一級技術師認定試験問題(一般)(2002) −小動物− 受験番号 氏 名 6. 実験誘発脳梗塞モデルとして使用される動物種はどれか。 1)チャイニーズハムスター 2)スナネズミ 3)モルモット 4)シリアンハムスター 各設問について1つを選び番号に○印を付けなさい。 7. 系統とその特徴の組み合わせで正しいのはどれか。 1. 下記のうち最もノーマルデータが多い動物はどれか。 1)ラット 2)マウス 3)ハムスター 4)スナネズミ 1)AKR:白血病好発 2)BALB/c:ビタミンKの不足に感受性 3) C3H/He:X線に感受性が高い 4)CBA:肝腫瘍好発 8. CHEDIAK−HIGASHI病のモデル動物はどれか。 2. 下記のうち自然発生腫瘍の多い動物種はどれか。 1)スナネズミ 2)ハムスター 3)ラット 4)マウス 1)NZB 2)129 3)NOD 4)ベージュ 9. センダイウイルスの標的器官はどこか。 3. 大部分の染色体の形態学的同定が可能で遺伝子マップがもっともよく作 製されている動物種はどれか。 1)ハムスター 2)ラット 3)スナネズミ 4)マウス 1)肺 2)脳 3)肝臓 4)関節 10. 高温で40%以下の湿度に暴露した時に発生する疾患はどれか。 4. 最初に中国大陸の砂漠地帯で捕獲され、その後日本で実験動物化された 動物種はどれか。 1)ハムスター 2)マウス 3)スナネズミ 4)ラット 1)異物性肺炎 2)萎縮性鼻炎 3)リングテール 4)アレルギー性鼻炎 11. マウスにおいて金属製胃ゾンデによる投与ミスの結果として引きおこ されやすい症状はどれか。 5. 日本で系統が確立された代表的なラットとその由来系統の組み合わせで 正しいのはどれか。 1)Donryu:ICR 2)SHR:Wistar 3)KYN:Long‑Evans 4)WM:SD ‑ 1 ‑ 1)腰椎脱臼 2)肺炎 3)腸炎 4)神経症状 ‑ 2 ‑ 12. マウスの無胸腺・無毛症の遺伝子記号はどれか。 1)ob 2)dy 3)nu 4)db 13. 高ビリルビン血症を呈するラットはどれか。 1)NAR 2)Nude rat 3)Brattleboro 4)Gunn 18. ある薬物を体重30gのマウスに1日あたり0.4g/kg体重の割合で投与した い。混餌飼料で与える場合、1日あたりの摂餌量を4gとすると添加濃度 は何%にすればよいか。 1)0.1% 2)0.3% 3)0.4% 4)0.6% 19. 染色体数2n=44を示す動物は以下のうちどれか。 14. 約190cm2 の床面積に飼育できるラットの体重と匹数はどれか。 1)体重200g:3匹 2)体重200g〜300g:1匹 3)体重200g〜300g:2匹 4)体重400〜500g:1匹 1)マウス 2)ラット 3)チャイニーズハムスター 4)スナネズミ 20. ラットには無症状であるが、ヒトで高熱、乏尿等の症状を呈する人獣 共通感染症は次のうちどれか。 15. ラットの飼料としてアメリカNRCが推奨している飼養標準として正しい のはどれか。 , 1)蛋白質14%、脂肪5.3%、カロリー2,800K é/kg 2)蛋白質24%、脂肪5.3%、カロリー3,800Ké/kg 3)蛋白質34%、脂肪5.3%、カロリー3,800Ké/kg 4)蛋白質24%、脂肪7.3%、カロリー4,800Ké/kg 16. ある薬物を25mg/kg体重の割合でマウスに経口投与したい。薬物濃度 は5mg/ãである。マウスの体重が30gとして投与容量はいくらか。 1)0.15ã 2)0.3ã 3)0.6ã 4) 1.2ã 1)HFRS 2)HVJ 3)MHV 4)SDA 21. 熟練した技術者がマウスから一部採血を行う場合の採血量の目安と して適切なのはどれか。 1)尾静脈 = 0.1〜0.5ã 2)尾静脈 = 0.03〜0.05ã 3)尾動脈 = 0.2〜0.4ã 4)眼窩静脈叢 = 0.5〜1.5ã 22. 肺の分葉について正しい組み合わせはどれか。 17. マウス・ラット型の性周期を示すのは以下のうちどれか。 1)右葉 2)右葉 3)右葉 4)右葉 4 2 3 2 左葉 左葉 左葉 左葉 1 3 5 4 = = = = マウス ラット スナネズミ ハムスター 1)モルモット 2)ウサギ 3)ネコ 4)ハムスター ‑ 3 ‑ ‑ 4 ‑ 23. マウス肝炎ウイルスと共通抗原を持つラットの感染症の病原体は下記 のうちどれか。 1)Sendai virus 2)Mycoplasma pulmonis 3)Tyzzer's organism 4)Sialodacryoadenitis virus 1)成熟卵胞が排卵した後にできる黄体の機能亢進はない。 2)血中ホルモン濃度は膣上皮細胞に反映しない。 3)不妊交尾刺激を加えても黄体は機能化しない。 4)性周期は黄体期を欠くが完全周期である。 30. ラットの系統に関し正しいのはどれか。 1)Sprague‑Dawley系の祖先の雌はWistarラットに由来している。 2)Wistarラットはジャクソン研究所で系統化したものである。 3)Long‑Evans系はスエーデンラットの雄を祖先とする。 4)August系はシカゴ大学で系統化されたものである。 24. アトロピンの用途は何か。 1) 2) 3) 4) 29. ラットの性周期に関し正しいのはどれか。 局所麻酔薬 吸入麻酔薬 麻酔前処置薬 全身麻酔薬 31. ラットの成長に関し正しいのはどれか。 25. ボールマンケージとは何か。 1)ラットの行動観察用の丸型ケージ 2)代謝ケージ 3)持続的な試料採取のための保定を目的としたケージ 4)群飼ケージの別名 26. 高周波の音に感受性が強くショック死することがあることが知られて いるマウスの系統はどれか。 1)SJL 2)DBA/2 3)DDY 4)ICR 1)出生時体重は7〜8gである。 2)産毛は生後5〜6日目に現われ始める。 3)10日目頃に眼と耳が開く。 4)固形飼料は7日目頃から摂取可能である。 32. 雄ラットの性成熟に関し正しいのはどれか。 1)性成熟の開始期を秋期発動期という。 2)繁殖用には120日齢以降の個体を使用する。 3)精巣下降は40〜50日齢である。 4)60〜70日齢で受精可能な精子が出現する。 33. ラットの生殖器に関し正しいのはどれか。 27. 床面積65〜100cm のケージにマウスを何匹飼育するのが適当か。 2 1)1 2)2 3)3 4)4 1)陰核腺は包皮腺に相当する。 2)膣には膣前庭部がある。 3)子宮は分裂子宮である。 4)受精は卵管狭部で行われる。 34. マウスを高温環境下で飼育した場合どのようなことがおこるか。 28. 出生時の体重が0.8〜1.5gの動物は以下のうちどれか。 1)マウス 2)ラット 3)ハムスター 4)スナネズミ ‑ 5 ‑ 1)摂餌量・摂水量とも増加する。 2)摂餌量は低下し、摂水量が増加する。 3)摂餌量は増加し、摂水量が低下する。 4)摂餌量・摂水量とも低下する。 ‑ 6 ‑ 35. ラットのSyphacia murisの感染について正しいのはどれか。 1)肝臓に寄生する。 2)雌成虫は盲腸腔内に産卵する。 3)一般に明らかな症状を示さない。 4)感染すると下痢、体重減少などの激しい症状がみられる。 36. ラットの解剖学的特徴について正しいのはどれか。 1) 2) 3) 4) 肝臓は5葉からなる。 胆管は胆嚢を経由して十二指腸に開口する。 膵臓は2葉である。 膵液の分泌管は胆嚢につながっている。 37. ハムスター類に関する説明で正しいのはどれか。 1) シリアンハムスターを用いた最初の実験はカラアザールの研究であ る。 2) チャイニーズハムスターを用いた最初の実験は肺炎球菌の実験であ る。 3) シリアンハムスターを用いた最初の実験は腫瘍の研究である。 4) チャイニーズハムスターを用いた最初の実験は原虫の感染実験であ る。 38. スナネズミのてんかん発作について正しいのはどれか。 1) 2) 3) 4) てんかん発作は5段階の過程を経て起こる。 発作は連続して誘発させることが可能である。 発作の持続時間は5〜10分である。 発作の持続時間は30〜60分である。 39. 飼育中のマウスに異物性肺炎が認められた。考えられる原因は下記 のうちどれか。 1)高いアンモニア濃度 2)金網床ケージでの長期飼育 3)塵埃の多い床敷きの使用 4)明るすぎる光源 40. BDF1はどの組み合わせから生まれるか。 1)C3H/He × DBA/2 2)C57BL/6 × DBA/2 3)BALB/c × DBA/2 4)ICR × DBA/2 ‑ 7 ‑ ‑ 8 ‑ 一級技術師認定試験問題(一般)(2002) −総論− 受験番号 氏 名 各設問について1つを選び番号に○印を付けなさい。 1. 疾患モデル動物の開発に関して正しいのはどれか。 1)ミュータント系動物は疾患モデルである。 2)系統育成の後、疾患モデルとして意味を持つかどうか評価する。 3)疾患モデルはヒトと同じ臨床症状を示す。 4)異常形質は環境要因に関係なく発現する。 2. 動物福祉の3Rに関して正しい説明はどれか。 1)3Rとは過激な動物権運動をいう。 2)3Rは動物実験倫理の原則を示している。 3)3Rとは動物福祉に関する日米欧3極の取り決めである。 4)3Rは3人のブラジル人実験動物学者である。 3. 実験動物の輸送に関し適切なのはどれか。 1)動物が不顕性感染をしている場合でも発症さえしていなければ危険は ないのでそのまま輸送して構わない。 2)空調車による輸送の場合、輸送者は必ずしも動物の取り扱いに習熟し ている必要はない。 3)輸送箱の材質は堅固に出来ており、輸送中に動物が逃亡することはあ りえないので逃亡防止に留意する必要はない。 4)輸送にあたる者は実験動物に関する基本的な取り扱いに精通している ことが望ましい。 4. 下記の用語群のうち、筋肉の種類と神経支配について相互に関係が深い ものを選びなさい。 1)血管壁・平滑筋・不随意筋・自律神経 2)心筋・平滑筋・不随意筋・自律神経 3)骨格筋・横紋筋・随意筋・自律神経 4)内臓・平滑筋・不随意筋・体性神経 ‑ 9 ‑ 5. 下記の用語群のうち、腎臓における尿の生成から排泄までの経路を順に 示しているのはどれか。 1)糸球体嚢→近位尿細管→ヘンレ係蹄→遠位尿細管→集合管→尿道→膀 胱→尿管→尿道口 2)ヘンレ係蹄→近位尿細管→糸球体嚢→遠位尿細管→集合管→尿道→膀 胱→尿管→尿道口 3)糸球体嚢→近位尿細管→ヘンレ係蹄→遠位尿細管→集合管→尿管→膀 胱→尿道→尿道口 4)ヘンレ係蹄→近位尿細管→糸球体嚢→遠位尿細管→集合管→尿管→膀 胱→尿道→尿道口 6. 肺について正しい記述はどれか。 