本研究のポイント 平成22年2月5日(金) 附属小学校研究発表会 2年3組 道徳 授業者 坂口一成 先生 コメント 八幡英幸(教育学部) 「論理科」と各教科等の関係 cf. 『紀要』p.7 「論理科」 ・論理的に考える ことのよさ ・他者を納得させ るための説明の 仕方 道徳の場合は? 各教科等 ・「聴く」-「語る」 関係づくり ・質の高い課題 の探求 ・子どもたち同士 の「対話」 道徳学習の「論理」とは 求められる道徳学習 cf. 『紀要』 p.126 「行為に対する理解を(…)相手や周りとの つながりを意識した理解へと深めていくため に,これまでの自分の行為に対する見方や 考え方を再構成するような学習」 疑問:このような学習活動にとって重要なの は,どのような「論理」なのか。それは他の 学習活動の「論理」と同じなのか。 実践例① か か わ り 合 い cf. 『紀要』p.128-131 資料:「おれたミラー」(車のミラーをこわしたこ とをあやまりに行ったほうがいいか) 当初の理解: 「あやまらないともっと怒られる」 「あやまったほうがすっきりする」 立場を置き換えて考える: 「自分のものをこわ されたら,どう考えますか」 理解の変化: 「あやまったほうが自分もすっき りするし,相手もうれしい」 → ≪行為の理由づけ≫の再構成 実践例②(本日・予想) か か わ り 合 い 資料:「ひろったビスケット」(仲間のあたたか い思いを知って泣き出すピン) 当初の理解: 「カステラまでくれてありがとう」 「ひとり占めしようとしてごめんなさい」 内面に目を向ける: 「仲間の思いを知って,ピ ンは自分のことをどう考えたと思いますか」 理解の変化: 「自分のことしか考えていなかっ たことが恥ずかしい」 → ≪道徳的感情≫への気づき これらの実践のポイント 実践① 立場交換して考えさせることにより,≪行為 の理由づけ≫を再構成: 「よいこと=自他どちらにとっても嬉しいこと」 実践② 内面に目を向けさせることにより,≪道徳的 感情≫に気づかせる: 「自分のことしか考えていない=恥ずかしい」 展望:道徳的思考の論理から よいことは,自他どちらにとっても嬉しいこと 「道徳的思考(moral thinking)の論理」と呼ば れるものと一致する考え方 キーワード: 立場交換,普遍化可能性 学習 課題 認知面: どのような行為が「自他どちら にとっても嬉しい」のかを考える 情意面: 「自分のことしか考えていない =恥ずかしい」という感情を持つ 道徳分科会へのご参加 ありがとうございました。
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