SS-Field Study(8泊10日)

平成25年12月4日
SSH推進部
平成25年度
理数科第2年次SS-Field Studyについて(報告)
このことについて、下記のとおり実施しましたので報告します。
記
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目
的
(1)カリフォルニア州立大学デービス校を訪問し、現地大学教員の講義を受けるとともに、生物化学
分野の最先端について学ぶ。また、現地の高校生と科学的話題で交流を行う。
(2)世界遺産にも登録されているヨセミテ国立公園の大自然に触れ、特色ある地形を活用した地球科
学分野、野生植物・動物の観察を通した生物学の分野、国立公園の管理の様子等を学ぶ。
(3)半導体分野の国際的企業であるインテル博物館を訪れ、身近な機器の中にあるマイクロチップなど
の先端技術について学ぶ。
(4)訪問先の人々との出会いの中で、国際理解についての見識を高める。
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実 施 日
平成25年10月8日(火)~17日(木)
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日
別紙のとおり
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研修内容
程
8泊10日
(1)Exploratorium 科学館研修
毎年研修を行っている物理・化学・生物・地球科学それぞれの分野における体験型のアトラクシ
ョンを多数そろえた世界屈指の博物館である。今年度よりサンフランシスコ港の近くに移設された。
[生徒の活動状況]
体験型の博物館であることから、生徒達の興味・関心が大いに刺激されたようで、積極的に研修
に取り組んでいた。体験は何事にもまさるということを痛感した。
(2)University of California Davis 研 修
アメリカ合衆国内でも上位に位置する大学を訪問し、現地大学教員の講義を受ける
とともに大学の施設を見学した。また現地デービス高校の高校生と科学的な工作につ
いて討論を行った。
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[生徒の活動状況]
今までの現地の大学における研修よりも充実した内容で実施することができた。本
校のために特別プログラムを用意していただいたため、教育効果がとても高い内容と
なった。また、現地高校生との交流では生徒達が積極的に英語でのコミュニケーショ
ンをとろうと努力していた。同年代の高校生との交流が英語によるコミュニケーショ
ン能力の向上に効果的だと確信した。
(3)Calaveras 州 立 公 園 研 修
例年実施しているヨセミテ国立公園のマリポサグローブ研修の代替で行った研修で
ある。研修コースがほとんど平坦であり生徒の体力的にも研修に適した場所であると
言える。マリポサグローブと比較して遜色ない内容の研修を行うことができた。
[生徒の活動状況]
時差ボケがまだ抜けない時期であるが、コースが平坦であるため体力を消耗するこ
となく、充実した研修が行うことができた。
(4)Red Rock 州 立 公 園 研 修
ヨセミテの宿舎からの移動時に行った研修である。当初予定していたタイオガ峠が
雪 に よ っ て 閉 鎖 さ れ た た め 、迂 回 し た ル ー ト 上 に あ る シ ェ ラ ネ バ ダ 砂 漠 の RedRock州 立
公園で研修を行った。時間的には充分に見学する時間がとれなかったが、ビジターセ
ンターなどは充実した展示であった。
[生徒の活動状況]
バスでの移動が長時間になったが、アメリカらしい延々と伸びる砂漠の中の道路か
ら の 景 色 を 楽 し み な が ら 研 修 を し て い た 。Red Rock 州 立 公 園 で は 、赤 い 岩 石 ば か り の
景色を興味深そうに見学していた。
(5)Manmooth Mountain周 辺 の 研 修
ヨセミテ国立公園閉鎖に伴う代替で国立公園の東側に当たる地域においてフィール
ド ワ ー ク を 行 っ た 。 モ ノ レ イ ク で は 今 ま で と は 違 う 場 所 か ら の 見 学 と な り 間 近 に Tufa
の見学が行えた。また、周辺には火山の火口跡が数多く見られた。また、火山活動の
によるホットクリークやアースシェイクなどの見学研修を行った。
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[生徒の活動状況]
全行程でのメインとなるフィールドワークであった。内容的には前日での移動で研
修できなかった場所も翌日には研修できた。とても内容の濃い研修で生徒も積極的に
研修に取り組んでいた。特にモノレイクにおいては、とても充実した研修となった。
(5)Tioga Pass , El Capitan研 修
降雪によりタイオガ峠閉鎖を回避するために、早い段階で峠を越えた。途中タイオ
ガレイクにおいて、ヨセミテ国立公園近隣についての地質的な研修を行った。途中で
ドライバーの配慮により、現地のレンジャーの許可を得て国立公園内研修も行うこと
ができた。
宿舎へ戻った後は、アメリカ人ネイチャーガイドと一緒に翌日発表するポスター作
成を行った。
[生徒の活動状況]
予想外に国立公園内での研修が行えたのは、現地のドライバーの機転の利いた対応に依るところ
が大きい。生徒達も大喜びで研修を行った。また、いつもはポスター作成に参加しないネイチャー
ガイドと一緒に学習しながらポスター作成が出来たことは大いに研修効果を高められたと思う。
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(6)ポスター発表、インテルミュージアム
午 前 中 に ポ ス タ ー 発 表 を 行 っ た 。 午 後 は シリコンバレーにあるインテルミュージアムにおい
て、職員からインテルの歴史やマイクロプロセッサの仕組みの他、最先端の半導体産業の様子につい
て説明を受けた。
[生徒の活動状況]
ミュージアム職員に日本語通訳が入り、生徒達の理解が深まるよう配慮した。生徒達は、職員の
説明についてメモをとったり、記録写真を撮ったりと意欲的に活動を行った。
(7)University of California Berkeley 研 修 、 最 終 ミ ー テ ィ ン グ
全 米 屈 指 の 大 学 を 見 学 し た 。UCデ ー ビ ス と は 同 じ 州 立 大 学 で も 違 う 雰 囲 気 を 感 じ て も
ら え る よ う に 配 慮 し た 。ま た 、宿 舎 で 最 終 の ミ ー テ ィ ン グ を 行 っ た 。生 徒 達 は 、今 回 の
経 験 を 生 か し て 、今 後 の 理 数 科 で の 生 活 を よ り 充 実 し た も の と な る よ う 一 人 一 人 感 想 を
述べあった。
[生徒の活動状況]
当初は不安で一杯であった生徒達も最終ミーテイングでは口々に帰国したくないという感想が聞
かれ、充実した研修であったと感じた。
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海外研修を実施して
今年度は、出発直前にヨセミテ国立公園の閉鎖に伴う研修コース変更を余儀なくされたが、現地ス
タッフの努力のお陰で充実した研修にする事が出来た。特に今回導入したUCデービスでの研修は、大
学との直接の交渉により完全に本校用にカスタマイズされた研修とする事が出来、生徒達の英語コ ミ
ュニケーションに対する意欲向上と苦手意識の解消に劇的な効果があった。また、国立
公園閉鎖に伴うフィールドワークの質的な低下を心配されたが、今までの研修とは違う
視点による研修を実施出来た。
最後に、この研修で生徒達は、米国の人、文化、科学技術、大自然に触れ、人間的に大きく成長し
たことは疑いなく、今後の活躍が大いに期待される。
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