<質問と井﨑先生からのご回答> Q)SSRI 薬の種類とその効用について。SSRIとはどのようなものでしょうか?SSRIは何 歳から服用可能ですか?また、副作用はありますか? A)SSRIはSelective Serotonin Reuptake Inhibitorsの略で、選択的セロトニン再 取り込み阻害薬といい、うつ病や不安障害の治療薬として用いる薬です。商品名ではデ プロメール・ルボックス、パキシル、ジェイゾロフフト、レクサプロがあります。小児 で使用する場合にはごく慎重に用います。副作用については、薬剤によって違いもあり ますし、処方した医師の説明や、処方箋薬局での説明を具体的に参照した方がよく、こ こで一般的に述べるのは差し控えたいと思います。 Q ) 発 達 障 害 の 不 登 校 の 要 因 に 、「 嫌 な こ と は や ら な い と い う パ タ ー ン で 学 校 へ の参加を拒否するもの」とあるが、その場合、どうしたらパターンを崩せるの か、支援の方法を教えて欲しい。 A)基本的にはできること、できそうなことに取り組んだり楽しんだりする中 から自信や意欲を持てるようにしていくことだと思います。スモールステップ で順調にいっても学校への参加は時間がかかることもあるかもしれません。 Q)医療機関について 精神科と心療内科の違いについて。また、どのような症状がどちらの科に適しているの でしょうか?受診する方の年齢によっても違うのでしょうか? A) 精神科と心療内科の違いについては、基本的には精神科は精神医学、心療 内科は心身医学を基礎としていますが、ざっくりといえば、心療内科ではうつ 状態や不安障害、適応障害、心身症などの疾患に主に対応しており、精神科の 方はうつ病、双極性障害、統合失調症を含めた精神疾患に対応すると考えてい ただければよいかと思います。なお徳島県では心療内科と精神科の両方を掲げ ているクリニックが多いです。 Q)心療内科を受診し、内服薬を処方されているが,薬を飲みたがらない生徒がいます。 どのように対応したら良いでしょうか? A)飲みたくない理由があるんでしょうね。まずは本人の気持ちや服薬に対してどのよ うに考えているかの理解をしたいところです。 Q)不安障害の好発年齢について 思春期だけでなく、成人になってから、何歳くらいまで発症するものなのでしょうか? A)不安障害の中でも、社会不安障害や強迫性障害は発症が10代と早いことが多いです が、その他の不安障害は20代が好発年齢です。また、不安障害は高齢になっても発症し ます。 Q)幻聴・幻覚のある生徒の対応について。「知らない人が自分を見ている『こっちへお いで』という声が聞こえて怖い」と訴える時、本人が落ち着ける環境で休ませている。 幻聴・幻覚については、「あ~見えるんやね、聞こえるんだね。」と本人の訴えをそのま ま聴いている。肯定・否定、同調もしていない。落ち着いてきた頃、楽しい話題を話し かけるとスッと気分が変わり、幻聴が気にならなくなっていくようである。このような 対応で良いのでしょうか?もっと何か良い対応があれば教えてください。 A)傾聴されていて、よい対応だと思います。幻聴が気にならなくなる体験をするうち に、どんな時に幻聴が楽になるか、何をしていた時に気にならなくなったか、など先生 との対話を通して本人が気づけるようになるといいですね。 Q)井﨑先生に相談するには どのような手続きを取ればよいですか? A)生徒さんが受診されるのであれば、徳島大学病院の外来にご家族から予約の問い合 わせをしていただければと思います。その中で、本人や保護者の了解・希望があれば、 先生方との連携も取らせていただいています。教育相談のような場合は、総合教育セン ターでほっとアドバイザーなどをしていますので、ご利用いただけたらと思います。
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