第3学年 学級活動 活動内容(2)学習指導案 日 時 10月 1 6日(木) 6校時 学 級 第3学年2組(29名) 指導者 担 任 大沢 卓美 養護教諭 上野 弘子 「豊かな食生活」 ~食生活における五感と心について~ 学級活動 活動内容(2)日常生活や学習への適応及び健康安全 (キ)食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成 1 題材名 2 題材設定の理由 「 食 」は 生 き て い く う え で 必 要 不 可 欠 な も の で あ り 、「 見 る・触 る・匂 い を か ぐ・音 を 聞 く ・ 味 わ う 」と い う 五 感 を 刺 激 す る 活 動 で あ る 。ま た 、旬 の 食 材 を 使 っ た 手 料 理 の お い し さ を 味 わ い 、家 族 み ん な で 食 卓 を 囲 み な が ら 会 話 を す る 喜 び も 与 え て く れ る 。子 ど も た ち に と っ て こ の よ う な「 食 」の 経 験 は 、五 感 を 磨 き 、食 べ 物 を 味 わ う 感 性 を 養 う こ と に つ な が る 。さ ら に「 感 じ た こ と を 表 現 す る 」「 自 分 と 他 者 で は 感 じ 方 が 異 な る 」 こ と を 学 べ る 食 生 活 が 繰 り 返 さ れ る こ と で 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 が 養 わ れ 「 他 者 理 解 」に も つ な が る 。 し か し な が ら 、現 代 社 会 に お い て は 外 食 産 業 の 発 展 や ラ イ フ ス タ イ ル の 変 化 に よ り 、こ の よ うな時間をもつ機会が少なくなり、子どもたちから五感を磨く機会が失われつつある。 そ こ で 、こ の よ う な 時 代 だ か ら こ そ 、豊 か な 食 生 活 を 送 る た め に 必 要 な こ と に つ い て 関 心 を 高 め た い と 考 え た 。子 ど も た ち は 食 事 を 摂 る こ と の 重 要 性 に は 気 付 い て い る も の の 、五 感 を 働 か せ て 食 事 を 楽 し む と い う 感 覚 は ま だ も ち 合 わ せ て い な い 。ゆ え に 、味 覚 に つ い て 正 し く 理 解 し、五感を働かせることで感じ取ることのできる新たな味わいを楽しめるようになってほし い 。ま た 、お い し さ は 五 感 だ け で な く 食 事 環 境 や 心 の 状 況 に も 大 き く 影 響 し て い る こ と に も 気 付 か せ た い 。本 題 材 を 通 し て 食 に つ い て の 関 心 を 高 め 、自 ら の 食 生 活 を 振 り 返 り 、こ れ か ら の 食生活がより豊かなものになるよう本題材を設定した。 3 他教科等との関連 体育科(保健領域) 総合的な学習の時間 「毎 日 の 生 活 と 健 康 」 「サ ツ マ イ モ 博 士 に な ろ う 」 4 研究主題との関連 (1)学級活動(食育)での目指す児童像 【心】互 い の 違 い や よ さ を 理 解 し 、 よ り よ い 関 わ り が で き る 子 【体】自らの生活を見つめ、よりよい食生活を実践しようとする子 (2)研究主題(児童像)に迫るための手立て 【心】 ○互いを理解し、よりよい関わりができるようにするために 小グループ を活用 一人一人が自分の考えをもち、話し合い活動に積極的に参加できるよう 、話し合い活動の場面で小グ ループを活用することとした。話し合い活動を通して、互いの考えのよさや自分との違いに気付き 、考 えを深めるとともに「他者理解」につながると考える。 ○互いを理解し、よりよい関わりができるようにするために ブレスト会議を活用 発達段階を考えると、自分本位の考えから少しずつ回りが見え、他人の意見を尊重できるようになる 段階ではあるが、話し合いの場面を見る限り、まだまだ友達の意見を否定している場面が少なくない。 そこで、互いの考えを尊重し合いながら話し合 うことの良さを実感できるよう、否定せずに「いいね」 と受け止められることの心地よさを体験することができるブレスト会議を用いることとした。 【体】 ○よりよい食生活の実践をするために 試食活動 を導入 今自分たちが考えたことや学習したことを意識して、実感を伴った体験につながる よう、試食活動を 行うこととした。