京都しゃぼんや

京都の素材を使って
健康と美容をバックアップ
―― 京都しゃぼんや ――
“Made in 京都 ” の手作り石鹸
健康と美容にこだわって、100% ナチュラルな手作り石鹸を販売している『京都しゃぼん
や』。京都産の豆乳やヒノキ、黒豆など、地元老舗や農家との連携で開発したオリジナル
商品が注目を集めています。
―― 創業のきっかけはなんですか?
1948 年創業の「(株)京のくすり屋」という店を経
営し、他社に先駆けてアロマセラピーを取り入れるな
ど、健康に関する食品やグッズを販売してきました。第
二創業のきっかけは今から 4 年前、沖縄の塩専門店を
訪ねたときのこと。その店では、世界中の様々な塩を取
り扱っているほか、地元宮古島の塩を使って独自開発
したスイーツや入浴剤など、地産地消の商品が人気を
集めていました。
これは面白い!これまで培ってきた医薬品や香りの
知識を生かして、“Made in 京都 ” の手作り石鹸を開
発しよう…。そう考えて、2009 年 11 月、三条高倉の
町家に「京都しゃぼんや」を新たにオープンしました。
代表取締役の大橋俊夫さん
もう一つのこだわりは、石鹸の製法です。一般的な
―― 御社の商品の特徴は?
石鹸は石鹸素地と呼ばれるものを使って大量生産しま
京都らしさをキーワードに、まずは健康素材にこだわ
すが、当社ではイタリアなどから輸入したオリーブオイル
りました。ワインや紫蘇、黒豆…。例えば、豆乳石鹸
をベースに、40 度の低温で時間をかけてゆっくりと熟成
は京都の老舗豆腐店とのコラボレーションで開発したも
させています。市販の石鹸に比べると決して安くはあり
のですが、豆乳にはイソフラボンが豊富に含まれ、美
ませんが、良いものを作ればお客様に認めてもらえると
容と健康に良いと言われています。
いう自信がありました。
知恵と技、あり〼
京 の魅力創造企業
―― “ 香り” に特化した商品開発にも積極的です。
以前から、社内に香りを抽出するプラント設備を導入
し、ヒノキや柚子を素材に使った石鹸を販売してきまし
たが、昨年、私自身が調香師の資格を取得したのを
機に、京都らしい香りをもっと追求できないかと考えまし
た。例えば、京都の伝統寺院とのコラボレーションでは、
塔頭に咲いた蓮の実を粉末にした蓮石鹸や、ヒノキや
白檀を使って「禅」をイメージした洗顔石鹸などを開
発し、観光客などから人気を集めています。
香りはストレスを和らげ、心の健康を保つ効果がある
と言われています。今後は、源氏物語に登場する藤
袴などを素材に、世の中にない香りを発信していきたい
ですね。
―― 知恵の認証制度の利用で役立ったことは?
京都商工会議所が開催している「知恵ビジネスプ
間に入って橋渡しの役割を果たしてくれることで、様々
ランコンテスト」の第 1 回認定を受けました。当初は、
なオリジナル商品の開発につながりました。ぜひ、「知
「京商が何をしてくれるんだろう?」と思っていたのです
が、経営支援員や専門家が中心となって、メディアへ
恵ビジネスプランコンテスト」にチャレンジすることを勧め
たいですね。
の PR や様々な販路開拓支援など、
それこそ二人三脚
で経営課題の解決をサポートしてくれました。
―― 今後の取り組みを教えてください?
特に、当社のような小さな企業が、何百年も歴史を
先ほども言ったように、調香師ならではのパフォーマ
重ねた老舗をいきなり訪ねて「コラボレーションしてくだ
ンスを生かして、“ 健康+香り” に特化した商品のバリ
さい」と言っても相手にしてくれませんが、京商がその
エーションを増やしていきたいですね。
もともと香りはフラ
ンスから輸入されたものですが、今度は私たちが京都
の香りを海外に持って行って、一つのブランドとして確
立したいと考えています。
特に欧米では、石鹸は体を洗う道具としてあまり認知
されていないので、より付加価値の高い香水として提
供することで、顧客ニーズに応じた用途開発を行って
いきます。
老舗企業などとのコラボで開発した
丹波ワイン石鹸(左)と豆乳石鹸(右)
株式会社京のくすり屋
代 表 者 大橋 俊矢
住
所 京都市中京区三条通高倉東入桝屋町 55
(京都しゃぼんや)
T
E
L 075-257-7774(京都しゃぼんや)
事業内容 健康食品、アロマグッズ、化粧品、石鹸、
入浴剤などの製造販売
アロマ洗顔石鹸
ごまづくし(左)と黒蜜金時生姜 (右)
http://www.shabonya.com/