1) 肺胞と血液の間で酸素と窒素のガス交換が行われる。 2) 気管支の分岐は肺門部→細気管支→呼吸細気管支→肺胞管→終末気管 支の順に分岐を重ねる。 3) 肺の分葉の仕方には動物種差がある。 4) 肺自体で運動能力を持ち収縮を行うことが出来る。 7. マウス・ラットの膣垢像について正しいのを選びなさい。 1) 発情休止期は角化細胞のみが散在または集塊状に認められる。 2) 発情前期は核が消失した角化細胞と白血球が多くみられる。 3) 発情期は全体的に細胞がまばらで白血球がやや多く散在し、これに混 じって少量の有核細胞や角化細胞がみられる。 4) 発情後期Ⅱは有核細胞の周りに多数の白血球がみられる。角化細胞の 混在することもある。 8. 人工授精について正しい記述はどれか。 1) 2) 3) 4) げっ歯目の動物では射精された精液を人工授精に使う。 自然排卵動物では発情休止期の雌動物の子宮内に精液を注入する。 凍結した精子は使用時には43℃の温湯に漬けて急速に融解する。 マウス・ラットでは予めメスを偽妊娠状態にしておいてから、ピペッ トを用い子宮内に精子を注入する。 ‑ 10 ‑ 9. マウス・ラットの受精卵の回収方法はどれか。 1) 麻酔下での生体灌流を行う。 2) 麻酔下で腹部を切開後、卵管ならびに子宮を露出し、上行性灌流にて 回収する。 3) 卵管を摘出し、先の鋭い細い注射針を卵管采に差し込んで下行性に灌 流し、灌流液と共に受精卵を回収する。 4) 子宮摘出を行い、先の鈍な太い注射針を卵管と子宮の結合部に差し込 んで下行性に灌流し、灌流液と共に受精卵を回収する。 14. 食性に関する記述のうち正しいのはどれか。 1)動物種によって食物の種類や食べ方が異なり、この食性の違いが口、 消化管、消化器官の構造の差に現れるが、機能は全く同一である。 2)肉食性動物は頑強な顎骨と鋭い歯を持ち、腸において強力な消化力 を持つ。 3)草食性の動物は盲腸が大きく、盲腸内の微生物が産生する繊維質分 解酵素と食物が長時間接触することが出来る。 4)雑食性の動物は肉食性と草食性の形態や機能的特徴を全て有してい る。 10. 性の分化に関係する記述として正しいのはどれか。 1)H‑Y抗原を持つ個体では生殖原基は精巣に誘導され、持たない個体は 卵巣に発育する。 2)H‑Y抗原を持つ個体では生殖原基は卵巣に誘導され、持たない個体で は精巣に発育する。 3)H‑Y抗原はX染色体に由来する。 4)オスでは精巣から分泌されるテストステロンによりミューラー管が発 育する。 11. マウスの性周期の型として正しい記述はどれか。 1) 卵胞の発育に伴い発情が到来し、発情の1日前に排卵が起こる。 2) 卵胞の発育に伴い発情の直前に排卵が起こる。 3)卵胞の発育に伴い発情が到来し、発情のピークで排卵が起こる。 4)卵胞の発育に伴い発情が到来し、発情の直後に排卵が起こる。 12. マウス受精卵の凍結保存を行う際、保存可能な時期はどれか。 1) 2) 3) 4) 2〜8細胞期 16細胞期 桑実胚 胞胚 15. 蛋白質の栄養価に関する記述として正しいのはどれか。 1)非必須アミノ酸含有量の多いもの程栄養価は高い。 2)必須アミノ酸含有量の多いもの程栄養価は高い。 3)植物性蛋白質は動物性蛋白質より一般的には栄養価が高い。 4)飼料中の蛋白質の栄養価は必須アミノ酸の含有量に依存する。 16. ヒトやマウスの遺伝子の数はどれくらいあると考えられているか。 1)3〜4万個 2)10〜12万個 3)20〜30万個 4)5千〜1万個 17. B10.129‑H‑12 bで示されるマウスの説明として、正しいのはどれか。 1)129マウスにC57BL/10系統からH‑12 b伝子を導入したコンジェニック 系統 2)C57BL/10マウスと129‑H‑12 bマウスを交配した交雑群 3)C57BL/10マウスに129系統からH‑12 b伝子を導入したコンジェニック 系統 4)H‑12遺伝子座にb 型突然変異が生じたC57BL/10マウス由来のミュータ ント系 13. 乳腺の機能に関する記述で正しいのはどれか。 1)妊娠初期に乳腺胞が、中期には乳腺管が発育する。 2)妊娠末期には乳腺管の分泌機能が一時的に低下する。 3)分娩直前にはすでに乳汁の生産が始まっている。 4)乳量は新生仔による吸引刺激とは無関係である。 ‑ 11 ‑ ‑ 12 ‑ 18. クローズドコロニーに関する次の記述で、正しいのはどれか。 1)同一生産者の同一系統でも、生産の時期や生産棟によりコロニーの遺 伝子構成が異なる場合がある。 2)子宮切断術によりSPF化した場合、コロニーの遺伝子構成が変わる場 合があるが、胚移植でSPF化した場合には、その心配はない。 3)クローズドコロニーの維持には、集団内を大きく二つにわけ、そこか ら均等に次世代動物を選抜する循環交配方式を採用する。 4)クローズドコロニーでは無作為なランダム交配を原則とするので、特 定の交配方式を採らない。 19. ある近交系からコンジェニック系を作出する場合、何回のもどし交配 が必要とされているか。 1)10回 2)12回 3)16回 4)20回 2)遺伝的変異の高い系統を育成するため。 3)個体間で遺伝的に均一な系統を育成するため。 4)目的とする能力などが劣っている系統を育成するため。 24. リコンビナント近交系の作出方法として正しいのはどれか。 1)クローズドコロニー由来の雌雄をランダムに組み合わせたラインを近 交化した。 2)ある遺伝子を入れ替えるために戻し交配を10代繰り返した。 3)二つの近交系を基に雑種第2代から近親交配を開始し、20世代以上経 った。 4)ある遺伝子座について強制的にヘテロ性を保ったまま近親交配を行っ た。 25. 正しく系統維持が行われている場合、遺伝的モニタリング検査を行う とどの様な結果が得られるか。 20. 疾患モデル動物の場合、原因遺伝子座をホモに持つと致死または不妊 になることが多い。このようなモデル動物を維持するためには特定遺 伝子座をヘテロに保つように兄妹交配を続けることが必要になる。 このような方法で維持される系統のことを何というか。 1)セグリゲイティング近交系 2)リコンビナント近交系 3)コアイソジェニック系 4)コンジェニック系 1)ある近交系の個体間で遺伝的な違いがほとんど見られなかった。 2)異なる2種類の近交系間のF1個体の遺伝子型はどの遺伝子座でもホモ 型であった。 3)nude遺伝子のコンジェニック系統で、2,3の遺伝子座でヘテロ型が見 られた。 4)クローズドコロニーでは個体間で遺伝的な違いがほとんど見られなか った。 26. 「遺伝的モニタリング」を正確に表しているのはどれか。 21. メンデルの法則に関する正しい記述はどれか。 1)染色体地図作成についての法則 2)配偶子形成の仮定を説明している法則 3)近親交配や戻し交配についての法則 4)遺伝子の発現および次世代への伝達に関する法則 22. 遺伝子の連鎖について正しい記述はどれか。 1)ある2つの遺伝子座が同じ染色体上にある。 2)ある2つの遺伝子座が異なる染色体上にある。 3)ある2つの遺伝子座が異なる常染色体上にある。 4)ある2つの遺伝子座が異なる性染色体上にある。 23. 近親交配の目的として正しいのはどれか。 1)遺伝的特性検査 2)遺伝子型検査 3)遺伝的品質検査 4)遺伝的定期検査 27. 妊娠の維持に関わっているホルモンはどれか。 1) 2) 3) 4) エストロジェン 性腺刺激ホルモン 黄体ホルモン オキシトシン 1)その系統が特定の遺伝形質に固定しないように育成するため。 ‑ 13 ‑ ‑ 14 ‑ 28. マイコプラズマの性状として正しいのはどれか。 1)細胞壁があり一定の形を保つ。 2)分芽で増殖する。 3)寒天培地上でコロニーを作る。 4)ウイルスとほぼ同じサイズである。 29. 細菌に関する説明として正しいのはどれか。 1)人工培地に発育しない。 2)多細胞生物である。 3)光学顕微鏡で見ることができる。 4)病原菌の発育至適温度は25℃前後である。 30. 病原体の侵入門戸に関する説明として正しいのはどれか。 1)経口感染は呼吸器病の主な感染経路である。 2)外傷がなければ経皮感染は起こらない。 3)垂直感染の主な経路は胎盤である。 4)消化器病の多くは経鼻感染する。 31. 検疫動物の隔離に関して正しいのはどれか。 1)作業衣や履物は検疫室専用にする。 2)器材はそのまま洗浄室に持ち込む。 3)複数の技術者が交代で動物を管理する。 4)検疫室は一般飼育室に対して陽圧に保つ。 32. 抗体に関して正しいのはどれか。 1)抗体活性を示すグロブリンを反応グロブリンという。 2)抗原と特異的に反応する血清中のグロブリンをいう。 3)抗体活性の大部分はαグロブリンである。 4)抗体はIgA、IgB、IgC、IgE、IgFの5クラスに分けられる。 2)アジュバントを入れると抗原の免疫反応が抑制される。 3)ブースターは受動免疫増強のための、再度の抗体注射をいう。 4)ブースターにより抗体価が急激に上昇する。 35. 遅延型アレルギーに関して正しいのを選びなさい。 1)化粧品との接触アレルギーに関与する。 2)全身性遅延型アレルギーをアナフィラキシーという。 3)輸血時の副作用の本態である。 4)血中抗体が関与する。 36. 抗原接種経路に関して正しいのを選びなさい。 1)接種経路は気道が一般的である。 2)抗原は一気に注入する。 3)静脈注射はアナフィラキシーショックを起こしやすい。 4)動物がなめてきれいにしやすい部位に筋肉内注射する。 37. 実験動物の飼育管理上最も大切な心がまえは何か。 1)実験目的に沿ったデータが得られるように管理をすること。 2)実験動物なので動物に愛情を注ぐような行為は禁物である。 3)実験動物といえども動物の習性や特性をよく知り、愛情をもって接す ること。 4)動物がどのような状態にあろうとも標準操作手順書通りの管理をする こと。 38. 実験動物の飼育ケージの説明で最も適切なのはどれか。 1)マウス、ラット、スナネズミ、モルモットの繁殖用ケージとして床敷 入り金網底ケージが使用される。 2)ウサギの繁殖ケージには巣箱を取り付ける必要がある。 3)ハムスター類のケージにはアルマイト加工製のものが推奨される。 4)ウサギの飼育には一般にペン方式がとられる。 33. 母子免疫について正しいのはどれか。 1)母体から病気をうつされた仔が獲得する免疫をいう。 2)母体と仔が同じ抗体価を示す場合をいう。 3)母体から胎盤または初乳を介して仔が抗体を受け取ることをいう。 4)母体からの移行抗体は成熟動物を感染から守る。 34. アジュバントおよびブースターに関して正しいのを選びなさい。 