年 政治情勢はリスクも、 株式市場はトランプラリーを経て業績相場へ

情報提供用資料
年の日本株式市場の振り返りと
年の市場動向予想
年 政治情勢はリスクも、
株式市場はトランプラリーを経て業績相場へ
~
(業績は政治に勝る)~
年 月 日
インベスコ・アセット・マネジメント株式会社
激動の2016年
ゲーム終盤での大逆転というと、トランプよりは四隅を取られると一気に石の色をひっ
くり返されてしまうオセロの方がしっくりくるかもしれませんが、11月に行われた米国
大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利を収めて以降の金融市場の変化は、その速さと
言い、程度と言い、まさに驚きの大転換と言って良いのではないでしょうか。
今や隔世の感がありますが、思い起こせば今年の前半まで、金融市場や経済界ではサ
マーズ元米国財務長官らによる「長期停滞論」や、構造的な低成長を意味する「ニュー
ノーマル」が大きな関心を集めていました。そして、「新興市場の成熟化による成長フ
ロンティアの消失や、生産年齢人口(15~64歳)の減少などにより世界経済は構造的な
需要不足に陥っている。世界の貿易量は趨勢的に減少し、経済全体の成長率も低下して
いる。こうした事態に対処するにはもはや金融政策だけでは不十分であり、財政支出こ
そが必要なのだ」との意見も強まっていました。確かに、2016年5月に開催されたG7伊
勢志摩サミットにおける議長国日本の安倍首相が目指したものは、世界のリーダーが財
政出動で合意し、経済成長促進へ向けた強力なメッセージを打ち出すことだったはずで
す。もっとも、この時はドイツのメルケル首相や英国のキャメロン首相(当時)が、
リーマン・ショックの前に状況が似て来たと主張する安倍首相の悲観論に与せず、結局、
玉虫色の公式声明になったことをご記憶の方も多いことでしょう。
それがどうでしょうか。昨年の今頃は2016年における最大のリスク材料と言われていた
①英国の国民投票でのEU(欧州連合)離脱(ブレグジット)決定、②米国大統領選にお
けるトランプ候補の勝利、という両方のシナリオが実現してしまったにもかかわらず、
11月の米大統領選挙後に聞こえてくるのは威勢の良い話ばかりです。「債券から株式へ
の大規模な資金シフト(グレート・ローテーション)により、米国ダウ工業株30種平均
は2016年内にも20,000ドル到達へ」、「成長重視のトランプノミクスにより米国経済政策
は金融から財政へシフト。インフラ投資、減税、規制見直しなどの実施により米国経済
の成長が加速」、「世はデフレからインフレへ」、「米国金利上昇により構造的なドル
高が継続」などといった具合です。
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月
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この変化の波は増幅されて日本に押し寄せて来ており、その影響を最も受けているのが
実は日本株と言えるのです。外国人投資家の間では「安倍首相が政権の座について丸3年
も経過したにもかかわらず、未だに「第3の矢(構造改革)」では目に見える成果が上
がっていない」との声は少なくありません。加えて、一時は黒田バズーカと持てはやさ
れた日銀の金融政策も、度重なるインフレ達成時期の後倒しや唐突なマイナス金利政策
の導入、大規模な株式ETFの購入に加え、金融政策の限界が囁かれる中での量から金利へ
の政策目標の変更などを経て、もはや多くの外国人投資家には特段の注目材料となって
いないのが最近の状況でした。
しかしながら、米国大統領選後の変化は米国株以上に強烈で、年初から10月末まで6兆円
程度の大幅な売り越しとなっていた外国人投資家は、11月第2週以降は一気に買い越しに
転じ、それ以降、12月9日の週までの買い越し累計額は既に2兆円以上となっています
(図表1ご参照)。大幅な円安の進行で企業業績見通しに改善が期待できるようになった
ことや、元々、米国や世界景気との相関度が高いと言われる日本株の特性(図表2ご参
照)に加え、前述のように多くの投資家が悲観的な見通しを前提に日本株の保有比率を
落としていた反動もあったものと思われます。
図表
外国人投資家の日本株売買額(差引、主要 市場合計)
(兆円)
1.0
(兆円)
6
週次売買額(左目盛)
累積売買額(右目盛)
0.5
3
0.0
0
-0.5
-3
-1.0
-6
-1.5
16年1月1週
-9
16年3月2週
16年5月2週
16年7月2週
16年9月2週
16年11月3週
出所:日本取引所グループ。期間:2016年1月1週~ 2016年12月1週、週次。
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図表 :日本株と世界景況感との連動性
80%
8%
60%
6%
40%
4%
20%
2%
0%
0%
-20%
-2%
TOPIX(左目盛、前年比)
