マツのタネ おもしろい!植物のタネ マツ編 ただよ クルクル回りながら空中を漂う 風に乗って少しでも遠くへ! 球果 昨年12月27日付で 「フタバガキ」のタネを紹介(しょうかい) しました。 自分で 動くことができない植物は、種子(=タネ) という形で移動し、遠くの地域まで子孫 を残そうとします。 タネは落ちるだけではなく、鳥に運ばれたり、風で飛ばされたり、 何かにくっついて運ばれたりします。今回紹介する 「マツ」の種子も、 フタバガキ の種子と同じく、風で飛ばされて移動する植物です。 花が咲(さ) く植物は、 いずれ種子を作って子孫を増やします。 これを 「種子植物」 といいま す。 種子植物には大きく分けて 「被子 (ひし) 植物」 と 「裸子 (らし) 植物」 があり、 マツは裸子植 物の仲間。 裸子植物は子房 (しぼう) がなく、 受粉後種子になる部分=胚珠 (はいしゅ) が外に むき出しになっています。 マツのほかには、 イチョウ、 ソテツ、 スギなどが裸子植物の仲間です。 教えてくれた人 長崎市科学館 科学教育グループ 佐藤舞子さん 「長崎市科学館には、世界一に認定されたプラネタリウム 『ケイロンⅡ』 がありま す。 この機械で見る星空は本当に美しく、夢のようなひと時を過ごすことができま す。家族、友達、恋人と一緒 (いっしょ) にお越 (こ) しください」 所 長崎市油木町7−2 ☎ 095・842・0505 開 9時半∼17時 マツのタネの飛び方がよく分かる 工作をしてみましょう。 1 2 用 意 す る も の 折り紙1枚、定規、 えんぴつ、はさみ、 クリップ1個 3 4 5cmに切る。 1 おりがみを7cm×2. 2 点線の部分を折る。 3 下から1cmくらいのところを折る。 4 折ったところにクリップをつける。 高いところから落としてみましょう。 くるくる回って落ちていきます。 完成! マツってどんな植物? マツボックリは松かさともいい、 マツの果実のようなもので、球果ともいいます。 これを見た ことがあっても、 その種子を見たことがある人はあまりいないのでは。 マツの種子は、 マツボッ クリの鱗片(りんぺん) の間に入っています。地面に落ちているマツボックリがあったら、 ぜひ 中をのぞいてみてください。 マツの種子は風に飛ばされて移動するので、雨の日や湿度(しつ ど) が高い日は鱗片が閉じ、種子はマツボックリから離(はな) れませ ん。晴れて乾燥(かんそう) した日になると、鱗片が広がり、種子は風 に乗って遠くまで飛んでいくのです。 マツの種子は、 くるくる回りなが ら地上に降ります。 なぜくるくる回るのかというと、浮(う) いている時 種子 間を長くし、少しでも遠くに種子を飛ばしたいからです。
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