1)アジュバントは抗原とともに投与して痛みを軽減する。 ‑ 15 ‑ ‑ 16 ‑ 39. 実験動物の飼育ケージサイズで最も適切なのはどれか。 1)離乳仔マウス1匹あたりの床面積を25cm2とした。 2)成熟ラットのケージの高さを25cmとした。 3)成熟モルモットの1匹あたりの床面積を300cm2とした。 4)成熟ウサギのケージの高さを35cmとした。 40. 実験動物の給餌、給水作業で最も適切なのはどれか。 1)モルモットの給餌器として床置きの受皿式を用いて飽食とした。 2)ラットの単独飼育の給餌器として、飼料が250g程度入るものを選択し た。 3)ウサギの給餌量を1日250gとした。 4) マウスを10匹/ケージで3日間飼育するために50ãの給水ビンを用い た。 41. 下記の日常管理作業の中で最も適切なのを選びなさい。 1) コンベンショナル動物室の作業の後にSPF動物室へ入室した。 2) 非耐熱性飼育器材の滅菌にエチレンオキサイトガスを用い、滅菌当日 に使用した。 3) SPF動物を受入れる際、輸送ケージ周囲に消毒用アルコールを噴霧 して検疫室へ運搬した。 4) マウスを用いて放射線照射実験を行う際に、飲料水として水道水を 週1回の頻度で交換した。 42. 下記の日常管理作業の中で最も適切なのを選びなさい。 1) 感染実験に使用したケージを水洗した後に消毒液で消毒した。 2) Bウィルスを保有したサルの飼育ケージを温水洗浄した後にオート クレーブ滅菌した。 3) 無菌動物用の飲料水として生理食塩液を給水した。 4) SPF動物用の飲料水に塩酸を添加し、pHを下げて給水した。 43. 実験動物の個体識別で最も適切な方法はどれか。 1) ウサギの永久的識別法として、耳介にフェルトペンで番号を記載し た。 2) マウスの永久的識別法として、耳に耳鋲を取り付けた。 3) トリ類の個体識別法として、番号を刻印した脚帯を用いた。 4) ラットの永久的識別法として、被毛にピクリン酸を塗布した。 取に適している。 2) 物理的安楽死法には、頸椎脱臼、断首、打撲があり、病理学的な材 料採取に適している。 3) 化学的安楽死法には、通常バルビツール系麻酔剤が用いられる。 4) クロロホルムの吸入法はヒトに対しても安全であり、致死効果も確 実である。 45. 動物の輸送に関し、最も適切なのはどれか。 1) SPF動物の場合にはエアーフィルター付の輸送ケージを用いる。 2) コンベンショナル動物の場合にはエアーフィルター付の輸送ケージは 不適である。 3) ヌードマウスの輸送中には給水は不要である。 4) ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、トリ類およびサル類の輸送には通常給 餌、給水を行う。 46. 同一施設内で動物を運搬する方法として最も適切なのはどれか。 1) マウスをフィルターカバーで覆って飼育用ケージに入れ、飼育室間 を移動した。 2) モルモットを飼育室と処置室間で移動する際に金属製金網床の飼育 ケージをそのまま運搬ケージとした。 3) 手術後のウサギを処置室から飼育室へ移動する際にプラスチック製 の運搬用ケージに複数匹入れて運搬した。 4) ラットを検疫室から飼育室へ移動する際にエアーフィルター付運搬 用ケージに複数匹収容した。 47. 実験動物の飼育器材に関して最も適切なのはどれか。 1) スナネズミの繁殖用ケージには床敷を用いなくてもよい。 2) モルモットは制限給餌されるため、給餌器は1日量の入るものが使 用される。 3) 飼育架台は飼育室の壁にピッタリつけて設置する。 4) 居住性をよくするために使用される床敷には、検査済みの紙製チップ あるいは木屑が用いられる。 44. 安楽死法の記述で適切なのはどれか。 1) 炭酸ガスは無色、無臭で安価であり、生化学や薬理学などの材料採 ‑ 17 ‑ ‑ 18 ‑ 48. 実験動物の受入れ、検疫時の一般的対応で最も適切なのはどれか。 1) 動物受入れ後に異常がみられたことから供給先の微生物検査結果を 入手した。 2) ラットの受入れ時に生産所出荷時体重を下回っていたため供試動物 から除外した。 3) コンベンショナル動物を入荷させて直ちに実験に供した。 4) マウスの検疫期間中に死亡動物および異常動物が続出したため定め られた手順に従って直ちに処分した。 49. 軟骨についての説明で正しいのはどれか。 1) 2) 3) 4) 骨同様に血管を含む。 軟骨を含む器官として気管支が挙げられる。 軟骨基質の主成分はカルシウム塩である。 軟骨も骨同様、破骨細胞を含む。 50. 呼吸中枢を司る部位はどれか。 1) 2) 3) 4) 大脳 中脳 間脳 延髄 肺循環の一部に含まれる。 心臓自身に栄養や酸素を送るために存在する。 肝臓自身に栄養や酸素を送るために存在する。 冠状循環に障害があった場合は肺水腫を引き起こす。 52. T細胞(Tリンパ球)が作られる器官はどれか。 1) 2) 3) 4) 1) 2) 3) 4) Na+ Cl− K+ Ca2+ 54. 胃の運動や胃液の分泌を支配する神経はどれか。 1) 2) 3) 4) 迷走神経 運動神経 感覚神経 嗅覚神経 55. 骨の合成に必要なビタミンはどれか。 1) 2) 3) 4) ビタミンA ビタミンB ビタミンC ビタミンD 56. 抗利尿ホルモンを選びなさい。 51. 冠状循環について正しいのはどれか。 1) 2) 3) 4) 53. 血液凝固に関連するイオンはどれか。 骨髄 脾臓 膵臓 胸腺 1) 2) 3) 4) バソプレシン インシュリン プロラクチン テストステロン 57. 精液の凍結保存の際、凍結保護剤として使われる物質はどれか。 1) 2) 3) 4) エタノール グリセリン エーテル アセトン 58. 受精卵の凍結保存に利用され、冷却温度や冷却速度を任意に変えられ る装置はどれか。 1) 2) 3) 4) ‑ 19 ‑ オートクレーブ クリオスタット プログラムフリーザー ディープフリーザー ‑ 20 ‑ 59. 雌に偽妊娠を引き起こさせるために使用する雄動物の状態を選びなさ い。 1) 2) 3) 4) 去勢後にプロジェステロンを投与した雄を使用する。 精管のみを結紮した雄動物を使用する。 精巣のみを摘出した雄動物を使用する。 片側のみ精巣を摘出した雄動物を使用する。 60. ある遺伝子が欠損あるいは除外されたマウスを何というか。 1) 2) 3) 4) トランスジェニックマウス ノックアウトマウス 遺伝子疾患モデルマウス スーパーマウス ‑ 21 ‑ ‑ 22 ‑ 一級技術師認定試験(一般) (2002) −モルモット・ウサギ− 受験番号 氏名 Ⅰ.各設問について1つを選び番号に○印を付けなさい。 1. モルモットの特性として正しいのはどれか。 1)中耳や内耳を対象とする手術操作が容易であることから、聴覚の研究 に使用される。 2)従来から、発熱試験やドレーズテストに多用されてきた。 3)採血の容易さや抗体反応の良さから、免疫血清の作製に多用される。 4)胎仔の日齢が正確に把握でき、1腹の胎仔数も多いことから、催奇性 試験に多用される。 2. モルモットの系統だけの組み合わせはどれか。 1)アンゴラ・APG・APA 2) ハートレー・BIO14.6・BIO86.93 3) ハートレー・Strain 2・Strain 13 4)チンチラ・APG・APA 3. モルモットの疾病に関して正しいのを選びなさい。 1)脱毛はあまり見られない。 2)ビタミンDの欠乏でくる病にかかりやすい。 3)胃に毛球ができやすい。 4)妊娠中毒症がしばしばみられる。 4. モルモットの主な感染症の組み合わせを選びなさい。 1)サルモネラ病、肺炎球菌病、スナッフル 2)耳疥癬、皮膚糸状菌病(白癬)、ウエットテール 3)気管支敗血症菌病、サルモネラ病、溶血連鎖球菌病 4)気管支敗血症菌病、スナッフル、ウエットテール 1)卵胞の発育に伴い発情し、発情のピークで排卵する。排卵後の黄体は 機能するが、受精、着床しない場合は退行する。 2)卵胞の発育に伴い発情し、発情のピークで排卵する。排卵後の黄体は 機能せず直ちに退行するが、交尾刺激があると機能する。 3)常に成熟卵胞があり、連続発情状態にある。しかし、自然に排卵され ることはなく、交尾刺激により排卵する。 4)季節性があり、繁殖季節中に1回だけ発情し、自然排卵した後に黄体 は長く機能する。 6. モルモットの繁殖開始適期として正しいのはどれか。 1)♀♂ともに2.5〜3ヶ月 2)♀で3ヶ月、♂で5ヶ月 3)♀♂ともに4〜5ヶ月 4)♀で4〜5ヶ月、♂で6〜7ヶ月 7. モルモットへ静脈注射を行う場合、適切な部位はどこか。 1)尾静脈 2)耳静脈 3)頸静脈 4)後伏在静脈 8. モルモット1匹あたりのケージ床面積はどの程度か。 1)体重350g以下のもの:約100cm2、350g以上のもの:150〜200cm2 2)体重350g以下のもの:約300cm2、350g以上のもの:600〜700cm2 3)体重350g以下のもの:約150cm2、350g以上のもの:200〜300cm2 4)体重350g以下のもの:約250cm2、350g以上のもの:400〜500cm2 9. モルモットに関する数値として正しい組み合わせを選びなさい。 1)成体重800〜1,000g、染色体数2n=42、乳腺2対 2)成体重800〜1,000g、染色体数2n=64、乳腺1対 3)成体重500〜800g、 染色体数2n=42、乳腺1対 4)成体重500〜800g、 染色体数2n=64、乳腺2対 5. 下記のうち、モルモットについて正しい記述はどれか。 ‑ 23 ‑ ‑ 24 ‑ 10. モルモットの特性に関して正しいのを選びなさい。 1)体表の血管が太く静脈注射しやすい。 2)脳の形が一定しているので脳神経生理学の研究に使われる。 3)遅延型過敏症を起こしやすく免疫学領域の需要が高い。 4)ヒトB型肝炎の感染実験に利用される。 11. モルモットの品種に関して正しい組み合わせを選びなさい。 1)アビシニアン、ペルシュロン 2)チャイニーズ、イングリッシュ 3)ペルビアン、アラブ 4)イングリッシュ、ペルビアン 12. モルモットの形態的特徴について正しいのを選びなさい。 1)そしゃく筋群の発達が悪いので噛みつかない。 2)盲腸がきわだって大きい。 3)歯式は切歯1/1、犬歯0/0、前臼歯4/4、後臼歯0/0である。 4)胸腔を開くと肺はよく退縮する。 13. モルモットの飼育に関して正しいのはどれか。 1)市販飼料には粗繊維分が10〜20%含まれている。 2)成熟モルモットの1日の摂餌量は50g前後である。 3)1日の摂水量は200ã前後である。 