OECD景気先行指数(右目盛、前年比)
-40%
-60%
1996
2001
-4%
2006
2011
-6%
2016 (年)
出所:OECD、ブルームバーグ。期間:1996年1月末~ 2016年10月末、月次。
いずれにせよ、主要国の株式市場の中で日本株が大統領選挙前からの上昇率が最も高
かったのは紛れもない事実ですが、一方で、2016年通年の日本株のパフォーマンスは、
ようやくプラスとなった程度に過ぎません(図表3ご参照)。米国や英国が二桁の株価上
昇率となり、資源価格の反転により新興国の株式市場も大幅高となる中、足元の日本株
の突出した上昇は単に出遅れを取り戻す過程だと言えるのではないでしょうか。
図表 :世界の主要株式市場の騰落率
20%
2016年年初来 米国大統領選挙後
15%
10%
5%
0%
日本
米国
東証株価指数 S&P500種指数
カナダ
S&Pトロント
総合指数
英国
FTSE100指数
フランス
CAC40指数
ドイツ
DAX指数
出所:ブルームバーグ。
※2016年年初来騰落率は2015年12月30日の終値と2016年12月20日の終値から算出。
米国大統領選挙後の騰落率は、2016年11月9日の終値と2016年12月20日の終値から算出。
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世界の主要国のマクロ経済環境を整理してみよう
国内景気について言えば、1%以下と言われる日本の潜在成長率を考えれば、現状は決し
て悪い状況ではありません。7-9月期の国内総生産(GDP)は物価変動を除いた実質値で
前期比年率1.3%増となりました。推計方法や基準年が見直された影響などにより速報値
からは若干下方修正されましたが、需要項目別でも0.3%増となった個人消費を始め、住
宅2.6%増、公共投資0.1%増などが牽引する順調な内容となっています。鉱工業生産は7
月を底にして緩やかに戻って来ているうえ、在庫水準が下がって来ていることから今後
とも生産の緩やかな回復が期待出来そうです。足元の輸出数量は、米国、アジア向けが
堅調な動きとなっていますが、今後は現在の株高やトランプ次期大統領の政策により米
国の成長が上振れる可能性があるほか、足元の円安が輸出全体を一層押し上げる可能性
もあります。消費に関しては、家計調査では把握が難しい面もある上、団塊の世代の大
量退職や高齢化に伴う非正規雇用者数の増加による所得の減少圧力なども想定されます
が、引き続き女性や高齢者の就労者数増加が期待できること、現在、日本政府が普及を
進めている同一労働同一賃金制度に加え、極めてタイトな労働市場を考慮すれば、過度
に悲観する必要もないと思われます。
全般的にも、米大統領選挙以降、米国景気に強気な見方が増えていることや外国為替市
場における円安進行もあり、足元では景気に楽観的な見方が広がっています。ブルーム
バーグによると2017年GDP成長率のコンセンサス予想は実質で年率1.0%(12月19日現在)
ですが、過去1カ月間に0.2%程度上方修正されています。これまでの鉱工業生産の動向
や円安を受けて主に輸出や設備投資に上振れの芽が出て来たと考えられているようです。
2017年の日本経済も引き続き潜在成長率を上回る伸びが期待出来そうです。
海外経済は、米国が引き続きけん引役として期待されています。いわゆる「リーマン・
ショック」とその後の世界金融危機の後、2009年6月に始まった米国景気の拡大は既に8
年目に入っていますが、ここに来て状況はむしろ上振れ気味です。GDPに占める割合が3
分の2以上を占める個人消費が堅調で、2016年7-9月期の実質GDPは前期比年率で3.2%まで
伸び率が高まって来ています。ISMなどの景況指数や耐久財受注に加え、失業率や非農業
部門雇用者数および時間当たり賃金の伸び率など、その他の指標も一様に米国景気の順
調な拡大を示唆しています。このような中でイエレン議長率いるFRB(米連邦準備制度理
事会)は、2016年12月に1年振りとなる利上げを実施するとともに、2017年の利上げ見通
しを従来の2回から3回に引き上げています。
それに相前後して登場したのが、所得税および法人税減税、規制の見直し、インフラ投
資の推進など「プロビジネス・プログロース(親ビジネス・親成長)」政策を掲げる米
国次期大統領のトランプ氏です。これらの提案がどの程度の規模、タイミングで実現す
るか、現時点で予測するのは極めて困難なことですが、上下院ともに共和党が過半数を
確保し、大統領と議会とのねじれ関係が解消されたこともあり、そうした提案の速やか
な実現が市場で期待されていることは間違いありません。
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ただし、「総論賛成、各論反対」は洋の東西を問わないようで、例えば法人税の引き
下げは共和党案が20%、トランプ案が15%と、それほどの違いがないことから、合意が
