高濃度アルコール飲料による事故事例

高濃度アルコール飲料による事故
ビールやウイスキー、焼酎など、お酒にはアルコールが含まれています。たとえ飲料用のお酒で
あっても、アルコール度数の高いものは消防法の危険物第四類アルコール類に該当する場合があり
ます(ウォッカなど)。
引火しやすい性質を有していることを知らずに、高濃度アルコール飲料に不用意に火気を近付け
たり、青白い炎に気付かなかったりしたため着衣に着火し、火傷を負うなどの事故が毎年発生して
います。(アルコール類の炎は青白いため、周囲の照明によっては炎が見えにくくなります。)
特に、飲酒時は判断力や行動力が低下しやすくなることから、十分な注意が必要です。
※
酒類のアルコール度数表示と消防法における第四類アルコール類の判断について
酒類のアルコール分の度数は vol%(体積%)で示されています。しかし、
消防法の危険物第四類アルコール類に該当するのはアルコール分が 60wt%
(重量%)以上のものとされていますので、vol%(体積%)から wt%(重
量%)へ換算する必要があります。一般的に、アルコール度数が 67.7 度以上
のお酒は、危険物に該当するものと考えられます。また、危険物に該当する場
合は、その旨を容器へ表示することが法令により義務付けられています。
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高濃度アルコール飲料による事故事例
公園で友人と飲酒をしていた男性が、グラスにウォッカ(アルコール度
数 97 度)を入れ、ライターで火をつけました。
その直後、バランスを崩して自分の胸元にウォッカをこぼしたため、着て
いたTシャツに燃え移り、全身に熱傷を負いました。
ホテルの配膳室で従業員が料理にラム酒(アルコール度数 75.5 度)を
振りかけて火をつけました。
しかし、炎が弱かったため再度ラム酒をかけたところ、ラム酒が飛び散
って周囲のテーブルクロスと別の従業員にかかり、そこへ料理の炎が燃え
移ったため、従業員1名が熱傷を負いました。
調理などで必要な時以外にアルコールに火をつける
行為はできるだけ控えましょう!