デパート仕入部員 C281-01 ど んな職業か デパートで、顧客のニーズを読み、魅力的な商品を仕入れ品揃えを行う。 絶えず変化する消費者のニーズを敏感に観察し、トレンド・商品サイクルを読み、前例にとらわれず、柔軟な発想で 商品を揃えていくことが求められる。 仕入部員は、販売計画・仕入計画の立案、計画に基づいた商品の発注と商品の陳列・販売、販売結果や市場動向の分 析、分析結果に基づいた次期販売計画の立案という、一連のサイクル(マーチャンダイジング)を回していくという大 きな役割を担っている。 具体的な仕入の業務は、次の3つに大別できる。まず「商品供給の業務」では、取引先の決定、商品の種類・数量・ 原価・売価の決定、支払方法・スケジュールの決定などを行う。「商品管理の業務」では、取引先管理(商品の品質管 理・仕入れ形態・納入方法・期日、支払方法など)と計数管理(売買益、受益率など)、売れ筋・仕入筋の把握を行う 。「商品開発の業務」では、市場動向の分析・情報収集や売り場の意見を聴取するなどして次の商品選定に活かしてい く。また、取引先と新商品を開発したり、各店舗の陳列・販売方法の指導なども行う。 就 くには 客のニーズや売れ筋商品を把握することが必要となるため、入社 後、売場で7∼15年くらい販売員を経験した上で、仕入部門に配 属されるケースがほとんどである。他の職種への異動は、販売部門 ・商品開発部門を除き少ない。 柔軟な発想力、鋭い観察力や洞察力、商品の売れ行き傾向などを 検討する分析力、取引先とねばり強い交渉が行える折衝力や行動力 などが求められる。仕入れ業務は店舗の業績を左右する中心業務の 一つで責任は重く、広く深い知識や経験が求められる。 労 働条件の特徴 デパートは大都市や地方の中核都市に立地している。特に大手は大都市に偏在するため、従事者の約半数は東京、大 阪、名古屋、京都、横浜、神戸の6大都市に勤務している。 売場で販売員として経験を積んでから仕入部門に配属されるのが一般的で、仕入部員の主力は30歳∼40歳代であ る。仕入部員は百貨店で働いている全従業員の5∼8%で、あまり多くない。 専門職の傾向が強い仕入部門にも年々女性の数は増加しており、女性向けの商品を扱う部門では特に進出が目立って いる。 デパートのかき入れ時である土・日曜は出勤し、平日に交代で休みを取る。年間で商品の繁閑があるため、勤務形態 はフレックスタイム制や交替制が多い。 各店舗の巡回や買い付けなど出張は多くなりがちである。1日に取引先数社から数十社と交渉を行うこともある。海 外ブランドを担当する場合は、海外出張もある。 参 考情報 関連団体 関連資格 日本百貨店協会 http://www.depart.or.jp 販売士(小売商検定)
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