の腹腔鏡手術もしています。また、形成外科では、新しい創傷治療法である「VAC 療法」(局所陰圧閉鎖療法)を導入しています。 いた慢性の創傷にも大きな効果があります。 この治療は今まで難治性とされて <新人職員のご紹介> 今年度10月より診療機能の拡充とさらなる患者サービスの向上をめざし、下記職員を 新人職員として迎えました。どうぞよろしくお願いいたします。 松本順子(看護部・4F西病棟) この度、4F 西病棟に配属となりました松本順子と申します。一般の病棟勤務は久しぶり となり、昔の記憶をたどりながら勤務しています。一日も早く皆様に信頼していただける 看護師となれるよう努めてまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。 藤原久美子(看護部・外来) 10月から新採用となり、手術室・外来配属となりました藤原久美子と申します。 児島市民病院スタッフの一員として新たな環境に早く慣れ、地域の皆様や職員の力になれ るよう努力していきたいと思います。ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願い致します。 福田純大(リハビリテーション科) 10月よりリハビリテーション科に配属となりました、福田純大と申します。不器用で 仕事や環境に慣れるのに時間がかかりますが、1日も早く戦力になれるように一生懸命頑 張りたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。 川上直子(リハビリテーション科) 10月より採用となりました川上と申します。新しい環境で分らないことが多く、皆様 にご迷惑をおかけしますが、早く仕事に慣れるようがんばりますのでよろしくお願いいた します。 病院広報誌表紙用写真の大募集! 当院広報誌「赤レンガ」の表紙を飾る写真を募集します。四季折々の風景等、ご自慢の スナップをぜひお送りください。 (なお、写真は当院広報活動以外には利用いたしません。 ) 被写体:風景写真、イベント等のスナップ写真等 応募条件:印刷の関係上、デジタルカメラで撮影したスナップをJPEG 形式で保存し 電子媒体(CD-R やメモリステック等)でご提出ください。 ・採用者には当院より直接ご連絡さしあげます。 (データはコピーの上、ご返却します。) ・被写体の肖像権は応募者の責任で了承を得られたもののみを利用してください。 ・広報誌をホームページに掲載する関係上、WEB上に公開されます。 <ご応募・お問合せ先> 〒711-0921 倉敷市児島駅前2-39 倉敷市立児島市民病院地域医療連携室 宛 「健康講座」のご案内 開催日の午前11時より当院1F・中央受付会計横の待合で「健康講座」を開催してお ります。どなたでも参加できる無料の講座ですので、是非、ご参加・聴講ください。 ①H24.10.23 インフルエンザについて(看護科) ②H24.11.14 風邪予防の食事とは(栄養管理科) ③H24.11.29 CTのお話(放射線科) ④H24.12.5 ⑤H24.12.19 生活習慣病と運動(リハビリテーション科) ノロウイルスについて(看護科) 「糖尿病教室」絶賛開催中です! 今年度より新館2階会議室にて「糖尿病教室」を開催しております。この「糖 尿病教室」は「健康講座」と同様、どなたでもご参加いただける無料の講座で す。ご興味がありましたら是非、お気軽にご参加ください。 次回開催:平成24年11月15日(木)14時 ① 「糖尿病と検査」(当院・検査技師) ②「糖尿病の薬物治療~第2幕~」(当院・薬剤師) 前回の糖尿病教室の様子です。 当院HPにも日程・内容等を掲載しておりますので、あわせてご参照ください。 スタッフコラム 「ちょっとまめ知識」 リハビリテーション科 「ご存知ですか? 作業療法」 作業療法(Occupational Therapy)とは「身体又は精神に障がいがある者、またはそ れが予測される者に対し、その主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復、維持、及 び開発を促す作業活動を用いて治療、指導及び援助を行うこと」 (一般社団法人作業療法士 協会)と定義されており、 「こころ」と「からだ」のリハビリテーション療法のひとつです。 当院での作業療法は入院患者様のベットサイドまたは作業療法室(5階病棟東側・右半 分のエリア)にて実施しております。 当院における作業療法は「心豊に、生き生きと」をスローガンとし、作業療法の特性は生 活そのものに活かされていくことを重視しながら、リハビリテーションを展開しています。 作業療法の目的は以下の3つの能力 ① 基本能力(運動機能や精神機能) ② 応用能力(食事やトイレなど、生活で行われる活動) ③ 社会性適応能力(地域活動への参加・就学就労の準備) の維持・改善をめざして おり、日常生活で行われる諸活動(仕事・家事や遊び)すべてを「作業活動」と呼び、 当該活動に関する治療や援助を行います。 作業療法の対象となる患者さまは医師によりリハビリテーションの必要があると判断され た患者さまとなりますが、具体的には ・老年期によくみられる障がいがある患者さま(脳卒中・骨折・廃用性筋力低下等) ・身体に障がいがある患者さま(脳卒中・神経難病・リウマチ・脊椎損傷等) ・発達障がいのある子ども(脳性まひ・精神発達遅滞・自閉症・学習障害等) などの患者さまが対象となっております。 スタッフ一同、患者さまの機能維持・回復や 社会生活の復帰に役立てるよう、精一杯 努力いたします。 今後ともよろしくお願いいたします。 (作業療法士 青井健) 当院作業療法士スタッフ 【倉敷市立児島市民病院のご案内】 住所:〒711-0921 倉敷市児島駅前2丁目39番地 TEL:086-472-8111(代表)FAX:086-472-8134(連携室) http://www2.city.kurashiki.okayama.jp/hospital/index.html <地域医療連携・医療福祉のご相談は地域医療連携室までご相談ください> 入院相談や地域医療連携についてのご相談に専門職員(MSW)が対応いたします。 地域医療連携室 TEL:086-472-8111(内線:112・113) 編集後記:秋本番ですね。1年で一番過ごしやすいシーズンをいかがお過ごしでしょうか? 季節の変わり目は朝晩 の気温が冷え込むこともあり、寒暖の差が激しく体調を崩しやすい時期でもあります。ご自愛ください。 編集:倉敷市立児島市民病院・広報委員会 地域医療連携室
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