また、食事環境の大切さに気付けるよう、テーブルクロスや花を用意することにした。 ○子どもたちの学習がより深まる ようにするために養護教諭と互いの専門性を生かして 連携 子どもたちの学習がより深まるよう養護教諭と連携し、専門性を生かして授業を展開することとした。 6 本時の学習(1/1時間) (1)ねらい ・食事をよりおいしく味わうための工夫について主体的に考えようとしている。 ・五感の働きや心の在り方に興味をもち、今後の生活に生かそうとしている。 (2)展開 児童の活動 主な発問及び児童の反応 1 今までの食事 の経験を思い 出す 2 本時の学習課 自ら食事をよりおいしく味わうためは、どうし 題と流れを知 たらよいか考えて食事をしよう。 る 食事をよりお ブレスト会議で自ら食事をよりおいしく食べる いしいと感じ 工夫について食前・食事中・食後に分けて考え ながら食べる ましょう。 工夫について 食前 今までの経験 をもとに話し C 身の回りをきれいにする。 C 手を洗う。 合う C 静かに食事を待つ。 食事中 C 楽しく食事をする。 C よく噛んで味わう。 C マナーを守って食べる 食後 C 歯をみがく。 C 少し体を休める。 3 今までに食事をしていて「おいしいな」「しあ わせだな」と感じた時はどんな時ですか。 C 家族と一緒に食事をしている時 C 自分が大好きなものを食べている時 C 遠足のお弁当を食べている時 ○指導上の留意点 ・支援●評価 ○楽しい食事の経験を想起できるよう、写 真などを提示する。 ○後半、実際に食べる活動があること を示 し本時の期待感をもたせるようにする。 ○アイディアが分類できるよう、前もって 食前・食事中・食後に 分けて考えること を示す。 ○ブレスト会議のルールが明確になるよ う提示する。 ○目標を10分で30の工夫 に設定する。 ○友達の意見は肯定する ことを確認する。 ○一つのアイディアに注目して似たアイ ディアを広げたり、違うアイディアを促 したりする声掛けをする。 ○他の班のアイディアを褒める。 ○たくさんの工夫が出たことを共に喜ぶ。 ●自 ら 食 事 を よ り お い し く 味 わ う た め の工夫について主体的に考えようと している。 ブレスト会議(小グループでの話し合い活動)のルール ○友達のアイディアは絶対に否定しない。 ・「いいね。」「そうだね。」と肯定する。(否定しない話し合い) ・「いいね。付け加えて○○はどう?」(付け加えのアイディア) ・「そうだね。こんなのはどう?」(他のアイディア) ○アイディアを出したらその人が書く。 ○似ている意見は近くに書いていく。 ○アイディアを広げる時間とアイディアを絞る時間を確保する。 4 五感を働かせ て食事をする こと、食事の おいしさと心 は関係がある ことを知る。 (養護教諭) 5 ブレスト会議 の内容と専門 家の話をもと に、どのよう に食事をする かまとめる。 まとめた方法 で食事をして みる 6 7 学習を振り返 り、これから の食生活につ いて考える。 養護教諭から食事をよりおいしく味わうた めの工夫について話を聞きましょう ブレスト会議の結果と養護教諭の話を参考によ りおいしく味わうための食事の仕方についてま とめましょう。 グループでまとめた食べ方で、食前、食事中、 食後を意識して食事をしてみ ましょう。 今日の学習を振り返って、これから先、食事を よりおいしく食べるためにできることを考えワ ークシートに書きましょう C 五感を意識して食事をするようにしたい。 C 家族そろって食事をする時間がほしい。 C 身の回りを整理して食事をしたい。 ○五感の働きについて1つずつを具体的 に説明する。 ○「五感を働かせて食べてみたい」と関心 が高まるよう、挿絵や映像などを用いて 分かりやすく説明する。 ○食事環境や心の在り方についてはすぐ に実行できるよう具体的な場面絵を示 して説明する。 ○ブレスト会議で出た工夫の中から各自 が最も良いと思うものに印を付け、グル ープ全員で意識できるようにする。 ○答えは1つではなく、人それぞれ重要だ と思うことは違うことに気付 くよう補 足する。 ○テーブルクロスと花を用意し 、いつもと 違う環境で食べ、その重要性に気付 くよ うにする。 ○食べながら五感で感じたことを付箋に メモをする。 ●五 感 の 働 き や 心 の 在 り 方 に 興 味 を も ち、今後の食生活に生かそうとして いる。(ワークシート)
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