建設業・土木業への コンサルティング

ージ
きく低下している現状である。
このように建設業界は体力が大
銀行員が知っておきたい
執筆●佐々木 実
では、次に建設業はどのように
ンから、家族経営の零細建設会社
金融機関にとって重要な取引先
まで、実に様々である。
である建設業だが、その経営内容
ンクリートから人へ﹂と
事業投資﹂だが、震災による復興
は業界特有であり、金融機関の担
いわれ削減された﹁公共
など国土強靭化が注目されており
当者にとって実態把握や経営課題
で本特 別 企 画 で は 建 設 業 の 現 状
再び投資額が伸びそうな気配であ
と、サポート・コンサルティング
る。この公共投資の行先は、いわ
だ。しかしその経営形態は、1万
の発掘が難しいと思われる。そこ
人を超える従業員を雇い、売上高
に役立つポイントを解説する。
ずと知れた建設業︵土木業含む︶
が1兆円を超えるスーパーゼネコ
る会社は
万3639社︵201
全国で建設業の許可を受けてい
を悪くしているのだ。
陥り、その影響が業界全体の活況
工事を入札するという過当競争に
建設・土木業界の
現状と業界の課題
2年3月 末︶、こ の1年 間 で60
例えばコスト削減のために就労
環境が悪くなり、若年層の入職が
年前と比較すると実に
また
減少、技術者や技能者が不足する
00社減っている︵ 図表1︶。
・5%も許可業者が減っている
イメージがある建設業界だが、少
て い る︵ 図 表2︶。談 合 な ど 悪 い
ピーク時の半分近くまで削減され
見込めるが、昨年度は平成7年の
公共投資額は、今年度は増額が
務的負担が増大している。
対応を整える必要があるなど、事
が制定され、多様な入札方式への
の 促 進 に 関 す る 法 律︵品 確 法︶﹂
す る た め、﹁公 共 工 事 の 品 質 確 保
低価格受注による品質低下を防止
という問題に繋がっている。また
ないパイを取り合い低価格で公共
る。
下請会社の場合も、元請会社と
の工事請負契約により、工事の一
部を請け負うのが通例であるが、
一部には指値発注︵元請けが一方
的に請負額を下請けに指値し、契
公共工事の元請業者の場合、随
とによって売上を確保している。
り、工事全体をマネジメントする
約させる︶が行われている。
公共工事の場合、建設会社は、
意契約などを除き﹁入札﹂で仕事
総価一式による工事請負契約によ
ツイ・キタナイ・キケン︶などの
ことで 利 益 を 確 保 す る 形 態 で あ
売上をあげているのか。
48
12
という現状がある。
19
80
2012・11月15日号
﹁コ
建設IT職人組合クライス代表。建設現場のイメージアッ
プ・工事成績評定点向上などのコンサルティングを多数手
掛ける。セミナー等を通じ建設業のイメージアップを推進
工事の施工を一括して請け負うこ
また労働者の処遇改善も課題で
※国土交通省作成資料より
うなマイナスイメージを払拭し、
入職促進による建設業の健全な発
展や、住民の理解による公共事業
の円滑な執行、社会的評価の向上
を目指し、業界では様々なイメー
ジアップ活動が行われている。
これらのイメージアップ活動費
は、工事事業費に含まれる場合も
ある。また﹁工事の評価﹂に影響
を与えるため、取り組む建設会社
は多い。昨今、工事現場で﹁動物
型のバリケード﹂を見かけるが、
これもイメージアップ活動の一環
である︵ ページの写真 ︶。
あり、下請業者に対する支払いの
透明性を確保し、必要な法定福利
費と適切な賃金が支払われる制度
が導入されようとしている。
/種別・土木)
全国建設投資の推移(発注者・政府
図表2
建設業許可業者数の推移
マイナスイメージがある。そのよ
癒着、談合、環境破壊、3K︵キ
建設業が抱える問題の一つに、
払拭 取 組 会社が多数
の
業界特有の現状・課題を踏まえた支援のポイント
建設業の売上確保と
入札制度の現状
建設業・土木業への
コンサルティング
図表1
8
2
2012・11月15日号
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特別企画
マ
イ
に ナ
ス
り イ
メ
む
国土交通省「建設投資推計」より抜粋 ※平成2
2年と2
3年は見込、平成2
4年は見通し