比較的容易だと予想される一方、所得税の簡素化(7段階から3段階へ)では、財政中
立を志向する共和党議員が多い一方で、トランプ案では財政の大幅な悪化が見込まれ
ることから、妥協点を見出すのは難しそうです。加えて、総額で5,500億ドル規模のイ
ンフラ整備に関しては、税額控除や革新的なファイナンス・プログラムで資金を手当
するとされていますが、依然として詳細は不明です。「打ち出の小槌」や「埋蔵金」
でもあれば別ですが、2016年会計年度における赤字額は5,874億ドルまで拡大し、連邦
政府債務も20兆ドルに迫る勢いであり、大幅な歳出拡大を伴う財政政策について、共
和党内における合意のハードルは低くはないと思われます。いずれにせよ、仮にこれ
らの施策が予定通り実施されても、米国の経済成長率がトランプ次期大統領が主張す
る平均で3.5%程度まで高まるのは、早くても2018年のこととなるでしょう。むしろド
ル高や金利上昇により2017年の成長率は2016年を若干上回る程度の水準にとどまるので
はないかと思われます。
欧州の注目点は引き続き政治絡みとなりそうです。ECB(欧州中央銀行)は既に量的緩和
策の期限を2017年3月から同年12月まで延長する一方、デフレ懸念の後退を理由に資産買
い入れの規模を4月から減額することを発表しています。ユーロ安にもかかわらず輸出の
伸びは今一つですが、これまでの金融緩和が奏功して個人消費や設備投資は緩やかな回
復軌道に入っており、このトレンドが2017年も継続するというのがメインシナリオです。
しかしながら、3月に行われるオランダの議会選挙、4-5月のフランス大統領選挙、9月の
ドイツ連邦議会選挙に加え、英国のEU離脱交渉の行方などは引き続き潜在的な波乱要因
として注視が必要です。
一方の英国はもう少し話が複雑です。メイ首相は、2017年3月末までにリスボン条約に基
づくEU離脱プロセスの開始を正式にEUに対し通告すると既に表明しています。しかし、
ロンドンの高等法院(高等裁判所)が11月にEUとの正式な離脱交渉には英国議会の承認
が必要との判断を示したため、現在は2017年1月にも言い渡される最高裁判決を待ってい
る状況です。英下院(定数650)で単独過半数を占める与党・保守党の大半は残留派と言
われており、仮に議会の承認が必要ということになると3月末までの通告はかなり難しく
なると思われます。一方で議会承認は必要なしとの判断が出ても、EU各国は域内でのEU
懐疑派の台頭に悩まされている状況であり、英国による「いいとこ取り」は決して許さ
ないといった極めて厳しい態度で交渉に臨むと予想されるため、英国の離脱交渉がすん
なりと進む可能性はほとんどないと考えられます。ブレグジット後の英ポンド安につい
ては、海外からの観光客の増加や輸出産業への恩恵が期待できるとして景況感の改善に
つながるなど、プラス面が先に顕在化している状況ですが、経常赤字国の英国では、今
後は輸入物価主導で物価全般に徐々に上昇圧力がかかると想定されるため、2017年の英
国に関しては経済面でもやや慎重な見通しを持っています。
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原油をはじめとして資源価格が底打ちしている状況は、新興諸国全般には安心材料であ
る一方、行き過ぎたドル高は新興国からの資金流出や債務問題に発展する可能性があり、
注意が必要です。ただし、現在のところは「トランプ・トレード」によりドルの独り勝
ちとなっていますが、過度なドル高は米国のグローバル企業にとって大きな足かせとな
るうえ、金融面では米国経済に引き締め・デフレ的な作用をもたらします。このまま一
本調子のドル高が続く可能性は低く、翻って、新興国への悪影響にも歯止めがかかると
見るべきでしょう。他の新興国への影響も大きな中国では、過度な信用創造によるバブ
ルが喧伝されていますが、引き続き当局のコントロールの範囲内にあると見ています。
彼らは既に行き過ぎた不動産投資にブレーキを踏み始めており、一方で、インフラ投資
によって景気を下支えしようとしています。2017年秋には5年に一度の中国共産党全国代
表大会の開催を控えており、その場で成果を強調するためにも、秩序ある景気のソフト
ランディングが求められます。
年の株価動向
以上のような外部環境を踏まえ、2017年の株価動向を考えてみましょう。そのうえで最
も重要な企業業績は回復傾向にあります。みずほ証券の集計によれば、2016年1-3月期の
東証1部上場企業(2,3月決算対象・除く金融)の経常利益は前年同期比25.6%減でした。
ドル円で20円近い円高が進行していたほか、資源安や中国を含む新興国経済に対する不
安に加え、株価も調整していた時期の収益です。それが4-6月期になると同15.7%減にま
でマイナス幅が縮小し、7-9月期にはさらに改善してマイナス幅は7.4%となっています。
この一番の要因は円相場の前年比較です。日本の製造業の多くは地産地消を理想形とし
て海外生産への切り替えを進めており、以前と違って円安が進行しても現地価格を引き
