式 辞 - 神港学園神港高等学校

式
辞
桜 の 花 も 満 開 、 春 爛 漫 の 今 日 の 良 き 日 に 、 希 望 に 満 ち た 346名 の 新
入生の皆さんを迎え、ここに、神港学園神港高等学校第67回入学式を
厳粛に挙行できますことは、私たち学校関係者一同、大きな慶びにた
えません。ご多忙の中を、神港学園理事会・評議委員会を代表し植村
武雄理事長、同窓会長加籐均様、育友会長助野弘幸様を初め、多くの
ご来賓の方々にご出席を賜り、心から厚くお礼申し上げます。また、保
護者の皆様におかれましては、真新しい制服のお子様の姿をご覧にな
って、さぞかし頼もしく感じておられることと存じます。心からお慶び申
し上げます。
新入生の皆さん、ご入学おめでとう。第67回生の皆さんの入学を、
在校生と教職員は共に心から歓迎します。
さて、本学園は1925年(大正14年)に
私立神港中学校として神
戸元町本通りに設立されました。昭和8年に現在のこの地に移転し、今
年で創立88年目を迎えました。本学園で学び、巣立っていった同窓生
は2万名ちかくになり、兵庫県はもとより、各地でまた各界で活躍をされ
ています。この多くの先輩たちが学んだこの地で、これからの3カ年の
間に、本学園の歴史に新しい『神港学園』の年輪を刻み、本校のよき伝
統を継承しながら、新しい神港学園を創ってくれることを期待します。
本校の校訓は、「品位」「規律」「持久力」であります。これは、「深い
教養と豊かな情操を身につけた品位のある生徒、誠実で責任感が強く
規律正しい生徒、心身ともに
健全で協調性に富み、粘り強い持久力
の あ る 生 徒 」を 育 て る と い う こ と で す 。 「知 ・ 徳 ・ 体 」を バ ラ ン ス よ く 身 に 付
け『社会で活躍する若人の育成』を教育目標に掲げています。
今日から高校生活が始まるにあたり、新入生の皆さんに二つのことを
希望します。
まず一つ目です。
本学園は創立以来『主体性を重んじ個性を伸ばす』ことを教育理念と
してきました。
『個性を伸ばして』ください。それは『自分の一番良いところを見つけ伸
ばす!』ことだと思っています。
皆さんは、自分で気づいていない才能をいろいろ持っています。自
分の持っている才能の中で「一番いいもの!」を発見し、伸ばし、自分
の人生の中で生かしてください。
中学時代には、学習面では基礎・基本をしっかり学び自ら考える力を
つけ、同時に学校生活の中で、部活動や学校行事等を通して「基本的
生活習慣」を身につけてきました。時間を守る・約束を守る・きちんと挨
拶をすることなど、人として最低限のルールを守るという自律した生活
態度を養ってきたと思います。高校時代には、基本的な知識を修得し
それを活用すること、集団生活の過ごし方(集団の中で自分をどのよう
に生かすか。自分は集団にどのように貢献できるか)などを身につける
ようしてください。その学ぶ姿勢がないと身に付きません。本学園では
学ぶことの楽しさや達成感を体験してください。経験豊かな面倒見のよ
い教職員が情熱を持って教育に当たります。頼りがいのある先輩も沢山
います。その出会いの中で、中で皆さんは自分の持っている「一番いい
もの」を見つけ、輝くものにしてくれることを希望します。
二つ目は「優しさ・思いやりの心」を養ってほしいということです。
阪神・淡路大震災から早や十七年が過ぎました。その後も大きな災
害が日本のみならず世界各地を襲っています。昨年三月には、東日本
は未曾有の大地震・津波に加え福島原発事故による大きな被害を受け
ました。すでに一年が過ぎたにもかかわらず復旧が進んでいません。
阪神・淡路大震災を間近に体験した神戸の中心にある学園で生活する
者にとって、まず『優しさ・思いやりの心』を培ってほしいと思います。た
だ誘われるままに行動する間柄からは、真の優しさは生まれません。共
に力を合わせ、汗を流して共に頑張り励まし合う中から生まれるもので
す。
自分と同じように相手も尊重し、「思いやる心」を大切に育ててくださ
い。その「思いやる心」を持って、私たちは日本の復興のために何をす
べきでしょうか。先ほどの入学宣誓で入学生を代表し、西田大樹君は、
『学ぶことのできる幸せと使命を胸に刻みつつ、日本の復興と、それぞ
れの夢の実現に向けて希望を持って前進する』と元気一杯に大きな声
で誓ってくれました。これから話そうと思っていたことと重なりますが、
私たちに何ができるのかについて、先だっての選抜高校野球開会式で、
宮城県石巻工業高校安部翔人君が行った宣誓の言葉の中にあると思
いますので紹介します。
『東日本大震災から一年。日本は復興の真っ最中です。被災された
方々の中で、苦しくて整理につかない方、今も当時のことや亡くなられ
た方々を忘れられず悲しみに暮れている方々が沢山います。人は誰で
も答えのない悲しみを受け入れることは苦しくて辛いことです。しかし日
本が一つになり、この苦難を乗り越えることができれば、その先に大き
な幸が待っていると信じています。だからこそ、日本中に届けます。感
動、勇気、そして笑顔。見せましょう、日本の底力、絆を。我々球児に
できること。それは全力で戦い抜き、最後まであきらめないことです。今、
野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓
います』
この言葉に大変感動を覚えると同時に、私たちがすべき事柄がこの
言葉の中から伺えます。それは皆さんで考えてください。
さあ、今日から高校生活が始まりますが決して平坦な道ばかりではあ
りません。いくつもの山や谷を超えなければならないでしょう。強い意思
を持って立派に高校三年間を完走してください。
最後になりましたが、保護者の皆様、お子様が立派に完走できるよう、
学校と連絡を蜜にして、温かく見守ってくださるようお願いしまして、式
辞といたします。
平成24年4月10日
神港学園神港高等学校
校長
豊田
稔