4)体重計は秤量2〜4㎏、感度10gのものを準備する。 14. モルモットの麻酔法で正しいのはどれか。 1)吸入麻酔にはクロロホルムが推奨されている。 2)バルビタール系麻酔剤の腹腔内投与量は体重1㎏あたり35㎎である。 3)塩酸ケタミンは体重1㎏あたり30㎎を静脈内に投与する。 4)麻酔剤を投与すると体温が上昇するので術後は動物の体を冷やす。 15. モルモットの投与法に関して正しいのを選びなさい。 1)静脈注射には外頚静脈が適している。 2)胃ゾンデを挿入したら注射筒を引いて空気が入ってくることを確認す る。 3)腹腔内投与では腸や膀胱を穿刺しないように注意する。 4)皮下注射部位は腹部を選ぶ。 ‑ 25 ‑ 16. モルモットの採材法で正しいのを選びなさい。 1)心臓からの全採血で15〜20ãの血液が採取できる。 2)少量の採血部位は耳翼辺縁静脈が適切である。 3)尿道が太いので膀胱の貯尿をとりやすい。 4)成熟モルモットの1日の排尿量は100ã、排糞量は5〜10gである。 17. モルモットの安楽死法に関して正しいのを選びなさい。 1)頭蓋打撲法は技術を要しないので初心者に向いている。 2)頚椎脱臼はモルモットに適した安楽死法である。 3)ドライアイスは体温低下による安楽死法に用いる。 4)バルビタール系麻酔剤を用いるときは麻酔量の2〜4倍を投与する。 18. 実験用ウサギの特性として、正しいのはどれか。 1)古くから血清反応用の補体採取動物として利用されてきた。 2)ヒトやサル類と同様に、不完全性周期型の動物である。 3)ヒトやサル類と同様に、ビタミンCの体内合成が出来ない。 4)野生のアナウサギ由来であり、日本産のノウサギとは種が異なる。 19. ウサギによく見られる非感染性の疾病または異常はどれか。 1)下顎骨の発育異常 2)ビタミン代謝異常による壊血病 3)糖代謝異常による糖尿病 4)発癌因子の異常発現による乳腺腫瘍 20. ウサギのスナッフルの原因菌として、正しいのはどれか。 1)Boredetella 2)Pasteurella 3)Pasteurella 4)Pseudomonas bronchiseptica pneumotropica multocida aeruginosa 21. ウサギの耳疥癬の原因として、適切なのはどれか。 1)ツメダニ 2)コクシジウム 3)ウサギキュウセンヒゼンダニ 4)皮膚糸状菌 ‑ 26 ‑ 22. ウサギの輸送に関連した次の記述で、正しいのはどれか。 1)実験用のウサギは体重の割に骨格が細く、筋肉も弱いため、骨折や脱 臼を起こしやすい。 2)輸送後のウサギは水分補給が不十分になりやすいため、到着後直ちに 飲水を通常より多めに与える。 3)ウサギは闘争性が弱いため、複数のオスあるいはオスとメスを同一輸 送容器で輸送してもかまわない。 4)動物福祉の観点から、輸送中の容器も出来るだけ広くし、ウサギが動 き回れるようにする。 23. ウサギの性周期に関する記述として正しいのはどれか。 1)卵胞の発育に伴い発情し、発情のピークで排卵する。排卵後の黄体は 機能せず直ちに退行するが、交尾刺激があると機能する。 2)卵胞の発育に伴い発情し、発情のピークで排卵する。排卵後の黄体は 機能するが、受精、着床しない場合は退行する。 3)常に成熟卵胞があり、連続発情状態にある。しかし、自然に排卵され ることはなく、交尾刺激により排卵する。 4)季節性があり、繁殖季節中に1回だけ発情し、自然排卵した後に黄体 は長く機能する。 24. アイランドスキンの説明として、正しいのはどれか。 1)皮膚の一部で被毛の発育方向が逆向きになる現象で、モルモットに特 徴的である。 2)皮膚の一部で被毛の発育方向が逆向きになる現象で、ウサギに特徴的 である。 3)皮膚が部分的に厚くなり、その部分の被毛の発育も速くなる現象で、 モルモットに特徴的である。 4)皮膚が部分的に厚くなり、その部分の被毛の発育も速くなる現象で、 ウサギに特徴的である。 25. ウサギの特性に関して正しいのはどれか。 1)体表の血管が細く静脈注射が困難である。 2)体重に比して血液の採取量が少ない。 3)繁殖特性上、胎仔の日齢が正確に把握できる。 4)近交退化現象が認められない。 ‑ 27 ‑ 26. ウサギの離乳時期として正しいのはどれか。 1)21〜25日 2)30〜45日 3)50〜60日 4)60〜70日 27. ウサギの採材法として正しいのはどれか。 1)5ãくらいなら耳静脈から採血できる。 2)心臓穿刺による採血は助手を必要としない。 3)頚動脈からの全採血で3㎏前後のウサギから約150ãの血液を採取でき る。 4)成熟ウサギの1日の排尿量は約100ã、排糞量は10〜20gである。 28. ウサギの安楽死法に関して正しいのはどれか。 1)空気栓塞法は静脈注射の要領でできるので推奨されている。 2)多数のウサギを安楽死処理するにはストリキニーネを用いる。 3)炭酸ガス吸入法は苦痛が著しく安楽死法とはいえない。 4)バルビタール系麻酔剤は体重1㎏あたり100㎎投与する。 29. ウサギの1日あたりの給餌量として、正しいのはどれか。 1)体重1.5kg以下のもの:約30g 2)体重1.5kg以下のもの:約80g 3)体重1.5kg以下のもの:約120g 4)体重1.5kg以下のもの:約150g 体重2〜3kgのもの:50〜70g 体重2〜3kgのもの:100〜150g 体重2〜3kgのもの:150〜200g 体重2〜3kgのもの:200〜250g 30. 遺伝子改変ウサギに関する次の記述で、正しいのはどれか。 1)トランスジェニックウサギは作製されているが、ノックアウトウサギ の作製報告はない。 2)トランスジェニックウサギおよびノックアウトウサギともに、作製報 告がある。 3)トランスジェニックウサギもノックアウトウサギも、まだ作製報告は ない。 4)トランスジェニックウサギの作製報告はないが、ノックアウトウサギ は作製されている。 ‑ 28 ‑ 31. ウサギの品種に関して正しい組み合わせを選びなさい。 1)日本白色種、ホワイトレグホン、ダッチ 2)ニュージーランドホワイト、ハートレー、フレンチ 3)ブラウンノルウェー、カリフォルニア、ヒマラヤン 4)ニュージーランドホワイト、日本白色種、ダッチ 32. ウサギの形態的特徴にとして正しいのはどれか。 1)四肢に肉球がある。 2)瞬膜が発達している。 3)永久歯の歯式は切歯1/2、犬歯0/0、臼歯2/3である。 4)黄体は他の動物種より大きい。 37. ウサギの投与法に関して正しいのはどれか。 1)経口投与時の注入量は5ãまでとする。 2)皮内注射には耳翼が適している。 3)腹腔内注射の注入量は10ã以内にとどめる。 4)静脈内注射の注入量は50ãまで問題ない。 38. ウサギに対する注射法について正しいのはどれか。 1)皮下注射は、通常、背部皮下に行う。 2)筋肉内注射の注入量は0.5ãを超えてはならない。 3)腹腔内注射の場合は頭部を高くして保定する。 4)耳の静脈から注射する場合は注射針の断面を下にして耳介先端部にむ けて刺入する。 33. ウサギの疾病に関して正しいのはどれか。 1)腰抜けは股関節の脱臼が原因である。 2)ビタミンCを体内合成できないので壊血病になりやすい。 3)輸送のストレスで紅涙を排出する。 4)不整咬合を起こしやすい。 39. ウサギの主な感染症の組み合わせを選びなさい。 1)サルモネラ病、白癬、肝炎 2)耳疥癬、コリネ菌病、ウエットテール 3)緑膿菌病、コクシジウム病、クロストリジウム病 4)気管支敗血症菌病、ブルセラ病、ウエットテール 34. ウサギの飼育に関して正しいのはどれか。 1)四肢の蹠を傷つけやすい。 2)居住性を高めるためにすのこの桟の間隔を広くする。 3)あまり水を飲まず1日の摂水量は100〜200ã前後である。 4)ウサギが輸送中に暴れないように輸送箱の床は滑りやすくする。 35. ウサギの繁殖に関して正しいのはどれか。 40. ウサギの繁殖を行う場合、種親の選択にあたり注意すべき点はどれか。 1)少々太り気味でも首が太く、肩幅が広く、背の肉付きのよいものを選 ぶ。 2)四肢の踏着の正しいものを選ぶ。 3)尾は弾力さえあれば曲がっていても構わない。 4)雌は乳頭が2対以上、雄では精巣が2つあるものを選ぶ。 1)繁殖適期は雌で12ヶ月齢、雄で14ヶ月齢から5年間とされている。 2)一定の排卵周期を持たない。 3)追いかけ交配可能だが、哺育日数がたつほど妊娠率は高い。 4)発育が遅く生後3週間で出生時体重の2倍になる。 36. ウサギの麻酔法で正しいのはどれか。 1)吸入麻酔にはクロロホルムを用いる。 2)バルビタール系麻酔剤の静脈内投与量は体重1㎏あたり25〜30mgであ る。 3)塩酸ケタミンは体重1㎏あたり30㎎を腹腔内に投与する。 4)術後は直ちに動物を元のケージに戻す。 ‑ 29 ‑ ‑ 30 ‑ 一級技術師認定試験(一般) −イヌ・ネコ− 受験番号 (2002) 氏名 Ⅰ.各設問について1つを選び番号に○印を付けなさい。 5. 実験用動物としてのイヌに関する記述で適切なのはどれか。 1) ビーグル種は19世紀の初めから実験動物として使われ始めた。 2) ラブラドール・リトリーバーは実験動物として繁殖・生産されている ものはない。 3) わが国で実験用動物として使用されているイヌの大部分は捕獲犬であ る。 4) 実験用イヌで近交系として確立したものはない。 1. イヌの交配に関し正しいのはどれか。 1)交配適期に2〜3回、雄を雌のケージに同居させる。 2)交配適期に2〜3回、雌を雄のケージに同居させる。 3)雄の選択に当たっては交尾欲の旺盛な気性の激しいものを選ぶ。 4)精液中の精子数は125万/ãといわれる。 6. 各種イヌに関する説明で適切なのはどれか。 1) 2) 3) 4) ダルメシアンは尿中に多量の尿素を排泄する。 ビーグル犬は産仔数が少ないが、育成能力が高い。 アイリッシュ・セッターは尿中に尿酸を多く排泄する。 遺伝性疾患モデル動物として筋ジストロフィー犬がある。 2. イヌにおけるワクチン接種について正しいのはどれか。 1)ワクチン接種はワクチンの種類に関わらず生後2週齢頃に第1回目の接 種を行なう。 2)不活化ワクチンの場合はブースター効果を高めるために2ヶ月後に2回 目の接種を行なう。 3)接種後しばらくはできるだけ環境の変化や実験処置などの負担はかけ ない。 4)ワクチン接種は獣医師の指導・監督がなくても実施可能である。 3. ビーグル犬の説明として正しいのはどれか。 1) ビーグル犬は1950年代に米国において実験動物化が試みられた。 2)気性が激しく落ち着きがない。 3)小型で扱い易い。 4)遺伝的には固定されていない。 