人権と平和を考える - NIE 教育に新聞を

NIE実践報告
1.タイトル:人権と平和を考える
2.学校名
北星女子中学高等学校
3.実践者名(代表者名)
貞広康子 菅野倫子
4.学年
高校3年生
5.教科・領域名および受講児童・生徒数
社会科(社会演習)80名
6.単元(本時の学習課題)名
地球上に起きている紛争を考え、平和について討議する
7.目標(狙い)
紛争や戦争が起こったらどうなるのかを話し合わせ、平和な社会とはどんな社会かを考えていく。日常生活に
直接関係していることではないといった認識を解き、世界の中の一人であることに気づかせる。
8.評価の視点
課題に対して、十分な知識や考え、意見を持つことができたか。自分自身の対策や対象方法を提案することが
できたか。他者の意見をしっかり聞き入れることができているか。
9.年間指導計画における本単元の位置づけと時数
(または、単元展開および時数と本時の位置づけ)
戦争が起こった!さあどうする? 6時間
10.単元(本時)の学習展開(含む時数)と留意点
①「世界の紛争地図」や紛争に関する新聞記事を用いる→世界ではどんな戦争が起こっているか調べる
②ルワンダ出身の方の講演→ルワンダの内戦を実際に体験した方の内戦の恐ろしさ、その後のルワンダについて
③派生図→模造紙の中心に「戦争」と書き、戦争が起こったらどうなるかを書き出していく(グループ討論)
④ロールプレイ「戦争が起こった!さあどうする」→戦争を無くすために出来る事を考える
⑤ロールプレイを通して平和な社会とはどんな社会か?→平和な社会を作るための行動計画を立てる
⑥グループ討議→本当の平和とは何か?
⑦広島・長崎の原爆投下のビデオ鑑賞→投下直後の日本、被爆された方々の話や戦争後は差別に悩まされた実
態、対するアメリカ側のコメント等を収録されたビデオ
⑧まとめ→各々が「平和とは何か」のテーマで考えをまとめる
新聞の社説をアドバイスに含み、自分の意見と合わせて考査する。
現在起こっている紛争の状況を把握するためには新聞は必要不可欠であり、多く用いた。
11.児童・生徒の反応、感想・意見
現在も多くの紛争がある現実に驚き、あまりにも世間知らずだったことに落胆した様子。尊い命が利害関係の
中で失われていく悲しみや怒り。私たちに何ができるか、何をしたらいいのかを真剣に模索。
12.成果と課題
なぜ、紛争が起きるのか?なぜ、そこで起きているのか?を追求していく中で、紛争が起きると様々な「負の
要因」が生まれていくことを気づくことが出来た。「社会貢献」とは何かを考えることや世界の中で起きてい
る様々な諸問題は世界で考えていく必要があり、全世界が協調や協力することで出来る大きな取り組みがある
のではないかというグローバルな視点に立てたことは大きな成果であった。遠い国で起きている出来事という
意識を完全に取り離す工夫をしていく必要もある。
第1回「いっしょに読もう!新聞」コンクールにおいて、2名が奨励賞を授賞した。