1 ボランティア活動体験発表

まだ正月気分も抜けない1月
5日(火)502講義室におい
て、勉強会に参加している22
名(4年生4名、3年生17名、
科目等履修生1名)が東京アカ
デミー第1回全国公開模擬試験
に臨みました。試験科目は専門
試験(英語)と教職教養・一般教養の2科目です。
一昨年度から1月と4月実施の公開模試にチャレンジしています。受験生は、模試の結果に一喜一憂す
るのではなく、結果を分析し、弱点を知り、それを補う計画を立て、猛勉強し、7月実施の採用選考試験
に臨んでほしいと思います。
≪感想≫
・学習指導要領や一般教養の勉強ができていなかったことを痛感した。教職勉強会で学んだ分は、自信
を持って解くことができた。専門試験では、長文読解に時間がかかってしまった。模試を受けてみて、
今後の自分の課題が認識できた。(3年生)
・模試を受けて、自分にはもっと多くの勉強が必要だということが分かった。1回模試を受けてみるこ
とによって勉強のやる気を起こすきっかけにもなった。(3年生)
・今日の模試を通して、選考試験の内容がどんな形で出題されるのかが大体分かった。解いているとき
に、こういう所を勉強しなければいけないんだと何度も思ったので、今からしっかり対策したいと思っ
た。(3年生)
・今回の模試では、特に教職教養の問題が難しかった。週1回の山本塾での勉強はもちろん、+αの勉
強が必要だと思った。また、英語の試験に関しては、割と手ごたえを感じた。しかし、まだ完璧とは言
えないので、やり直しをきちんとしたい。(3年生)
・苦手な法規や教育心理、教育史を中心に学習を進めていくべきであると再確認でき、良い機会になっ
た。夏に向けて頑張っていきたい。
(4年生)
1月5日(火)の教師論の授業で、実際に学校現場での体験活動に参加した6名の方に体験談を語って
もらいました。学校現場での体験活動の重要性については、平成27年12月、中央教育審議会答申にお
いて、学校インターンシップの重要性を指摘し、学校インターンシップを教育実習の単位として置き換え
ることを可能としました。
また、最近の教員採用選考試験では、人物重視と共に、教育に対する情熱・使命感を備えた人材を求め
ています。学校現場の体験が「教育実習」だけでは、教育に情熱と使命感をもった人材として、自治体に
は判断されないだろうと考えます。ですから、教員を志望している学生には、学校現場を多く体験させた
いと考え、現在、多くの学校現場での体験活動の場を私の方で開拓し、提供しています。その一端を6名
の方に発表してもらいました。
1 ボランティア活動体験発表
(1) 大宮中学校別室登校生徒への支援活動について:阿部元彦さん(科目等履修生)
この活動は平成21年度から実施しています。不登校生徒で教室に入れないが、別室なら登校でき
る生徒がいます。このような別室登校している中学生に勉強を教えたり、話し相手になったりするな
どの支援を行っています。現在、5月連休明けから週1コマ、阿部さんも含めて3年生を中心に6名
がこの活動に参加しています。
(2) 宮崎東中学校における英語学習アシスタント活動について:柿元まどかさん(3年生)
この活動は昨年度から始めました。大学3年生から、中学校で長期の英語学習アシスタントを行い
ながら、学校現場教師の英語学習指導法や中学生の実態等について学ばせたいと思い、校長先生にお
願いしたところ快く引き受けてくださいました。現在、5月連休明けから週1コマ、柿元さんを含め
3年生を中心に10名がこの活動に参加しています。
(3) 宮崎東中学校における学習支援活動について:河野淳平さん(4年生)
この活動は平成25年度から実施しています。週に 1 日、配置された学級で朝の会・帰りの会、給
食指導等や英語学習アシスタント活動を行っています。この間、学校現場教師の英語学習指導法や中
学生の実態等を学び、4月から不安なく教壇に立てることを目的としています。現在、河野さんも含
めて4年生5名がこの活動に参加しています。
(4) 大宮中学校における学校支援ボランティア活動について:石川左也加さん(4年生)
この活動は本年度から始まりました。活動内容は、上記、「宮崎東中学校における学習支援活動」
とほぼ同じです。現在、石川さんも含めて4年生4名がこの活動に参加しています。
2 教育実習体験発表
(1) 中学校:大畑聖文さん(4年生)
(2) 高等学校:岩切 和さん(4年生)
≪ボランティア活動体験発表後のリアクションペーパーから≫
・今日は貴重な話を聞くことができて良かった。学校ボランティアや教育実習に対して具体的なイメー
ジを持つことができた。今できることをとことんやって、来年度からの活動に備えていきたい。
・先輩の話はとてもためになるものばかりで、来年度、参加してみたいと思った。一方で新カリキュラ
ムである私たちの授業では、参加できる余裕があるものか若干の不安を感じた。
・先輩の実習・ボランティア体験談を聞き、それぞれの活動から多くのことを学ぶことができることを
知った。是非、様々な活動に参加したいと思う。積極的な姿勢が大事だと理解した。
・実際に実習やボランティア活動をしている先輩の話は、非常に現実味があるものだった。積極的に参
加していきたい。