4. イヌの染色体数は下記のうちどれか。 1) 2) 3) 4) 2n=38 2n=44 2n=64 2n=78 7. イヌの生理・解剖学的な説明で適切なのはどれか。 1) 食道が全長にわたり平滑筋であるため自由に嘔吐できる。 2) 嗅覚が発達しており、脂肪酸に対してヒトの感知し得る濃度の100万 分の1の濃度でも感知できるといわれている。 3) オスに前立腺がない。 4) 子宮は左右1対の別々の管状子宮からなり、それぞれが外子宮口とし て膣に開口している。 8. イヌに次の症状・所見が観察された場合、最も疑われる感染症はどれか。 出血性腸炎あるいは胃腸炎を主な症状とし、臨床的には、元気、食欲 の消失、血液を含む下痢、発熱、脱水症状、白血球数の減少などを示 し、剖検では小腸の出血が著明で、胸腺の萎縮がみられる。 1) ジステンパー 2) レプトスピラ症 3) イヌパルボウィルス感染症 4) イヌブルセラ症 9. イヌ糸状虫病の説明で適切なのはどれか。 1) 成虫の主な寄生部位は小腸である。 2) 糞便検査により虫卵を検出することにより診断する。 3) 血液循環障害によって肺動脈肥厚、内腔狭窄、弁膜障害、右心房の拡 張などの所見がみられる。 4) 成虫を肉眼的に確認することができない。 ‑ 31 ‑ ‑ 32 ‑ 10. イヌの生殖に関する記述で適切なのはどれか。 1) 雌雄とも生後6〜8ヶ月齢で性成熟に達し、雌では5〜6ヶ月齢で初回発 情が現れる。 2) 発情間隔は3〜4ヶ月であり、季節別の発現率には差がない。 3) 発情休止期には陰部から出血がみられることがある。 4) 交配適期は陰部からの出血開始後9〜12日である。 11. 下記のうち正しいのはどれか。 1) イエネコの合理的な飼育・繁殖技術が概ね確立されたのは20世紀後半 である。 2) 実験動物として用いられているネコはCanis catusである。 3) 実験動物として用いられているネコはCanis familiasisである。 4) わが国では江戸時代に華岡青洲がイヌを麻酔剤の研究に使用したとい われる。 12. 体重12kgの健康なビーグル犬に麻酔する場合、適切なのはどれか。 1) 30分以内の短時間の麻酔を期待して25mg/ã ペントバルビタールナト リ ウム溶液を6ã静脈内注射する。 2) 5時間程度の麻酔を期待して25mg/ãペントバルビタールナトリウム溶 液を6ã静脈内注射する。 3) 10分程度の短時間の麻酔を期待して50mg/ã 塩酸ケタミン溶液を6ã筋 肉内注射する。 4) 5時間程度の麻酔を期待して50mg/ãペントバルビタールナトリウム溶 液を6ã筋肉内注射する。 13. チオペンタールナトリウム溶液でイヌを麻酔する場合、正しいのはど れ か。 1) る。 2) る。 3) る。 4) 10〜25mg/㎏を静脈内注射により、10〜20分の麻酔持続時間が得られ 10〜25mg/Kgを筋肉内注射により、10〜20分の麻酔持続時間が得られ 25〜30mg/Kgを腹腔内注射により、3〜4時間の麻酔持続時間が得られ 4〜8mg/Kgを筋肉内注射により、30分以上の麻酔持続時間が得られる。 14. ネコの特徴として正しいのはどれか。 1)ネコの染色体数は2n=78である。 2)ネコが本格的に実験動物として用いられるようになったのは20世紀に 入ってからである。 3)ネコは体各部の形態的均衡が比較的一定している上に、特に頭蓋骨や ‑ 33 ‑ 脳の形に品種間のバラツキが少ない。 4)ネコの染色体数は2n=36である。 15. ネコの特徴として正しいのはどれか。 1)ネコは手術などの外科的処置によく耐え、麻酔下でも血圧を一定に維 持できる。 2)ネコは反射機能が発達しており、角膜の反応が鋭敏である。 3)イヌには鎖骨が無く、ネコの鎖骨は著しく発達している。 4)成熟ネコの歯式は3/3、1/1、3/2、1/1で、切歯および犬歯はイヌと同 じであるが、歯の総数は上・下顎合わせてイヌより12本も多い。 16. ネコの特徴として正しいのはどれか。 1)舌の表面には数個の乳頭が突起しており、餌を食べる際に、食物中の 筋肉成分と骨を選り分けるのに役立っている。 2)ネコの腸管は、肉食性動物の特徴として、長さは体長の4倍と、雑食 性 や草食性の動物に比べてはるかに短く、腸壁も厚い。 3)ネコの腎臓は通常、右腎は第2、3腰椎間、左腎は第3、4腰椎間に位 置 しているが、イヌに比べて、特に右腎は付着がルーズ(遊走腎)な 傾 向にある。 4)ネコの子宮はイヌと同じ分裂子宮に分類され、雄生殖器にはイヌ同様 精嚢がない。 17. イヌの感染症に関し正しいのはどれか。 1)イヌの人獣共通感染症は、パルボウイルス病、レプトスピラ病、トキソ プラズマ病、ブルセラ病、結核、パスツレラ病、アメーバ赤痢などであ る。 2)異常を早期発見するために、3日に1度は健康状態を観察する必要があ る。そのためには健康時の全身状態、被毛、鼻腔、眼、耳、口腔、 肛 門、生殖器、行動、排泄物についてよく観察し、理解を深めてお くこ とが必要である。 3)イヌの寄生虫病として重要なものには、イヌ糸状虫病(心臓寄生)、 肺虫病(肺寄生 )、回虫病・糞線虫病・コクシジウム病(小腸寄生) などがある。 4)イヌでは回虫が幼仔に経皮感染し、生後感染例では幼虫移行症によっ て主要臓器が損傷を受けるため、わが国では、寄生虫フリービーグル の作出が試みられた。 18. ネコ汎白血球減少症について正しいのはどれか。 1)ネコ免疫不全ウイルスの感染による。 2)白血球の減少(7,000〜1,000/μç以下)を特徴とする。 ‑ 34 ‑ 3)成熟ネコほど重篤で、症状の発現後10〜15日で斃死する。 4)ワクチンで予防することは困難である。 19. ネコウイルス性鼻気管炎、ネコカリシウイルス感染病に関し、正しい の はどれか。 1)どちらも感染すると致死的である。 2)この2つの感染症は臨床症状からは鑑別できない。 3)ワクチンでの予防は困難である。 4)慢性経過をとる場合は根気よく治療すべきである。 20. イヌとネコの飼育に関し正しいのはどれか。 1)イヌの飼育室は温度20〜26℃、湿度50〜70%、換気回数15回/時程度 条件に設定することが望ましい。 2)ケージ内飼育の場合のイヌの必要熱量は体重10kgのもので75ké/日で ある。 3)ネコの1日当りの給餌量は、成体では体重の6〜8%、幼若仔や妊娠お よ び哺育中の親は体重の約4%とされる。 4)ネコはイヌ同様、与えられた餌を一度に食べてしまうことはない。 の 21. 下記のうち正しいのはどれか。 1) 飼育室の床やケージは糞尿で汚れるから、少なくとも1週間に1回はブ ラシを用いて水洗する。 2) 輸送当日は事故を未然に防ぐため、給餌・給水するよう注意する。 3) 輸送当日は事故を未然に防ぐため、給餌・給水しないよう注意する。 4) 輸送が短時間の場合はむしろ給餌する方がよい。 22. イヌとネコの輸送に関し正しいのはどれか。 1)輸送ケージは十分な広さを持ち、中で動物が回転ができ、頭部がつか えないことが必要である。 2)輸送ケージの通気性は必要であるが、内側はなめらかでない方がよい。 3)ネコは輸送に強く車酔いをするものが少ない。 4)輸送ケージは排泄物を分離できる受皿付きの構造であること。 ‑ 35 ‑ ‑ 36 ‑ 23.イヌとネコの性成熟に関し正しいのはどれか。 1)イヌは雌雄とも生後6ヶ月齢で性成熟に達する。 2)ネコの発情は発情前期、発情期、発情後期、休止期の4期に分けられ、 発情前期には、外陰部が徐々に充血腫脹し、陰部から出血が見られる ようになる。 3)発情前期の出血は、子宮内膜の血液量が増加し、子宮腔内に漏出する もので、ヒトやサルの月経と基本的に同じである。 4)ネコは通常、雌は6〜8ヶ月齢、雄は7〜10ヶ月齢で性成熟に達する。 24. イヌの射精について正しいのはどれか。 1)イヌの射精は4段階に分けて行われる。 2 前立腺から排出される液は乳白色を呈した少量の液である。 3)精巣上体の分泌液と精子を含んだ液は透明である。 4)射精完了まで、全体として連続的に約15分間を要する。 25. イヌとネコの繁殖生理値について正しいのはどれか。 1)イヌでは排卵後6〜8日目に子宮内で受精が行われ、交尾後20〜21日目 に着床が成立する。 2)ネコの排卵は交尾刺激により、交尾後27〜30時間で起こる。 3)ネコの妊娠期間は通常65±3日とされ、イヌの妊娠期間は約93日(88 〜96日)である。 4)分娩が近づくと、雌犬の外陰部は小さくなり、粘液の分泌も見られる ようになる。 27. イヌとネコの取り扱いに関し正しいのはどれか。 1)初めてイヌに接する際には、声を出さずイヌに安心感を与えながら接 近する。 2)イヌは本来、自主性が強く、神経質で、人の干渉をあまり喜ばない性 質を有する 3)何度か身体に触れる努力をしても馴れない粗暴なネコは、柄の短い捕 獲網や皮手袋を使用して取り扱う。 4)イヌの個体識別法は入墨法のみである。 28. イヌとネコの繁殖に関し正しいのはどれか。 1)人工照明下の室内飼育ネコにははっきりした繁殖季節は現れないとい われる。 2)イヌの交配適期は3〜4週間持続する。 3) ネコの発情周期に伴う膣垢像の変化はマウス・ラットほど明瞭でな く、 発情周期を判断することはできない。 4)ネコは発情期になっても膣の肉眼的変化を認めにくい。 29. ネコの行動とその特徴についての組み合わせで正しいのはどれか。 1)遊び:攻撃と防御の姿勢が入り混じる。 2)友好的な気分:被毛は逆立っている。 3)防御:不安がなければ耳を後方に倒す。 4)攻撃:自信がないと口を閉ざし口ひげは下方に向けられる。 30. イヌの注射及び採血に関し正しいのはどれか。 26. イヌとネコの発育に関し正しいのはどれか。 1)イヌの新生仔は眼と耳が完全に閉じており、およそ3日で開眼し、耳 孔が開き始める。 2)イヌの乳歯は20日齢で上顎の切歯・犬歯から萌出が始まり、35日齢で 全乳歯が萌出し終わる。 3)出生時体重が2倍に達する体重倍加時間はイヌでおよそ90日である。 4)ネコの出生仔は8〜10日齢で開眼し、12日齢頃から自分で餌を食べる よ うになる。 ‑ 37 ‑ 1)イヌにおける静脈内投与は、前腕橈側皮静脈、小伏在(サフェナ)静 脈、頚静脈、尾静脈への投与が一般的である。 2)前腕橈側皮静脈より小伏在(サフェナ)静脈の方が左右に動きやすい ので、術者の左手親指の側面を血管に密着させて血管の動きを防止し、 注射針を刺入する。 3)イヌの部分採血は前腕橈側皮静脈あるいは小伏在(サフェナ)静脈か ら行うのが一般的であり、1回の採血量は50〜100ãが適当である。 4)全採血の場合は通常、頚静脈が用いられる。