第3学年道徳学習指導案 岩国市立通津中学校 単元名 「お互いを尊重し合い、助け合える学級を目指して」 2 単元構成 (1)単元構成の意図 本校校区は2つの幼稚園と1つの小学校があり、ほとんどの生徒はこの幼稚園と小学校 から進学してくる。そのため、人間関係も固定しがちで、また、自分を表現することが苦 手であり、友達とトラブルが起こったとき解決への努力ができず、友達を変えることでそ の場を過ごすことも多い。 そこで、新学期を迎え、最上級学年としてスタートを切ったばかりのこの時期、修学旅 行という学校行事を軸に道徳や学活を関連させて総合単元化し「互いに敬愛し学び合って 学校生活を送ろうとする」ことの大切さに気付き、実践していこうとする態度を育てたい。 1 (2)総合単元構成表 時 教科・領域 項目名 ねらい 価値の自覚の高まり 1 総合的な 学習 修学旅行の意義・ 心構え ・修学旅行の意義や内容を理解し、修学旅行に 向けて意欲的に取り組もうとする態度を育て る。 修学旅行への 意欲をもつ。 2 総合的な 学習 班編制・役割分担 班目標の決定 ・班員一人ひとりが意見を出し合うことにより 協力して話し合いを進め る態度を育てる。 ・「楽しく、安全に、公平に、真剣に」のうち、 どれか一つの言葉が入った班目標を考えるこ とにより、どんな班作りをするかについての 意識を高める。 3 学級活動 成功させるため には何が大切か を理解する。 相手の立場の尊重 ・それぞれの個性や立場を尊重し合うことの大 切さに気づくことができる。 相手を尊重するこ と、自分が認められ ることの心地よさを 味わう。 人間関係づくり 「グループエンカ ウンター」 ・お互いに本音で話す経験、お互いの気持ちを 知る経験を通して日常生活においても自分の 気持ちを素直に伝え、相手の気持ちを考えた 言動ができるようになる。 誰の意見も大切に 扱われた合意は合理 的であり、心地よい ことに気づく。 5 道徳 寛容・謙虚 「涼一の記 本 念碑」 時 ・学級の一員としての自覚をもち、互いに敬愛 し学び合って学校生活をろうとする意欲を高 める。 資料中の登場者の 気持ちに共感したり 感動したりすること で、互いに敬愛し学 び合って学校生活を 送ろうとする意欲を もつ。 6 総合的な ∼ 学習 23 修学旅行 ・集団行動を通して、公徳心や自主的 実践的 な態度を養うとともに豊かな人間関係を築き 信 頼 関係を深める。・歴史的な文化遺産から 最新技術までを見学し、広い視野を育てる。 ・班別研修を通して、問題解決能力を高める。 また、学んだことをまとめることで将来の生 き方につなぐ。 24 総合的な 学習 体験活動のまとめ 「互いを高め る友情はどこ にある?」 【心のノート】 4 学級活動 ︵ ︶ ・「協力」「信頼」「責任」という言葉をキーワ ードとして修学旅行を振り返り、成果や反省 点をまとめる。 -1- 成就感や達成 感を味わう。 修学旅行での 自分の態度を 振り返る。 25 学級活動 「いろいろな 立場があり考 えがある」 【心のノート】 人間関係づくり 「謙虚な心・ 広い心」 ・それぞれの個性や立場を尊重し、いろいろな ものの見方や考え方があることを理解して、 謙虚に他に学ぶ広い心をもつ。 人間関係をより豊 かなものにし、学校 生活を充実させてい くため、謙虚な心や 広い心をもとうとす る。 3本事案 (1)主題名 「寛容・謙虚」 [内容項目2−(5)] (2)資料名 「涼一の記念碑」 出典『道徳教育推進指導資料(指導の手引)4』文部省 (3)主題設定の理由 本学級の生徒は自己を表現すること、他者を理解することが苦手である。このことが 自らを反省できず、級友の過ちを許すことができないことに繋がり、人間関係が不安定 で学級としてのまとまりも欠く一因となっている。 この資料は、修学旅行に際して髪型で自己表現したがる涼一に対して、級友たちが、 学校生活の中で見つめてきた涼一のよさを語り合うことを通して、涼一に学級の一員と しての実感を湧かせるとともに、自分たちの学校生活の意義も見直すという筋立てにな っている。 そこで、指導にあたっては、資料中の登場者が涼一に対して様々な思いをもち、それ を伝えようとしている点に気付かせ、登場者の気持ちに共感したり感動したりすること で、学級の一員としての自己を自覚させ、互いに敬愛し学び合って学校生活を送ろうと する意欲を高めたい。 (4)ねらい 学級や学校の一員としての自覚をもち、互いに敬愛し学び合って学校生活を送 ろうとする意欲を高める。 (5)準備 資料、ワークシート (6)学習過程 学習活動 教師の働きかけ(発問・指示)予想される生徒の反応 教師の支援と留意点 気 1 修 学 旅 行 ・修学旅行は楽しみだけれど ・ 豊 か な 人 間 関 係 を 築 付 の意義や目 どんな目的がありますか。 き、信頼関係を深め く 的を確認す る。 等 る。 2 今 日 の 課 ・今日は学級の友達について 題を知る。 考えてみましょう。 見 3 資 料 の 前 ・資料を読みます。 ・ 自 分 に 関 心 を 持 っ て ・いろいろな考え方 つ 半 部 分 の 範 ・大谷と言い争っている明を くれている人がいる。 をもった級友が、 め 読を聞く。 顔面蒼白になって見上げて ・ 自 分 の 気 持 ち を 分 か 涼一に様々な形で る いるとき、涼一はどんな気 ってくれる人がいる。 係わろうとしてい 持ちだったでしょうか。 ・自分の気持ちを分か ることに気付かせ ろうとしている人が る。 いる。 深 4 資 料 の 後 ・学校生活の中で涼一が頑張 ・ み ん な の 仲 間 で あ っ ・一人ひとりが思い め 半部分の範 った場面や燃えたときをみ たことが感じられた。 を伝え、相手を理 る 読を聞く。 んなから話され、良子に「涼 ・ 自 分 も 学 級 に と っ て 解しようと努力す 一君がいなかったら……」 かけがえのない一員 ることが「学校生 と言われてショックを受け であることが感じら 活の記念碑」に繋 たときの涼一はどんな思い れた。 がったことに気付 だったでしょうか。 かせる。 ま 5 授 業 を 振 ・あなたにとっての「学校生 ・友達に関心をもつ。 と り返る。 活の記念碑」を作るために、・ 考 え 方 が 違 っ て も 、 め 今後、学級の友達にどう接 相手を理解するよう る していきますか。 努力する。 -2-
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