・教職は、自分が思っていた、想像していたよりも大変な仕事だと気が付いた。将来、教師になるかど
うかを迷い始めた。
【長崎県中学校英語:竹田真実さん】
私が中学校の教員になることを志したのは大学2年生の夏頃でした。それまで教
員になりたいという気持ちはありましたが、ただ漠然としていてなぜ教員になりた
いのか、教員になって何がしたいのか、他の職業もあるのではないかと色んなこと
を考え悩んでいました。そこで私は教員という職がどんな職業なのか、本当に教員
になりたいのか自分の気持ちを少しでも量るために実際に色んな学校や施設に行き
ました。実際に現場に行くと、子どもたちが本当に可愛くて、日々子どもたちの成
長を身近に感じることができて、自分自身も成長できる、こんなにも魅力的な職は教員以外にはないと
いうことに気付き、それからは教員という夢だけを追いかけるようになりました。
それから、大学の授業や英語の勉強は人並みに取り組んではいましたが、教員採用試験に向けて本腰
を入れて勉強を始めたのは、3年生の12月頃でした。まずは受験する自治体の過去問を数回解いて傾
向をつかみ、その傾向に合わせてテキストや問題集を何回も全問正解を目指して繰り返し解きました。
それと合わせて、新聞や文科省のホームページはこまめにチェックをし、情報収集を積極的に行いまし
た。
4年生になると、1か月弱教育実習があり、教育実習が終わるといよいよ採用試験の一次試験、二次
試験があり、あっという間に時間が過ぎて行きました。筆記の勉強だけではなく、面接や模擬授業の練
習もあり、時間的にもそうですが、焦りや不安に駆られ精神的にも余裕がなかったこともありました。
それでも最後までなんとか踏ん張ることができたのは、山本先生をはじめ先輩方や同じ目標を持つ仲間
がいつも一緒に戦ってくれたからだと思います。一人では最後までやり遂げられていませんでした。本
当に感謝しています。
ここには何も特別なことは書かれていないのですが、何か少しでも参考にしていただけるところがあ
ると嬉しいです。そして教員になりたい方は現場での経験を少しでも得るためにも、また少しでも教員
に興味を持った方は、実際に現場に足を踏み入れてください。実際に経験することで深い学びを得られ
ますし、何より子どもたちや先生方との素敵な出会いが待っていると思います。応援しています。
平成27年12月21日、3つの答申が中教審会長から文部科学大臣に手交されました。答申は「これ
からの学校教育を担う教員の資質能力の向上について」「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策
について」「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方について」の
3本です。
これまで数多くの中教審答申が第一次選考試験の教職教養の問題に出題されています。中でも最新の答
申は、高い出題率となっていますので、山本塾生には3本の答申を整理した資料を配付しました。3本の
答申のポイントを紹介します。
【これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について】
(1) 教員研修に関する改革の具体的方向性
・「教員は学校で育つ」の考えのもと、同僚の教員とともに日常的に学び合う校内研修の充実や主体的に研修
する支援のための方策を講じる。
(2) 教員採用に関する改革の具体的方向性
・国は、教員採用試験の共通問題の作成について、各都道府県の採用選考の内容分析等、必要な検討に着
手する。
(3) 教員養成に関する改革の具体的な方向性
・教職課程については、「教科に関する科目」と「教職に関する科目」等の科目区分を撤廃し、新たな教育課題
等に対応できるよう見直す。
・学校インターンシップについては、教職課程において義務化はせず各大学の判断により教育実習の一部に
充ててもよいこととする。
(4) 教員免許制度に関する改革の具体的な方向性
・国は、義務教育学校制度の導入に伴い、教科に関する高い専門性を持つ中学校等の教員を小学校の教員
として活用しやすくするための制度改正を行う。
・国は、現職教員の他校種免許状の併有を促進するため、取得しようとする免許状に関係する学校における
勤務年数を新たな免許状取得の際の単位数に換算できるようにする。
【チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について】
「チームとしての学校」像
校長のリーダーシップの下、カリキュラム、日々の教育活動、学校の資源が一体的にマネジメントされ、教
職員や学校内の多様な人材が、それぞれの専門性を生かして能力を発揮し、子供たちに必要な資質・能力
を確実に身に付けさせることができる学校
「チームとしての学校」を実現するための3つの視点
① 専門性に基づくチーム体制の構築
② 学校のマネジメント機能の強化
③ 教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備
※「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方について」は、次号で
紹介します。