採血量は動物の大きさに より変動するが300ã以上が可能である。 ‑ 38 ‑ 31. 下記の注射法に関し、正しいのはどれか。 1)皮下投与では、注射針の先が左右に比較的自由に動くことが確認でき れば、内筒を引いて血液が筒内に入ってきても構わず薬液を注入する。 2)イヌにおける筋肉内投与は、通常、大腿後部(大腿四頭筋)あるいは 臀部(臀筋)に投与する。 3)筋肉内投与では、刺入後、内筒を引いて血液が筒内に入ってこないこ とを確認してからすばやく薬液を注入する。筋肉内投与の1回の投与 量は10ã以下にする。 4)一般にネコの皮膚はやわらかいので針を刺入する際、イヌよりも皮膚 の刺入時に注意がいる。 32. 採尿法について正しいのはどれか。 1)採尿法には尿道カテーテルを用いる強制採尿法と代謝ケージを用いる 自然採尿法がある。 2)雌イヌの尿道は骨盤腔の手前で前方へ大きく曲がっているため、カテ ーテルが前進しないことがあっても無理に進めようとせず、通過する まで何回もカテーテルを引き戻しては進めるようにする。 3)イヌのカテーテル投与はネコに比べると難しく、必要に応じて軽麻酔 下で慎重に行う必要がある。 4)雄ネコの外尿道口は比較的大きく、イヌよりカテーテルを挿入しやす い。 33. ネコの採血法について正しいのはどれか。 1)前腕橈側皮静脈または大腿静脈から10〜20ãの採血が可能である。 2)ネコの血液は凝固しやすいので手早く行わなければならない。 3)全採血は全身麻酔下で頸静脈からのカニュレーションにより行う。 4)ネコは麻酔中にも血圧が一定しているので、どんな条件で採血しても 血液性状には影響がない。 34. 麻酔法に関し正しいのはどれか。 1)麻酔には局所麻酔と全身麻酔があり、全身麻酔としては、麻酔剤を注 射する方法と麻酔剤の気化ガスを吸入させる方法がある。 2)大量の麻酔剤を使わず安価に済ませるためや、注射が難しい粗暴なネ コへの対応という意味では酸素ガス吸入法が用いられることもある。 3)一般的に、イヌの静脈内麻酔剤投与には、ペントバルビタールナトリ ウムが用いられるが、本薬剤の場合には投与全量の1/2量を通常の速 度 で注入し、残り1/2量を急速に注入する。 4)一般的に、イヌの静脈内麻酔剤投与には、ペントバルビタールナトリ ウムが用いられるが、本薬剤の場合には投与全量の2/3量を急速に注 入 し、残り1/3量をゆっくりと注入する。 ‑ 39 ‑ 35. 安楽死法に関し正しいのはどれか。 1)ネコの安楽死のためにペントバルビタールナトリウムを過量投与する 場合、静脈投与が難しい場合でも腹腔内投与で代替することはできな い。 2)イヌでは通常、放血死によって安楽死させる。 3)脱血を必要としない場合には、水の過量投与(飲水量の2〜4倍)によ り安楽死させる。 4)死後硬直またはその徴候を確認してから屍体の処理を行う。 36. 麻酔に関し正しいのはどれか。 1) 唾液や気管分泌を抑制する目的で塩酸コカインなどの術後投与も行わ れる。 2) 全身麻酔には、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン、などが多く用いら れる。 3) 麻酔剤の副作用としての流涎を防止するために、その分泌を抑制する 薬剤の前投与や筋弛緩剤を併用することもある。 4)軽度の麻酔では眼瞼が開き、角膜反射が十分残っているが、中等度、 重度と進むにつれて眼瞼は開き、角膜反射が次第に消失していく。 37. 麻酔及び安楽死に関する下記の記述のうち正しいのはどれか。 1) 短時間の全身麻酔には、塩酸ケタミンの経口投与がよく行われる。 2) 安楽死のためには動物に必要以上の苦痛を与えないようにできるだけ 時間をかけて処置しなければならない。 3) 鉗子で動物の指間をつまむなどして、痛覚が消失していれば深麻酔の 状態と判断される。 4) 麻酔を施す際には動物の脱水に気をつける必要がある。 38. イヌの経口投与について正しいのはどれか。 1)粉末あるいは粒状のものはゼラチンカプセルを用いる。 2)錠剤、丸剤など固形の場合は、それを術者の手のひらに乗せ、イヌが 術者の手を舐めるようにしてそれを呑み込ませる。 3)液体の場合はマウス・ラット用の金属製ゾンデを用いる。 4)ごく少量を投与する場合は精度を上げるため餌に混ぜて投与する。 39. 下記のイヌの寄生虫病のうち接触により感染するのはどれか。 1)鉤虫病 2)回虫病 3)鞭虫病 4)毛嚢虫病 ‑ 40 ‑ 40. 犬の生理値として正しいのはどれか。 1) 健康な成犬の体温は36.0〜37.5℃、心拍数は90〜120/分、呼吸数は20 ±2/分である。 2) 健康な成犬の体温は38.0〜38.5℃、心拍数は90〜120/分、呼吸数は20 ±2/分である。 3) 健康な成犬の体温は38.0〜38.5℃、心拍数は60〜90/分、呼吸数は40 ±2/分である。 4) 健康な成犬の体温は38.0〜38.5℃、心拍数は60〜90/分、呼吸数は60 ±2/分である。 ‑ 41 ‑ ‑ 42 ‑ 一級技術師認定試験(一般) −ブタ・トリ− 受験番号 (2002) 氏名 6. 鳥類のアテローム性動脈硬化症について正しいのはどれか。 1)加齢の進んだニワトリに多発する。 2)生後1年齢以内のウズラの約80%に発症する。 3)ハトではShow Racer とRacing Homer種が本症易発系である。 4)ハトではWhite cameau種が本症嫌発系である。 Ⅰ.各設問について1つを選び番号に○印を付けなさい。 7. ニワトリの 1. ニワトリの近交系と特徴の組み合わせとして正しいのはどれか。 1)NH‑413:神経異常 2)WL‑G:筋ジストロフィー 3)AN:血液型固定 4)G:通風発症 2. ニホンウズラの近交系と特徴の組み合わせとして正しいのはどれか。 1)B:野生型羽装 2)WP:側弯症 3)RW:糖原病Ⅱ型 4)CN:伴性褐色羽装 尻つつき について正しいのはどれか。 1)幼雛にみられる悪癖である。 2)群飼中の1〜2羽が脚で蹴られて出血し、放置しておくと死亡すること もある。 3)羽根喰いともいう。 4)「断し」により完全に防止できる。 8. ハトのミューゲについて正しいのはどれか。 1)真夏に起こる。 2)90日齢前後で多発する。 3)口腔内やクチバシの周囲に粟粒大の黄白色の腫れものがみられる。 4)気管が閉鎖し死に至る。 3. ニワトリの血液型に関し正しいのはどれか。 1)ニワトリでは合計18種に分類する血液型システムが確立されている。 2)ニワトリの血液型抗原は単純な優性遺伝の法則によって発現する。 3)ニワトリの血液型のシステムは異なる遺伝子座によって決定される血 液型系列である。 4)ニワトリでは合計14種に分類する血液型システムが確立されている。 9. オウム病クラミジアについて正しいのはどれか。 1)オウム病はオウムに特有の病気である。 2)成熟ハトに感染すると死亡率が高い。 3)ハトのヒナでは発病しないが保菌状態で経過する。 4)人獣共通感染症である。 10. ニワトリの感染症と外貌所見の組み合わせで正しいのはどれか。 4. ニワトリの血液型分類 Bシステムと形質との関連として正しいのはどれ か。 1)BA は卵用種に高率にみられる。 2)白色レグホンはBBをもつがBAをもたない。 3)黒色ミノルカ種はBB、BG 、BK 、BM はもつがBA をもたない。 4)褐色レグホーン種はBA、BB、BK をもつがBG、BMをもたない。 5. ニワトリの血液型Bシステムに関して正しいのはどれか。 1)ニワトリの血液型システムの中でももっとも単純である。 2)マウスのH‑2、ヒトのHLAなどと非相同的な性質を示す。 3)組織適合性などの免疫遺伝学的現象に関与している。 4)畜産目的の育種関連形質への関与はない。 ‑ 43 ‑ 1)鶏マイコプラズマ病:開口呼吸・黄色下痢便・奇型卵 2)鶏コクシジウム病:異常呼吸音・鼻汁流出・眼瞼腫脹・気嚢炎 3)マレック病:脚・翼麻痺・貧血 4)鶏伝染性気管炎:血便・食欲消失・元気消失・沈うつ 11. ニワトリの感染症防御のためのワクチン接種について注意すべきこと は何か。 1)全て要指示薬なので獣医師の指示が必要である。 2)生ワクチンはほとんどないので接種時期の工夫が必要である。 3)ほとんどが生ワクチンなのでウイルスや細菌を撒き散らさない工夫が 必要である。 4)ワクチン接種はいつ行っても問題はない。 ‑ 44 ‑ 12.ニワトリのニューカッスル病について正しいのはどれか。 1)慢性型の流行は現在ではほとんどない。 2)急性型は今でも広く蔓延している。 3)届出伝染病である。 4)法定伝染病であり、発病すると淘汰の対象となる。 13. ニワトリの感染症の診断法について正しいのはどれか。 1)ニューカッスル病:赤血球凝集抑制反応 2)マレック病:赤血球凝集抑制反応 3)ヒナ白痢:寒天ゲル内沈降反応 4)伝染性コリーザ:血清中和試験 14. ニワトリにワクチンを接種する方法として使用されるのはどれか。 1)肉冠への穿刺 2)耳朶への接種 3)噴霧接種 4)翼静脈注射 18. ニワトリの卵の入卵後の取り扱いとして正しいのはどれか。 1)入卵したら毎日1回、都合のいい時に孵卵器の温・湿度、水盤水量を 確 認する。 2)手動転卵の場合は、1日3〜4回、転卵する。 3)転卵角度は1回に45度がよいといわれる。 4)入卵12日目から孵化するまでは孵卵器内の湿度を75%程度に上昇させ る。 19. ニワトリの雛の育成について正しいのはどれか。 1)孵化後48時間を経てから初めて飲水と餌を与える。 2)孵化後直ちに時間をおかずに初めての飲水と餌を与える。 3)育成中の雛は不断給餌する事により、初産日齢を延長することができ る。 4)育趨室、育成室、成鶏室は出来るだけ近接して設置する。 20. ウズラの産卵について正しいのはどれか。 15. ニワトリの精液採取について正しいのはどれか。 1)精液の採取は腰背部を強くマッサージすることにより行う。 2)マッサージにより突出したオスの交尾器をつまんで絞ると多くの精液 が採取できる。 3)マッサージを繰り返すとだんだん精液の濃度が薄くなる。 4)ニワトリの精液は採取した精液を希釈せずそのまま人工授精に用いる。 16. ニワトリの精液に関し正しいのはどれか。 1)1個体から採取できる精液量は3〜10mãある。 2)1個体から採取できる精子数は20〜60億/ãである。 3)精液のpHは6.2〜7.0である。 4)人工授精時の注入精子量は5億〜10億以内で十分である。 17.ニワトリの人工授精について正しいのはどれか。 1)精液の注入は雌の総排泄腔の背部を反転露出させて行う。 