名古屋大学(前期)【地理】解答例

名古屋大学(前期)【地理】解答例
問題Ⅰ
問1 C
問2 F-東オーストラリア海流
G-カリフォルニア海流
H-ペルー海流
問3
地域Jは、グレートバリアリーフと呼ばれる界最大のサンゴ礁が見られ、海岸から
沖合に離れたところにサンゴ礁が発達する堡礁の形態をしている。地域Kは、氷河の
侵食によって形成されたU字谷に海水が侵入してできたフィヨルドと呼ばれる狭く奥
深い入り江が見られる。
問4 P:ア
Q:イ
大陸西岸に位置する地点Qは、暖まりにくく冷えにくい海洋上の空気が偏西風によ
って運ばれてくるため、冬は温暖で、夏は寒流の影響で気温はあまり上がらず、気温
の年較差が小さくなる。大陸東岸にある地点Pは、暖まりやすく冷えやすい大陸内部
の空気が偏西風によって運ばれてくるため、大陸西岸よりも気温の年較差が大きくな
る。
問5 f
問6 古 f→e→d→c→a→b 新
問7
地点mの標高は 350m、地点nの標高は 300mで高度差は 50m
地点mとnの間の距離は、6cm×25000=1500m
よって勾配は、50m÷1500m×100=3.3 パーセントとなる。
問8
段丘面と呼ばれる平坦地では、水利に恵まれない標高の高い場所に畑が多く、標高
の低い場所では水田が多くなっている。段丘崖と呼ばれる急斜面には、広葉樹や針葉
樹がみられる。
問題Ⅱ
問1 a (1)
b 種類(1) 太陽光
種類(1)の特徴
発電量が天候に左右されること、夜間は発電できないこと、設備の導入コ
ストがかかることなどの課題もあるが、技術開発や国の援助制度などによ
り、産業用や公共施設だけでなく、家庭用でも導入が進んでいる。
種類(2) 風力
種類(2)の特徴
電力への変換効率が高く、設備の設置コストも年々低下しており、再生可
能エネルギーの中では最も利用が進んでいる。一方、風向や風速に左右さ
れるため発電量が不安定であり、また、風車の騒音問題の懸念もある。
問2 (A)-安定陸塊 (B)-古期造山帯 (C)-新期造山帯
(D)-オーストラリア (E)-サウジアラビア
問3 ①-パイプライン
②-シェール
問4 p国-アメリカ合衆国
③-レアメタル
q国-フランス
r国-ロシア
問5
製品 ハイブリッドカーや電気自動車の蓄電池や充電池
元素名 ニッケル
(別解)
製品 液晶パネルやLEDなど
元素名 インジウム
s国-中国
問題Ⅲ
問1
(1) A-カカオ豆
B-コーヒー豆
C-アブラヤシ
(2)(あ)-インドネシア (い)-ブラジル (う)-アメリカ合衆国
(え)-ドイツ
(3)
いずれの作物も、熱帯地域を原産地とするものであり、かつて欧米諸国がこうした
地域を植民地として支配し、プランテーション農業で栽培させたことから、熱帯地域
に集中する傾向にある。特に第二次大戦後は、アメリカ合衆国を中心に流通、加工、
消費を一体にしたアグリビジネス資本が大量生産、大量消費の体制を広めていった。
問2
(1) カナダ-R
韓国-P
フィリピン-Q
(2)
肥料の使用量が多く、1人あたりの生産量が少ないPのグループは、土地生産性が
高く、労働生産性が低い。肥料の使用量が少なく、1人あたりの生産量が多いRのグ
ループは、土地生産性が低く、労働生産性が高い。
問3 x1-⑤
y1-③
z1-①
判断の理由
x2は、1990 年代に食料供給栄養量が減少していることから、社会主義政権の崩壊
による混乱が見られた東ヨーロッパと考えられ、x1は西ヨーロッパと判断できる。
y1は、食料供給栄養量が他の地域と比べて最も多いことから、経済水準が高く、大
量の食料を供給できる北アメリカと判断できる。z1は、食料供給栄養量の増加がx
1、y1に比べて顕著であることから、経済発展が著しい中国を含む東アジアと判断
できる。
問題Ⅳ
問1 ア・イ-石炭・鉄鋼(順不同) ウ-ヨーロッパ共同体(欧州共同体、EC)
エ-マーストリヒト
問2
EEC:商品・資本・労働力の域内移動の自由化、域内関税の撤廃、域外共通関税の
実施など、共通の市場を形成することを目的に発足した。
EURATOM:原子力エネルギーの開発や管理・運用などにおける協力を促進する
ことを目的に発足した。
問3
工夫1:欧州連合域内の市民がパスポートやビザ無しで往来可能なため、安価な労働
力を得たり観光目的の移動が容易になったりした。
工夫2:共通通貨ユーロの導入により、通貨間の為替変動がなくなったり両替手数料
が不要になったりするなどして市場統合が発展した。
問4
国境での管理を撤廃したことで、域外から流入する移民や難民の管理が困難となり、
不法滞在者の増加や治安の悪化などが問題となっている。また、共通通貨の導入によ
り一国の通貨危機が他の加盟国の財政にまで影響を及ぼす事態に発展している。
問5
共通農業政策は、農産物に統一価格を設定し、価格が下がった場合には補助金を出
して買い支えるという農業の保護政策である。多額の補助金が欧州連合にとって大き
な財政負担となっている。新規加盟国の多くが農業を主産業とすることから、こうし
た国に対する補助金も、欧州連合の財政をさらに圧迫することが懸念されている。
問6 経度0度-C
東経 10 度-B
①-フランス
②・③-ドイツ(西ドイツ)
・イタリア(順不同)
④-デンマーク
⑤-イギリス ⑥-ギリシャ
⑦-スペイン
⑧-オーストリア
⑨・⑩・⑪-ポーランド・スロバキア・ハンガリー(順不同)