敗北 は最良の 教師

学校教育自壊「ゆたがに かしこく たくましく」
学校
通信
rl
’ご‥:‥芸ii
‖・=≒!∴・清 流
秋田市立戸島小学校
平成19年 9 月 3 日
第9号
敗北は最良の教師
校長 加賀谷 勝
夏休みが明けて、学校生活が再スタートしてがら、10日ほどになります。
学校はまもなく、年度の中間.鑓折り返し点’を迎えます。子ともたちも、少しすつ学校
生活のリズムをとり戻し、「前学期」の学期末を元気いっぱい、過ごしております。.
いま、学校では、9日(鴎の運動会をひがえて、子ともたちの徒競走や趣向走、赤・白・
禄の3チームに分がれて行う応援練習にも、一段と力がはいり、運動会ムードがく−んと、
盛り上がってさました。rまさに、運動会の季節、スポーツの秋です。
とこうで、サッカー日本代表イピチヤ・オシム監督の指導には「人生」という言葉が何
度も出てきます。旧ユーコスラピア、サラエボに生まれ、祖国の内戦と分裂により一家離
散も経験した波乱の半生と無線ではないのでしよう。
『オシムの言葉』(木村元彦著;集英社インターナショナル)には、人間オシムの含蓄
に富む、刻みの深い人生観が数多く語られています。「サッカーの試合とは絶対に一人で
は成立しない。君たちの人生も同じじゃあないが。」「作り上げることはむすがしい。柏
手が作り上げたものを壊すのはやさしい。でもね、作り上げるはうがいい人生でしよう。
そう思いませんが?」監督の真意が、Jlジェフ千葉の若い選手たちの心を表わせたのが、
指揮を執ってわずか3年で、チームをナビスコ杯初優勝という快挙に導いています。
また、“戦争蠍 という過酷で、悲惨な時を過ごし、あなたは、何が起さても動じない精
神を養い、異文化を受け入れる広い心を学んだのですがと質問されると、「影響はあった
かも知れないが、言葉にする際は『ない』と答えるのがよいでしよう。そういうものから
学べたとするならば、それが必要なものになってしまうがら…。」と答えています。
先日の国際親善試合キリン・チャレンジカップ、カメルーン戦でも、試合前、「敗北は
最良の教師である。そこから何を学べたがが大事である。」と述べ、勝利への期待が過剰
気味の日本人サポーターに釘を刺し、結局は一考えて走るサッカー”で見事、世界ランク
15位(日本は36位)の強豪チームを2−0で破っています。試合後のインタビューでは、
たた
殊勲の先取点をあけた闘覇王選手をヒーローとして称えるわけでもなく、いつも通り「強
い相手と試合すると、個々の選手の力が問題となる。考えないといけない点が多い。」と
勝利の興奮に酔うことなく淡々と、感想を語っております。名将の深く味わいのある言葉
▼
は、采配の緻密さと相まって興味が尽きません。世界屈指の名監督が発する名論・卓説は、
滋味滋養にあふれ、人を教え導くとき煎じて飲む一服の薬湯であります。 四日日。
9月9日㈱は、戸島小r大運動会』です。勝利に歓喜する子どもにも、!‘澗浣
敗北から学ぶ子どもにも、ひとしく拍手喝采が送られ、一日分で作り上
げる人生糟の素晴らしい思い出の−コマになることを願っております。
学校では こんな子ともを めざしています
やさしく思いやりのある子ども / 「ふるさと戸島」をだいじにする子ども
よく考え、工夫する子ども / 取るく元気でたくましい子ども
学校のすべての教育活動はこの子とも像の達成のために行っております
戸島小潮会∼脚と栄光の月桂樹はたった一つだけではない!
今年度の「大運動会」は、次のとおり、実施します
作家太宰治は、運動会を「明るい不思議な大宴会」と呼んだと言います。運動会は身体
能力を競い合うとともに、地域のお祭りでもあったのでしよう。小説『津軽』には\国民
学校の運動会で、自分の子守たけと30年ぶりの再会を果たし、足を投げ出して競技を眺め、
「私はこの時、生まれてはじめて心の平和を体験したと言ってよい…。」と甘い放心の憩
いにある、自らの心情を描いています。本校の運動会は学校行事であり、子ともたちがひ
たむきに競技し、運動することはもちうんですが、家族の皆さんや地域の老若男女が集ま
って、「明るい不思議な大宴会」の雰歯気で行うことができればと考えております。
本年度の『運動会実施計画案』から、運動会のねらいや特色、期待する子どもの姿など
についてご紹介いたします。子ともたちの躍動する姿にご声援をお願いします。
☆競い合い一友達と力いっぱい競い、自分を高めようとする姿☆
学校では自分なりの精いっぱいの中にこそ、真の喜びや楽しさがあると考えています。
徒競走や色別対抗リレーでは、友達と全力で競い合い、勝利には素直に喜び、敗北のく
やしさに涙し地団駄を踏むことも、子どもの成長には必要なことと考えています。
8人で競走すれば、当然、1位から8位までの順位がつきます。栄光の1等賞に、大き
な祝福を送ってください。そし‘こ、精いっぱい、力の限りコールを駆け抜けたライバルた
ちにも、心からの拍手をお願いします。子ともたちは互いの健錦をたたえ合って、よりよ
い自分へ−。真の勝利者をめざして、さらなる挑戦を続けます。
e .
☆助け合い一仲間と力を合わせて、責任を果たそうとする姿☆0碑の冊
運動会には、子ともたちが選手や競技者として自己記録に挑戦し、友達と走力を競い合
う種目もありますが、開・閉会式や応援合戦、‘河辺音頭”などでは、みんなで協力し、
自分たちの手で、運動会を盛り上げていこうとする場面もたくさんあります。また、高学
年の児童は、係活動やチ「ムリーダーなどの重要な役割も担います。自分たちで運動会を
つくり上げる気持ちで、積極的に行動し、責任を果たすことで、自分に向かって「よくや
ったぞ!」と言えるよう達成感や満足感のもてる一日にしたいと考えております。
☆触れ合い一家族や町の人と運動会を楽しみ、地域のよさを感じる姿☆
今年も、全校縦割の色別チームに分け、学級の枠を越えて交流します。親子やPTA種
目、幼児や祖父母、来賓種目などを設け、また、昼食も、校庭・グランド等‘ご家族・地域
の方がグループで弁当を広げられるように計画しました。子ともたちが友達や仲間はもち
うん、親子、家族・地域の方々と運動会を適して、親しく交わり、一番削こ楽しむことで、
愛校心を育て、豪族やふるさとに思いを馳せ、戸島の町やそこに住む人た
ちへの愛着心や親近感、郷土愛などを育てるようにしたいと思っています。
本校も年々、児童数が減少し、今年は119名の運動会になります。赤・白・緑の3チー
ムによる色別対抗戦です。最近、友達や仲間との競走ではなく‘運動・スポーツに親しむ
集い”として運動会を行う学校もありますが、本校.ごは力いっぱい競い合う、正々堂々の
かて
勝ちにも、負けにも、子どもの成長の糧があると考え、今年の運動会を実施いたします。