2)注入された精子は雌の卵管内にあるスパームネスト(腺腔)に貯えら れる。 3)線腔内の精子は排卵の合間をぬって腺腔から遊出して受精を果たす。 4)卵管中の精子は4〜5週間は受精能力を保持している。 ‑ 45 ‑ 1)ウズラでは生後9〜10週齢で種卵の採取が可能になる。 2)産卵率を高めるために短日条件か暗黒照明とする。 3)ニワトリの放卵が午前中に集中するのに対し、ウズラでは午後4〜6時 に集中する。 4)ウズラの放卵が午前中に集中するのに対し、ニワトリでは午後4〜6時 に集中する。 21. ブタの非感染性疾患に関する記述として正しいのはどれか。 1)胃潰瘍:環境温度の不良による。 2)心不全:ブタストレス症候群の一つである。 3)新生仔黄疸:鉄の欠乏による。 4)熱射病:飼料の質によって多発する。 22. 下記の感染症と病原体との組み合わせで正しいのはどれか。 1)萎縮性鼻炎:Mycoplasma hyopneumoniae 2)流行性肺炎:Treponema hyodysenteriae 3)ブタ赤痢:Bordetella bronchiseptica 4)オーエスキー病:Pseudorabies virus ‑ 46 ‑ 23. ブタの感染症について正しいのはどれか。 1)豚コレラは嘔吐と激しい下痢を主症状とし晩秋から春先に多発する。 2)日本脳炎はチチイエカの媒介によって伝染し、妊娠ブタに感染すると 死流産をおこす。 3)豚伝染性胃腸炎は伝染性の強い急性、熱性、全身性の伝染病で、免疫 のないブタが感染すると100%発病し死亡する。 4)豚萎縮性鼻炎は初生豚の時期に感染し、鼻曲がりをおこす慢性呼吸器 疾患である。 24. 豚の感染症を予防するためのワクチン接種法について正しいのはどれ か。 1)豚コレラワクチン:ワクチンで母ブタを免疫し、乳汁を介して仔ブタ を免疫する。 2)日本脳炎ワクチン:蚊が発生する1ヶ月前までに接種を終わるように す る。 3)豚パルボワクチン:1週間間隔で3回接種する。 4)豚伝染性胃腸炎ワクチン:生後30〜40日齢の仔ブタに1回接種すると 3〜4日目ごろから免疫が出来始め普通1年以上持続する。 25. ミニブタの給餌法に関し正しいのはどれか。 1)ゲッチンゲンミニブタの場合は30日齢で100gを給餌する。 2)ピットマンムーアミニブタの場合はゲッチンゲンより1〜2割増量し て与える。 3)妊娠期は5割増量して与える。 4)泌乳期には2〜3割増しを基準とする。 26. ブタの鎮静目的で下記の薬剤を投与する場合、正しいものはどれか。 1)アザペロンを2mg/kg投与する。 2)キシラジンを20〜40mg/kg投与する。 3)キシラジンは神経弛緩剤である。 4)アザペロンは知覚麻痺剤である。 27. ブタの交配に関して正しいのはどれか。 1)雌が発情前期に達してから、10〜25時間の間に交配すると受胎率がよ いとされている。 2)排卵後の卵子が受精能力を保持しているのは約40時間以内である。 3)精子が雌ブタの生殖道で受精能力を保持しているのは25〜30時間と推 定されている。 4)交配適期になると雌はどの雄とでも交尾する。 ‑ 47 ‑ 28. ブタからの精液採取法について正しいのはどれか。 1)擬牝台上で雄ブタが射精動作を始めたら素手で陰茎をつかみ、陰茎基 部を圧迫すると射精を始める。 2)精液は採取瓶にとり、精液中の膠様物と精子をよく混ぜそれを人工授 精に用いる。 3)精液採取途中で濃厚な精液を1〜3回出すのでその部分を人工授精に用 いる。 4)雄からの精液採取は1〜2日間隔で行うのが理想的である。 29. ブタの人工授精の際の精液注入法について正しいのはどれか。 1)注入はゴム管を直接子宮頸内に挿入して行う。 2)ブタの子宮頸管は螺旋状の20〜30枚の趨壁からなっている。 3)ゴム管の先端のふくらみ部分を子宮頸管から子宮体部まで深く挿入し 子宮内に直接精液を注入する。 4)1頭あたりの注入精子数は5億前後である。 30. ブタの全身麻酔の手順について正しいのはどれか。 1)術前の絶食は必ずしも必要としない。 2) 術前2〜3時間前に唾液と気管分泌液の抑制のための薬剤投与を行う。 3)鎮静剤を組み合わせて麻酔前処置を施し、筋肉の弛緩をはかり、つい で気管チューブを挿入する。 4)体液維持、緊急時に備えて血管(動脈)を確保しておく。 31. ブタの吸入麻酔に用いられるハローセンについて正しいのはどれか。 1)導入が速やかである。 2)麻酔の深度調節が難しい。 3)麻酔効果を高めるため酸素と併用して維持する。 4)長時間使用しても血圧が下がるようなことはない。 32. ブタの輸送に関して正しいのはどれか。 1)実験用のブタの場合は、都道府県をまたぐ輸送でも移動証明書の携行 が免除されている。 2)ブタは輸送ストレスを受けにくい。 3)若齢ブタでは輸送後に肺炎や下痢を発症することがある。 4)コンベンショナルのブタでは輸送前に抗生剤の投与を行い、感染症の 発生を予防する。 ‑ 48 ‑ 33. ブタの免疫応答能について正しいのはどれか。 1)新生仔ではBリンパ球の分化能が高い。 2)ヒトの妊娠末期の胎仔にみられる免疫応答に類似する。 3)母体側の免疫グロブリンは胎盤を介して仔に伝達される。 4)母子免疫は初乳中の免疫グロブリンを胃から吸収することによる。 34. 中型ヨークシャーの成熟ブタにおける腸の長さとして正しいのはどれ か。 1)小腸:10m、盲腸:30㎝、盲腸をのぞく大腸:2〜3m 2)小腸:15m、盲腸:50㎝、盲腸をのぞく大腸:3〜4m 3)小腸:18m、盲腸:30㎝、盲腸をのぞく大腸:4〜5m 4)小腸:25m、盲腸:50㎝、盲腸をのぞく大腸:6〜7m 38. ブタの解剖・生理学的特徴として正しいのはどれか。 1) 冠状動脈の分布並びに冠状動脈以外の動脈内皮の構造がヒトと異な る。 2)眼の解剖学的構造がヒトに極めて類似している。 3)新生仔期におけるα−フェトプロテインの血中濃度は低い。 4)胎盤構造はヒトと同様で、母体側の免疫グロブリンが通過する。 39. ブタの発情期に関する記述として正しいのはどれか。 1)ミニブタの発情期間は約8日である。 2)発情前期に排卵がはじまり、外陰部が赤く腫脹し挙動不安となる。 3)発情中期の外陰部粘液は粘稠性となり、乳白色から帯緑色膿汁様に変 わる。 4)発情後期にもオスを許容するが、外陰部の充血は消退して常態に戻る。 35. ミニブタの先祖となった交配の組み合わせとして正しいのはどれか。 1)ホーメル系:アフリカの野生小型ブタ×ヨーロッパの在来種 2)オーミニ系:台湾の小耳種×日本の小型ブタ 3)クラウンミニ系:オーミニ×ゲッチンゲン×大ヨーク×ランドレース 4)会津ミニブタ:3種の満州ブタ×ハンプシャー×デュロック×ミネソ タNo.1 40. ブタの一般的特性として正しいのはどれか。 1)高温に弱い。 2)新生豚は寒さに強い。 3)味覚はヒトと異なる。 4)光波長の識別、光視覚、暗黒順応視曲線がヒトとは異なる。 36. ブタの胎仔の発育について正しいのはどれか。 1)初めのうちは、胚は胎膜に包まれたままの状態で卵管内を浮動してい る。 2)受精6週間前後には胎膜が子宮角を充満し各胎仔が位置を定めて胎盤 結 合が開始される。 3)受精90日頃で各胎仔を包む外側の尿膜が接合して一連の嚢状となる。 4)妊娠最後の1ヶ月で体重が2倍に発育する。 37. 人工授精に用いるブタの精液の保存法として正しいのはどれか。 1)採取した原液をそのまま室温において7日以内に使用する。 2)適当な希釈液で30度前後の温度条件で数倍に希釈し、1〜2時間をかけ て15〜20度に冷やし、1〜2日保存する。 3)適当な希釈液で15〜20度の温度条件で数倍に希釈し、1〜2時間をかけ て30度前後に温め、1〜2日保存する。 4)適切な保存法はないので採取後10分以内に人工授精を行う。 ‑ 49 ‑ ‑ 50 ‑ 一級技術師認定試験(一般) −サル類− 受験番号 (2002) 氏名 Ⅰ.各設問について1つを選び番号に○印を付けなさい。 1. サル類の一般的特性として正しいのはどれか。 1)霊長類は全て大脳よりも小脳のほうが発達している。 2)脳の嗅覚をつかさどる部分が特に発達している。 3)視覚は発達しているが、色の識別は困難である。 4)指先の知覚神経が発達している。 2. バブーンに関する記述として正しいのはどれか。 1)同種内で性的二型が顕著である。 2)背中がラクダのように突出した一群のサル類の総称である。 3)染色体数は2n=48である。 4)心臓移植など臓器移植には不向きである。 3. マカカ属サルの解剖学的特徴で適切なのはどれか。 1)脊椎数は、頚椎7、胸椎12、腰椎6、仙椎3で、尾椎数は20数個である。 2)肺は横隔膜を境に、左肺は前葉および後葉に分かれ、右肺は前葉、中 葉、後葉および中間葉(副葉)に分かれている。 3)腎臓は腹腔の背壁についており、右腎は左腎に比べてかなり下方に位 置している。 4)腸管の長さは、小腸が80〜100cm、大腸が約50cmである。 4. マカカ属サルの生理学的特徴で適切なのはどれか。 1)循環血液量は、体重3〜7kgの動物で約100ã/kg程度である。 2)体温は36〜40℃で、午後に高く、夜間、早朝は低い。 3)呼吸数は、安静時60〜70回/分程度である。 4)寿命は10〜15年である。 5. サル類の輸入検疫のポイントで適切なのはどれか。 1)輸入されるサルについては、先ず輸出国において20日以上の隔離検疫 が必要である。 2)サルを輸入する場合は、輸入前70〜40日前までの間に、種類、頭数、 輸入の時期及び場所を動物検疫所または農林水産大臣が指定した施設 に届け出る必要がある。 3)輸入されるサルには、エボラ出血熱等に罹っていないこと等を記載し た輸出国政府発行の検査証明書の添付を必要とする。 4)到着したサルは、動物検疫所または農林水産大臣が指定した施設にお いて30日間繋留され、飼養管理者が行う輸入検疫を受ける必要がある。 6. 寿命が15〜25年のサルは下記のうちどれか。 1)マーモセット 2)リスザル 3)テナガザル類 4)チンパンジー 7. 下記のうち、妊娠期間が170〜180日のものはどれか。 1)マーモセット 2)リスザル 3)ニホンザル 4)カニクイザル 8. サル類の繁殖生理の説明で適切なのはどれか。 1)サル類は全てに月経がみられる。 2)サル類の月経周期は、月経期、排卵期、黄体期の3期に分けられる。 3)排卵期は、月経の2〜3日前で、排卵が近づくと尻や尾根部の性皮が赤 く腫脹する。 4)マーモセット類、ヒヒ類およびチンパンジーはともに年中繁殖する。 9. マカカ属サルの成長に伴う永久歯の萌出と年齢の組み合わせで適切な ものはどれか。 