上げたりはせず、円ベースの手取りが増える構造に変化して来ています。これはアベノ
ミクスの初期に円安が進行したにもかかわらず、輸出数量が大きく増えなかった事実と
整合的です。また、現在の日本企業の収益構造が円安の恩恵だけでは語れない企業体質
の強化が進んできた事実も見逃せません。2016年7-9月期も、個別企業の決算では円高の
影響の割には健闘した事例が数多く見られましたし、実際に財務省が集計している法人
企業統計からも経常利益率の改善や損益分岐点比率の低下を観察することが出来ます
(図表4、5ご参照)。リーマン・ショック以降の不採算部門の整理や人件費などの固定
費削減を通じたリストラクチャリングの効果が顕在化して来ているのでしょう。いずれ
にせよ、現状の為替水準が今後横ばいで推移するとしても、2017年10月頃までは前年比
での円安・ドル高メリットが出やすい状況が続き、全体の企業収益の変化率(増益率)
も改善が続くと見込まれます。これは今後の日本株の強力なサポート材料となることで
しょう。
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図表 :売上高経常利益率
7%
製造業
6%
非製造業
5%
4%
3%
2%
1%
0%
75
80
85
90
95
00
05
10
出所:法人企業統計調査。注:金融業・保険業を除く。過去4四半期の移動平均。
期間:
年第 四半期~
年第 四半期。
15 (年)
図表 :大企業(全産業)の損益分岐点比率
(%)
100
97.1
95
90
85
84.0
80
75 78.3
79.9
81.0
78.4
70
72.9
68.5
65
60
63.0
55
80
85
90
95
出所:法人企業統計調査。期間:
00
05
年第 四半期~
10
15 (年)
年第 四半期。
コーポレートガバナンスの改善に関わる動きは2017年も続くと見込まれています。ア
ベノミクスにおける第3の矢(成長戦略)の一つに掲げられ、2014年から始まった日
本版スチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コード整備などの一
連の動きは、確実に日本企業のガバナンス改善や意識改革につながって来ています。
資本効率性をより意識した企業経営や資本政策、社外の専門家を招聘する開かれた
取締役会などがより一般化する中で、中期的に日本企業の「稼ぐ力」が向上して行
くことでしょう。
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2017年春頃にはコーポレートガバナンス改革を「形式」から「実質」へと進化させてい
くために、コーポレートガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードの改定が予
定されており、現在、最高経営責任者(CEO)の選解任や取締役会の実行性の評価、利益
相反の防止や議決権行使の全面開示などに関しての検討が進められているようです。社
外の専門家、経営のプロなどの独立社外取締役を起用し、資本効率性等をより重視する
「攻めのガバナンス」の採用や、機関投資家との建設的な対話などの「形式」を経て、
日本企業は今、いよいよその「成果」が問われる局面に入ろうとしています。これは日
本株にとっては構造的なプラス材料と見られます。
図表6:2名以上の独立社外取締役を選任する上場会社(市場第一部)の比率
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016 (年)
出所:日本取引所グループ。期間:
年~
年、年次。
※
年の数値は
年 月 日までに提出された独立役員届出書のデータを加味して東証作成。
まとめとリスク
このように、現在は国内だけでなく世界経済においても景気が循環的な回復過程にあり
ます。2017年は経済面での環境は先進国中心に概ね順調であり、中でも日本株にはプラ
スの環境であると言えそうです。その中に登場したトランプ次期大統領とその「プログ
ロース」政策に市場参加者が大きな期待を寄せ、期待インフレ率と共に米金利が上昇し、
引き続き緩和的な日欧金融政策との対比でドル高が進んでいるわけです。ただし、共和
党主導の今後の米国議会の構成などから、この期待がすぐに剥落するとは考えにくいも
のの、期待先行であるが故のリスクを意識しておく必要はあります。既によく言われて
いる話ですが、トランプ次期大統領は政治経験のないビジネスマンです。政治信条より
実利を優先し、一貫性にはあまり重きを置かないため、予測が難しい面もあります。こ
のように、米国や欧州では政治リスクがより意識される年となるでしょう。そうしたリ
スクが顕現する際に重要となるのは個別銘柄選択です。トランプで遊ぶ場合も、やはり
一番重要になるのは個々のカードなのですから。
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