1)第1切歯 − 6ヶ月〜1年 2)第2切歯 − 2年2ヶ月〜3年5ヶ月 3)犬歯 − 2年〜3年 4)第3後臼歯 − 2年10ヶ月〜4年6ヶ月 10. サル類の各種投与方法で適切なのはどれか。 ‑ 51 ‑ ‑ 52 ‑ 1)液体の検体を経口投与する場合は、ゴム製の胃カテーテルを用い、カ テーテル先端が胃内にあることを確認するため、注射筒をつけて空気 が吸引されることを確認する。 2)静脈内投与は、尾静脈より行い、確実に静脈内に針があることを確認 するために、注射筒の内筒を引いて血液が入ってくることを確認する。 3)腹腔内投与の場合には、サルを背位に保定し、下腹部正中線上から穿 刺し、注射筒の内筒を引いて血液、腸内容物、尿などが吸引されない ことを確認する。 4)皮下注射は通常背部皮下に行い、注射筒の内筒を引いて血液の吸引が ないことを確認した上、検体を注射する。 11. マカカ属以外のサルはどれか。 1)ブタオザル 2)ボンネットザル 3)ベニガオザル 4)シロテテナガザル 12. 下記の学名で示すサル類と染色体数で正しい組み合わせはどれか。 1)Tupaia glis 2n=60 2)Pan troglodytes 2n=62 3)Cercopithecus aethicps 4)Macaca fuscata 2n=42 2n=48 13. アカゲザルに関する記述として正しいのはどれか。 1)ニホンザルより小型のサルである。 2)古くから医科学研究にに使われバックグラウンドデータが豊富である。 3)アフリカや南米で人工繁殖が進められている。 4)野生アカゲザルの保有国のほとんどから輸入することが可能である。 14. カニクイザルに関する記述として正しいのはどれか。 1)南アフリカの国々に生息する中型のサルである。 2)熱帯雨林のジャングルに棲み、果実、木の葉などを好んで食べる。 3)原産国で人工的に生産されたものを輸入することは禁止されている。 4)体毛は灰色がかったオリーブ色、頭と手足は灰黒色である。 15. ニホンザルに関する記述として正しいのはどれか。 1)わが国に生息する2種のサル類のうちの一種である。 ‑ 53 ‑ 2)世界中のサルの中でもっとも西に分布して生息している。 3)分類上、4亜種に分けられる。 4)保護動物のため野生から捕獲して使用することは禁止されている。 16. 下記のうち旧世界中型サル種はどれか。 1)タイワンザル 2)フサオマキザル 3)キイロヒヒ 4)ミドリザル 17. チンパンジーに関する記述として正しいのはどれか。 1)チンパンジーの輸出入はいわゆるワシントン条約の規制を受ける。 2)生物分類学上ピグミーチンパンジーは全く別の分類に属する。 3)アフリカ諸国の熱帯降雨林に群をなすことなく単独で生活している。 4)実験用動物の中ではゴリラについでヒトに近縁である。 18. マーモセット、タマリン属のサル種について正しいのはどれか。 1)狭鼻猿、新世界ザルに属する。 2)アフリカ大陸におよそ35種が生存している。 3)ウサギくらいの大きさである。 4)コモンマーモセットは室内繁殖されている。 19. コモンツパイの特徴として正しいのはどれか。 1)霊長類最下等の動物で真猿類に属する。 2)体型はネズミ又はリスに似ており、鼻口部が尖っていいる。 3)大きさはマウスよりやや小さめである。 4)1産1仔で約半年で成熟する。 20. サル類の主要な用途について正しい組み合わせはどれか。 1)マーモセット:生ワクチンの製造・検定 2)バブーン:ヒトA型肝炎の研究 3)チンパンジー:ヒトB型肝炎の研究 4)ミドリザル:外科領域の実験 21. 下記のサル類のうちポリオの神経毒力試験によく使われてきたのは どれか。 1)アカゲザル ‑ 54 ‑ 2)コモンリスザル 3)ニホンザル 4)カニクイザル 3)サルからサル、サルからヒト、ヒトからサルの感染は起こるが、ヒト からヒトへの感染は起こらない。 4)この原因ウイルスの検査はP3実験室で行わなければならない。 22. 狭鼻猿についての記述として正しいのはどれか。 1)フサオマキザルは狭鼻類のサルである。 2)両頬の内側に頬袋がある。 3)広鼻猿にみられる様な 尻だこ はない。 4)永久歯の数は36本である。 28. サルエイズ(SAIDS)について正しいのはどれか。 1)米国で起きたサルエイズのうち99%はSIVによるものである。 2)臨床症状はヒトのエイズに酷似し、免疫不全に伴って種々の日和見感 染が起こる。 3)ヒトエイズと同様にカリニ肺炎がみられる。 4)CD4/CD8比が低下する。 23. サル類の解剖学的特徴として正しのはどれか。 1)マカカ属サルの子宮は単子宮である。 2)盲腸に虫垂(虫様突起)がある。 3)右腎が左腎よりやや大きい。 4)肋骨は14対である。 24. サル類のツベルクリン反応検査について正しいのはどれか。 1)サル類に感染する結核菌はトリ型結核菌がほとんどである。 2)100倍のオールドツベルクリン液を眼瞼皮内に注射する。 3)検疫期間中は2週間以上の間隔をあけ3回以上行う。 4)長期飼育の時は年に1回実施する。 25. サル類の糞便細菌検査について正しいのはどれか。 1)特に、赤痢菌、サルモネラ菌の有無を調べる。 2)検疫期間中は9回以上検査する。 3)長期飼育の場合は6ヶ月に1度検査する。 4)陽性個体は隔離し淘汰する。 26. サル類のBウイルス感染症に関し正しいのはどれか。 1)BウイルスはヘルペスウイルスB群に属するRNAウイルスである。 2)サルに感染しても無症状である。 3)ヒトに感染し発病すると脳炎を起こし死亡する。 4)感染経路として空気伝播が考えられている。 27. フランクフルト・マールブルグ病について正しいのはどれか。 1)フィロウイルス科に属するマールブルグウイルスの感染による。 2)ドイツ及びユーゴスラビアでカニクイザルの血液や臓器材料を取り扱 った人達が出血性疾患にかかり、7名が死亡した。 ‑ 55 ‑ 29. 直接サルを手で取り押さえる方法の基本手順を1)〜4)の順番で示した。 正しいのはどれか。 1)まず最初に、動物の動きを制するため片足または両足を素早くわしづ かみにし、床に強く押さえつける。 2)次に、押さえつけたまま両手でサルの腕を取り、その腕を反転させて 背中に持っていき、腕をはなして背中を上から押さえつける。 3)続いてサルの反対側の手も同じようにして背中へまわし、サルの両手 を背中で合わせる。 4)サルの両手を背中で合わせた後、手首をしっかりあわせ持って持ち上 げる。 30. サルの個別ケージの大きさの最低目安として正しいのはどれか。 1)カニクイザル:幅40cm×奥行き50cm×高さ65cm 2)アカゲザル:幅60cm×奥行き50cm×高さ65cm 3)ニホンザル:幅70cm×奥行き60cm×高さ80cm 4)リスザル(2頭あたり):幅40〜60cm×奥行き60cm×高さ60〜75cm 31. サル類の繁殖季節について正しいのはどれか。 1)マーモセット類は特定の繁殖季節を持たない。 2)リスザルは繁殖季節があり、9〜10月が出産期である。 3)野生のアカゲザルは冬期の数ヶ月が非繁殖期である。 4)ニホンザルは夏期の数ヶ月のみ繁殖期となる。 32. サル類の繁殖方式についての長所・短所に関する記述として正しいの はどれか。 1)放飼繁殖は、管理上の手間は比較的少なく、繁殖効率がよい。 2)ハーレム繁殖は、妊娠時期が明確であり、材料採取がしやすく個体間 の争いもない。 ‑ 56 ‑ 3)ハーレム繁殖は、増殖することのみを目的とする場合には最も妥当な 方式である。 4)個別ケージ繁殖は、施設・設備に費用がかかり、管理の人手もかかり、 繁殖効率は最も悪い。 33. 個体ごとに前回の月経周期の長さを基準として交配する場合、下記の うち正しいのはどれか。 1)前回の周期の長さが24〜25日の時:第13〜16日に交配 2)前回の周期の長さが26〜30日の時:第11〜14日に交配 3)前回の周期の長さが31〜32日の時:第10〜12日に交配 4)前回の周期の長さが33〜34日の時:第16〜18日に交配 34. サル類の安楽死処分について正しい考え方はどれか。 1)サル類が貴重な資源であることを考慮に入れ、1頭から多面的に採材 するようなことは避けるべきである。 2)材料採取の後の屍体はビニール袋に入れ、適当な頭数が貯まるまで冷 凍庫に保管する。 3)危険な病原体の感染が疑われる場合は動物に直接ふれることを避けて 最も簡単な方法で安楽死させ、剖検せずに直ちに焼却する。 4)危険な病原体の感染が疑われても、必ず剖検してデータを収集してか ら焼却する。 35. 下記のウイルスのうち、サルからヒトへの感染例が証明されているも のはどれか。 1)サイトメガロウイルス 2)ヤパウイルス 3)サルエイズウイルス 4)サルT細胞白血病ウイルス 4) 狭義には北部アフリカ地域に分布するものをベルベットモンキーとい う。 37. ニホンザルに関し正しいのはどれか。 1)積雪地帯に生息するサルはwhite monkeyとよばれることもある。 2)英名でJapanese macaqueといわれることがある。 3)北海道から沖縄まで日本中の広範な地域に分布する。 4)一般に雄は生まれた群れで一生を過ごす。 38. マーモセット類に関し正しいのはどれか。 1)わが国では古くからこの科の動物を「キヌザル」とよんでいる。 2)ワタボウシタマリンはA型肝炎ウイルスの研究に使用される。 3)クチヒゲタマリンはEpstein‑Barrウイルスの研究に使用される。 4)マーモセット類ではビタミンEの要求量が他の動物と比べて高い。 39. コモンリスザルに関し正しいのはどれか。 1)広鼻猿、旧世界ザルの1種である。 2)南アメリカに生息する中型のサルである。 3)尾は体長よりも短い。 4)初めて宇宙へ飛んだ動物である。 40. アカゲザルに関し正しいのはどれか。 1)熱帯樹林地帯を生息地としており湿地帯を好む。 2)順位関係の明確な社会構造を作り攻撃性が強い。 3)食性は肉食性である。 4)乳頭は2対である。 36. ミドリザルに関する記述として正しいのはどれか。 1) オナガザル科でただ1種、草原に進出したサルでサバンナモンキーと も呼ばれる。 2) 狭義には西アフリカ地域に分布するものだけをグリベットモンキーと いう。 3) 狭義には南アフリカ地域に分布するものをグリーンモンキーという。 ‑ 57 ‑ ‑ 58 ‑ Ⅱ . 動物実験における動物福祉のあり方についてあなたの考えを600字以内 で述べなさい。 受験番号 氏 名 5 0 2 5 1 0 1 5 0 1 5 1 0 2 5 2 0 3 ‑ 59 ‑
© Copyright 2024 Paperzz